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2009年5月

2009年5月31日 (日)

山野草①オドリコソウ、カテンソウ、ニリンソウ

 風薫るというこの月も終わりです。関東地方はここ数日、梅雨の走りのような天候で気温も上がらず不順ですが、季節は確実に巡っていきます。

 5月初旬の終わりに、群馬県の山に登りましたが、その前後に山地で撮した山の花の写真を整理しましたので、少しずつ掲載します。
 当然ながら生育環境が違いますので自宅近郊には見られないものがほとんどです。

●オドリコソウ:
 林縁に咲いていました。この時期はまだ咲き始めで、白い花を付けていましたが、つぼみのものが多かったようです。
 茎は4角形で、高さ30cmくらいの多年草。葉は対生し、長さ1~5cmの柄があり、広い卵形で、長さ5~10cm、幅3~8cm、縁にはあらい鋸歯があります。
 葉の脇に白色の唇形花を輪生します。Img_9143

 
 上唇はかぶと形、下唇は3裂しています。雑草のヒメオドリコソウより大型で見栄えのする植物です。花期は4~6月。2r

 
カテンソウ
 やや湿り気のある林縁草地に大群落を形成していました。
 これほど密生しているのを観察したのは初めてでした。
 小さくて目立たない花を付けることから花点草。高さ10~30cm、扇形で鋸歯のある葉を互生します。Img_9173

 
 雌雄異花を付けます。
 雄花は上部の葉腋から伸びる花茎の先端に付きます。
 ちょうど開いた花が一つだけ見つかりました。
 まだ花粉を放出する前で、花糸は丸まった状態の雄蕊と、Photo_4

Photo_3

 
 花糸がぴんと伸びて先端の葯が開き、花粉を放出した後の花の姿です。Photo_5

 ・雌花は柄がなく、上部の葉腋に数個集まって付き目立ちません。
  花期は3~5月。

 
●ニリンソウ:
 沢沿いの林縁草地に群生地があり、なかなか見事な景観を作っていました。
 各地の山地や山裾の自生する、いわゆるスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれるお馴染みの野草のひとつで、夏には地上部はすっかり姿を消してしまいます。花は通常、白色5弁花ですが、花弁の多いものもよく見られます。Blgimg_9300

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2009年5月30日 (土)

キアシブトコバチ

 5月初旬、バラの天敵チュウレンジハバチ退治のために、室内用ハエ・カ殺虫スプレーを持って屋外に出たところ、紅梅の葉に、ごく小さなハチらしい虫が飛んできてウロウロしているのが目に止まりました。4r1

 
 ついでに、とスプレーノズルを向けましたが、その前にとりあえず写真に撮りました。この虫、長居する気配はなく、すぐにどこかへ消えてしまいました。
 後からパソコンで写真拡大してみますと、なんともユニークな体つき、特に太い足です。
 「小さなハチ」、「太い足」、「黄色」これだけのキーワード検索で直ちにヒットしたのが「キアシブトコバチ」(黄足太小蜂)でした。
 正直、わかりやすいけれど味気ない名前で、もっとユニークな名前を付けてやれば、と思ったものです。
 概略は、名前のとおり黒い体色で足は黄色く、特に後脚が特別太ももの小さなハチで、大きさは6mm前後の寄生蜂の一種です。Img_8747trm Img_8729 Img_8751trm

 
 特別珍しいものではなく、日本全土に分布すること。出現時期は3月~12月で、成虫は花の蜜を吸うが、幼虫は宿主のチョウやガの幼虫に寄生し、幼虫が死なない程度に宿主の体を食べて育つこと。
 宿主が蛹になると、宿主の蛹の中身を全て食べ尽くして生長し、やがて空になった宿主の蛹の殻に穴を開けて出てくる寄生蜂の一種という、SFのエイリアン・モデルにもなりそうな、少し怖いお話しです。

後日談:
 4月中旬に今期初めてツマグロヒョウモンの蛹を発見し、そのしばらく後に2頭目の蛹を見つけましたが、その後、いずれも羽化した様子がありませんでした。
 それで、あるいはと思い、ぶら下がったままの蛹を取り外してしげしげと観察してみると、なんと1頭目の蛹の殻には穴が開いていて、そこから中になにやら白いものが見えました。(写真上段)。
 2頭目の蛹の外観には特に異常はありませんでしたが、何となく怪しい感じです。(写真下段)。そこで恐るおそる、鋏で二つの蛹を切り開いてみました。すると、両方の蛹の中に、白いやや扁平な体つきのイモムシが居るではありませんか。むろん、生きています。20090502blg2

 
 この寄生者が何者なのか知るよしもありませんが、自然界でごく普通に行われている生存競争の一端をかいま見たことでした。

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2009年5月29日 (金)

クロハネシロヒゲナガ④捕獲個体の細部観察

 目の前をふわふわ飛んでいる個体は、素手でぱっと捕まえることができましたので、プラスチック・シャーレに入れてから、少し細部の観察をしてみました。
 野外観察では、見た目には不思議な感覚だけで、気味悪いという感じは持ちませんでしたが、拡大してみると、やはり、”かわいらしい”印象ではありませんでした。

 
 シャーレの中で、同じ照明の下では、オス(左)の方は野外観察のとおり、きれいなホログラムでしたが、メス(右)の方はなぜか黒っぽいままでした。2r_3

 
1cm方眼紙に載せたオスの大きさです。体長は4.5mmほどで、触角の長さは約4倍の17mmありました。
 またルーペでみた姿は全身刺・毛だらけ、と言う印象でした。2r_4

 
 長い触角は、飛ぶときには空気の抵抗も大きく、ずいぶん邪魔になるのではないかと思いました。
 また草むらの間隙を縫って飛んでいる時に、ときどき触角が草に絡まるようで、もたもた、とする光景もありました。

 
 オスの触角の基部は暗色をしています。低倍率の顕微鏡で見ると、節状で刺だらけです。
 そしてその先の白い部位は、やはり節になっていて、植物の「トクサ」のような形をしていて、明らかに基部とは構造が異なるようです。
 素人にはこれ以上の関心はありませんが、どういう生理的機能を分担しているのか不思議です。2r_5

 
 長く伸びた口吻の先端はくるくると巻いていました。下から見上げた顔つきは少々気味が悪いものです。2r_6

 
 オスの翅、先端部分拡大です。鱗粉がびっしりついていて、これが光りを反射して体全体の色の微妙な変化として映るのでしょうか。Img_8813

 
 その後も、数日間は同じ場所の草むらに、相変わらずゆらゆら飛んでいる姿を観察できましたが、5月中旬を過ぎてからは、同じ場所では全くその姿は見られなくなりました。

 その場所も、5月下旬にはすっかり雑草が生い茂り、通行困難になってしまいました。
 いずれ大型機械による雑草刈り取り作業が行われ、環境は一変してしまいますので、多分もう見ることは出来ないでしょう。

