« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »

2009年6月

2009年6月30日 (火)

小笠原ツアー:4日目午前中、南島上陸へ

 小笠原ツアーハイライトの一つ、”別世界の趣が漂う無人島・南島へ上陸(約1時間)”ツアーです。
 南島は石灰岩でできている沈水カルスト地形の島で、東尾根から望む扇池(実際は「池」ではありませんが)の絶景は、小笠原観光のポスターや案内パンフレットの表紙を飾り、小笠原を代表する観光スポットになっています。
 また白い砂浜にはヒロベソカタマイマイ(貝)の半化石がたくさん散らばるなど特異な自然があり、その貴重な自然を保全するために現在は1年に3ヶ月ほどは立ち入り禁止の期間が設けられています。
 また上陸・立ち入りに際しては東京都認定資格を有するガイドの同行が必要であること、さらに一人のガイドが案内できるのは15名以内、一日の立ち入り許可人員は100名まで、そして滞在できる時間は2時間以内などと、東京都版エコツーリズムの取り組みが進められていました。

 乗船、出発
①二見港からチャーター船で無人島の南島に向かいます。乗船の前に、清浄な靴ブラシを渡され、南島へ外からの植物種などを持ち込まないようにするために、履き物についている土や付着物はきれいにこすり落として確認するよう求められました。
 また固有種のカタマイマイ(陸生の貝)を襲うウズムシの持ち込みを防ぐために、乗船後、履き物はさらに海水で洗ってください(ウズムシは塩水に弱い)といわれました。このため、南島ツアーの際には必ず濡れてもよい履き物で参加するように、と事前に要請があったものです。
 (蛇足ながら、カヤック天国ともいわれる小笠原ですが、ウズムシは特に保管中のカヤック中に紛れていることが多いそうです)。
②港に停泊中の、乗ってきたおがさわら丸。この季節は、帰りに乗船するまで停泊しています。
③南島に近くなったところで僚船から無線で(ザトウ)クジラがいる、との知らせが入り、船はUターンしてその場所へ急行。100m以内には近づかないよう停船した舷から目を凝らすと、ブロー(噴気)があがり、浮上したクジラの丸い背中が視認できました。
 映像で見るような豪快な姿は見られませんでしたが、船長の言うには、ザトウクジラが見られるのは12月から5月のはじめくらいまでで、こんな遅い時期(下旬)に見た経験がない、何か変だ、としきりにつぶやいておられましたが・・・3r

 
 ジニービーチ、海上から千尋岩の断崖絶壁、ハートロックを展望、そして南島上陸へ。
①ジニービーチ:
 父島最南西端、南島に面した美しいビーチで陸路はなく、カヤックでしか行けないプライベートビーチ。
 波に洗われると砂浜が消え、波で砂が押し戻されると現れる、消えたり現れたりする、と聞きました。
②ハートロック:
 父島の南、円縁湾に面した赤い岩肌。前日トレッキングで訪ねた千尋岩の断崖絶壁を海上から眺めると、まさに赤いハート形の岩壁です。
 船長から、皆さん今日もここから歩いて帰りますか、と(冗談に)聞かれて、全員,NO!。
③南島上陸:
 停船、上陸設備はとくに何もありません。(設置してはいけない、すべて現状を保全する、ということだそうです)。
 船の舳先から崖に取り付いてよじ登るところはわずかな距離ですが少し慎重になります。
 近くの浅瀬にはネムリブカ(おとなしく危険はないそうです)がたくさん集まって寝ていました。
 3r2

 
 ハイライト:
①ポスターや写真ではない”本物の”南島、東尾根から扇池の展望。
 すばらしい景観です。
②扇池:
 決められた歩道以外に踏み出さないよう注意しながら浜辺に降ります。
 ウミガメの産卵場所があり、近寄らないよう標識がありました。
 扇池、美しい眺めです。
③扇池での海水浴は別世界の雰囲気、とガイドブックにありましたが・・・見ている人には目障りかも。3r3

 
 貴重な自然:
①ヒロベソカタマイマイ
 浜辺には貴重な半化石状のヒロベソカタマイマイの貝殻がたくさん散らばっています。もちろん持ち出しなど厳禁です。
②専門のガイドさんからこの2種類について解説を伺いました。
③名残を惜しみながら離島しなければなりません。
 一人ずつ慎重に乗船。(後で聞いたところ、別の船で、海に落ちた女性があり、船長が救助したことがある、とのこと。上陸設備がなければ落ちるような人は来ないでください、ということかなあ、とは船長の弁)3r4

 
 二見港へ:
①ミナミハンドウイルカ
 二見港への帰り、今度はミナミハンドウイルカに出合いました。豊かな海です。
 アオウミガメ漁専門の船が操業しているのも見えました。今シーズンの漁期はその時で最後だそうです。
②境浦付近を通過したときには、先日遠望した沈船、濱江丸の朽ち果てていく残骸が目前にありました。
③二見港についてから昼食です。小笠原に来たら”食べないといけない”「島寿司」と「カメ寿司」のにぎり盛り合わせ”。
 島寿司(写真上の4貫)は、醤油やミリン、お酒などに漬け込んだサワラの刺身をネタにしたものでとても美味しいです。
 カメ寿司(写真下の3貫)を食べるのは初めて。カメ寿司のできるお店は多くはないそうです。
 当然ながら魚にはない歯ごたえがあり、馬刺しの食感でした。3r5

 (続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月29日 (月)

小笠原ツアー:3日目、千尋岩トレッキング

 ツアー3日目は、小笠原・父島南端の断崖絶壁、千尋岩の絶景を訪ねるトレッキングです。千尋岩250mの断崖は、海側から見ると赤い岩肌がハート形に見えるため、別名ハートロックと呼ばれるようになっています。
 余談ながら、翌日お世話になった南島行きチャータ船の船長さんの話では、昔、子供の頃は、断崖の岩肌は黒かったのに、野生化して増えたノヤギ(ここでも問題になっていました)が、地表の植物を食い荒らした結果地肌がむき出しになり、その赤い土が流れ落ちるようになって断崖の岩肌を赤く染めている、ということでした。(→ツアー4日目、南島の項にハートロック写真掲載)

 小笠原は亜熱帯域ですが、年間雨量(1,280mm)はそれほど多くはなく、やや乾燥気候です。森林は湿性高木林と乾性低木林に大別され、湿性高木林は人が定住するようになってから開拓が進み、本来の高木林はほとんど見られなくなったそうですが、人手のあまり入らなかった乾性低木林には固有種も多く残り、亜熱帯の特異な林相が見られるということです。
 また同時に多くの固有種をかかえたユニークな植物相がありますが、近年は帰化した植物種の定着、分布域拡大などの影響で、本来の自然生態系が乱されることになり、現在その対策が進められています。

トレッキング:
 今回訪ねる千尋岩コースも森林生態系保護地域に指定されていて、入林許可を受けた専門ガイドの同行が必要です。
 今はところどころ踏み跡もおぼつかなくなり、ゴムの木の大木やガジュマルの大木林が茂るジャングルと化した区間もあるトレッキングコースは、GPSを携帯した専門ガイドの案内がなければ安心して歩くことはできないでしょう。
 かつての軍用道路の跡をたどるコースのあちらこちらには、埋没しかかった旧日本軍の軍用車残骸や軍事施設の跡がみられました。
 行程の標高差は300m、歩行距離は約5km、実歩行時間は4時間くらいでしょうか。コースを熟知した健脚者なら片道90分程度ということでしたが、それはともかく、豊かな自然、一方でその乱れ、また旧本軍の旧弊を感じながらも、千尋岩のすばらしい自然を満喫できて、滞在時間6時間の充実したトレッキングでした。

 アプローチ
 ①南袋沢の駐車場から舗装道路の橋を渡ると森林生態系保護地域の入り口です。ここで”全手動”で入域の申告を済ませます。(余計なことですが、帰りに確認した結果、この日は我々以外には誰もどこへも行かれなかったようでした)。
 ②沢沿いのルートを歩き始めてすぐ、バナナやオガサワラビロウ、タコノキなどの樹木が見えました。(小さくて見にくい写真ですがクリックで拡大表示になります)4r

 ③ルート脇のシダの群落に埋もれた軍用車の残骸がありました。
 ④ノヤギ:
 持ち込まれた年代は正確にはわからないそうですが、食糧として持ち込まれ野生化したノヤギは山間地の至るところでその姿を見ることができました。コース沿いの沢を隔てた対岸の枕状溶岩壁に数頭の群れがいました。なかなか立派な体格です。
 在来植生をエサとして増えたことで固有植物相が大きく変化し、生態系全体が影響を受けているそうで、駆除などの対策が一部で行われているということです。

