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2009年3月21日 (土)

スギ花粉と黄砂

 温暖化のせいで、桜(ソメイヨシノ)の開花がどんどん早くなってきているようですね。
 関東地方も4月には葉桜になってしまうのでしょうか。
 その昔は、4月上旬の小学校入学式の当日、校門の両脇にあった桜の古木が満開だったことが記憶に残っています。
 葉桜の入学式も悪くはありませんが・・・
 先頃のNHKラジオで聞きましたが、桜も開花のためには、一定期間の寒冷刺激がないと咲かないそうで、寒冷刺激がなくなるほど温暖化が進んでしまうと花は咲かないで、樹も結局枯れてしまうことになるとのこと。これでは困りますね。
 なお、ソメイヨシノは従来、オオシマザクラとエドヒガンの交雑種だとされてきましたが、その後千葉大などのグループによる遺伝子解析の研究によって、オオシマザクラとコマツオトメの交配で生み出された可能性が高いことが明らかにされたそうです。

 さて、先日、車で、まだ春の浅い秩父高原牧場の峠を越えましたが、後から聞いた気象情報から、やはり春霞には黄砂が混じっていたようです。
 峠から見渡す近くのスギ林は”たわわに実った”花粉の塊・雄花”のせいで、遠目には茶色の樹塊のようでした。Photo

 
 スギ花粉の後にはヒノキの花粉も控えていて、まだまだ当分の間は花粉症に悩まされることになります。
 そこで関連ニュースを。
 遺伝子組み換えというハイテク技術によって、定期的に食べると、花粉症アレルギー発症を抑制することができるという「お米」が開発されたという話題です。
 この写真はただのお米です。Img_6490
 新たに開発されたお米は、見た目には変わるところはないのでしょうが、お米のなかに、スギ花粉アレルギーを起こす抗原の一部とおなじ情報を持っていて、しかも人体には安全な抗原ペプチドが、お米自身によって作り出されていて、このお米を食べることによって、スギ花粉のアレルギー反応を起こさないようにする”減感作療法”と同じはたらきが体内にできあがり、発症を抑制出来るのだそうです。
 すでに動物実験ではその有効性と安全性が確認されているということですが、人用に開発されたお米を人に治療効果を目的にして食べさせると、それは「食品のお米」ではなく、「医薬品」になる、ということで、あらためて有効性、有用性はもちろんのこと、安全性について確認データを取るためには、更に多大な時間とコストがかかることになり、事実上その後の開発は足踏み状態にあるとか。
 また[安全]は科学で客観的に評価できますが、その結果を[安心]して受け入れるかどうかは感性、気持ち、ココロの問題です。
 こちらはなかなか一律にはいかない難しさがあり、いずれにしてもこの先簡単ではなさそうです。

 
 話は変わって、黄砂は春の風物詩のようにも聞いていました。
 写真は (2009.3.18)”関東地方にも黄砂がやって来る”のニュース当日でした。Img_6525
 空気が澄んで晴れた日には遠望できる筑波山が全くカスミの中です。

 アジア大陸から気流に乗って運ばれてくる黄砂(ダスト)の直径は2~3ミクロンで、スギ花粉(約30ミクロン)の1/10位ですから、体積では3乗の1/1000になります。
 スギ花粉は重い(粒子サイズとしては大きい)から海を越えてまで遠くには飛んでいきませんが、黄砂塵は大陸を渡り、海を越えてやって来るのですね。

 
 近年おこなわれてきた研究によって、黄砂と呼んでいたものは、実は大陸の砂漠から強風で巻き上げられたダストであり、そのダストは地球規模のスケールで大気中を移動していることが明らかにされています。

 エジプト、ヌビア砂漠の砂粒。2r

 きれいに角が取れて粒の揃った砂粒は手で握ると指の間からサラサラとこぼれ落ちて残りません。
 このような大きな粒はもちろん、”ダスト”にはなりません。
 風に巻き上げられ、地球規模で移動するダストになるのは数ミクロンの微粒子だけです。

 なお、現在、黄砂情報に関しては、環境省と気象庁が共同で情報を集めて提供しているホームページがあります。
http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/kosateikyou/kosa.html

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