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2008年10月

2008年10月31日 (金)

オオムラサキ幼虫

 切れ目なく移ろいゆく自然の中で、人の生活時間だけは区切られていて、10月も終わりになりました。
 さて、自然界では春先からこれまで、それぞれのライフサイクルに従って活発に活動していた昆虫たちもだんだんその姿が見えなくなり、それぞれの生活スタイルによる冬越し準備の時期にさしかかってきたようです。
 しばらく前にたまたま立ち寄った山梨県北杜市のオオムラサキセンターで、エノキを食樹として育っている国蝶オオムラサキの幼虫を見学することができました。
 その時の記録です。

 オオムラサキ幼虫の食樹エノキ 1img_3461

 
 大きさ3cmくらいの幼虫は、まだ葉と同じ緑色の保護色で、目が慣れるまではなかなか見つけられませんでした。2img_33873img_3382

 
 こちらはエノキの葉を食べていましたので横顔が見えました。4img_3422

 
 正面から見るとイモムシにしてはなかなか愛嬌のあるお顔立ちです。5img_3459trm_2

 この幼虫も11月頃には枯れ葉と同じ色の保護色になり、エノキの葉の落葉とともに木を下り、根元付近の枯れ葉の裏で3齢幼虫のまま冬を越すこと。
 そして春になって再びエノキに上がって脱皮し、またもとの緑色になって葉を食べて成長。
 6月頃蛹に、ついで6月から7月にかけて羽化して青紫色に輝く美しい翅(♂)を広げて高く飛ぶ姿を見せるということです。
 選定が検討された当時(1957年)は、大きく(♀)、きれい(♂)で、日本全土にいて簡単に見られ、誰でも知っている、などの観点で国蝶に選ばれたということでしたが、最近はご多分にもれず生育自然環境の変化などで、だんだん見られる機会や地域も減少してしまっているのは残念なことです。

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2008年10月30日 (木)

秋の前日光、井戸湿原

 10月半ば、標高およそ1000mの前日光高原はもう冬支度の気配でした。
 一日秋晴れという天気予報ははずれで、お昼過ぎには頭の上に黒い雲が広がりはじめ、やがてすっかり曇り空に。
 ハイランドロッジを過ぎて「象の鼻」展望台からの展望も今ひとつでした。
 それでも天気が悪くなる前に皇海山(写真奥中央の三角形)と、写真では判別困難ですがその少し左にちょこんと庚申山を望むことが出来ました。Img_3616_4

 
 象の鼻から井戸湿原に向かったときにはすっかり曇り空。ミニ湿原にも中に灌木などが増えてきたような気がします。
 鹿よけの柵が巡らしてありますが、湿原の植物など生態系は変化していくのでしょう。Blgimg_3624_3

 
 草地に咲き残っていたアザミにアサギマダラがいました。
 やっとぶら下がっているという風情。動きはずいぶん鈍くてよろよろした感じでした。Blg1052r

 
 次の花に移ろうとしてそのまま草地に落ちてしまい、しばらくしてまたよろよろ飛び上がる、という感じ。
 高原の秋は足早に過ぎてゆきます。2r2 

 
 日当たりが無くなった高原の午後の風は冷たく、駐車場に戻ったときには、暖まった車内の空気が心地よかったくらいでした。
 早々に山道を下りましたが、途中、道の山際にマムシグサの赤いトウモロコシのような実が目にとまりました。
 仏炎苞の名残が緑色でしたのでカントウマムシグサでしょう。2r

 種子や根にはサポニン(saponin)、シュウ酸カルシウム、コニイン(coniine)などの有害成分が含まれています。鳥も良く知っていて、この赤いおいしそうな実は食べないのでしょう。

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2008年10月29日 (水)

ウスモンミドリカスミカメ

 植物園に生えていたカントウヨメナ(キク科)の花についていました。薄紫色の舌状花の花びらよりも小さい緑色のカメムシで、大きさは5mmくらいです。
 初めはなかなか見つけられませんでしたが、だんだん目が慣れてくると、あちこちの花に居るのが分かりました。5mmimg_30745mmimg_3074_1

 黄色の管状花に口吻を射し込んで汁を吸っているようでした。キクの害虫だそうです。5mmimg_3074_2   

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2008年10月28日 (火)

秋の野草(アキノウナギツカミ、タコノアシ、ワルナスビ、シモバシラ、カリガネソウ)

 10月に遊水地や山地などで見かけた山野草(雑草も)です。

アキノウナギツカミ:
 水辺や湿地に生える1年草です。小さな花が枝先に10数個集まって咲く様子は、ミゾソバママコノシリヌグイによく似ていますが、葉の形は卵状披針形~長披針形です。ミゾソバの葉は牛の額を思わせるような独特の形をしていますし、ママコノシリヌグイの葉は三角形で、刺があるので容易に区別できます。
 アキノウナギツカミの名前は、茎に下向きの短い刺があり、手触りがザラザラしていて、ウナギでもつかめそうだから。Blg1053r

 
タコノアシ:
 遊水(池)地の湿地にありました。名前のとおり、タコの足をひっくり返したような面白い形の花序をつけます。初夏には白い花を咲かせますが、秋が深まる頃には赤く色づいて、まるで茹で蛸のような姿になります。
 環境の変化に敏感ですぐに姿を消したり、突然大群落をつくったりするそうですが、だんだん少なくなって環境省レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されています。Blg1042r

 
ワルナスビ:
 名前が示すとおりの強害雑草。草地に群落をつくっていました。北アメリカ原産のナスに似た姿の多年草です。
 ソラニンという毒成分を含み、草全体にとても鋭い刺があり、軍手をはめても刺が突き刺さって除草は出来ません。繁殖力も旺盛で、一度侵入するとなかなか根絶やしにすることが難しい大迷惑ものです。Blg1043r

 
シモバシラ:
 山地の木陰に生える多年草です。茎は四角形で硬く、高さは40~70cmになります。葉は広い披針形で長く、縁に鋸歯があります。枯れた茎に霜柱が出来ることで知られています。
 9~10月、枝の上部の葉の脇に長さ7cmくらいの花穂を出して、その片側だけに白色小型の唇形花を、多数つけます。Blgimg_3054trm

 
カリガネソウ:
 山地や原野に生える多年草です。高さ1mほどになり、全草に強い臭気があります。
 夏の終わりから秋に上部の葉の脇から長い柄を持つ花柄を出し、特徴的な青紫色の花をまばらにつけます。
 花冠の先は5裂し、裂片の下側の1個が大きなものになっています。Blg1053r_2

