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2009年5月30日 (土)

キアシブトコバチ

 5月初旬、バラの天敵チュウレンジハバチ退治のために、室内用ハエ・カ殺虫スプレーを持って屋外に出たところ、紅梅の葉に、ごく小さなハチらしい虫が飛んできてウロウロしているのが目に止まりました。4r1

 
 ついでに、とスプレーノズルを向けましたが、その前にとりあえず写真に撮りました。この虫、長居する気配はなく、すぐにどこかへ消えてしまいました。
 後からパソコンで写真拡大してみますと、なんともユニークな体つき、特に太い足です。
 「小さなハチ」、「太い足」、「黄色」これだけのキーワード検索で直ちにヒットしたのが「キアシブトコバチ」(黄足太小蜂)でした。
 正直、わかりやすいけれど味気ない名前で、もっとユニークな名前を付けてやれば、と思ったものです。
 概略は、名前のとおり黒い体色で足は黄色く、特に後脚が特別太ももの小さなハチで、大きさは6mm前後の寄生蜂の一種です。Img_8747trm Img_8729 Img_8751trm

 
 特別珍しいものではなく、日本全土に分布すること。出現時期は3月~12月で、成虫は花の蜜を吸うが、幼虫は宿主のチョウやガの幼虫に寄生し、幼虫が死なない程度に宿主の体を食べて育つこと。
 宿主が蛹になると、宿主の蛹の中身を全て食べ尽くして生長し、やがて空になった宿主の蛹の殻に穴を開けて出てくる寄生蜂の一種という、SFのエイリアン・モデルにもなりそうな、少し怖いお話しです。

後日談:
 4月中旬に今期初めてツマグロヒョウモンの蛹を発見し、そのしばらく後に2頭目の蛹を見つけましたが、その後、いずれも羽化した様子がありませんでした。
 それで、あるいはと思い、ぶら下がったままの蛹を取り外してしげしげと観察してみると、なんと1頭目の蛹の殻には穴が開いていて、そこから中になにやら白いものが見えました。(写真上段)。
 2頭目の蛹の外観には特に異常はありませんでしたが、何となく怪しい感じです。(写真下段)。そこで恐るおそる、鋏で二つの蛹を切り開いてみました。すると、両方の蛹の中に、白いやや扁平な体つきのイモムシが居るではありませんか。むろん、生きています。20090502blg2

 
 この寄生者が何者なのか知るよしもありませんが、自然界でごく普通に行われている生存競争の一端をかいま見たことでした。

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