 クロハネシロヒゲナガがイネ科植物の茎に産卵する様子の観察、記録などの報告がありますが、まだ詳しい生態などはあまり解明されていないようです。
 参考文献:「life_cyclea.doc」をダウンロード

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2009年5月28日 (木)

クロハネシロヒゲナガ③光を受けて輝くオス♂のホログラム

 草むらに座り込んで、ふわふわ跳び続けるオスのクロハネシロヒゲナガが、撮影可能な空間に止まるのを辛抱づよく待ちます。その姿は、人目に付けば不審者でしょう。coldsweats01

 止まった場所や体の向きで、まさにホログラムのように色が変わって見えます。
 長いヒゲをなびかせて、飛んでいても止まっていても、その姿には不思議な感覚をおぼえます。辛抱のしがいがありました。1img_86522img_0061trm2    

R2r

5img_0060trm
 
 ほとんど黒い翅に見えるときもあります。6img_0049good

 
 どういう仕掛けになっているのでしょうか。

 (続く)

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2009年5月27日 (水)

クロハネシロヒゲナガ②メスを求めて飛ぶオス

 クロハネシロヒゲナガは、体長約4.5mm、開張9mmほどの小さな蛾ですが、オスのヒゲ(触角)は体長の4倍ほどもあります。その長いヒゲをぶらんと広げて飛んでいくオスの姿です。Img_1372

 
 その飛んでいく先には、触角が短かく、途中が太くなっているメスの蛾が、イネ科の草の葉に止まっていました。触角の基部は黒色で、中程から先は白色です。Img_1393

 
 オスは長い触角でメスのフェロモンを検知して飛んでいくのではないか、と言うことだそうです。

 
 草むらのあちこちにメスのクロハネシロヒゲナガの姿がありました。
光のあたり方で、名前のとおり、クロハネに見えたり、Img_1427trm

 
 金色や赤紫色を含むメタリックな、ホログラムのようにきれいな色に見えたりします。Img_1416 Img_1422  

 
 (続く)

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2009年5月26日 (火)

クロハネシロヒゲナガ①初めての出会い

 クロハネシロヒゲナガについて、先に不出来の動画を添付して簡単に記載しましたが、改めて少しくわしく記事にしました。

 去る4月中旬、早いところでは周辺の田植えも終わって、調節池堤防にも雑草がかなり伸びてきた頃のことです。4301img_1390

 
 午前中、散歩がてら両側に雑草が茂り初めた散歩道を、自転車を押して通りかかると、まだ穂はあまり伸びていないイネ科の雑草(ネズミムギやカモジグサ)のすぐ上や、あるいは茎の間隙をぬって、あちらこちらに、ゆらゆら、あるいはふわふわと、白い糸のようなヒゲを左右に広げて飛んでいる虫が目に止まりました。3img_1424

 
 トリミング拡大写真4img_1424trm2

 
 今まで気がついたことはありません。

 飛んでいるときに、時々光を受けて体が金色に光ります。5img_1385

 
 この不思議な昆虫は一体何者かと関心を持ちました。
 これがクロハネシロヒゲナガ、という蛾だったのです。
 少し詳細に観察してみることにしました。

 
 (続く)

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2009年5月25日 (月)

チュウレンジハバチ産卵

 バラの新梢が勢いよく伸びる頃になると決まってやってくるのが大敵のチュウレンジハバチです。柔らかい茎にノコギリのような形の産卵管を差し込んで切り裂いていき、その奥に卵を生みつけます。
 昨シーズンは随分ひどい目に遭いましたので今年は少し注意して殺虫剤噴霧の準備をしていたところ、やはりやって来ました。(撮影'09.5.4)Img_8816

 
 フェンスに絡んで伸びたミニバラの新梢に止まっています。見つけたときにはもう”夢中で?”産卵行為の最中でした。柔らかい茎をざくざく切り裂いて産卵している様子でした。
 なんと、枝を指ではじいても逃げません。あるいは産卵管が抜けなくて逃げられない?2r

 
 殺虫剤を噴霧しようかと思ったらやっと飛んで逃げました。
 無惨な切り傷です。こうなったらこの枝は切り落とすしかありません。Img_8821

 
 切り取った部分をルーペで観察しながら、半分に折った安全カミソリの刃で切り開いてみました。
 低倍率の顕微鏡で観察すると、意外に大きな卵が見つかりました。やっぱり、と言う感想です。2r_2 

 
 やがて緑色のイモムシになって出てくると、あっという間にバラの葉を丸坊主にして、気づくのが遅いと最悪の場合は枯らしてしまいます。本当に困りものです。

※追記
 画像がはっきりしませんが、これはチュウレンジハバチ(チュウレンジバチ)ではなく、胸背部の色は判然としませんが、胸部側面の色が橙黄色なので、「アカスジチュウレンジ」のようです。 
 また機会があれば確認したいと思います。
 今回不明のため、そのままにしています。

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2009年5月24日 (日)

春に咲く黄色い花の雑草③ノボロギク、ハルノノゲシ、ウスジロノゲシ、オニノゲシ

 雑草の花です。

ノボロギク(撮影'09.4.10富山):
 農道端に咲いていました。道ばたや畑地を好んで生えるヨーロッパ原産の帰化雑草です。
 一年中発生し、冬の間でも花を付け、綿毛の種を飛ばしています。茎はよく分岐して先に小さな黄色い頭花をつけます。
 頭花は管状花からなり、舌状花はありません。総苞の外側の萼は黒紫色をしています。Blg4103r

 
ハルノノゲシとウスジロノゲシ(撮影'09.4.22):
 道ばたに混生して咲いていました。別名ノゲシ。道ばた、荒れ地、人家のまわりなどいたるところにみられます。根生葉はロゼット状で、秋に芽生えて冬越しします。春先に太く中空の茎を伸ばし、まばらに枝を出します。葉は羽状に深裂し、葉のへりが刺のようにとがりますが、やわらかく、触っても痛くありません。(→オニノゲシとの区別法)茎の先に舌状花だけからなる黄色い直径2cmほどのタンポポ状の花を付けます。4222r

 
 シロバナもあり、ウスジロノゲシと呼ばれています。それほど珍しいものではなく、混生しているのをけっこう見かけます。2r_4

 
オニノゲシ(撮影'09.4.22):
 道ばたにハルノノゲシと共に生えていました。(写真左:ハルノノゲシ;右オニノゲシ)
 道ばた、荒れ地、人家のまわりなどあちこちに見られます。
 草姿はハルノノゲシより大型になり、茎は太く中空で、切ると白い乳汁が出ます。Img_7937