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2008年10月27日 (月)

秋の北海道南部の旅

 先週初め、北海道南部のツアーに参加しました。お仕着せ、お任せの安直な旅でしたが、幸い天候に恵まれこの時期としては暑いくらいの毎日でした。本来は自ら企画計画できれば旅の印象も感動ももっと深まることでしょうが、なかなか出来ません。
 ツアーのパンフレットと同じで、あまり変わりばえしない中身の写真羅列になりました。

1日目:
  函館五稜郭公園(写真上)、函館ベイエリア(写真中)、函館山から、気温が下がらずやや霞んだ夜景(写真下)3r1

2日目:
 トラピスチヌ修道院(写真上)、大沼公園から望む駒ヶ岳(写真中)、洞爺湖から有珠山を望む(写真下)13r2

 つづいて、昭和新山(写真上)、ハマナスの花が一輪残る有珠山(写真中)、有珠山から洞爺湖、羊蹄山遠望(写真下)3r3

3日目:
 登別温泉の紅葉(写真上)、登別温泉足湯(写真中)、登別温泉地獄谷(写真下)3r4

 最後は、小樽運河(写真上)、小樽で見かけたスイス製のオートマタと呼ばれる自動からくり人形(ピエロ・エクリヴァン)のレプリカ(写真中)、おみやげに買った光の変化するオルゴール(写真下)3r5 

 いつかは手作りの旅をしてみたいものですが・・・。

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2008年10月26日 (日)

カニムシ(大小山)

 里山(大小山)の尾根筋に堆積した落ち葉の腐植土層に、トビムシを捕食するカニムシが居ました。カニムシにお目にかかるのはまだ3回目です。
 カニムシが住んでいるところは、トビムシだけ住んでいるところより自然度が高い、という評価になるようです。
 日本の土壌性カニムシには、ツチカニムシ上科とコケカニムシ上科が多いそうですが、全く知識がないので、ただカニムシ、です。
 カニムシの体型はシッポがないサソリ形です。

 3匹抽出されました。同じ種類でしょう。その個体の写真です。
 触肢は大きなハサミ状で、このハサミでトビムシなどを捕まえます。
 ハサミ状の膨らんだ部分(掌部)に毒腺があるもの(コケカニムシ)とないもの(小型のツチカニムシ)があるそうです。
 また頭のところに1対の大きな鋏顎があります。
 歩き回るための足として、4対の歩脚があります。
 今回見つかったカニムシの大きさは、ハサミを含めないで、鋏顎から測定して約1.5~1.8mmくらいです。

●個体a(大きさ1.5mm)
 写真上:プレパラート作成直後のもの、写真中:1日後、透明化が進んだ背面からの画像、写真下:腹面からの画像。Blg3

 
●個体b(大きさ1.6mm)
 3枚の写真はaに準じます。23r16mm

 
●個体c(大きさ1.8mm)
 写真は上記に準じます。18mm13r

 カニムシが、同じくらいの大きさのトビムシに襲いかかり、トビムシが飛び跳ねて逃げる光景はなかなかイメージできません。想像力の欠如は頭が硬くなった証拠でしょうか。

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2008年10月25日 (土)

トビムシ(大小山)

 大小山(栃木県)の尾根筋の窪みに堆積したふかふかの腐植層に住んでいたトビムシです。なかなか住みやすそうな自然です。なおカニムシも住んでいました(別報)。
 トビムシはどこにでも必ずいますが、カニムシはより”自然度の高い”ところでないと見つかる頻度が少ない土壌動物です。

アカイボトビムシの仲間:
 大きさ1mmくらい。名前のとおり体色は赤色で、体表面に半球状のイボイボがあります(写真上)。プレパラート標本作成後、時間が経過すると、赤色はだんだん退色して消えていき、透明になっていきます。(写真下)2r_2

シロトビムシの仲間:
 大きさ1.3mmくらい。名前のとおり体色は白です。(一緒に写っている左の個体は次の写真のツチトビムシの仲間)Img_3141

ツチトビムシの仲間:
 大きさ1.2mmくらい。どこにでもいるトビムシ仲間。”ソーセージ”が見えます。体表には青色の縞々模様がありました。Img_3138

トゲトビムシの仲間:
 トビムシ仲間内では大型の部類(2.5mmくらい)です。小分節のある長い触角と、立派な跳躍器(バネ)があって、天敵のカニムシに襲われても素早く跳躍して逃げられることでしょう。Img_3136

ムラサキトビムシの仲間:
 大きさ1.1mmくらい。ずんぐりむっくりの体型。体表の色は紫色。Img_3146

 このほかにもごく小さなマルトビムシがいましたが、写真が不鮮明でわかりにくかったので掲載しませんでした。ここにはトビムシの代表的な仲間が揃っているようでした。

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2008年10月24日 (金)

大小山(栃木県)ハイキング、オケラ

 先日、天気予報で”今日は一日快晴、絶好の行楽日”というアナウンスに背中を押されて、一度行ったことのある「大小山」に出かけてきました。
 大小山は、健脚高齢者にとって絶好の足慣らしゾーンとしてにぎわいが絶えない山です。
 一番最後に、さして広くない駐車場に着いたときには既に地元ナンバーの車で満車でしたが、たまたま居合わせた地元ナンバーのご夫婦が車を駐車し直して、間に入れて下さいました。

 大天狗、子天狗を祭る社がある登山口のすぐ傍に「石尊の滝」があり、行者さんの修行の場になっています。Blgimg_2934

 
 尾根筋に出ると、行く手に「大小」の看板が見えます。この看板は結構あちこちから遠望できます。Img_2943cc

 
 大小山頂は展望が無く、展望の得られる次のピーク妙義山が最高点で、313.6mの道標があります。Blgimg_2951trm

 
 ●オケラ(キク科):
 尾根筋に咲く花は既に少なくて、それだけに所々にポツポツ咲くオケラだけが目立ちました。
 オケラは草丈30~60cmになる多年草で、葉は互生し縁には刺状の鋸歯があります。
 9~11月に咲く花は白色の頭状花からなり、そのまわりに茶色で魚の骨のような形の苞葉があるおもしろい形をしています。Img_2947 Blg2r_2

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2008年10月23日 (木)

シュウメイギク

 深秋です。先週あたりからほぼ満開になっていたシュウメイギクが午後からの雨で散り始めました。1020img_3729trm
 白く見えるのは花ではなく,萼です。Img_3713trm
 夜、庭に出てみると大半の花は閉じていますが、散り始めたものは閉じられず、雨に打たれながら花(萼)が散っています。Img_3738