 
 コースはやがてガジュマル、インドゴムその他が生い茂る森の中へ。
 ①グリーンアノール:
 黄緑色の見た目にはきれいなトカゲですが、米軍統治時代の1960年代にグアム経由で父島に持ち込まれ、今は父島・母島ではどこでも普通に見られる外来種です。
 小笠原固有のチョウやトンボなどを絶滅に追いやった最大の容疑者として捕獲・駆除もすすめられています。ゴキブリやネズミ取りと同じように粘着シートのトラップが仕掛けられているところを市街地の近くでも目撃しました。
 アマガエル同様、居場所で体色が変わる保護色のため、慣れないと発見が難しかったものです。茶色の木肌の幹にいた茶色の個体は、ガイドさんから、ホラ、あそこにいるでしょう、と何度か指さされて、やっと写真に撮れましたが・・・。
 ②グリーンペペ:
 沢底に落ちていたタケに生えているのをガイドさんが見つけて教えていただきました。手で覆って見たくらいでは光りません。でも日中その姿をはっきり見られてよかったです。4r2

 ③マルハチ(固有種):
 木性のシダです。見上げると葉が2~3mにもなる大きな葉柄が和傘の骨のように広がっています。写真では分かりませんが、幹には葉柄の落ちた跡、葉痕、維管束根が「○の中に八の字」になっているので、マルハチ。わかりやすいです。(→また別に写真を掲載したいと思います)
 ④オガサワラビロウ(固有種):
 前の木が邪魔でいい写真が撮れませんでしたが、画面奥のシュロのような大木です。葉は山の中で突然の雨に降られた時に、傘の変わりになる(といっても破れ傘でしょうが)ほど大きくなります。

 
 樹林帯を抜けてハイライト千尋岩へ。
 ①レーダー庫跡:
 標高298mの衝立山の近くに旧日本軍のレーダー庫跡が樹林の中に取り残されていました。当時は開けた場所だったのでしょう。
 ②ここから少し行くとやがてやや崖っぽい細 いルートになり、両側に生えた木の幹や根っこに掴まりながら少し下ります。
 下りの途中、樹林の切れ目からめざす千尋岩、その先の南島が遠望できます。ここまで来るともう一息で到着です。4r_2

 ③赤茶けた地肌の広がる千尋岩頂上(海から約250m)の西側にやや高い(270m)岩場があり、よく見るとそこにもノヤギの姿がありました。
 ④浸食が進む千尋岩頂上台地です。少し雲行きが怪しくなってきましたが、ここでお昼を食べ、雄大な展望を満喫しました。


 帰路。
 往路のレーダー庫跡から少し先に分岐があり、復路はそこから別の廻り道を通り、戦跡やガジュマル大木林など観察しながら樹林帯を抜けきった沢のあたりで往路に合流します。
 ①アカバナルリハコベ:
 お弁当を食べようと腰を下ろした千尋岩台地のわずかな草地には、よく見るとノヤギの糞がいっぱいありました。
 その傍らに、草丈約5cmで、5mmほどの小さな赤い花をつけた植物が”食べ残されて”いて、この厳しい環境によくぞ生き残っているなと、知らないうちはその”可憐さ”に感動したのですが、後で調べてみると、なんと何処にでもはびこる頑丈な、外来種雑草のアカバナルリハコベとしりました。
 安易に感動してはいけませんね。
 ②樹間に埋もれコケに覆われる軍用車残骸。このまま風化し、いずれは消えていくのでしょうか。4r4

 ③タコヅル(絞め殺しの木)が絡みつく独特の樹林景観です。森の随所で見られました。
 ④少し広場になった空間を取り巻くガジュマルの大木樹林。驚くばかりです。
 大半のガジュマルは戦後防風林として植えられたものが繁茂したという事でしたが・・・。

 
 樹林帯を抜け、往路と同じ帰路の沢筋で目についた花の写真です。
 ①ホナガソウ:
 既に掲載しましたが、”外来御三家”として、必ずしも歓迎されてはいない様子の雑草です。
 南アメリカ原産の帰化植物で戦前に持ち込まれた常緑の多年草。父島の道端では何処にでも見られ、しかも年中花をつけているそうです。
 花は通常、穂の一部だけについて順次花の位置が上方に移っていくというもので、たしかに数輪しか咲いていないものが多かったのですが、たまたま小休止した明るい草地に大群落があり、そこにたくさんの花がついた個体がありましたので、思わず写真に。
 まあ、きれいですね。茎部は一部木質化して小低木に見える群落もありました。
 ②ヤロード:
 固有種。直径7mmほどの白い星形の花をつけていましたが、まだ蕾のものが多かったようです。4r5

 ③ムニンヒメツバキ:
 固有種。小笠原の花に定められています。島内に広く分布していて、樹は高木になり、樹皮が縦横に裂けるのでわかりやすいそうです。
 初夏の頃からお茶の花に似た白い花をたくさんつけるということで、大木は存在感があり、とても目立ちました。
 ④:テリハハマボウ:
 固有種。ハイビスカスの仲間です。山地形の植物で生育環境が幅広く、高木から小低木まで見られ、葉はつるつるしていてハート形。
 花は一日花で、島ではイチビと呼ばれるそうです。
 よく似た花が海岸付近で見かけられます。同じものかと思いましたがそうではなく、後でそちらは広域分布種のオオハマボウと知りました。

 午後少し心配のあった天気の崩れもあまりなくて、充実したトレッキングの一日でした。

 (続く) 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月28日 (日)

小笠原ツアー:2日目午後から、戦跡巡りなど観光へ、そしてナイト・ツアー

 ツアー2日目の午後、東京都認定ガイドの案内で、太平洋戦争戦跡などを巡りました。
 小笠原・父島は要塞として大正時代から整備されはじめ、太平洋戦争時には急速に拡張整備、強化され、特に地下要塞化が進められました。
 玉砕した硫黄島のような主戦場にはならなかったものの、島民の方々のご苦労をしのぶと共に、ジャングルの中に埋もれつつある戦跡を目の当たりにして、あらためて平和の大切さ、反戦の思いを強くしました。
 夕食後、ナイトツアーに出かけました。

①三日月山ゾーン
 ①-1:三日月山展望台:父島の西側の海を望む展望台。通称ウエザーステーション。水平線に沈む夕日が絶景のポイントとのこと。
 シーズン中にはザトウクジラのブロウ(噴気)も見られるそうです。
 ①-2:戦跡、大村要塞跡・ガジュマルに埋まる弾薬庫跡2r

 
②大根山公園ゾーン
 ②-1:戦跡、大砲砲身残骸
 ②-2:トーチカ
 ②-3:村民墓地。
 かつて小笠原にやって来た人々は、太平洋諸島(ハワイ、タヒチ、グアム、ポナペ、キリバス等)の出身者が多かった、という島の歴史を物語る公園墓地でした。なお供花はすべて造花が用いられるそうです。3r

 
③長崎展望台
 兄島と兄島瀬戸を望む展望台で、潮流が川の流れのように流れている様子が見られます。
  画面中程手前に見える岬が長崎。
④夜明山ゾーン
 ④-1:夜明山入り口モニュメント
 ④-2:初寝浦展望台にある軍用施設跡。
 ここはゆるやかな起伏の中央山東平や初寝浦を見下ろす展望台です。
 なお登り口には首のない二宮尊徳像があり、旧日本軍が大村小学校から運んだものだそうです。3r_2

 
⑤境浦と沈船残骸
 境浦は二見湾内東部にある波静かな海岸です。少し霧が出ました。
 沖合に太平洋戦争中(1944年)魚雷攻撃を受けて座礁した海軍徴用船の濱江丸の赤さびた残骸があります。
⑥小港海岸
 ⑥-1:小港海岸砂浜。
 タマナやハスノハギリの防風林を抜けると真っ白い砂浜が広がり、遠浅で波静かな入り江に広がるコバルトブルーの海がすばらしいところです。
 アオウミガメが産卵にやって来た跡が観察できました。
 ⑥-2:ハスノハギリの果実。
ハスノハギリは海岸御三家と呼ばれる樹木の一つで高木になります。
 実(種)は、先端に孔のあいた大きな(約5cm)淡黄色の袋に包まれています。辺り一面、たくさん落ちていました。3r_3

 
 夕食を済ませてからナイトツアーに出かけました。
 お目当ては
(1)オガサワラオオコウモリ
 小笠原諸島唯一の固有哺乳類で、天然記念物のオガサワラオオコウモリ。
 翼幅は約1m、体毛は黒色で、少し金、銀色の毛が混じる。
 果実、花の蜜、花粉、葉等を餌とし、これらを咀嚼後に液体だけ飲んで、残りの種子や繊維はペレットとして吐き出すそうです。
 父島の現在の個体数は約100個体と推定されていて、積極的な保護が不可欠とガイドブックに記載されていました。
 専門のガイドの案内で、幸運にも複数回観察することができました。
 フラッシュ厳禁で、その姿は撮れませんが、ちょうどガイドさんが指し示した照明に浮かび上がったリュウゼツランの花柱に、花を食べに来ていたところです。