 
 葉はハルノノゲシに似ていますがより大きく、羽状に切れ込みがあり、縁は刺状になっていて固く、触るととても痛いです。
 茎頂と枝先に黄色の花を付けます。頭状花はすべて舌状花からなっています。Img_7943 

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2009年5月23日 (土)

春に咲く黄色い雑草の花②イヌガラシ、オヘビイチゴ、ヘビイチゴ、カタバミ、アカカタバミ

 黄色い花の雑草です。

イヌガラシ(撮影'09.4.10富山):田の畔に生えていました。
 野原、道ばた、人家の庭などにも生えます。カラシナに似てています。スカシタゴボウにもよく似ていますが葉の裂け方が浅く、果実が細長いこと等で見分けられます。枝先に長さ4~6cmの花序を総状につけ、花は黄色で直径5mmほど。花後、果実は円柱形でやや上向きにつきます。090410img_7235 2r

 
オヘビイチゴ(撮影'09.4.22):
 日当たりの良い原っぱに生えていました。
 田の畔ややや湿った野原などに生えて、ヘビイチゴより大きいのでこの名前がつきました。
 花後の果実は花托がふくらまず、イチゴのような形にならないのが特徴です。
 茎は地面をはい、上部は立ち上がります。
 また根生葉が5小葉、茎の葉は3小葉になるので、この点でも、全て3小葉のヘビイチゴと区別できます。Blg4242r

 
ヘビイチゴ(撮影'09.4.22):
 原っぱにオヘビイチゴと混生していました。
 農道や畦道、庭先などのやや湿ったところに生える多年草で、本種は3小葉なので見分けられます。赤くて美味しそうな実がなりますが全くそうではありません。毒はありません。2r_2

 
カタバミとアカカタバミ(撮影'09.4.22):
 道路端の空き地に混生していました。茎が地面をはうように伸びていき、節々から発根して地面にくっついているのでなかなか草取りはやっかいです。
 また、葉が赤みを帯びたアカカタバミは、花はカタバミと同じ黄色ですが、花弁ののどの部分に赤い輪がみられることが多いです。
 アカカタバミは特に市街地に多くみられるそうです。Blg4224r

 
 (続く)
 

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2009年5月22日 (金)

春に咲く黄色い雑草の花①コオニタビラコ、オニタビラコ、セイヨウタンポポとオオジシバリ、ハハコグサ

 田畑や野原、身近な空き地などには、春先にしかみられないもの、秋までみられるもの、ほとんど一年中みられるものなど、様々な見慣れた雑草があふれています。
 撮りためた黄色の花の雑草を順不同に掲載しました。

コオニタビラコ(撮影'09.4.10富山):
 水がない田んぼに生えていました。草丈は10cm内外で、花期は3~5月。早春の畦道やまだ水のない田んぼに生えます。
 別名タビラコ。名前はロゼット状に田に平たく広がる葉の様子にちなみ、オニタビラコより小さいことによります。
 春の七草のホトケノザはこの植物のことで春の摘み草として食用にもなります。Blg410img_7271

 
オニタビラコ(撮影'09.4.22):
 近所の舗装道路端に生えていました。
 春先から太くて毛の多い花茎を一本直立させ、その先に小さなタンポポのような黄色い頭花を多数つけます。
 市街地の道ばた、公園の隅、街路樹の植え込みなどにも生えて迷惑ものです。当地ではほぼ周年みられるようです。Blg4222r

 
セイヨウタンポポとオオジシバリ(撮影'09.4.28):
 草原に生えていました。セイヨウタンポポと在来のタンポポの区別は萼(がく)片が反り返らないことでわかるとされていますが、交雑が進んで分かりにくいものもあります。
 セイヨウタンポポは当地ではほぼ1年中みられます。(写真手前がタンポポ、奥がオオジシバリ)090424img_7963_1

 
オオジシバリは、ジシバリ(イワニガナ)によく似ていますが、草姿が全体的に大型で、花や葉が大きく 、葉の長さは6~20cm、へら状楕円形~倒披針形で柄があり、葉の下部は羽状に切れ込むことがある等の違いで区別できます。Blg4282r

 
ハハコグサ(撮影'09.5.10):
 道ばたの空き地に生えていました。
 春の七草のひとつでオギョウまたはゴギョウ(御形)とも呼ばれています。
 畑、道ばた、人家のまわりなどにも生えています。若葉は草粥や草餅にも使用されます。花期は4~6月。510img_9668

 
 (続く)

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2009年5月21日 (木)

春の野に咲く花⑨ヤエムグラ、ヤセウツボ

 迷惑雑草の仲間。

ヤエムグラ(撮影'09.4.27):
 堤防の水際付近に群生していました。葉や茎に細かい逆向きのトゲがたくさんあり、他のものに寄りかかって伸びていきます。葉は線形で長さ1~3cm、6~8枚が輪生の形になります。2r

 
 5月頃から葉の脇に花茎3~4mmほどの小さな黄白色の4弁花をつけます。Img_8057_1

 植物体を手で触ると痛いほどではありませんが、ザラザラ、チクチクしてとても不快感があります。

 
ヤセウツボ(撮影'09.5.2):
 堤防のシロツメクサ、アカツメクサの茂みに生えていました。Img_9543trm

 
 ヨーロッパ、北アフリカ原産の寄生植物です。当地ではもっぱらマメ科のシロツメクサ、アカツメクサに寄生している姿しか見ませんが、キク科やセリ科植物にも寄生するそうです。2r_2

 
 花期は5月~6月。花は淡黄褐色の唇形花で、花冠にはムラサキ色のすじや斑点があり、全体に短い腺毛が生えています。
 上唇の下の柱頭は膨らんでいて淡赤紫色です。
 ためしに茎を引っぱると、いとも簡単にぽろり、と言う感触で丸い根茎の根元から取れます。寄生根ももろくてすぐにちぎれるようです。3r


 何となく薄気味悪い感じの寄生植物です。

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2009年5月20日 (水)

春の野に咲く花⑧スイバ、ギシギシ

 近郊では迷惑雑草です。

スイバの花穂(撮影'09.4.26):
 堤防に生えていました。早春にはまだロゼット状で通行の妨げになる程ではありませんでしたが4月から5月になると急速に花茎を伸ばして、まだ背の低い雑草の中から飛びだして目立っています。090426img_8012