Img_3739  翌日には黄緑色の小さな葱坊主のようなものが残っているのもおもしろいです。Img_3751trm

 

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高原林道に咲く花(3)キバナアキギリ、コウシンヤマハッカ、ノコンギク、カントウヨメナ、ユウガギ、ヤクシソウ

高原に至る林道に生えていた秋の野草です。

キバナアキギリ(シソ科):
 低い山地の木陰にも生える多年草です。茎には4稜があり、高さ20~40cmくらい。茎先に花穂をつけ、長さ2.5~3.5cmの黄色い唇形花を数段つけます。葉は鋸歯のある三角状ほこ形で、基部は心形。長い柄があり対生しています。Blgimg_2745

コウシンヤマハッカ:
 林道(甲信地方)で見かけました。コウシンヤマハッカの名前はまさに甲信地方(山梨県・長野県)の山地に産することによるものです。
 ハッカの名前がついていますが香りはほとんどありません。カメバヒキオコシの変種、あるいはイヌヤマハッカの変種との考え方もあるそうです。
 深山の林下や林縁に生え、高さ60-90㎝になる多年草で、9月~10月に枝先に細長い花穂をだし、青紫色の小さな唇形花をまばらにつけます(写真上、中)。
 葉は対生し、幅4-7㎝、長さ6-15㎝の卵形~狭卵形で、先が鋭くとがり、カメバヒキオコシと異なって3裂しません(写真下)。Blg3r_2

ノコンギク:
 山野に普通に生える多年草です。茎には短毛が生え高さは50~90cm
くらいになります。8月~11月、茎上部に径2.5cmくらいの頭花を多数つけます。
  頭花は淡青紫色の舌状花と、中心部の黄色い筒状花からなっています。茎につく葉は粗い鋸歯のある卵状楕円形~長楕円形です。Blg2r_4

カントウヨメナとユウガギク:
 山野や道端に生える多年草。どちらも林道端に咲いていました。
 カントウヨメナ(写真上)は舌状花は青紫色で中心の筒状花は黄色、葉は卵状長楕円形ですが、
 ユウガギク(写真下)は、舌状花が白色で筒状花は黄色。葉はキクの葉に似て、羽状に切れ込みがあるので区別できます。Blg2rnc

ヤクシソウ:
 日当たりのよい山野の道端や斜面に生える越年草です。林道の擁壁の上から垂れ下がるように咲いていました。
 茎は赤紫色を帯びることが多く、よく分岐して高さ(長さ)30~100cmになり、8月~11月、枝先や上部の葉の脇に、径1.5cmくらいの黄色い頭花をまとまってつけます。名前の由来は不明だそうです。Blg2r_5

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2008年10月22日 (水)

高原林道に咲く花(2)ヤマラッキョウ、アキノキリンソウ、ツリフネソウ、セキヤノアキチョウジ、ウスゲレイジンソウ

10月初めに高原や林道に咲いていた花々です。

ヤマラッキョウ:
 
1,700mの高原は10月にはもうすっかり草紅葉で、秋の花もほとんど終わり、わずかに咲き残ったものがポツンポツンと見られる程度でした。ヤマラッキョウは福島県以南の地域で、やや湿潤な草原に生育する多年生草本です。
 
名前は食用のラッキョウに似ていることから。地下には球根があり、地際から数枚の細い葉を出します。夏の終わりから秋にかけて花茎を出し、紫色の花を咲かせます。Blg2r

アキノキリンソウ:
 平地や丘陵などでは11月まで花が見られますが、高原の草原ではわずかに咲き残っているばかりでした。花は黄色の頭状花で茎の先に穂状となってたくさんつきます。頭状花は径1.2~1.4cmで、舌状花と筒状花からなっています。Blgimg_2695

ツリフネソウ:
 林道の沢沿いに群生していました。もうたくさんの果実(さく果)が出来ていました。Blg2r_2

セキヤノアキチョウジ:
 高原林道に咲いていました。山地や森の木陰などに自生し、秋にきれいな青紫色で筒形、先が2つに分かれた唇形花を咲かせます。
 中部地方から東に多く分布しています。花柄は長さ1~2.5cmで無毛。葉は対生し狭卵形でふちにギザギザがあります。Blg2r_3

ウスゲレイジンソウ(キンポウゲ科トリカブト属):
 高原林道の林縁に咲いていました。雰囲気はトリカブトに似ています。
 伶人とは雅楽の奏者のことで、花の形を伶人のかぶる帽子に見立てての和名です。山地の谷間や、やや湿り気のある林下、林縁に生育します。高さは80cmくらいです。
 8月から10月にかけて薄紫色の花を咲かせます。根元にある葉は大きく、手のひら状に中程まで切れ込みます。
 ウスゲレイジンソウに関して、図鑑などの情報は多くはないようです。Blg

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2008年10月21日 (火)

高原林道に咲く花(1)ママコノシリヌグイ、サラシナショウマ、ナギナタコウジュ

 10月初めに車で走った標高1700mの高原につながる林道はすっかり晩秋の気配でした。もうすぐ冬期閉鎖になります。早いものです。道すがら、林縁に目立たずに咲いていた秋の花々です。

●ママコノシリヌグイ:
 林道の沢筋に群落をつくっていました。継子の尻拭。刺だらけの草で継子の尻をぬぐうという、なんとも名状しがたい情況の名付けです。
 平地でも道端や水辺に普通に見られます。葉は三角形で、茎には4稜があり、つる状でよく分岐して長さ1~2mにもなります(写真上)。
 枝先に小花が集まった頭状花をつけます(写真中)。
 稜上には下向きの鋭い刺があり、手をひっかくと怪我をします(写真下)。Blg3r

 
 全体に草姿はミゾソバや、アキノウナギツカミに似ていますが、葉の形でそれぞれ区別できます。

●サラシナショウマ:
 林縁に生えていました。キンポウゲ科の多年草で、草丈は40~150cmにもなります。葉は3出複葉で、多数の小葉はさらに2~3裂します。2r

 
 8月~10月に茎の頂に長い花穂を出し、白い小さな花を密につけてブラシのようです。3r2   

 
●ナギナタコウジュ(シソ科):
 林道の山肌に咲いていました。一枝摘んで匂いを嗅いでみると全体になかなか良い強い香りがあります。
 茎は4角形で枝分かれし、草丈は30~60cmくらいです。Blgimg_3607