(2)グリーンペペ(ヤコウタケ)
 グリーンペペ、と島の人たちが呼んでいるヤコウタケ。
 枯れたタケやガジュマル、アカギの幹、樹木の落枝等に生える発光性のキノコ。6~10月の雨上がりによく見られるということです。
 傘は直径1~2cmほどで灰白色。柄は白く根元が吸盤状に膨らんでいます。
 夜間、エメラルド・グリーンに光るのは虫を誘引して胞子を運んでもらいためと考えられているとのこと。
 今回は時期や気象条件が最適ではないため見られたのは限定的でしたが、それはともかくとして幻想的なシーンでした。
 なお幸いなことに、翌日の千尋岩トレッキングの道中、沢に落ちていた竹にこのグリーンペペが生えているのをガイドさんが見つけて、これですよ、と教えてもらいました。むろん日中ですから、光らず、灰白色のままでしたが。Photo

 
 その他、夜の浜辺では、天然記念物のムラサキオカヤドカリや色々な種類のカニ、またアオウミガメの産卵場所なども観察することが出来ました。

 天を仰ぐと満天の星空でした。遠く忘れていた自然でした。

(続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月27日 (土)

小笠原ツアー:2日目午後からの実質的ツアー概要

 小笠原ツアー2日目の午後から、今回の実質的なツアーのスタートです。

 小笠原滞在3日間のツアー全行程の概要地図です。(地図はクリックで拡大します) Blg522img_0700200_2

 
 附録:ツアーのハイライト、南島、東尾根から望む扇池の壮大な眺望。(写真はクリックで拡大します) Img_2557jtrmhcc

(続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月26日 (金)

小笠原ツアー:2日目、昼食後の合間に大神山へ

 昼食後の自由時間の合間、午後からのツアーに備えて足慣らしに、すぐ傍の大神山神社、さらに展望台まで行ってきました。
 晴れて暑いくらいの昼下がり、いきなり大神山神社への石段はこたえました。
 ”おが丸”の船内売店で買った「小笠原ハンドブック」でにわか勉強した植物を思いおこしながら、大神山展望台までの行き帰りで観察できた植物の大部分は外来種で、特に小笠原の山地で野生化している外来植物、通称”御三家”といわれるランタナ、ホナガソウ、オオバナセンダングサにいきなり出合ってしまい、早々と外来雑草の”猛威”を感じてしまいました。

 大神山神社から、さらに展望台まで登ると、お昼に到着した”おが丸”に接続して母島に向かう「ははじま丸」がちょうど二見港から出航していくところでした。2r_2

 港には「おが丸」が停泊しています。このまま3日間停泊していて、その後、この船で帰ることになります。

 
 ”御三家”雑草の、左から、ランタナ、ホナガソウ、オオバナセンダングサ。
 いずれも見るとなかなかきれい、と思うのですが・・・。
 その後、行く先々ではびこる群落を目の当たりにするに及んで、その大変さを認識する事となりました。3r

 
 それほど驚くには及ばないことだと思いましたが、短時間の間に目にした外来種の花木類です。
 ①セイロンベンケイソウ(ハカラメ)、②ハナチョウジ、③ギンネム、④ピンクの花をつけた不明のツル性植物、⑤ハイビスカス、⑥ガジュマル6r

 
 やっとお目にかかった固有種です。
イヌシロソケイ。花の大きさ1.5cmほど。Img_0024

 
 小笠原に自生するヤシ科植物はオガサワラビロウと、このノヤシだけだそうです。ノヤシの方が分布域は限られているとのこと。
ノヤシ。Img_2432

 
 この後、集合して太平洋戦争戦跡巡りに向かいます。

(続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月25日 (木)

小笠原ツアー:2日目、午前中

 小笠原ツアー2日目の朝、眠い目をこすりながら午前4時半すぎ、船上で迎えた日の出です。広い大海原から昇る太陽は、山の上で迎えるご来光とはまた違った趣があります。4302r
 すっかり明るくなって見える海のコバルトブルーはひときわ鮮やかで、すっかり目が覚めました。

 
 午前9時前、航海中のおがさわら丸の操舵室、機械室の見学ツアーがあります。所要時間は30分ほどでした。
 初めて見る操舵室ですが、素人にもわかりやすく丁寧な説明を伺いました。Photo
 総トン数6,700トン、全長131m、旅客定員1,031名、航海速度22.5ノット(時速約42km)を支える主エンジンは,13,500馬力のものが2系統あります。
 この機械室の温度は50℃近くあり、ここの見学だけは自然に急ぎ足です。

 
 海鳥の姿が見られるようになると、陸地が近くなってきたということだそうです。0img_0064

 
 26時間の長旅を終えて父島・二見港につきました。
 予定時間より40分ほど遅れて、12時過ぎの到着でした。0img_0085

 
 上陸後、すぐに昼食。選んだメニューは、人気No.1の「島魚ポキ丼セット」。
 上に載せられた海草をかき分けるとその下に新鮮な島魚ポキがたくさん載せられています。2r
 とても美味しいお昼でした。
 食後、午後のツアー集合時間までの合間に、近くの大神山に足慣らしに行きました。

(続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月24日 (水)

小笠原ツアー:1日目、船旅

はじめに:
 5月下旬、初めての「小笠原ツアー6日間の旅」に参加しました。
”船でしか行けない亜熱帯・さいはての島を探検、ガイド同行でしか行けない3つの地を訪ねます”。
①父島南部の森を抜け、断崖絶壁の絶景が広がる千尋岩を目指す、専門認定ガイド同行のトレッキング。
②認定ガイドとしか入れない無人島・南島へ
③認定ガイドとしか入れない地、固有種マルハチなど貴重な動植物が生息する”聖域”サンクチュアリ(バッファゾーン)へ、というのが今回のツアーのうたい文句です。

豊かで美しい自然:
 小笠原諸島は、島の誕生以来一度も大陸と陸続きになった事がない海洋島のため、生物は独自の進化を遂げ、植物も自生種の約4割が固有種といわれています。
 この豊かで普遍的な価値を持つ自然遺産を人類共有のものとするために、世界自然遺産登録に向けて、平成19年1月30日、日本政府からユネスコ世界遺産センターに「暫定リスト」が提出され、以来、正式登録をめざして積極的な活動が進められています。
 しかし、一方では近年ノヤギ(人が持ち込み野生化した山羊)やアノール(緑色のトカゲ)、またアカギ(植物)など外来種の動植物の定着、さらに分布拡大により、希少動物のサンクチュアリと評価されてきた固有の自然生態系への影響も見られるようになったため、それらの駆除や固有種の保護など様々な取り組みも行われていました。

交通手段:
 東京の南約1,000kmの北太平洋上に浮かぶ小笠原に行くには、未だに船で、東京・竹芝桟橋からおよそ25時間半の船旅しかありません。
 島内での急病人や緊急事態発生時の素早い対応にはどうしても”小笠原に飛行場を”、という島に暮らす人々の切実な願いがありますが、叶えられるまでにはまだ時間がかかりそうな気配でした。
 それだけに一層、この「世界一遠い日本」と呼ばれる小笠原は魅力的で、たしかに、そこでしか見られない自然や文化が息づいていると体感してきました。

暦:
 小笠原への交通、流通手段は、年始年末やゴールデンウイーク、7,8月の繁忙期を除くと、通常5泊6日(現地3泊、船中2泊)の船便で、このため島の暦も曜日で刻まれる時間ではなく、「船の暦」が使われています。
 例えば、店の定休日は「水曜日」などではなく、「出航翌日」となり、ドアにもそう書いてあります。また船のスケジュール上、小笠原の「曜日」は、入港日、入港翌日、出航前日、出航日、出航翌日、入港前日、そして再び入港日、のサイクル。
 船の出入りによって、島のスーパーに新鮮な野菜や肉が並ぶ日が決まるし、内地に宅配便を送る日も、経営している民宿のお客さんの送迎も全て決まるからだそうです。
 そう言われればこの方が合理的ですね。ですから私達の滞在期間も、「ワンポート」と数えられているそうでした。

気候:
 亜熱帯に位置している父島の年平均気温は23.0℃で、冬期間でも平均気温は18.7℃であり、年間を通じて海洋性のしのぎやすい気候、また年間降水量は1,280mmで、5月と11月に多い傾向というデータです。
 5月下旬の訪問時は、暑くも寒くもない、おだやかな天候に恵まれました。