 
 群生しているところでは通行の妨げになり、いずれ大型機械で刈り取り除草されてしまいます。
 スイバは昔からスカンポとして親しまれてきました。囓ると含まれるシュウ酸のせいで酸っぱい味がします。
 スイバには雄株と雌株があり、橙色~赤色の花穂についている花をルーペで観察すると違いが分かります。090426img_8012_1

 
 今回のものは雌花です。Img_8076_1

 
 ギシギシ(撮影'09.4.26):堤防に生えていました。Blg2r

 
 4月から5月には茎を伸ばしその上部に淡緑色で柄のある小さな花を輪生します。花弁はなく、雄しべは6個。Img_7908_2

 
 近郊の農道沿いなどで湿り気の多いところでは大きな群落になり、いまはギシギシの長く伸びた花穂に暗色のアブラムシがびっしりとついています。
 テントウムシがたくさん寄ってきていますが間に合わず、気持ち悪いほどです。
 またコガタルリハムシも群がり、葉を穴だらけにして、その排泄物もくっついていて汚らしくなっているのが目立ちます。
 その他の昆虫も寄ってきて、なぜか虫に好かれる雑草のようです。

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2009年5月19日 (火)

春の野に咲く花⑦カラスノエンドウ、チガヤ、ヘラオオバコ、アカバナユウゲショウ

 身近な雑草です。
カラスノエンドウ(撮影'09.4.27):
 堤防や調節池の草原に繁茂しています。
赤紫色の蝶形花をつけるマメ科植物。茎の先の方のが巻きひげになって相互に、あるいは他の植物にもたれ掛かり這い上がっていきます。
 花にはミツバチやハナアブがよくやってきます。花期は3月~6月。Blg4272rx_2


 傍に生えているスズメノエンドウが小さな白い花を付けて、カラスノエンドウの花の首根っこに巻き付いて絡んでいました。
 サヤエンドウのようなマメ果は食べられません。Img_8294_1


チガヤ(撮影'09.5.2):
 住宅街の植え込みに入り込んで一列に並んで生えていました。
 道ばた、空き地などいたるところに生える多年草で、地下茎でどんどん広がっていきます。
 早春の原っぱで、開花前の若い花序は「ツバナ」とよばれ、引き抜いて噛むとかすかな甘みがあり、昔の子供は食べた経験があるものでした。
 果実期になると絹毛と種子だけになるので全体に白っぽく見えるふわふわした穂になります。
 種子はこの絹毛のおかげで風に乗って遠くまで飛んでいきます。花期は3~5月。Blg522r

 
ヘラオオバコ(撮影'09.5.4):
 舗装道路の歩道縁石沿いに殆どこれだけが並んで生えていました。
 道ばたや荒れ地などにもたくさん咲いて、繁殖力が強く在来植物と競合したり、農産物に混入して品質低下の元になったりする困った外来種です。
 名前のとおりへら形の葉をたくさんつけます。5月過ぎには花茎を50cm以上にも立ち上げて、その先に黒っぽい先の尖った穂状の花序を付け、開花時に花序から雄しべが1cmほども飛びだして独特の姿を見せています。Blg542rc

 
アカバナユウゲショウ)撮影'09.5.4):
 3月下旬にはちらほら見かけましたが、今は草原や住宅地の道ばたにも、たくさん見られる雑草です。
 ピンクの花が可愛らしく、雑草取りの時にも残されていることがあるようです。かわいらしさの役得ですね。
 自宅のプランターに侵入したひと叢のものが、午後すべて西の方角に向いて花を開いているのに気がついて、夕暮れ時に花開くからユウゲショウの名が付いたそうだ、との話に頷いたものです。
 実際にはフィールドでは朝から開いている株もけっこう見かけます。Blg51img_8702


 (続く) 

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2009年5月18日 (月)

春の野に咲く花⑥ノヂシャ、ハルジオン

 身近な雑草です。

ノヂシャ(撮影'09.4.26):
 調節池や用水路の堤防草地にたくさん生えていました。
 他の雑草に埋もれそうになっていて目立ちませんでしたが、たくさんあるものの一部を採取してみると、草丈は20~30cm近くありました。柔らかくて美味しそうですが食べません。Blg2r_2


 ヨーロッパ原産の帰化雑草で、欧米では大変人気のあるサラダ用ハーブだそうです。
 春先にはまだ草丈は短いですが、4月下旬から5月上旬頃には茎が長く立ち上がり、先に小さな淡い水色で、花茎2mmほどの小さな花をたくさんつけます。
 ルーペで拡大してみると結構きれいです。花期は4~6月。

2090426img_7982_3

Img_8075

 
ハルジオン(撮影'09.4.30):
 先日、所用で出かけた都心の歩道沿いに元気よく生えていました(左)。
 「外来生物法用注意種」に選定されている貫禄です。
 田舎ではそこいら中、ところかまわず生えています。花色は白ですがピンクのものも普通に見られます(右)。Blg2r_3

 
 よく似たヒメジョオンとの区別は茎が中空であること。54img_8881_1

 
 (続く)

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2009年5月17日 (日)

春の野に咲く花⑤ノミノツヅリ、タチイヌノフグリ

 どこにでもある小型の雑草です。

ノミノツヅリ(撮影'09.4.22):
 近所の住宅街の歩道脇沿いに生えて美観を損ねていました。ちょっと見は、カスミソウのような雰囲気ではあります。
 住宅街のアスファルト道路の隙間や、農道、畑地などいたるところに生えます。葉は対生で広卵形~卵形、茎は株元からよく分岐して小さな叢を形成します。12img_7952

 
 5弁花の白い小さな花を多数付けます。花柱は3本です。花期は3月~6月。5img_7959_2

 
タチイヌノフグリ(撮影'09.4.22):
 草原にたくさん生えていました。
 道ばたや野原、また都市部でもごく普通に見かける雑草です。
 草丈は10cm程度。環境によってはもっと大きくなるようですが、近くの草原ではまわりの雑草に負けて小さいものが殆どです。
 3月~6月にかけて茎の上部に細かな葉をごちゃごちゃ付け、その脇にオオイヌノフグリのようなごく小さな青い花を付けます。
 拡大してみると、オオイヌノフグリより濃い青色で、結構きれいです。Blg2r_3

090422img_7755_2_2 

(続く)

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2009年5月16日 (土)

春の野に咲く花④マメカミツレ、クレソン

 気づかないことが多い身近の雑草です。

マメカミツレ(撮影'09.4.21撮影):
 近所の舗装道路端にありました。あまり近くでは見かけない、あるいは気に留めなかった雑草ですが、ごく目立たない存在です。
 オーストラリア原産の帰化植物、一年草。茎の下部は地面を這い、上部は斜上して高さ5cm~20cmほどになる。Img_7827Img_7811trm2_2