 
 8月~10月に、枝先に長さ5~10cmのなぎなた状の花穂を出し、淡紫色の小さな唇形花を一方向きにつけます。
 葉は対生して長卵形で、先は尖っていて、縁には鋸歯があります。Blg3r_2 

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2008年10月20日 (月)

里山の秋に咲く花(2)ミゾソバ、キツネノマゴ、ヤマジノホトトギス、タマアジサイ

 平地にも普通に咲いている野草(時に雑草)ですが、出かけた先の里山に咲いていたものです。

●ミゾソバ:
 里山の沢筋斜面に群落をつくっていました。
 田の畔や里道の水辺、平地湿地に普通に生える一年草で、茎には下向きの刺があり触るとザラザラします。草丈は30cm~90cmくらい。
  枝先に頭状の花穂を出し、夏の終わりから秋にかけて小さな花が10数個かたまってつく、遠目には金平糖のように見えるかわいらしい花をつけます。
 葉の形が特徴的で牛の顔のようにもに見えることから、ウシノヒタイ、という別名もあります。
 なおミゾソバとよく似た草姿の植物にママコノシリヌグイという恐ろしい?名前のものと、アキノウナギツカミ、があります(いずれも別に掲載)。Blg3r

 
キツネノマゴ
 里道の林縁に生えていました。雑草という方が当たっているでしょう。以前にも写真を載せましたが、今回見かけたものはいかにも生き生きとしていて、特徴がよく分かりましたので、再掲しました。Blg2r

 
●ヤマジノホトトギス:
 山野の林に生える多年草です。今回見かけたものは草丈30cmくらいの比較的短いものでした。
 花は白色地に紅紫色の斑点がある花被片6個からなっています。
 ホトトギスによく似ていますが、斑点の色はホトトギスの方がより濃い紅紫色でその数も多いので区別されます。
 葉の形にも違いがあり、ホトトギスは長い楕円形ですがヤマジノホトトギスの方はより短い楕円形です。
 稀にシロバナのホトトギスもあります。(写真は別の場所での記録)Blg2r_2

 
 参考までに、庭に咲いているホトトギス(写真上)と、園芸種の新高ホトトギス(写真下)です。Blg2r

 
●タマアジサイ:
 草、ではありませんが一緒に載せました。
 撮影日から少し時間が経ってしまいました。
 普通に山地の谷間や沢筋の斜面に見られますが、同じように見られるヤマアジサイやガクアジサイなどに比べて花の開花期は遅く、7月から9月です。
 写真は里山に咲いていたものです。
 ヤマアジサイは一株の花が一斉に開花するのではなく、蕾の大きくなったものから順番に開花していきますので、同じ株でも花の期間は長くなります。
 蕾は名前のとおり開花するまでは球形で、開いた花はガクアジサイに似ています。(撮影2008.09.24)Blg

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2008年10月19日 (日)

トビムシ(三毳山)

 里山の散策に出かけた際に採取したもので、林縁の腐葉土層に生活していたものです。大体いつも見慣れた顔ぶれのグループでした。

シロトビムシの仲間:
 大きさは1.2mmくらいです。スライド作成時の処理で透明になって”ソーセージ”と称される腐植を取り込んだ様子が分かります。取り込まれた腐植は微生物が処理しやすい形の糞として排泄され、微生物によって更に分解されて自然の循環サイクルが出来上がります。バネはありません。Img_2441

ツチトビムシの仲間:
 大きさは1mmくらいです。こちらも”ソーセージ”が見えます。立派なバネ(跳躍器)を持っています。青い縞々模様の仲間もいます。2r

トゲトビムシの仲間:
 大きさ2.5mmくらいの大型トビムシ。長い触角の第3、4節は環状に小分節しているのがこの仲間の特徴。Img_2443

ムラサキトビムシ:
 大きさ1.2mmくらいで、体色は紫色、ずんぐりしたメタボ体型のトビムシ仲間。Img_2444

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2008年10月18日 (土)

霧ヶ峰高原、深まる秋

 先週末に、何十年ぶりか忘れましたが、霧ヶ峰ハイキングに行きました。幸い当日は好天に恵まれ、深まりゆく高原の秋を深呼吸してきました。

 当然ながら霧ヶ峰周辺の道路は整備され、アクセスも容易でした。朝の光の中に八ヶ岳が少し霞みながら見覚えのあるシルエットを見せてくれました。1img_3229

 
 ススキが光る高原の秋の空模様。ディープ・ブルーに白いうろこ雲が浮かびます。2img_3251

 
 八島湿原は一面の草紅葉でした。
 ご多分にもれず、ここでも貴重な植物生態系が、最近増えすぎた鹿の食害にさらされて、その対策に悩まされているそうです。3img_3261

 
 湿原のすぐ傍にある鷲が峰に登ってきました。360度の眺望はなかなか見応えのあるものでした。4fitimg_3280p1trm

 
 山を降りながら振り返ると、吸い込まれそうに、どこまでも深く青い高原の秋空でした。命の洗濯が出来ました。Img_3306

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2008年10月17日 (金)

里山の秋に咲く(1)シラヤマギク、アキノタムラソウ、キンミズヒキ

 里山の秋はもうすっかり深まっています。
 山里道に咲く野の花が、うかうかと過ごした日常にも季節の移ろいを教えてくれます。
 写真に撮った山野草のいくつかです。

●シラヤマギク:(キク科)
 山地や丘陵の草原、林縁などに生育する多年草で、8月頃から茎を出して生長し、高さ80~150cmくらいになります。
 茎に付く葉には翼(ひれ)があることが識別のポイント。
 茎の上部は枝分かれし、散房状の花序を形成して、ややまばらに頭花をつけます。
 8月の終わり頃から10月にかけて白色の舌状花と中心部の筒状花からなる花を咲かせますが、白色の舌状花弁の数がまばらで少なく、間が透けて見える花が多いです。Blg9243r_2

 
●アキノタムラソウ:(シソ科)
 山野の道端などに生える多年草です。
 茎には4稜があり、草丈は20~70cmになります。
 茎上部に長さ10~25cmの花穂を出して、淡紫色の花を数段輪生させます(写真上)。
 花の拡大写真は、カバが口を開けて並んでいるよう(写真中)、といわれて、なるほどと納得しました。
 葉は3~7枚の広卵形~菱形の小葉からなる奇数羽状複葉で長い葉柄があります(写真下)。Blg9243r_3