ツアー1日目:
 東京竹島桟橋から小笠原海運の定期船「おがさわら丸」に乗船。おりしも豚インフルエンザに対する警戒が行われている最中とあって「健康状態に関するアンケート調査」記入用紙に必要事項記入して提出後、乗船、午前10:00出航。Img_9984

 約26時間の船旅スタート。小笠原、父島・二見港到着は翌日午前11時30の予定。

 
 きれいになったといわれる東京湾内の海の色と外洋のコバルトブルー、比べるのが無理というもののようでした。Img_9991

 
 2等船室(大部屋)で”船中泊”です。波が静かでほとんど揺れはありませんでした。(ただ船の長旅に不慣れで、ヒマをもてあましました) Img_9997 Img_9975 Img_9996

 (続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月23日 (火)

6月の国道140号線、秩父の峠道から甲斐路へ(ポピー、マタタビ、クサフジ)

 6月初旬、秩父路から甲斐路へと車で走りました。このルートはその時々の季節の移ろいを教えてくれる自然の情景がゆたかで、いつも楽しみながら走ることができます。

マタタビ(ミヤママタタビ):
 ちょっと脇道にそれて通った秩父高原牧場を越える峠道筋には、ちょうどこの時期だけ葉の一部が白くなって、遠目にもひときわ目を引くマタタビがあちこちに生えていました。
 車を下りて写真に撮ってきました。葉が白くなる時期に虫媒花のつぼみが付いて、雌雄異花の花が開きます。
 受精して結実するために、虫が花を訪れることが必要で、その虫たちに目立つように、この時期に葉が白くなるのだ、というお話しです。673r

 葉の先端が急に細く尖ってスッと伸びた形なら、ミヤママタタビだそうですが、そうでない葉もあり判然としませんでした。
 また、あいにく蕾ばかりで、開花したものはまだ見られませんでした。まだ一度も開いた花を見たことがなく、またの楽しみです。
ネコも楽しみに秋の結実を待っていることでしょう。

なお、花と実について詳しい記事があり参照させていただきました。http://www.juno.dti.ne.jp/~skknari/matatabi.htm

 
ポピー:
 高原牧場の峠には、天空のポピー、として毎年きれいな天空のお花畑を演出しているポピー花畑があります。
 昨年はベストの時期に訪れましたが、今回は残念ながら盛りを過ぎていました。(6/7撮影)67img_2627

 
モンキチョウ:
 アカツメクサの草むらにモンキチョウがいたのでおまけ撮影。Img_0736

 
「山麓亭」:
 国道140号線を雁坂トンネルへと向かう山間の峠道途中に、長年にわたり建築が進められていた「山麓亭」がようやく開業されていました。
 立ち寄って伺ったところ、この5月初めだったそうです。安くて美味しい3タテ(ソバ粉の引きたて、打ちたて、ゆでたて)のお蕎麦を頂きました。
 ご主人のおっしゃるには”道楽ですよ”。Img_068620095

 
クサフジ:
 甲斐路に入りしばらく走った市街地の河川堤防に、クサフジの紫色の群落がありました。自宅付近ではあまり見かけないので記念撮影。Img_0715
 現在、ところによってはクサフジそっくりの、”ヘアリーベッチ”の名前で導入された外来種(ナヨクサフジ)が多いそうですが、図鑑で確認したところ 、それとは違うようです。

 降ればつよく降り、降らなければどんより蒸し暑い、昨今の梅雨の晴れ間です。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月22日 (月)

スズメ、カナヘビ、ガ

 6月の始め、図書館の自転車置き場の一角に小鳥の糞が落ちていて、そこだけ空いていました。
 上を見ると、少し暗いコンクリート天井の角に、ツバメの巣の残骸に付け足しで作られたとおぼしきスズメの巣があって、1羽の子スズメが大きな声で鳴いていました。
 もうすぐ巣立ちできそうな大きさでした。200906jtrmcc

 近くの芝生に親らしいスズメがいて、盛んに鳴いて呼んでいたようです。
 翌日にはもう姿はありませんでした。
 昔の日本の一般家屋建築には、屋根や軒下などにスズメが巣作りできる空間がありましたが、昨今の建築物にはすっかり無くなっているのですね。

 
カナヘビ:
 直射日光の強い光が射す日には、庭にカナヘビがたくさん出て来て日光浴をしています。Blg090602img_0604trm_2
 昔は青色で、光を受けると虹色に光るトカゲがたくさんいて、トカゲの尻尾切りなどのいたずらをしたものですが、最近はカナヘビしか見かけなくなりました。

 
不明の蛾:
 植木の葉に体長2cmほどの小さなガがとまっていました。名前は分かりませんでした。Img_0513

 入れ替わり立ち替わり色々な虫がやって来て、活発に活動する梅雨時です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月21日 (日)

ナミテントウ、ベニシジミ、コアオハナムグリ、オオヒラタシデムシ

 文句なしに可愛らしく、まず嫌われることは無いテントウムシ。アブラムシを食べる益虫です。ただ大勢いるテントウムシ仲間の中には、農作物に被害を与え害虫となるやからもいないわけではありませんが・・・
 一番たくさんいるテントウムシ、だから、並に見られるのでナミテントウ。しかしこの仲間は大変な衣装持ちで、ナナホシテントウなどのように、衣装を1着しか持たない着たきりテントウとはわけが違うのです。着物の紋の数、色、形の組み合わせが非常に変化に富んでいます。少しずつ集めてまたいずれ展覧会でもしてみたいと思っているのですが。

 小雨が降ったりやんだりの6月初旬の庭先で、アブラムシの被害が進行中のマキにたくさんのテントウムシと幼虫が居ました。その中にひときわきれいな2紋形のナミテントウがいました。
 ズームで見ると、顔つき特に頭部の目玉紋様がユニークです。Img_0607


 何とか良い表情をと、デジカメで追っかけをしていると、葉の縁まで移動した次の瞬間、パッと飛び立ちました。
 使い古したデジカメなのでシャッターボタンを押してからシャッターが切れるまでのラグタイムが大きいオンボロ機のお陰で、図らずも翅を全開にして飛翔を始めた瞬間が記録されていました。63_img_0616

 神業の腕前といいたいところですが、残念ながら単純なまぐれです。
 それにしても、”かわいい”というよりも、鳥も怖がって避けていきそうなこわもてのする風情です。

 
 ハルジオンが少しずつ勢力を減らし、換わってヒメジョオンが群落を形成して白い花をたくさんつけている草原にはベニシジミがたくさん飛んでいます。2r_2

 幼虫はギシギシなどタデ科植物を食草としますが、この草原にはギシギシも繁茂していますので棲息環境として適しているのでしょう。

 
 近くのヒメジョオンの花にはコアオハナムグリも来て熱心に花粉を食べている様子でした。Img_0641

 
 両側が雑草に挟まれた舗装農道に、片側の草むらから黒く平たい 甲虫がチョロチョロと走り出てきました。風体の悪いオオヒラタシデムシです。
 大きさは21mm前後で、出っ張り肩と胸部中央に隆起があります。
 よく見ると青灰色がかった黒色で上翅にあらい縦筋がある扁平な体つきの大型シデムシです。
 さわるとすぐに固まって死んだふりをしますが、しばらくすると動き出します。3r  

 日陰で生き物の死骸やゴミなどを食べる自然界の掃除屋ですが、役目のわりには見た目でずいぶん損をしている昆虫でしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月20日 (土)

コハナバチの仲間?、シロスジヒゲナガハナバチ、キンボシハネカクシ

 害虫対策をしたお陰できれいに咲いたロイヤル・ハイネス(写真上、5/19撮影)はもう終わってしまい、ツルバラも盛りを過ぎてしまったこの頃です。Blg5192r


 花が盛りの時には、蜜を求めて小さなハチが盛んに訪れていました。
 ズマルコハナバチの仲間?です。体長は7~9mmで、♂の腹部には光沢があります。頭部の全面輪郭が丸く小さなハナバチであることが、名前の由来。
 花の中に潜り込んで、出てきたときには後脚に”花粉団子”ができています。
 大変働き者で、近寄ってもすぐに仕事を止めて逃げていくようなことはありません。Blg5172r

 
 曇天の午前中、近くの草原で出勤待機中だったのはシロスジヒゲナガハナバチです(5月16日撮影)。
 体にたくさん生えている毛にはまだ何も付着していません。
春、4月~5月に現れるミツバチ科のハナバチで、体長14~15mm。
 体は黒く、全体に灰白毛で覆われ、胸部背面には黄褐色の毛が生えています。特に♂の黒い触角が体長と同じくらい長いのが特徴です。
また腹部には3本以上の灰白の帯が見えます。
 いずれ仕事に出たら、ズマルコハナバチよりもさらに大きな”花粉団子”を運んでいく働き者でしょう。Blg516