 
 総苞片は緑色で一列に並び、花より大きくて目立ちます。Img_7811trm


 頭花は直径5~8mmで、中心部に黄白色の筒状花が多数有り、まわりに雌花が並ぶ。雌花には花冠がなく、めしべだけになっています。花期は通年。Img_7820trm

 
クレソン(オランダガラシ)(撮影'09.4.26):
 農業用水路に生えていました。
 ヨーロッパに広く分布する多年草で、湧水、水辺、水路脇などに群生します。ぴりっとした辛さが肉料理の付け合わせに合います。
 春先から秋まできれいな白い十字型の4弁花を付けます。なお、本種は清流を好んで生えることから山奥まで入り込み、そこに元々生える希少種を脅かすおそれがあり、外来生物法の要注意種になっています。Blg2r_2

(続く)

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2009年5月15日 (金)

春の野に咲く花③キュウリグサ、タネツケバナ、ミチタネツケバナ

 身近にある雑草です。除草剤の洗礼を受けてたちまち姿を消しますが、やがてまた復活してくるしたたか者ばかりです。

キュウリグサ(撮影'09.4.10富山):
 田んぼの畦道沿いに群落を作っていました。
 雑草ですが、それほどの悪役ではありません。道ばたや農道端に多く、高さ15cmほどの2年草。
 花期は3月~5月で、茎の先にサソリ形花序をだし、直径3mmほどの小さな淡青紫色の花を次々に開きます。サソリの尻尾のようにくるりと巻いていた花序は開花するにつれてほどけていきます。
 肉眼ではわかりにくいですが、ルーペで観察すると、雑草というにはかわいそうなほど、きれいな姿をしています。Img_7254trm_3 Img_7254trm_1_2 Img_7254trm_2_2

 
タネツケバナ(撮影'09.4.16仙台):
 田の畔に咲いていました。
 種もみを水に漬け、苗代の準備をするころ花が咲く ことによるという。
 花期は4~6月。直径3~4mmの白い花をつけ、果実は長さ2cmほどの細長い円柱形。
 葉は奇数羽状複葉で、小葉は円形~長楕円形。 全草、緑色です。4163r_2

 
ミチタネツケバナ(撮影'09.4.12):
 除草剤散布直前の、近所の畦道沿いに群生していました。
 タネツケバナより花期が少し早く、2月~3月には花をつけています。
 また葉の形も異なり、植物体がしばしば赤みを帯びることが多く、この点もタネツケバナとは違うようです。
 都市部に急速に広がっている帰化タネツケバナで、近くの農道、畦道で見られるのはほとんどこちらです。 2r_2

(続く)

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2009年5月14日 (木)

春の野に咲く花②スズメノヤリ、ムラサキケマン、アメリカフウロ

雑草、山野草など区分しないで、身近に見られるものを順不同、適当に掲載しています。

スズメノヤリ(撮影'09.4.1富山):
 堤防の草地に咲いていました。
 日当たりの良い芝地や草地によく見かける小形の多年草。4月から5月にかけて花茎を立ち上げ、茎の先に多数の茶色い花が球形にかたまってつくので、まるで毛槍のように見えます。
 球形の花のかたまりは普通は1個ですが、2~3個の場合もあります。種子は半分黒くて半分白い、独特のかたちです。Img_6915_2Img_6918

 
ムラサキケマン(撮影'09.4.10富山):
 水路脇の斜面に生えていました。
 花期は4~6月。やや湿り気の多い野山や低地の林縁、草地に生える越年草。赤紫色の総状の花序が特別よく目立ちます。
 葉はニンジンの葉のかたちに似ています。なお、痙攣毒のプロトピンを含む有害植物です。412r_2090410img_7282_1_2

 
アメリカフウロ(撮影'09.4.10):
 道ばたに生えていました。
 掌状の葉と淡紅白色の小さな花をつける北アメリカ原産の帰化植物。
 花期は4~9月。花後、上向きの角果をつけます。種子が熟すとぱちっと弾けます。Blg2r

           
(続く)

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2009年5月13日 (水)

春の野に咲く花①ヒメカンスゲ;ネコノメソウ;カテンソウ;クルマバソウ

 撮りためていた写真を没にするに忍びず、整理して遅ればせながらつづけて掲載します。

ヒメカンスゲ(撮影'09.4.16山形県):
 山寺の道に咲いていました。
 山野の林内でやや乾いたところに生える高さ20~50cmの常緑多年草。花期は4~6月2r 

 
ネコノメソウ(撮影'09.4.16山形県):
 山寺の道に咲いていました。
 山野の湿地や谷間に生える多年草。果実の細い割れ目から褐色の種が見える様子をネコの目に例えたことからの名前。
 なお、この仲間は図鑑によると種類や地域的な変化が多く、区別が難しいということです。花期は4~5月。2r_4

 
カテンソウ(撮影'09.4.16山形県):
 山寺の道に咲いていました。雄花と雌花があります。
 ちょうど開花した雄花の写真がありません。また別の機会があればと思います
 山地の林内や林縁等に生える多年草で、群生して生えることが多い。
 小さくて目立たない点のような花を付けることからこの名前がある。花期は3~5月。M2r_2

 
クルマバソウ(撮影'09.4.16山形県):
 山寺の道に生えていましたが、まだつぼみのものばかりでした。
  山地の林内に生える多年草。輪生する葉の様子を車輪に見立ててこの名前がついた。茎は分岐せず高さ20cm~30cm。
 5月~7月に2~3出集散花序に白い漏斗形の小さい花を付ける。

2r_5

(続く)
 

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2009年5月12日 (火)

シラケ山と烏帽子岳(群馬)登山

 大型連休明けの雨降り後、”熟達者の山 緊張味わう”という、みなみらんぼうさんの記事('09.4.16読売・夕刊、一歩二歩山歩、第541話)の切り抜きを思い出して、妻と行ってきました。もちろん私どもは”熟達者”などではなく、熟年者なのですが・・・。

今回歩いたシラケ山登山コース地図:(メモ程度に作成したものですので正確なものではありません:クリックで拡大表示します)Blgimg_95282
 
 前夜泊まった国民宿舎やまびこ荘をゆっくり出発して、天狗岩登山口①についたのは午前8時40分頃で、10台程度駐車できる駐車場には既に5台の先客があり、半分埋まっていました。
 だいたい10時を過ぎると満杯になり、道路沿いに駐めるようになることが多いと聞きました。
 身支度を整え8:45出発。渓流沿いの登山道を行くと、程なく小屋跡②に出ます。
 分岐を右に入り、ニリンソウの群落を愛でながら天狗岩③に到着、すぐ先に鉄橋など整備された天狗岩展望台があり、これから行くシラケ山(ここからは前の岩山に隠れて見えません)、それに続くマル、烏帽子岳が稜線沿い、一番右端に展望できました。Blg