 
●キンミズヒキ:(バラ科)
 山野に普通に見られる多年草です。
 茎は高さ40~90cmくらいになります。
 茎の先端で分枝して総状花序を出し、径6~10mmに黄色い5弁花を多数つけます。(写真上)
 萼筒がよく発達し、萼筒のふちにはカギ状の棘が多数あります。(写真中)
 葉は数対の側小葉からなる奇数羽状複葉で、小葉の形は長楕円状披針形です。(写真下)Blg3r

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2008年10月16日 (木)

トビムシ(公園の腐植層)

 しばらくぶりに散歩コースの公園に住んでいるトビムシをのぞいてみました。特に変わりばえはありませんでした。

観察のための抽出用具はこれまでのとおり、ツルグレン装置もどきの、百円ショップで買った金網ザルとロート(ジョウゴ)とくずかごセット、それに白熱灯電気スタンドです。Photo_2

トゲトビムシの仲間:
 体長(触角、跳躍器は含まない)2.5mmくらいで、これまで公園で見つかるトビムシ仲間では一番大きなものです。ただ、この個体は触角がかなり短いようでした。92img_0865_3
シロトビムシの仲間:
 大きさ1.6mmくらい。触角の片方が下に曲がってしまったのかちぎれたのかよく分かりません。バネ(跳躍器)はありません。Img_0852

ツチトビムシの仲間とムラサキトビムシの仲間:
 ツチトビムシ(写真中央)大きさ1mmくらい。ムラサキトビムシ仲間(写真下)大きさ1.4mm位のずんぐりむっくり。
 なお写真左上は小さいシロトビムシ仲間のようです。Img_0872

ツチトビムシの仲間:
 大きさ1.2mmくらい。体表に青い縞模様があり、立派なバネ(跳躍器)があります。Img_0848

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2008年10月15日 (水)

カメムシ(7種類)

 カメムシは手で掴んだりすると悪臭を発するので俗に”屁こき虫”などとありがたくない名前で呼ばれています。悪臭は”屁をこく”わけではなく、胸部第3節の後胸腹面にある臭腺から分泌される成分によるものです。口器はストローのような形で、これを植物などに射しこんで汁を吸うので農作物などについた場合には害虫になります。
 背中の三角形に見える部分は小楯板(しょうじゅんばん)と呼ばれ、ここに特徴のある”トレードマーク”をつけたものもたくさん居るようです。
 夏の終わりから秋にかけて撮影したカメムシを「陳列」しました。

●ブチヒゲカメムシ:
 草むらに繁茂したクズ(マメ科)の葉にいました。幼虫は毛むくじゃらです
 マメ科、キク科、イネ科の植物を広く食草とする害虫です。背中の模様を”人面”に見立てる人もあるようですが、見えるでしょうか? Photo

 
●ヒメジュウジナガカメムシ:
 ガガイモが絡みついたススキの葉に幼虫が、すぐ傍のツユクサに成虫がいました。
 幼虫の食草はガガイモ、イケマ。成虫の背中の小楯板まわりに特徴のあるX十字の橙斑紋があり、”ドクロマーク”に見立てる人もあるようです。(写真上:幼虫、中、下:成虫)3r

 
ナガメ(写真上):
 体長8~9mm。菜の花に来るカメムシだからナガメだそうです。この時はススキの葉にいました。
 幼虫の食草はアブラナ科で、春先にはアブラナや大根によく見つかる害虫。
 ナガメは逃げ足が速くて、近寄るとササッと葉の裏に回り込んで隠れます。
 背中の模様は、漆塗りのお面の様です。 
●エゾアオカメムシ(写真下):
 高原に咲いていたイタドリの花にいました。2on

 
●エサキモンキツノカメムシ:
 里山の草むらにいました。体長は約13mm。
 トレードマークは背中の小楯板のハートマーク。これなら分かりやすいですね。
 幼虫はミズキ,ハゼノキなどにつくそうです。Blg9243r

 
●ムラサキシラホシカメムシ(ツヤマルシラホシカメムシ)(写真上):
 高原のアキノタムラソウにいました。草原や林縁にいる大きさ5mmくらいの小さなカメムシです。
 タンポポ、ハルジオン、オオバコなどいろいろな植物を食べるようです。
 トレードマークはつやのある銅色の体に、小楯板両サイドの白丸。この目印もわかりやすいです。
クサギカメムシ5齢幼虫(写真下):
 公園の雑草にいました。体長16mmくらい、翅は濃い褐色のまだら模様をしています。
 特に豆類につき、また果実などの汁も吸うので農家から嫌われています。On52r

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2008年10月14日 (火)

雑草の花(15)クコ、アレチヌスビトハギ、ウリクサ、ミズヒキ、ノアサガオ(葉痕)

クコ:
 クコは低木で、”雑草”ではありませんがここに押し込みました。用水堤防で年間数回行われる機械による除草作業にも途絶えることなく毎年季節になると生えて来る丈夫な植物です。花の後赤い実をつけますが、昔から体に良いと民間薬、漢方薬として親しまれています。Blg2r

 
アレチヌスビトハギ:
 公園の空きで雑草に混じって生えていました。その後の除草ですぐに刈り取られてしまいましたが。
  仲間のヌスビトハギの果実が半月形の小節果2個からなるのに比べて、こちらは4個からなる節果です。
 熟した節果表面にはカギ状の毛が密生しているので衣服にペタペタくっついてなかなか取れません。
 ヌスビトが裏ヤブをくぐって空き巣に入り、出てきた時に衣服に一杯くっついていると証拠になるから、ヌスビトハギ、とどなたかが言っていました。Blg3r

 
ウリクサ:
 整備された公園裏の空き地に生えていました。草丈3~5cmのとても小さな一年草で、畑地や庭の、雑草に覆われずに土がむき出しになっているようなところに生えます。
 茎は根元から分岐して地面付近に広がっていきます。
 夏の終わりから秋にかけて茎の先に小さな青紫色の唇形花をつけます。クローズアップして見るととてもきれいで、雑草扱いにしては惜しいくらいです。
 花の後にマクワウリのような形の果実をつけることから瓜草、とのこと。Blg3r_2

 
ミズヒキ:
 栽培してるわけではないのですが、放置した植木鉢のいくつかに数年前から毎年自生するようになりました。
 季節の変化を教えてくれますので除草したり片付けたりしないで放任しています。ただ、だんだんあちこちに”飛び火”して増えていきますので、困りものです。
 4弁花は拡大してみると上半分が赤色で下半分が白色のツートンカラーです。
 これが、長い花穂を上から見下ろすと赤いひもに、下から見上げると白いひもにみえるミズヒキの仕掛けです。Blg2r_2