 話がそれますが、昨今、ミツバチの失踪が問題になっていますが、真相はまだ明らかではないようで、気がかりなことではあります。

 
 6月初めのある日、屋外メダカ水槽の傍にいた時に、”コン”という音とともに、プラスチック・カバーの上に上空から落ちてきたものがあります。
 キンボシハネカクシです。
体長20mmほどのハネカクシの仲間の甲虫です。
 頭部、翅の部分と腹部末端に金色の斑紋があり 、日の光を受けるときれいに光ってなかなかの洒落ものです。
 前翅(鞘翅)は退化して小さく、歩くだけしかできないように見えますが、鞘翅の中に折りたたまれて(隠されて)いる大きな後翅でちゃんと飛ぶことができるのです。2r

 
 先日来、あちこちで空からオタマジャクシや小魚類が降ってきてニュースになっていましたが、こちらはもちろん自力で飛んできたものです。Img_9940trmc_2_2

  少しばかりこわもてのマスクですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月19日 (金)

湿地や水辺の昆虫②オナシカワゲラ、オビコシボソガガンボ、ヒゲナガハナノミ(♂)、ヤマトシリアゲ(♀)

 5月中旬、近隣の自然公園で、湿地水辺の草むらで見かけた昆虫類です。

オナシカワゲラ科の仲間:
 水辺に生えたカヤの葉にとまっていました。珍しくないカワゲラですが、異様なまでに胴長のオナシカワゲラの仲間のようです。 
 体長25mmくらいでした。この仲間は30種類以上あり、同定は難しいそうです。和名の由来はカワゲラの特徴である、腹部の先に生える一対の尾が大変に短くて、前翅に隠れて見えないことからだそうです。
 出現の時期は3~5月および9~10月。なお幼虫は枯れ葉や藻類などを食べるということ。
Img_9719trm

 
オビコシボソガガンボの仲間:
 同じところにいました。ガガンボの仲間は脚が異様に長くて、見た目はあまり気持ちのいい昆虫ではありません。
 体長8~12mm。体は全体には黒色で、腹部の中程に黄色(この写真では不鮮明)、尾部に白色の帯びがあります。
 この帯びと腹部胸部側が極端に細くなっているので腰細の名が付けられました。翅に縦の斑紋があります。Img_9728trm

 
ヒゲナガハナノミ(♂):
 湿地林縁のカヤツリ草の葉にいました。
 5月下旬~夏の間、水辺の多い環境でよく見られるようになります。
 大きさは8~12mmで、一見ベニボタルの仲間のような姿をしているナガハナノミの一種です。
 ♂の前翅は茶褐色~赤褐色で、個体によっては黒い筋模様が出るものがあります。
 さらに♂の触角は長いクシ状になるのが特徴で、♀の触角は糸状です。
 幼虫が水棲なので成虫も水辺にしか棲息していません。Img_9692trm  

 
ヤマトシリアゲの春型♀:
 肉食性の昆虫です。湿地のカヤにとまっていました。
 近寄るとすぐに逃げてなかなか写真に撮れません。カメラを構えたまましばらく待って、同じ場所に戻って来たところをパチリ。
 大きさは2cmほど。羽に独特の紋様があります。
 春に羽化する個体と夏に羽化する個体では体色が異なり、晩夏に羽化したものは今回撮影したものに比べて赤色が強いということです。
 今回は出合いませんでしたが、♂の腹部の先はサソリのように曲がっていて、尾部には鋏のような交尾器があるユニークな体型です。
 ♀(写真)には鋏はなく、細く尖っているだけでシンプル。Img_9706trm

 また機会があれば♂の姿を見たいと思います
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月18日 (木)

湿地や水辺の昆虫①シオカラトンボ、チャイロオオイシアブ、ヒメギス幼虫、ツマジロクロハバチ

 5月中旬に近隣にある、湿地、水辺を中心に整備された自然公園に行きました。その時に写真に撮った昆虫類の記録です。
 当然ながら湿地や水辺に多く生息する昆虫類が多く観察され、自宅近辺では見かけない種類が多いようでした。

シオカラトンボ(♂):
 「シオヤトンボ」が生息していて、今見られるという案内の写真看板が設置されていた湿地に敷設された木道にとまっていました。
 見つけたときには、てっきりそうだと思って写真に撮りましたが、後で写真を確認したところ、残念ながら「シオヤトンボ」ではなく、自宅近くでも普通に見られる「シオカラトンボ」でした。
 シオヤトンボの特徴は、シオカラトンボより早く(4月には)姿を現すこと、♂の体は白粉でおおわれ、やや小型で腹部が太く、翅の縁紋が橙色であることからシオカラトンボと区別できる、ということです。512p5153333trm

 
チャイロオオイシアブ:
 シオカラトンボがとまっていたのと同じ湿地の木道にとまっていました。
 体長20mm前後で、全身ケムクジャラのアブです。体は黒色で、顔面には黄色い毛、胸部と腹部のほとんどに茶橙色の毛が密生しています。
 また肢脛節(しけいせつ)には、棒タワシを思わせる長い茶橙色の毛が生えています。
 あまり俊敏そうには見えない姿ですが、他のムシヒキアブ同様に虫を捕らえて食べます。P5153335

 
ヒメギスの幼虫(♂):
 湿地に生えているイネ科植物の茎にいました。終齢に近いようです。
 キリギリスの仲間ですが、棲家は水辺の草地です。小さな昆虫や草の葉を食べ、6月には成虫になります。
 初秋に産卵して、卵で越冬するとされています。Blg5122r  

 
ツマジロクロハバチ:
 池の傍に生えている雑草の葉の上にいました。
 体長12mmくらいの黒いハバチで、触角の先端が白く、胸の小楯板と後脚転節に白い斑紋があります。
 特に珍しくはありませんが、見つけても、なかなか静止しないので、撮影が難しい比較的小さいハチです。Img_9757trm

 (続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月17日 (水)

初夏の雑草(コメツブツメクサ、カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、ミゾコウジュ、ムシトリナデシコ

 雨が降ればぬかるみ、晴れるとカラカラに乾いて地面がカチカチになるという、あまり条件の良くない調節池の広い空き地に生えている雑草です。
 ここは通年、大型土木機械などによる作業場所にもなっていて人為的攪乱が大きく、植物にとっては安住できる場所ではないように見受けられます。

コメツブツメクサ:
 限られた一角にだけかたまって生えていました。他の場所では見られません。通常よく見られる環境は河川敷や造成地等で、たいてい群落を作っている一年草です。
 茎はよく分岐して、3小葉をたくさんつけます。5月から7月にかけて、黄色い小さな蝶形花をボール状につけます。
 花後の果実(豆果)は、枯れた花弁に包まれて黄土色になります。3r

 
カラスノエンドウ、スズメノエンドウ:
 カラスの方は大きい赤紫、スズメの方は小さな白紫の蝶形花をつけるマメ科の越年草です。
 この時期には花はほとんど終りになり、たくさんのマメ果をつけています。
 カラスのエンドウのマメ果は熟すと鞘が黒くなり、螺旋状に弾けてたくさんの種を飛ばします。
 ススメノエンドウのマメ果はずっと小振りで、鞘の中には通常2個の種しかありません。
 6月が過ぎればどちらもシーズンは終わりです。3r_2

 
ミゾコウジュ:
 調節池の広場周辺にはよく見かけます。水田畦道等でも、これから秋口にかけて散見できます。
 本種は雨がj降れば水浸し、降らなければカラカラに乾燥する「氾濫源」と呼ばれるような環境に生える越年草です。
 これまで継続的に環境整備が進められ、そのような極端な土地環境が減少するにつれて、だんだん生育数も減少し、現在は環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧種(NT)に指定されています。
 しかし近郊では結構あちらこちらで繁殖を見かけ、それほど珍しくはありません。
 ただ人為的攪乱のせいで、毎年同じところに見られるとは限らず、不安定といえば不安定なのでしょうか。2r

 
冬はちりめん状のぼこぼこしたロゼットで越冬し、春に花茎が立ち上がり、5初め頃から 小さな青紫の唇形花を咲かせます。

 目立ってきれいなものではありませんが、ルーペで拡大してみると意外にきれいでユニークなものです。Img_9808_2_2

 
ムシトリナデシコ:
 広場に仮置きされた残土の斜面に一株だけありました。その後全く別の畦道などでも除草の際にきれいだから取り残されて咲いているのを見かけることがあります。
 ヨーロッパ原産の1年草で、高さ30~60cmになります。小町草と呼ばれていることを知りました。
 花柄の一部(写真右丸印)に粘液を分泌してここに虫が粘着していることがあります。2r_2
 食虫植物ではありませんから、茎を這い登ってくる虫除け効果はありそうですが、どのような役目をしているのでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月16日 (火)