 
 展望台から一度もどって下り、回り込むように登ると、山名などの標識は何もなく、三角点だけがあるピークにたいした苦労もなく到達します。
 ここがシラケ山④。そのまま通過します。この先、”熟達者の山、緊張味わう”の始まりです。
 しばらくは灌木のところどころに巻き付けてある赤テープ目印や、要所には明確に烏帽子岳への案内標識があるいくつかのピークを上り下りしながら進みます。
 そして最後に、目の前に藪の岩峰が現れます。この登りはなんと言うことはなかったのですが、登り切るとそこはごく狭く、ここに最後の急な下りの標識がありました。
 この”烏帽子岳へ”の標識の後側を回り込むように下降する際に、確かにかなりの”緊張感”を味わいました。
 足元は切れ落ちていて風が吹き上げてきます。ゆっくりと慎重に降り、下りきると、程なく巻道の横道コースとの合流点分岐⑤にたどり着きました。やれやれと緊張感がほぐれました。(なお、帰路はここから横道コースを辿ります)

Blg_3

 
 ここから烏帽子岳までは一般コースとして上野村の山歩きガイドマップにも掲載されていて、先ほどまでの緊張する様なところはありません。
 程なく烏帽子岳山頂⑥1,182mです。休憩と昼食、展望を楽しんでから、目の前にあるマル(標識がなくて正確な標高は分かりませんが、等高線図から1,240m程のようです)に向かいます。
 一度コルまで降りてから直登します。登りの途中で振り返ると、樹間から先ほど登った烏帽子岳が意外に険しい姿で見えました。

Blg

 
 ほどなくマル⑦頂上到着です。灌木が茂り、展望はあまり良くありません。樹間から、先ほどの烏帽子岳山頂を見下ろすようになります。
 お目当てのヤシオツツジは殆ど終わっていました。今年は暖冬で、開花は例年より早かったということでした。
 頂上から横道コース分岐点⑤まで下り、そのまま樹間のなだらかな横道コースを下ります。
 天狗の洞窟⑧に立ちより、また途中咲いている山草の花の写真など撮りながら標準タイムより随分長い時間をかけて、無事下山(14:15)しました。所要時間は5時間30分でした。Blg_2

 
 晴れて気温が上がったので、冷や汗だけでなく、相当汗もかいて、やまびこ荘の温泉で汗を流して帰路につきました。 

 

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2009年5月11日 (月)

ヨコズナサシガメ羽化③

 桜の古木の隠れ家からぞろぞろと姿を現したヨコズナサシガメ集団です。Img_8911

 
 その大半は羽化して時間の経過した成虫ですが、その中には、まだ体の小さい幼虫も混じっていました。
 そして今回お目当ての羽化間もない、まだ全身真っ赤の成虫を見つけることが出来ました。羽も殆ど透明な赤色です。Img_8952

 
 少し時間が経って黒みが増した個体も居ました。Img_8950

 
 さらに時間が経過すると真っ黒になります。
 どう、ひいき目に見ても洒落たデザインとは言い難く、むしろ印象が悪いものです。写真が ありませんが腹部は赤いところがあります。Img_8941_2

 
 集団がたむろしている辺りの至るところに、抜け殻がそのまま、しがみついて残っています。
 やはり、感じ悪うー、です。Img_8963

 
 どんな生活史なのでしょうか。害虫のイモムシ幼虫などを襲うだけなら、見た目が悪いからと毛嫌いすることはないのでしょうが。

 

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2009年5月10日 (日)

ヨコズナサシガメ羽化②

 先の、家人が撮ってきた写真から、分布域が広がっているヨコズナサシガメも、ちょうど今が羽化の時期だと言うことに気がつきました。
 そこで、先日、近隣の桜の古木が沢山ある公園(と言っても、公園としてはほとんど施設も何もなくて、古木を保存するために開発からはずされ、公園として残された限られた空間です)に、自転車で”取材”に行ってきました。
 当日は午後から雨の予報で、どんよりと曇っていましたが、降る前にと出かけました。30分ぐらいで到着。

 曇天で、大型連休中にもかかわらず無人の公園です。Img_8964

 
 後は自転車を置いて、桜の古木を見渡しながら歩きます。
 すぐに1本の古木にヨコズナサシガメがゆっくり移動しているのを見つけました。2r_6

 獲物(イモムシ)を捉えて口吻を差し込み、体液を吸っている姿です。
 暗いため、以後は全てフラッシュが必要でした。Img_8885trm 

 
 もう1匹、ゆっくりと歩いて居るのが目に入りました。Img_8938

 
 頭上ばかりに気を取られて居ましたが、なかなかそれ以上見つかりません。
 ちょうどデジカメの電池切れのサインも出たので、古木の根元に座り込んで予備電池と交換してから、ふと目の前を見ると、なんとそれまで全く気がつかなかった(樹皮の隙間に隠れていた)たくさんの虫がいっせいに姿を現していたのです。
 古木の主幹とそこから出た太い枝がつくる”谷間”のようなやや薄暗い位置です。
 正直、驚きました。虫の嫌いな(実際私も得意ではありませんが)人なら、悲鳴を上げたかも知れません。Img_8910trm 

 
 こんなに居るのかと改めて驚きを禁じ得ないほどの数です。
 通常は、大木のゴツゴツした樹皮層の隙間や、大きな空洞などに潜んでいますから、本当はたくさん居るのに人目にはつきにくく、その存在はあまり”知られていないだけ”、と言うのが実際のところなのでしょうか。
 お目当ての、脱皮直後の真っ赤な成虫も、まだ小さい幼虫も、たくさん集まっていました。

   (続く)

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2009年5月 9日 (土)

ヨコズナサシガメ羽化①

 花より団子の家人が、先頃(4/26)鎌倉に行った折、変な虫が居た、となぜか写真に撮ってきました。見つけたのはこぶだらけのタブの巨木の上の方です。Img_2334cc 

 
  見れば一目でそれと分かるヨコズナサシガメです。樹皮の隙間に集まっています。

Img_2335trm

 
 しかも羽化直後のものです。まわりに抜け殻が見えます。羽化直後は赤色の体色ですがやがて黒色になります。偶然のチャンスだったようです。
 ヨコズナサシガメもだんだん北上をしていて温暖化・環境変化によるのではないかと言われています。Img_2333cc