 
 直接関係ない話ですが、夏場に水不足でほとんど立ち枯れしてしまったミズヒキの鉢は、傍らの野生スミレのプランターに住みついたツマグロヒョウモン終齢幼虫が這い上がって蛹になり、羽化するための格好の場所になりました。
 このシーズンもたくさんのツマグロヒョウモンが羽化していきました。

ノアサガオの葉痕:
 標題に関係のないおまけです。分岐した茎が枯れて落ちた跡です。
 盛りの季節が移ろい、何となくうら悲しそうな表情に見えますが・・・Blgimg_2840

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2008年10月13日 (月)

雑草の花(14)ミズマツバとキカシグサ

 水田の一角にわずかに残された空きがあって、そこにあたかも育成されているかのようにミズマツバが群生していました。Img_1482_1

 
 近寄ってよく見るとキカシグサが混在していることがわかりました。
 葉の細いものがミズマツバで、ヘラ形の葉で茎が赤い方がキカシグサです。
 どちらも湿地や水田に生える水田雑草ですが、ミズマツバの方は一年草で、キカシグサは多年草です。
 これほど極端な群生は他では見たことがありません。Img_1482

 
 どちらも草丈は10cm以下くらいの小さなものでしたが、キカシグサの方は15cmくらいにまで大きくなるそうです。
 ミズマツバは除草剤や乾田化などの影響で数を減らして絶滅危惧種になっています。
 キカシグサも少なくなってはいるようですが今のところ危惧種ではありません。Img_2660

 
●ミズマツバは葉の付け根に数ミリメートルのごく小さな花をつけていました。
 花はごくわずかしか開かないようで花弁はなく,花のように見えるのは萼で、5裂しています。画像の一番上のつぼみ)、ルーペで見ないとよく分かりません。Img_2562

 
●キカシグサも5mmくらいの小さな赤い花をつけます。
 ごく小さなピンクの花弁が4枚つきますが脱落しやすくて、やっと花弁の揃った花を見つけることができました。(画像中央)Img_2660trm

 (後日、記事の一部を修正しました。)

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2008年10月12日 (日)

雑草の花(13)アキノノゲシ、イシミカワ、ニオイタデ、シロバナサクラタデ、ヨモギの花

●アキノノゲシ:
 道ばたに生えていました。日当たりの良い農道端や草地に生える越年草です。茎の高さは60cmから背丈ほどにも大きくなって他の雑草から抜け出すようになります。
 うす黄色でタンポポ形の花がそっくりのホソバアキノノゲシは葉に切れ込みがまったくありませんが、こちらは茎につく葉が羽状に深く切れ込んでいるので区別されます。Blg2r

 
●イシミカワ:
 散歩道に生えていました。道ばたの雑草や金網フェンスにもたれかかったり、まとわりつくようにして茎を伸ばします。葉は三角形で長い葉柄があり、葉柄と茎の合流点に丸いシャンプーハットのような托葉があります。
 夏から秋にかけて短い花序に薄緑色の花を数個つけます。その後丸い果実となり、熟すにつれて白色からうす赤紫へ、最後はきれいな青色になって人目を引きます。
 なお、茎には下向きの鋭いトゲがあり、除草の際に引っかかると切り傷を負ってしまうほどの迷惑ものです。Blg3r_4

 
●ニオイタデ:
 水田脇に生えていました。原っぱやあぜ道などに生える一年草です。茎は高さ50cm以上になり、枝先に長さ5cmくらいの花穂をだし、紅色のきれいな花をつけます。全体によい香りがあります。
 花穂をつまんで匂いを嗅いでみると、とても良い香りが確認できます。Blg2r_2

 
●シロバナサクラタデ:
 農道脇の草むらに生えていました。湿り気のあるところに生える多年草です。茎は高さ30cm~1mくらいになります。紅色を帯びた節があります。枝先に花序を出して白色花を多数つけます。Blg3r_3

 
●ヨモギ(の花):
 春先に摘み草をするヨモギは誰もがよく知っていますが、秋口に草丈が60cm以上にもなり茎先に花序を出して淡褐色の花をつけた姿はあまり注目されないと思います。これがヨモギ?という感じです。Blgimg_2601

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2008年10月11日 (土)

雑草の花(12)ハナイバナ

 道ばたや空き地など身近かなところに、ごく普通に見られますが、目立たず気がつかないことが多い1~2年草です。全体の雰囲気はキュウリグサに似ているところがありますが、キュウリグサは春から初夏までが生育期間であるのに対して、ハナイバナは春先から晩秋まで長期間生育しています。
 春から秋の長い間、葉腋にごく小さい3mmくらいの薄青紫色の花をつけています。ルーペで拡大して見るとおしゃれです。葉と葉の間に花をつけるので”葉内花”、が名前の由来。1img_1912

2img_1880

3img_1908cc

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 果実は球形の4分果。ルーペで見ないとよく分からないくらい小粒です。5img_1911   

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2008年10月10日 (金)

マメハンミョウとイヌホオズキ(バカナス)

 草地に雑草のイヌホオズキ(別名バカナス:ナス科植物)が生えていました。
 花は白色で、熟した実は球形の、ナスのような黒紫色の液果です。3r_2

 
 別の場所には花色が紫の植物体もありました。
 アメリカイヌホウズキという種があるそうですが、これなのか違うのかはよく分かりません。
 いずれにせよこのイヌホオズキは有毒植物です。Blg3r_2

 
 それはともかく、目の前の有毒植物イヌホオズキに群がって、葉っぱを丸坊主するまでに囓っている変わったデザインの甲虫がいました。
 何かいかにも怪しげな雰囲気です。2r1_2

 
 マメハンミョウという名前の甲虫でした。雑草のイヌホウズキを囓っているだけなら良いのかも知れませんが、大豆やナス、白菜の葉を食害する害虫ということです。
 ただ幼虫の時にはイナゴなどの卵を食べて育つということですから、この間だけは益虫でしょう。
 注意しなければならないことは、成虫の体液にカンタリジンという猛毒の化学成分が含まれていて、素手で体液に触れただけでも危険、ということです。3r2_2

 
 マメハンミョウという名前がついていますが、良く知られたきれいな甲虫のハンミョウとは別の仲間です。
 稲の害虫のイナゴが農薬の影響で減少したせいで、幼虫が餌にするイナゴ(の卵)なども減ったため、一時期マメハンミョウも個体数が減少したそうですが最近はまた、イナゴと共に増え始めたとのこと。

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2008年10月 9日 (木)

ハラタケ科のキノコ

 九月末に近くの公園で、落ち葉の中に白くて丸いキノコが生えているのを見かけました。傍には誰かが蹴飛ばしていったらしいものもありました。13r

22r

 後日、10月初めに、里山で、大げさに言えば、全山の林地に、同じような白くて丸い子実体が方々に生えていました。そしてそのまわり一面にそれらが経時変化した姿と思われる傘の開いたものが沢山ありました。34r

 完全に開いた傘の周囲にはフリルのようなヒダが垂れ下がっていて独特の風情でした。ただこのフリルはとてももろくて、キノコに少し触れてだけですぐに脱落してしまいます。
 完全なフリルがついたものを探して写真に撮ってきました。43r

 ハラタケ科の特徴のあるキノコのようで、図鑑を少し調べましたが名前は分かりませんでした。
 多分、蹴っ飛ばされたり、辺り一面に採り切れないほど生えている、ということは少なくともおいしく食べられないことだけは確かでしょう。けっこう怪しく危ないものかもしれません。

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2008年10月 8日 (水)

雑草の花(11)イボクサ

 水田や畔、湿地に生える一年草で、水田雑草の一つです。茎は地面を這うようにして広がり、しばしば群落を形成しています。R1

 夏の終わり頃から秋にかけて薄紫色の3弁花を開きます。R2

 水田に生えたものは実った稲穂にもたれかかるようにして立ち上がり、稲穂の上に頭を出して花をつけているものもあります。R3

 花は拡大してみると結構きれいです。R4

 4弁花もまれに見られます。2r5

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2008年10月 7日 (火)

雑草の花(10)ヤブツルアズキ、キクモ、カナムグラ

ヤブツルアズキ:
 野原や土手に、雑草に混じって蔓を伸ばし、夏の終わりから秋にかけて黄色の花をつけるのでよく目につくようになります。マメ科アズキ属の一年草で、アズキの原種といわれています。3r
 秋には線形の豆果が出来ています。Img_1730   

キクモ:
 水田や湿地に見られる多年生の水田雑草で、しばしば群生しているのを見かけます。夏から秋にかけてごく小さな桃色の花を咲かせます。
 水中でも葉をつけるのでアクアリウム・プランツとしても使用され、屋外メダカ水槽でも育ちます。繁殖しすぎて困るというようなことはありません。
 むしろ、屋外のメダカ水槽に植えた場合は繁殖の時期が夏も遅くなってからで、メダカ繁殖サイクルからすれば時期が遅すぎることがマイナス点だと思います。(写真上は農道湿地に自生していたもの。写真下は屋外メダカ水槽のものです)Blgtrmr21

 夏の終わりから秋にかけて、大きさ5mmくらいで紫紅色~桃色の唇形花(1日花)を咲かせます。S 

カナムグラ:
 道ばたや荒れ地の雑草や金網フェンスなどを覆い被せるように生えて繁茂する迷惑もので、クワ科の一年草です。茎はツル状で下向きのトゲがたくさん生えていて、いろいろなものに絡みついています。(写真上)
 本種には雌株と雄株があり、雌株にはホップに似た形の苞で包まれた雌花の花序がつき(写真中)、雄株からは雄花をたくさんつけた花序がつきます。(写真下)Blg3rs

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2008年10月 6日 (月)

トラノオスズカケ

 昨日、目黒の自然教育園(国立科学博物館・附属施設)に行ってきました。ここでは既に絶滅したと考えられていたスズカケトラノオが50年ぶりに再発見されたということで、おそまきながら初めの観察です。
 四国、九州の限られた地域で希に見られるゴマノハクサ科の半常緑植物で、絶滅危惧種に指定されているそうです。
 多数の紅紫色の花が無柄の総状花序につくということですが、本日は写真のような状況で、総状花序はまだ短く、そのため花も多くはないようでした。1pa052111cc 2img_3046 Img_3040trm

 茎は細長く斜上していて、先端は地に接して新株をつくるということです。2r

 自然は不思議ですね。これから少しずつ増えていくことを期待しています。

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2008年10月 5日 (日)

昆虫たちの秋(2)

 よく晴れた秋の日中は昆虫たちが活動するのに十分な気温になり、昆虫の動きも活発です。

イチモンジセセリ:
 イチモンジセセリは秋を代表する花、コスモスのピンクの花に来て、蜜を吸っていました。Img_2886trm

 
コアオハナムグリ:
 ハナムグリより少し小さい昆虫です。コスモスの白花に来て、花粉を食べていました。Blgimg_2888cc

 
ヒメアカタテハ:
 アカタテハより小型のヒメアカタテハです。コスモスのピンクの花で蜜を吸っていました。Img_2892_4trmcc

 
モンシロチョウ:
 モンシロチョウが、いつもなら近寄るとすぐ逃げるのに、アメリカセンダングサの黄色い頭花の蜜を熱心に吸っていました。Img_2911trmcc

 
イナゴ:
 稲刈りが終わった田んぼまわりの草地にはまだ結構たくさんのイナゴが居ます。Img_2872

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2008年10月 4日 (土)

秋の野草(オミナエシ、マルバルコウ、ルコウソウ、カントウヨメナ、シオン)

 雑草の記録の続きですが、標題は野草。山野に自生する”きれいな”植物を野草、身近なところで、どうかするとすぐに”草取り”の対象になる”お邪魔ムシ”草を雑草と、かってに区分しましたが、双方にたくさんの例外があり、分けることにあまり意味はありませんが、まあ、その程度です。

オミナエシ:
 秋の七草の一つ。昔はごく普通に野原にありましたが、最近はなかなか見かけません。
 大型の草刈り機械が進入出来ない空地の雑草の中に一株だけ、黄色い花をつけていて目にとまりました。広い場所なら花が咲く前に刈り取られたことでしょう。Img_1254nImg_1622_3

 
マルバルコウとルコウソウ:
 写真左列がマルバルコウ、右列がルコウソウ。花の形はよく似ていますが葉の形は全く異なっています。
 いずれも自生ではなくて、栽培されていたものが逃げ出したものと思います。ですから野草とは言えないのでしょうが。Blg

 
カントウヨメナ:
 水田地帯のあぜ道や草地に普通に生えています。薄紫色の花を開き、古くから秋の風物詩として親しまれてきた野草のひとつです。Img_2239

 
シオン:
花の形が一見、カントウヨメナにも似ていますが、花径は大きく、青紫色が濃くて、また草丈は背丈を越えるほどに大きくなり、太くもなります。
 もともと観賞用として一般に植栽されているもので、写真のものは屋敷跡の空き地で、雑草に混じって咲いていたものですから、これも野草ではありません。Blg

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2008年10月 3日 (金)

昆虫たちの秋(1)

 自然の生存環境が刻々変化していく中で、子孫を残し繁栄を継続していくために昆虫たちも多くの困難を克服しなければならないのでしょうね。散歩コースで見かけたそれぞれの生き様です。

ツマグロヒョウモン:
 鳥に襲われたのでしょうか、後翅の一枚がほとんどちぎられたツマグロヒョウモンの♂。ニラの花に来ていました。また別の場所では求愛中のカップルの姿も。3r

キアゲハ:
 午後、真っ赤に咲いたヒガンバナのかたまりに来ていました。こちらも後翅が少し傷んでいます。Img_2266

トノサマバッタ:
 日が傾いた秋の午後、原っぱの草むらから道に出てきていました。お取り込みのようです。Img_2268cc

ショウリョウバッタ:
 すぐ傍でこちらさんもお取り込み中のようでした。邪魔をしてしまいました。Img_2277   

エンマコオロギ:
 近くの草むらではエンマコオロギの大合唱です。忙しいところ、無理を言って登場してもらいました。すぐにお帰りいただきましたが・・・。Img_2284

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2008年10月 2日 (木)

雑草の花(9)ホソバアキノノゲシ、キツネノマゴ、アイノコセンダングサ

 近郊では稲の取り入れもほとんど終わりました。あたりに繁茂した夏草も一掃された今は、秋の野草、雑草が花を咲かせ実をつけて、季節の移ろいをしみじみ感じるようになりました。

ホソバアキノノゲシ:
 秋になると、道ばたや草地に、うす黄色のタンポポ形の花をたくさんつけて咲く一年草です。茎は1m以上、時には人の背丈ほどにも伸びて、他の雑草からぬきんでて目立ちます。
 アキノノゲシとよく似ていて紛らわしいですが、ホソバアキノノゲシが茎につける葉は広線形で、アキノノゲシのような羽状の深い切れ込みがないことから区別されます。Blg3r

 
キツネノマゴ:
 夏の終わり頃から道ばたや草地、里山の林縁など至る所にごく普通に生える一年草です。草丈は10cm~30cmくらいで、葉は卵形で対生してつきますが、花がないときには目立ちません。
 秋に茎の先にブラシのようなゲジゲジの穂をつけて、そこに青紫から桃色の小さな唇形花をつけ、雑草の中では結構目立ちます。花を拡大してみるとなかなかユニークです。
 名前「狐の孫」の由来は不明だそうですが、一度見て覚えると忘れません。2r1_2 2r2_2

 
アイノコセンダングサ:
 秋に道ばた、あぜ道、荒れ地など至る所にはびこる北アメリカ原産の外来大型一年草です。花の後にできる果実はトゲが2個ある特有の形の”ひっつきムシ”で、ニットの衣類などにくっつくとなかなか取れないやっかいものです。
 このセンダングサの仲間にはいくつかの変異があり、写真のものは黄色の管状花だけで出来た頭花の外側に、白く肥大した管状花が数個付いているアイノコセンダングサだろうと思います。
 すぐ近くに、黄色の管状花だけのものと、その外側に白い大きな舌状花がつくものなども混在して見られることがあり、わかりにくいです。2r1_3 2r2_3

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2008年10月 1日 (水)

サザナミスズメ幼虫、チュウレンジハバチ幼虫、ツマグロヒョウモン蛹、ルリタテハ幼虫

 10月になりました。天高く、ウマも人もメタボになる最も秋らしい月でしょうか。
 草木は実り、野山は紅葉に彩られていきます。木々の実をついばみにたくさんの鳥がやってくるし、また留鳥も移動し、北からは渡り鳥がやってきます。自然界は豊饒の季節です。
 しかるに、いま、人間世界では”ニューヨーク株、市場最大の大暴落”の記事が踊り、グローバル化した自由主義市場経済の放縦などのせいで先が見えない、爽やかさからはほど遠い日々です。
 嘆いてみても仕方ありませんが。

●サザナミスズメ幼虫:
 話変わって、小さな世界の、やっぱり爽やかでない話です。
 昨日の午後遅く、雨が上がったので外に出ると、ご近所の庭からキンモクセイの香りが漂ってきました。
 我が家の樹はどうかと見上げてみると、まだ蕾のあいだにまた嘆かわしいものが取り付いていました。
 地面に緑色の糞がたくさん落ちています。モクセイ科の樹木の葉を食草とするサザナミスズメの幼虫です。
 今後目に余る食害がなければ放任することにしました。Blgimg_2837

 
●チュウレンジハバチ幼虫:
 放任できなかったのはこちら。
 バラを食害するチュウレンジハバチの幼虫です。
 秋バラを楽しみにしていたのにちょっと油断した間に新しい葉はすっかり食べられて軸だけになり、他の葉もそうとうに食害されていました。
 初夏に痛い目にあったので一応注意はしていましたがこの有様。殺虫剤の出番になりました。
 やむを得ません。Blgimg_2374_1Blgimg_2374 
(追記:はっきりしませんが、よく似たアカスジチュウレンジの幼虫の可能性もありますが、今回はこのままにしました。)

 
●ツマグロヒョウモン幼虫:
 すっかりおなじみになったスミレを食草としているツマグロヒョウモンの蛹。
 2、3日後には羽化する予定です。
 先(9/23)に公表された埼玉県環境科学国際センターの報告書でも、2000年以前には県内でみられなかったツマグロヒョウモンが各地でみられるようになり、温暖化が県内でも加速しているとしています。Blgimg_2693

 
●ルリタテハ幼虫:
 昨年まではっきり分からなかったのですが、ホトトギスの葉をめちゃくちゃに食害するものが居て、なかなか犯人が特定できませんでした。
 今年はどういうわけか、犯人が大発生して、そのせいであちこちでちらちら姿を見せてすっかり露見しました。
 ルリタテハのお子様です。最初はルリタテハのお子様とは知らず、にっくき害虫として殺虫剤で葬ってしまいました。
 その後、普段まず目にすることのなかったルリタテハが飛来しましたので、もしやと、再び現れたハデな”毛虫”の身元調査をしてみると、ルリタテハ幼虫と分かりました。
 詳細はまた報告したいと思います。Blg2r

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