初夏の雑草(ウラジロチチコグサ、マメグンバイナズナ、ヤブジラミ、カモジグサ、ネズミムギ

 晩春から初夏へと季節が移るにつれて、草はらの雑草の様相も少しずつ変わっていき、雑草が生い茂る、という風情をかもし出していきます。

ウラジロチチコグサ:
 草取りされた後の道ばたにふたたび繁茂していました。葉の表は緑色ですが、裏側を見るとほとんど白く見える白緑色です。それでウラジロ。
 ほとんど一年中見られる帰化植物で、関東地方ではもっとも繁殖している雑草とされているそうです。花は管状花のみで、ほぼ年間を通じて見ることができます。5122r

 
マメグンバイナズナ:
 堤防の背丈の高い雑草に負けそうになりながら生えていました。
 グンバイナズナより草丈の小さい帰化雑草です。草丈は10~40cmで、道ばたや荒れ地、公園などにもはびこっています。
 茎の上部が多数枝分かれしてその先に総状の花序を多数つけます。花は緑白色で4弁花です。
 花後の果実が軍配のような形をしていて小さいので、マメ軍配ナズナ。5122r_2

 
ヤブジラミ:
 堤防の草むらにはびこっていました。写真には撮りにくい草姿です。
 葉は2~3回羽状複葉で、細かく切れ込みます。茎は分岐しながら30~70cmくらいの高さになり、先に白い小さな花をたくさんつけます。
 セリ科の植物に見られる「複散形花序」と呼ばれるもので、個々の花はごく小さい5弁花で、花序の外側にある花弁だけが大きくなる傾向があります。5122rc

 
カモジグサ:
 ネズミムギと混生していたところで、草丈がまだ低い4月下旬頃には、その上をクロハネシロヒゲナガがゆらゆら飛んでいましたが、すっかり大きく伸びて、あたりを覆うようになっています。
 草丈が60~100cmにもなると穂状の花序がゆるやかなアーチ状に垂れるのが特徴で、花序には長い芒がたくさんあります。
 芒は通常紫色をしているので、花序全体が紫色に見えます。2r

 
ネズミムギ:
 ここの草むらにもクロハネシロヒゲナガが飛んでいたものですが、今はもう全く見られません。
 ユーラシア大陸原産で、もともと牧草として導入されたイネ科植物です。
 濃緑色の細い葉をつけて 、5月以降に細長い1本の穂状の花序を伸ばします。花序についた小穂には長い芒があって目立ちます。

 なお最近は小穂の芒が長くない個体も多く見られるようになり、これはネズミホソムギと呼ばれ、交雑種と推測されていて、フィールドで観察されるものはこちらがはるかに多いということです。516

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月15日 (月)

オオヨシキリ、キジ

 梅雨の晴れ間、ヨシが茂り始めた草原は、オオヨシキリの天下です。見通しがきくヨシの茎に掴まり、あの仰々しい大声で、ギョギョシ、ギョギョシと縄張り宣言。
 ヨシ原はそこいら中で大声を上げるたくさんのオオヨシキリで、うるさいくらいです。516p5163341trm

 
 近くでケーン、ケーンというキジの鳴き声。声のする方角を見ると、一度刈り取りの終わったあと、再び生えてきた菜の花や雑草がまばらに生えた空き地にオスの姿がありました。
 連れ合いの姿はありません。516p5163347trm

 
 しばらくすると、再びケーン、ケーンと鳴きます。すると思いがけず100m近く離れた反対側の草むらからメスが姿を現しました。
 草の茂みの縁を辿りながら、オスのいる方へ回り込んでいくようです。
 やがて双方とも茂みの中に姿を隠しました。516p5163352trm

 
 散歩コースでも時にケーン、という声を耳にしますので、この時期は草原にやってきているようです。
 ”キジも鳴かずば撃たれまいに”、という心配も無い環境でしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月14日 (日)

カメムシ(ナガメ、ホシハラビロヘリカメムシ、ホソヘリカメムシ)

 5月中旬、散歩コースの草原にいた、へっぴり虫と呼ばれるありふれたカメムシ仲間です。

ナガメ:
 菜の花はほとんど終わっていましたが、咲き残った花の茎にいたものです。
 名前の由来は「菜の花につくカメムシ」ということだそうです。大きさは8~9mmで、黒と赤の模様がよく目立ちます。紋様は、どこかの国のお面かあるいは楯のようにも見えます。54img_8316trm
 
 春からアブラナ、ダイコン等にもよく見られ、都市郊外にも普通に分布しています。出現時期は4月~10月。これから増えそうです。543r

 
ホシハラビロヘリカメムシ:
 草の葉にとまっていましたが、近寄るとポロリと草のまばらな地面に落ちました。ちょうど撮影しやすくなりました。
 体長12~15mm、体の色は褐色で触角が太く、背面中央部に一対の黒点があるカメムシです。
 マメ科の植物で見られ、とくにクズを好み、都市周辺部にも多数分布しています。出現時期は4月~10月。542r

 
ホソヘリカメムシ:
 ネズミムギやカモジグサなどイネ科雑草の茂る草むらにいました。Img_9642_2

 
 全身褐色の体で、後脚が長いスマートな体つきです。
 大きさは15~17mm。エンドウ、インゲン、ダイズ等を食害する害虫です。2r


 飛ぶ姿は一見、アシナガバチに似ているとか。
 いずれもこらから活動が活発になるシーズンです。ほどほどであればよいのですが・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月13日 (土)

キタヒメヒラタアブ

 散歩コースの草原で、5月中旬に記録した、ありふれた昆虫類の続きです。

 5月中旬には堤防の散歩道もクローバやその他の雑草におおわれてしまいました。20090512img_9578

 
今はさらに背丈の長い雑草が増えて通行できません。
 しかしこれから雑草刈り取り作業が行われるまでの間は、昆虫たちにとっては格好の活動の場になっています。

キタヒメヒラタアブ:
 アカツメクサの葉に、可愛らしい小さなハナアブの仲間がいました。Img_9580

 
 体長8mmくらいのキタヒメヒラタアブです。
 複眼の間が空いていればメス、両眼がくっついていればオス、また腹部に丸みがあるのがメスで、スマートなのはオス。
 この個体はどうやらオスのようです。Img_9580trm_2

Img_9580trm_3

 
 アメリカフウロの花にも来ていました。Img_9580trm_1

 
 腹部の模様もメスとオスでは異なり、よくヒメヒラタアブに間違われやすいと言うことです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月12日 (金)

メダカの発生/6月の屋外クロメダカ水槽 (受精卵、6日目の動画)

 梅雨時を迎えた屋外のメダカ・コンテナ水槽ですが、水温も安定して20℃以上になり、スポットでは35℃を超えることもありましたが、メダカ達は元気に活動しています。
 都合で1週間ほど給餌を停止していた間に、かなり繁殖していたアオミドロなどをきれいに食べてコンテナ壁が少しきれいになったりしていました。
 産卵も毎早朝行われていて、これが全部育ったりすると"メダカの中に水がある"状態になってしまうでしょうが、実際にはそのほとんどが親メダカに食べられています。
 水草やアオミドロに絡まって隠れて孵化した稚魚も、見つかりしだい食べられてしまいます。
 コンテナ水槽にホテイ草をいれておくと、水中に延びたひげ根に絡ませて卵が産み付けられています。519img_9934

 
 このまま、別容器に移してやれば、親メダカに食べられることなく稚魚が孵化し育ちますが、そのまま放置している間は、孵化した直後の稚魚はコンテナの片隅に作った浅い水面に集まってきています。518img_9901trm

 しかし数日するとやはり親メダカに食べられてほとんど姿がなくなります。この繰り返しです。

 
 生み付けられた受精卵は1時間後には卵割が始まり、受精から2日くらい経過すると心臓が拍動を開始します。
 5日目には眼球の黒色色素の沈着が進み、胚胎の尾部も伸びて、
 6日目にはその先端は眼胞近くに届くようになります。
 ちょうどこの時期の受精卵の様子を初めて動画に記録してみました。 心臓の拍動と血液の循環や、時々元気よく動く胚胎のようすがよく分かります。
 ビデオをスタートさせるには画面左下の白色の三角ボタンをクリックしてください。しばらくするとビデオがスタートします。

 やはり動画は情報伝達手段として格段の力がありますね。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月11日 (木)

カツオゾウムシ、サビキコリ

 散歩コースの草原で、5月中旬に記録した、ありふれた昆虫類の続きです。

カツオゾウムシ:
 雑草の中から茎を伸ばしたイタドリの葉裏にいました。体長10~12mm、食草はタデ科植物です。
 似た仲間が数種いますが、本種の上翅は先が尖っていて、小楯板の前が少し窪んでいるのが特徴ということです。
 アリに邪魔されながらも、何をしているのか、たいていこのように集まっていることがほとんどという変なゾウムシです。Img_9618Img_9621_1