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2009年5月 8日 (金)

ナガミヒナゲシ②

 ”実(さく果)が長いひなげし”という和名のナガミヒナゲシは、特に都市近郊で、”年度末に公共道路工事”が行われる地域に、突如猛烈に広がっている、と言う話しもあるようです。
 ちょうどその時期、既にたくさんの種が出来ていて、人為的攪乱により一帯に運ばれ、散布されるから、ということのようですが真偽の程は分かりません。

 それはさておいて、改めて日常的に通っている近所の生活道路や国道周辺地域で、大略半径2km見当で自転車で走ってみました。そして分かったことは、いままで単に無関心だったから目に入らなかったのか、あるいは”それなりに管理された植栽”と思っていたから意識しなかっただけなのか、その両方なのか、ともかくあちらこちらに、そしてこんな処にも、と驚くほど普通に見られることが分かりました。
 中には、明らかに、きれいなポピー、として管理されている、あるいは保存されている風情のところもありました。

 写真は順不同で、すべて”管理や保護がされていない別々の場所での発見例です。”きれいなオレンジ色のポピー”から、”オレンジ色の小さな花のかわいい雑草”風の個体まで多彩です。12r

 
 ただ、ここまで見た植物体の中では、自宅のポットに侵入したものがやはり最小でした。Img_7529

 
 大きなケシ坊主が出来ている個体も沢山ありました。Img_7831trm

 
 ケシ坊主の出来ている茎を折ると黄色い汁液が浸みだしてきます。(”ケシ坊主”から”想定される成分”は含まれていませんので安全ではあります)Img_7780

 
 まだ青いケシ坊主の一つをナイフで切ってみると、中にはまだ”完熟”しては居ませんが、たくさんの種がびっしり入っていました。2r
 
 これが高い発芽率を持つというのですから、あっという間に広がっても不思議ではないなと、改めて感じました。

 これまでに、自然の生態系に競合・駆逐・環境攪乱等の悪影響を及ぼす可能性があるか、または現に与えている「要注意外来生物リスト:(植物)」に、セイタカアワダチソウやオオブタクサなど84種が環境省から指定されています。
 このリストには、除草が難しいので良く知られている大方の雑草がリストアップされていますが、このかわいらしいお客さんがその仲間入りをさせられることのないように願いたいものです。

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2009年5月 7日 (木)

ナガミヒナゲシ①

 先月下旬、後でまとめて処分するつもりで片隅に放置していたポットに、小さなオレンジ色の花を付けた雑草らしきものが数本ひょろひょろと生えているのに気がつきました。草丈は10cm前後です。Img_7528

 
 花茎は1.2cm程度の4弁花で、花弁は薄紙を皺にしたような質感があります。

3r

 
 茎には毛がたくさんあります。31trm

 
 少し長細いけれども、ケシ坊主のような実がついていました。

3r_2

 
 そしてこの貧弱な実をナイフで割ってみると、たくさんの種が出来ているのが分かりました。

Img_7568

 
 これだけの事実しかわからないので、詳しい方に伺ったところ、ナガミヒナゲシに間違いない、と教えていただきました。

 本種は、猛烈な繁殖力で急速に広がっているオレンジ色の外来ポピーで、幹線道路沿いに大繁殖して新聞記事になったりもしているそうです。
 花つきが非常に良く、アスファルトの隙間に生えた、いじけたような小さな個体でも花を咲かせ、花後は細長い「さく果」をつけて、この中に細かな種がびっしり詰まっていること。
 そしてまた、この種の発芽率が高く、これらのことが猛烈に分布域を拡大するもとになっているということです。

 少なくとも自宅ではこれまで気がついたことはありませんから、近くに「侵入源」があるはずです。

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2009年5月 6日 (水)

飛ぶクロハネシロヒゲナガ

 雨上がりの午前中、草むらに体長4.5mmくらいのとても小さな蛾「クロハネシロヒゲナガ」が飛んでいました。発生の時期は4月下旬から5月のちょうど今頃の季節です。
 名前のとおり、白くて長いヒゲ(触角)を広げて飛んでいる様はなかなか言葉で表現がむづかしいので、デジカメの動画にしてみました。
 ピンぼけでわかりにくい映像ですが雰囲気は何とか伝えられるかと思います。

 飛んでいるのはこんな蛾です。
Img_9002(動画を見るには下の三角のスタートボタンをクリックしてください)
  飛ぶクロハネシロヒゲナガ

 飛び方は、ふわふわ、でもなく、ひらひらでもなく、なかなか表現が難しいです。デジカメの動画も初めてのことで、(カメラ操作も不適切?)ピンぼけです。
 詳細はまた別に、静止画像で記録したいと思います。

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2009年5月 5日 (火)

ルリチュウレンジ

 チュウレンジハバチに続いてやって来たのは「ルリチュウレンジ」です。
 連日の好天でこの日は庭に出ていると暑いくらいで、木陰に吊した温度計は26℃の夏日を示していました。
 特に冬の間、日照不足のため葉芽ばかりになり、毎年花を付けることが殆どない”淋しい”ツツジがありますが、この傍で日陰のアジサイに飛んできて、ほんの一時休んでいたところをキャッチ。Img_8764

 
 その名のとおり全身瑠璃色に輝くメタリックなハバチです。
 大きさは9mm程度。翅は半透明で、針は持っていません。Img_8757trm Img_8762trm

 
 5月初めから10月くらいまで全国で見られ、花の蜜をたべるハチで、特別珍しいハチではありません。Img_8759trm Img_8764trm_2

 
 幼虫はツツジの葉を食害するイモムシで、体長2.5cm、黒い頭に、多数の黒点がある、うす緑色の体をしています。
 ツツジの葉の縁に沿って並んでくっついて居ると、どうしても容認しがたい存在になってしまいます。
 年3回発生し、冬は地中で繭を作って越冬し、春に蛹から羽化して出てきます。  

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2009年5月 4日 (月)

クロメダカ産卵と飼育

 屋外コンテナ水槽の水温が安定して20℃くらいになった4月中旬から、体格の良いシロメダカの産卵が目立って多くなりました。Simg_7636 2r_2

 
 それなら野生のクロメダカも産卵しているに違いないと、藻の陰に隠れて見えないメダカをゴミ取り用ネットで”追い回して”やっと数匹すくい上げて確認しました。Blg52 Img_8344 2r_3

 
 メタボ体型のシロメダカに比べると、はるかにスリムで”野性的”に見えます。

メダカを増やすには:
 25℃くらいになると安定して孵化が始まりますので、ホテイ草(ホームセンター等で販売されています)など数株を水槽に入れてやると、水中に伸びているヒゲ根に卵を産みつけます。
 産卵させたホテイ草は別容器(ポリバケツなど)に移してやれば、親メダカに食べられることなく稚魚が孵化し育ちます。
 稚魚は大きさ1cmくらいになったら親メダカと一緒にしても大丈夫ですが、小さいものは食べられてしまいます。
 大きく育って増えたものはまたもとの生息場所に返す(放流する)ことが出来ます。

 野生メダカは生息地域特有の遺伝子構造を持っていますので、同種といえども市販のクロメダカと一緒にしたり、ましてシロメダカなどと一緒に飼育すると、交雑して元の遺伝情報が変化してしまう可能性がありますので、趣味で飼育を続けること以外に、野生メダカだけで飼育したものも含めて、放流などは一切しないように留意して下さい。

 シロメダカは、野生メダカと同じように管理すれば1回の産卵分だけでも困るくらい増えますね。

 屋外水槽の藻の増殖が盛んになってきました。1週間おきくらいに取り除いています。
 また、クロメダカ水槽に初めて植えた”ジャイアントサジタリア”(ナガバオモダカ)は次々に花茎を立て、白い花を付け、予想どおり大分増えていきそうな気配です。

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2009年5月 3日 (日)

チュウレンジハバチ

 4月下旬に一重のバラ、ディンティ・ベス(右上)が1輪、翌日続いて数輪開花しましたが、ウイルスにやられてつぼみも変形、開花した花弁も異形になってしまいました。同じく一重のカクテル(左上)が5月1日、1輪開花しました。
 ツルバラのつぼみの塊(左下)」も開花が間近というところまで進んでいます。害虫や病害に強く、割り込んできたクレマチス(右下)は満開です。4r

 
 晴れて気温が上がるに日は、バラの大敵であるチュウレンジハバチが多数飛び交うようになりました。

→訂正:2013.4.18写真の貼り間違いに気がつきました。以下の画像はニホンカブラハバチです。
 
チュウレンジハバチの産卵に関してはこちらご覧下さい。2r

 
 室内用のハエ、カ殺虫スプレーを持ち出して、飛んでいるチュウレンジハバチめがけてシューッと一吹きすれば(昨今のハエやカは知らんぷりをして飛んでいくことがありますが)すぐにパタリと落ちてしまいます。Img_7806

 
 ただ屋外ですから、この方法で1匹づつ対処するには限界があります。
 チュウレンジハバチの雌はノコギリのような産卵管でバラの新梢を切り裂いて卵を産み付けてしまいますので、こうなってから殺虫剤を散布してもなかなか効果が及びません。
 孵化した幼虫のイモムシは、猛烈な勢いでバラの葉を食害して、気づくのが遅れると場合によっては枯れてしまうことがあります。
 バラ園芸家にとっては大敵です。

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2009年5月 2日 (土)

甲斐路から秩父路への春模様

 すっかり時期遅れになってしまいましたが、4月中旬、甲州路から秩父路へ車で帰ったときの写真です。

 甲斐路にて。
 ちょうど桃祭りの期間中で、一面の桃畑が広がる一帯は大勢の観光客やカメラマンで賑わっていました。もちろん観賞用の桃ではなく、生果として生産・出荷されている桃畑ですから規模が大きく、その景観は見事なものでした。
 山梨の桃は美味しくて、毎年楽しみにしています。412p3249trmcc

 
 いつものように雁坂トンネルを抜けて秩父路へ向かいましたが、高速料金が一律1000円、などの影響があったのかどうかわかりませんが、元々あまり多くない交通量がこの時は殆ど車の陰はありませんでした。
 秩父路にはしだれ桜が満開でした。412img_2242

 
 近くの山間では水田跡にミズバショウが植えられて花を咲かせていました。四月初旬寒い日が続いたため今年の花は小ぶりです、とのことでした。P4123253 Img_7347

 
 多分ヒキガエルのオタマジャクシでしょうか、黒い小さいのがたくさんひしめいていて、山間にも春の訪れを告げていました。(2009.04.12撮影)Img_7348

 
 郷愁を覚える情景でした。

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2009年5月 1日 (金)

風薫る5月

 風薫る5月になりました。木々の緑も濃くなっていき、梢を渡る風も涼やかです。
 そんな中、鳥インフルエンザウイルス運搬者の嫌疑を懸けられている渡り鳥たちも北国に帰り、一段落した後からやって来たのは豚インフルエンザのようです。
 地球もだんだん狭くなってきました。

 先月は、冬が終わらないのか初夏になったのかと迷うくらい寒暖の変動幅が大きかったような気がします。
 そうしながらも季節はどんどん進み、先月下旬から近郊の水田地帯では田植えが始まりました。
 早苗が薫風にそよぐ情景は大変爽やかなものです。(撮影2009.04.26)426

 
 ところで、近所のネコが、俺のヒタイだ、と狼藉をはたらきながら、縄張りの通り道にしている庭にも、あっという間に春が駆け抜けようとしています。
 草花や放任の雑草が花を開き、庭木はいっせいに若緑になり、益虫も害虫もやって来ました。
  4月中旬から一週間に限定して撮りためた写真を整理して見ると、季節は足早に進んでいくことを改めて感じた次第です。Blgimg_7572

 
 雑草や植えっぱなしの雑多な草花などです。
 この中に一つ、予想外の困りもの、「ナガミヒナゲシ」が侵入しているのを見つけました。
《シロバナサギゴケ(園芸種)、ムラサキサギゴケ、シロバナタンポポ、サクラソウ(園芸種)、サンショ、サンショの花、ライラック、オオイヌノフグリ、ヘビイチゴ、カラー、グレコマ(園芸種)、ナガミヒナゲシ、カントウタンポポ、シュンラン、タツナミソウ(園芸種?)、ジュウニヒトエ(園芸種)、エビネ、ツリバナ、サクラソウ(重複)、チョウジソウ(絶滅危惧種Ⅱ類:株分けしていただいたものです)、ホタルカズラ(20年来途絶えることなく住みついています》1112r

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 ハナニラに居たクビキリギス(?)クサキリの子供、バラの害虫チュウレンジハバチ発生(画像はチュウレンジハバチではなくニホンカブラハバチ)、テントウムシ、シロメダカは産卵開始、ツマグロヒョウモン♂蛹(今年2頭目)、ホソヒラタアブなど。
 カラスクロアゲハやナミアゲハなどもサンショめがけてやって来ました。

 いつもと変わらない自然の様に思っていても、気がつかないうちに少しずつ変化が進行しているようです。

※クビキリギスの幼虫は夏の終わりごろからよく見られるので違うようでした。

66r

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