 
サビキコリ:
 コメツキムシの仲間です。イネ科の植物の葉やアカツメクサの花にいました。体長は16mmくらいで、ごく普通に見られるコメツキムシです。2r

 
 アカツメクサの花にいた個体のアップです。Img_9590trm

 
 何かの気配を察知するとすぐに”固まって”ポロリと下の葉の上に落ちて”お得意の死んだふり”です。Img_9590trm_1

 
 見事な固まりようですが、しばらくすると”固まり”を解いて動き出します。この仲間は同じような挙動をするようです。
 人間もクマに遭遇した時にはこんなまねが出来たらいいのでしょうか?
                  (完)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月10日 (水)

ヒメバチの仲間(マダラヒメバチ??)、ギシギシを囓る

 散歩コースの草原で、5月中旬に記録した、ありふれた昆虫類の続きです。

 コガタルリハムシが食害しているギシギシに、ヒメバチの仲間が飛んできて葉を囓っていました。翅が傷んでいましたがなかなかきれいなハチでした。近寄るとすぐ逃げますが、しばらく待っているとまた戻ってきて、なぜかこのギシギシにご執心のようでした。
 触角や体、翅、脚などの形と色それぞれにかなりの特徴があり、これなら名前が分かるかも知れないとヒメバチ図鑑も大分参照しましたが、完全に一致するものが見あたらず、結局名前は分かりませんでした。体長は約15mm。Img_9602trm_2Img_9604 

Img_9603 Img_9609

 ギシギシの葉を囓るヒメバチの仲間ですが、マダラヒメバチに似ているところもあり、違うところも・・・

                 (続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 9日 (火)

ベニシジミ、ヤマトシジミ、イネクビボソハムシ、コガタルリハムシ、ヒメバチの仲間

 関東地方はここのところぐずついた天気が続き梅雨入りも間近の様相です。近年、温暖化のせいで、梅雨と言っても昔のようなシトシト降る雨ではなく、降れば局所的豪雨(ゲリラ豪雨の悪名)、降らなければ雨不足とままならない気象になってきました。困りますね。

 さて、散歩コースの草はらもすっかり雑草に覆われて通行も困難な状況に変わってしまいました。まだ通行可能だった5月中旬に草原の観察に出かけて撮影した写真を、遅まきながら少し掲載します。
 ありふれた昆虫類も活動の最盛期に入ってきました。そのいくつかを記録しました。

ベニシジミ(上)とヤマトシジミ(下):
 あたりにたくさん飛んでいました。4222r

 
イネクビボソハムシ(ハムシ科):
 ギシギシにいました。体長3.9~4.5mm。胸部と肢の上部が赤褐色、頭部や腹部は青藍色で、全体に細長い甲虫です。429

 
コガタルリハムシとヒメバチの仲間:
 ギシギシにやってきて穴だらけにしているハムシと傍にいた不明のヒメバチの仲間です。
 コガタルリハムシは体長5~6mm。体は青く瑠璃色で光沢があります。春に出現してギシギシ類を食害しています。幼虫も同じ時期に見られます。Img_9602trm

 
コガタルリハムシの幼虫:
 ギシギシの葉に群がって葉を食い荒らしていました。429img_8308trm

 
コガタルリハムシ成虫:
 グロテスクな幼虫とは違って、あいにくの曇り空で、写真映りが今ひとつでしたが、明るい日光を受けると瑠璃色に光るきれいな甲虫です。512img_9572_1

 
 (続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 8日 (月)

ツマグロヒョウモンの産卵

 温暖化とも関連づけられて、関東地方ではもう定番のチョウになったと言われるツマグロヒョウモンは、確かに当地でも珍しくありません。
 ご近所の道路際沿いにも野生スミレが、繰り返される除草作業にもかかわらず、途絶えることなく生えてきて、そこにツマグロヒョウモンの赤と黒のけばけばしいいでたちの幼虫が出現し、おばさんが割り箸で摘んでは”駆除”している姿も見かけます。

 春先から秋まで、毎年、自宅でもフィーバーするツマグロヒョウモンですが、今年は春先から害虫対策で狭い庭の植木にも何回か殺虫消毒剤の散布を行いました。
 そのせいかどうか分かりませんが、今のところ静かな庭先でしたが、先日、玄関先においたプランターのビオラに、ツマグロヒョウモンが訪れて、産卵しているところに偶然出合いました。花期は終わりで、徒長して見苦しくなったので処分しなくては、と思っていたところでしたが。Img_0554cc

 
 産卵場所の判断を誤った親の責任で、運命が定まっている、気の毒な卵の記念写真です。(撮影2009.06.01) Img_0537cc2z_2 Img_0538_2

 
 ごま粒の半分ほどの小さな卵ですが、拡大してみるときれいな形状です。 Img_0549

 不思議です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 7日 (日)

山野草⑧ラショウモンカズラ、ワチガイソウ、そしてトビムシ

 5月に群馬県の山地で撮影した花シリーズの最後と、附録のトビムシです。トビムシは烏帽子岳の頂上にいたものです。

ラショウモンカズラ:
 登山道沿いの林縁に咲いていました。名前の由来は、ふっくらした大きな花を、京都の羅生門で渡辺の綱が切り落としたという鬼女の腕に見立てたものという。また葛(カズラ)は花のあと送出枝(ランナー)を出すことによります。
 山地の林の中などに生える多年草で、高さは20~30cmになります。葉は対生し、長さ2~5cmのハート形で、縁には粗い鋸歯があります。花期は4~5月。花は青紫色の唇形花で長さ4~5cm。下唇には長い毛があり濃い紫色の斑点が目立ちます。Blg2r_2

 
ワチガイソウ:登山道沿いの林に咲いていました。山林に生えるナデシコ科の多年草です。
 名前の由来は、名前が不明の草に輪違いの印を付けておいたのがそのまま名前になったとか。
 草丈は10~15cm。葉は対生し、下部の葉はへら形から倒披針形で、上部の葉は倒披針形~卵形で先が尖り、基部はしだいに細くなって葉柄状になります。
 葉腋から1~2個の花序を出し、頂茎に白色の5弁花を上向きに1個つけます。花期は4~6月。Blg2r_3

 
 シラケ山の尾根筋を辿り、岩山に上り詰めたところが烏帽子岳です。頂上にはトビムシが生息しそうな腐植はあまり見あたりませんでしたが、手の平半分くらいの腐植の中から、「どこにでもいる」、とされるツチトビムシの仲間が、少数ながら見つかりました。Img_9516 Img_9516_1

 
 あまり良い環境とは思えませんが、さすが、”陸のプランクトン”とも呼ばれるトビムシの面目躍如、と言うところでしょうか。
 ついでにマルトビムシの仲間も見つかりましたがこちらは意外でした。Img_9524

 
 いずれの個体も体長1mm以下の小さなものでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 6日 (土)

山野草⑦ヤマブキソウ、レンプクソウ、コガネネコノメソウ

 5月に群馬県の山地で撮影した花シリーズです。

ヤマブキソウ:
 林縁にたくさん生えていました。黄色の花が目立ちました。
 山野の樹下に生えるケシ科の多年草で、群生することが多く、4~6月の花期には花は見事です。
根生葉は長い柄のある羽状複葉で、小葉は5~7枚。茎に付く葉の柄は短く、3~5枚の小葉からなります。
 花は上部の葉の脇に付き鮮やかな黄色の4弁花で花径は約5cm、多数の雄しべがあります。茎や葉を傷つけると黄色い汁が出る、有毒植物です。Img_9282 2r_2

 
レンプクソウ:
 カテンソウの大群落の中に埋もれるように一株だけ見つかりました。はじめて見ました。緑色の花がサイコロのようにかたまって咲いていていました。
 山地の林内や沢沿いの草地などに生えるレンブクソウ科の多年草で、和名は連福草。
 昔、福寿草の根に本種の根が絡まっているのを見た人が名付けたものという、と図鑑に書いてありました。Img_9231

 
 別名ゴリンバナと呼ばれ、これは4月に撮影した画像です。茎の頂につく黄緑色の花が5個かたまってつくことによるもので、5個の花のうち、横向きの4個は5弁花で、上向きの1個は4弁花、とのこと。
 残念ながら確認できるような写真がありません。茎の高さは8cm~17cmで、比較的小さな植物体です。2r_3

 
コガネネコノメソウ:
 沢沿いの登山道脇に咲いていました。ネコノメソウより一層鮮やかな黄色の花が目立ちました。
 やや薄暗い湿地に生える多年草で、高さは4~10cm、葉は長さ3~15cmの扇形または円形。花期は4~5月。花は直径3~5mmで、雄しべは8個あり、萼片より短い。葯は鮮黄色です。Blg2r

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 5日 (金)

山野草⑥シロバナエンレイソウ、ミヤマハコベ、スミレ類

 5月に群馬県の山中で撮影した花シリーズです。

シロバナエンレイソウ(別名ミヤマエンレイソウ):
 沢沿い登山道脇の草地に生えていました。エンレイソウは緑色から褐紫色まで変化の多い3弁花をつけますが、こちらは名前のとおり白色の花を付けています。
 山地のやや湿ったところに生える多年草で、高さは20~40cmになり、菱形状卵形の葉を3枚輪生します。
 茎の先に直径3~4cmの白い花を1個付けます。3個の花弁の外側に、緑色の萼片が3個あるのが特徴で、花弁の先は尖っています。花期は4~5月。Img_9456_2Img_9457_2 

 
ミヤマハコベ:
 沢筋の草地に咲いていました。小雨の中で花が傷んだものが多かったのですが、平地で普通に見かけるハコベコハコベ、ミドリハコベ、ウシハコベなどの花径は5-7mm程度なのに対して、ミヤマハコベは1-1.5cmと大きく、見栄えがしてきれいです。
 花弁は5枚ですが、切れ込みが大きいので10枚あるように見えます。
 林の下などやや湿ったところに多く見られます。Img_9157_1 2r

 
スミレ類:
 登山道沿いの明るい林床のあちこちに色々な種類のスミレを見かけました。スミレは種類が非常に多く、素人にはなかなか判別が出来ません。
 スミレ図鑑を調べて、写真上からエイザンスミレ、フイリフモトスミレ、ツボスミレ、ではないかと推測しましたが間違っているかも知れません。
 自宅まわりにたくさん生えている野生のスミレ類に比べて全体的に小ぶりでした。Blg3r

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 4日 (木)

山野草⑤ハシリドコロ、ヒイラギソウ

 5月に群馬県の山中で撮影した花シリーズです。

ハシリドコロ:
 沢沿いの登山道で、木陰の湿った草地に群生していました。ハシリドコロの生えていた一帯にはアブの仲間が多数集まっていて、写真を撮ろうと近寄るとむき出しのウデや顔にとまり、チクチクしてとても不快でした。
 ハシリドコロはアルカロイドの強い毒成分を含み、人が誤って食べると幻覚症状を起こし、ところかまわず走り回るということから、ハシリドコロ、だそうです。
 春先に沢沿いや、山中の湿った木陰に生える多年草で、茎は直立してまばらに枝分かれし、高さ30~60cmになります。葉は互生し、葉身は卵状楕円形で長さ10~20cm。1img_9460_2

 
 4~5月、葉の脇に釣鐘形で長さ2cmほどの暗紅紫色の花を下向きにつけます。2img_9459

 
 斜め下に向いているハシリドコロの花を持ち上げて釣鐘状の花を覗いてみると、花の中にもたくさんのアブのような虫が群がっていることが分かりました。
何か特別の理由があるのでしょうか。
 このあと、6月の終わり頃には地上部は枯れて姿を消してしまいますので、ちょうど良い時期に遭遇したものだと思います。 32r

 
ヒイラギソウ:
 沢筋の少し広くなった湿地に咲いていました。花の青紫色がとても鮮やかでした。
 山地の木陰に生えるシソ科の多年草で、茎は数本が群がって直立し、高さ30~50cmになります。
 葉は対生し、葉身は卵円形で、長さ6~10cm、縁にはあらい鋸歯があります。
 4~6月、茎の上部の葉の脇ごとに2~3個ずつ青紫色の花を付け、輪状に並んだ3~5段の花穂になります。葉の形がヒイラギに似ているからヒイラギソウ。Img_9146 2r  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 3日 (水)

山野草④シャク、テンナンショウ属(マムシグサなど)

 5月に群馬県の山地で撮影した花シリーズです。

シャク:
 沢の下流で少し河床が広くなった水際に大きな群落を作っていました。セリ科特有の強い香気がある、と言うことですが生憎の雨模様で、気がつきませんでした。
 名前の由来はよく分からないそうですが、山野の湿地や沢沿いに生える多年草で、茎は上部でよく枝分かれして、高さ80~140cmにもなること。
葉は2回3出羽状複葉で、小葉はさらに細かく切れ込んでいます。若葉は食べられるそうです。
 5~6月、枝先に白い小さな花が集まった複散形花序をつけます。花弁は5個あり、花序の外側の花では、外側の2個の花弁が大きいです。Img_9094_1 2r

 
テンナンショウ属植物(マムシグサなど):
 登山道沿いの林縁・草地で、別々の場所に生えていました。
 独特の仏炎苞を見かけるとすぐにマムシグサ、としか思わないのですが、仏炎苞の色や形が明らかに異なる個体を見つけるとさすがにどうも違うかも知れないと図鑑を見直してみました。
 テンナンショウ属のなかで、マムシグサ、オオマムシグサ、ムラサキマムシグサ、ホソバテンナンショウはそれぞれの間に連続した形のものがあり、地方的な変化も多いので見分けるのは難しい、と解説がありました。
 ミミガタテンナンショウも含め、判別のための写真も未熟で、素人には無理、とあきらめました。
 不明の3種類の写真を掲載しました。いずれも花期はだいたい4~6月のようです。

2r_2 2rs 2r_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 2日 (火)

山野草③クワガタソウ、コンロンソウ、マルバコンロンソウ

 5月に群馬県の山中で撮影した花シリーズです。

クワガタソウ:
 登山道沿いで日射しが入る林縁に咲いていました。花の形が皿形で、オオイヌノフグリに似ているかなと思ったものでした。
 ゴマノハグサ科の多年草で、主に本州の太平洋側に分布しているそうです。やや湿り気のある場所に生え、茎は根ぎわで枝分かれして直立し、高さ10~20cmくらいになること。
 葉は対生し、長い柄があり、葉身は卵形で、長さは3~6cm、縁にはにぶい鋸歯があります。
5~6月に、淡紅紫色、径8~13mmの花を開きます。Img_9471 Img_9469

 
コンロンソウ:
 山地の沢沿いの湿地にたくさん生えていました。
 アブラナ科の多年草で、総状花序に白色の花を付けることから、中国の神話の山「崑崙山」に積もる雪を想像して名付けられたと言われるそうです。
 根茎は横に伸び、茎は60cmくらいになります。葉は羽状複葉で、小葉は長楕円状披針形、縁には鋸歯があります。
花期は4~6月。Img_9088_1 2r_2

 
マルバコンロンソウ
 巻道沿いの林縁で湿気のある草地に生えていました。
 茎や葉柄、葉に細かい白い毛が生えています。
葉は5-7の小葉からなり、頂の小葉は大きく、丸みのある鋸歯があります。
花序は数個の花からなり、雄しべは6本。果実の表面にも細かい毛があります。花期は4~6月の越年草です。Blg2r_2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 1日 (月)

山野草②ミヤマキケマン、ムラサキケマン、クサノオウ、チゴユリ

 6月、衣替えと梅雨の季節になりました。雨降りの日は日中から、晴れた日には夜間、ナメクジが大活躍します。

 さて、5月に撮影した群馬の山の花の続きです。

ミヤマキケマン
 日当たりの良い林縁に生えていました。
 名前にはミヤマが付いていますが深山に生えることは少なく、山地や林縁に普通に見られる高さ20~50cmの越年草です。
 4~7月、長さ5~10cmの花序に、2cmほどの長さの黄色い花を多数、総状に付けます。葉は2~3回羽状複葉、さらに1~2回羽状に深裂します。Img_9191

 
ムラサキケマン
 小雨の降る中、同じ環境に生えていました。
 山麓や平地の、やや湿ったところによく見られる越年草です。
 花は紅紫色の筒状唇形花で、一方が開き一方は距になっていて、花色以外の草姿はミヤマキケマンとよく似ています。いずれも有毒植物です。花期は4~6月。Img_9070

 
クサノオウ:
 小雨の日、沢沿いの斜面や山地の道ばたに生えていました。
 ケシ科の越年草で、茎は中空、高さは30~50cmになります。傷つけると黄色の汁が出ます。
 葉は互生し、羽状に深く切れ込んでいます。
5~7月、枝先に黄色の花径2cmほどの4弁花を開きます。なお有毒植物です。2rImg_9131

 
チゴユリ:
 林地の斜面に生えていました。
 やや明るい山地に生える多年草で、茎は高さ10~20cm、葉は互生し、楕円形で長さ4~7cm。
 4~5月、茎の先に1~2個の白い6弁花を斜め下向きに開きます。
小さな可憐な花姿から、稚児ユリ。Blg2r

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »