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2009年11月

2009年11月30日 (月)

オオウバユリ(立ち枯れの実・鞘);マムシグサの実

オオウバユリ:
 ボタンヅルやガガイモの綿毛種が見られたのと同じ関東山地の登山道沿いで、背丈くらいで茶色の立ち枯れた植物が2、3本あるのが目に付きました。
 もう少し短くて小型のものを、近くのユリの花山で見たことがありましたが、姿・形はそれに似ています。
 後で撮影した画像を調べてみるとオオウバユリ、ではないかと思われます。
オオウバユリは本州の中部以北で、やや湿り気のある林内や林縁に自生する多年草で 、関東地方以西に分布するウバユリより大型で花の数も多く、ウバユリの変種として扱われているものです。
 高さは1.5~2mくらいになり、花期は7~8月、茎の先端に多数の黄白緑色の花を水平に咲かせます。
 しかし花後にできる果実は上を向いています。秋に鞘がはじけて、中にぎっしり詰まった種を放出します。
 時には翌春まで、はじけて中の種が出た後の鞘を付けたまま、棒杭のような姿で立ち枯れているのを見ることがあります。

 実/はじけた鞘を付けて立ち枯れした茎Img_3958

 
 種が出きった実/鞘Img_3959 

 
  オオウバユリ(2008.7長野県下で撮影のもの再掲)Nec_0249trm1

 
マムシグサ:
 近くの林縁には、赤い種もまばらになったマムシグサの果実が残っていました。Img_3960cc

 
 山地の自然はすっかり冬支度でした。Img_3971

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2009年11月29日 (日)

ガガイモ:綿毛の種(種髪)

 ボタンズルの綿毛種をたくさん見かけたのと同じ山系の山道で、鞘に収まったガガイモの綿毛の種を見つけました。
 初めて見たときにはこれが何か分かりませんでした。後で調べて分かったのですが、花は承知していたガガイモの種で、花よりずっと大きな果実ができ、熟してその鞘がはじけたものでした。鞘の大きさは、長さ7cm、最大幅3cmくらいだったでしょうか。
 幸運なことに、鞘の一つは、”種髪”と呼ばれる筆先のような形の綿毛が付いた種が、整然とそろって収容されている状態で見ることができました。(蛇足ながら、タンポポの種の綿毛は冠毛と呼ばれます)。Blg2r

 
 晩秋の午後の日射しは既に西に傾いて弱く、光量不足、またやはりツル性の植物で木に絡みついて垂れ下がった鞘は、少しの風にもゆらゆら揺れ続けて、手振れ防止機能をONにしたデジカメでもなかなかきれいな写真が撮れませんでした。
 割れた鞘がくるりと巻いていたほうは、中の種がほぐれ、種髪も大きく開いて絡まり合い、茶色の種がすっかり隠れて見えないほどの、ふわふわの綿の塊のようになっていました。
 きちんと並んだ方の種髪の一つを取り出そうと指先で鞘に触れたとたんに、収容されていた種の種髪がパッと開いて絡まり合い、全部風に乗ってふわっと舞い上がってしまいました。
 そしてその幾つかが茎に引っかかって止まりましたので、息を殺してマクロ撮影。なかなか美しい造形です。Img_3961_4

 
 別の鞘の塊も、手で触れると大きな塊のまま、ものの見事に舞い上がりふわふわ浮遊した後、地面に落ちました。
 それを拾い上げて、空になった鞘にのせて、撮り直した写真です。Img_3961_5

 
 ガガイモの花は、自宅近くの散歩コースで、他の雑草に絡みついて立ち上がり、花を付けていたのを観察していました。(写真再掲2008.9.18付けブログから)1img_0347_11_2 2r1

 その際、非常にユニークな実を付けることで、山野草愛好者には人気の植物である、ということは知っていました。
 しかし、当地では例年、実施される夏の終わりの雑草刈り取り作業によって、実を付けたものを見る機会は常に失われます。
 今回、はからずも遠隔の山地で遭遇できて、大変幸運なことでした。

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2009年11月28日 (土)

ボタンヅル:綿毛の種

 晩秋の山地で、登山道沿いに、遠目には白い花が密集して咲いているように見える光景があちこちで見られました。Img_3972

 
 なんだろうと近寄って見ると、ツル性の植物が他の樹木などに絡みつき、植物体に覆い被さるように這い登っていました。
 そして分岐した枝、茎先に白いふわふわの綿毛種の塊をいっぱい付けていたものでした。2r

 
 ツルや葉を見ただけでは、その場ですぐには名前は分かりませんでした。
 とりあえず写真に撮り、帰宅後調べたところ、花は承知していた木本のボタンヅルで、花後の姿であることが分かりました。
 なかなか野趣に富んだ、風情のある綿毛の種です。Img_3972_2

 
 綿毛種の塊に、手で少し触れるだけで、風にのってふわふわと飛んでいきます。Img_3972_1_2

 
 ボタンヅルの花は、これまでに何回か山地などで見たことがあったものです。Blg1092r1
 
 その時は、花後にこのような綿毛の種が密集して付くとは知りませんでした。

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2009年11月27日 (金)

達沢山

 晩秋の一日、肌寒さが漂う達沢山に行ってきました。古い山の友人達と一緒で、山登りよりもそのことの方が楽しい穏やかな登山でした。
 達沢山は甲府盆地の東部に位置する低山(1,358m)で、すぐ隣の京戸山と双耳峰をなしています。山梨100名山に選定されていますが、このあたりは山よりも扇状地として、また大規模な、旧石器時代からの釈迦堂遺跡があることで有名な地域です。

 笛吹市御坂町上黒駒地区の達沢林道からのピストンコースが、コースも良く整備されていて静かな山旅を楽しむことが出来る、とガイドブックにも紹介されていましたのでこのコースを辿ってきました。Blg

 
 達沢林道が終わり、山道に入ってから小沢をわたると登りはきつくなりますが、30分程度で鞍部に出ます。
 右(東)に行けば京戸山へ、左(西)が達沢山へのルートです。ゆっくり歩いても10分少々で、丸くて穏やかな達沢山頂上です。
 ミズナラに囲まれた頂上からはあまり展望は開けませんが、落葉した木々の間から、天気が良ければ富士山が垣間見えるということです。
 (あいにく当日は曇りがちで展望はありませんでした)Img_3871cc_2

 
 下山後はお定まりの温泉へ。位置的には少し離れていますが、山梨県西八代郡市川三郷町大塚の「みたまの湯 」です。
 フォッサマグナの地下深部の開口割れ目から湧出する裂罅(れっか:ひび割れ)系天然温泉の一つで、泉質はアルカリ性単純泉で、透明な黒茶色を帯びたお湯はいかにも自然の恵み豊かな温泉と感得できます。
 また何よりすばらしいのは、眼前に広がる絶景で、山好きにはたまらない、南アルプス・八ヶ岳連峰・奥秩父連山、さらに関東山地と見飽きることがありません。
 カメラを持ち込みませんでしたので、標高370mの丘の上にある「みたまの湯」から、カシミールでそのパノラマを描いたものを掲載しました。(画像はクリックして表示されたものをもう一度クリックすると拡大表示されます)

 
 南アルプス方面の展望3r

 
 八ヶ岳連峰から奥秩父連山、更に関東方面の山展望。2r2

 またそこでは、ゴボウのように細く長い”大塚人参”が地域の特産品ということで、初めてのことですが買い求めて帰りました。
 機会があればまた訪れたいところです。

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2009年11月26日 (木)

徳和渓谷

 国道140号線の山梨県側、雁坂道を西沢渓谷/雁坂トンネル方面に向かって走ると、徳和・乾徳山登山口の標識があります。いつもは素通りしますが、たまたま天気が良かった先日のこと、帰宅時間が遅くなるのを気にしながら寄り道してきました。
 標識を左折して程なく徳和のバス停に着きます。すぐ近くに登山者のための駐車場があり、既にほぼ満車でしたが、運良く1台止められるスペースがあったので、そこに車を停めて2時間少々のハイキングに行ってきました。
 乾徳山に登るには、徳和バス停から片道3時間少々かかるようで、もちろん晩秋の午後1時過ぎでは登山など思いもよりません。そこで、近くに初めて聞く、また見る「徳和渓谷」があり、渓谷入り口から周遊コースハイキングの所要時間は2時間ほど、とのコースガイドがありましたので、そちらに足を伸ばしてきました。
 案内標識など良く整備されていて、初めてでも全く心配するようなところはありませんでした。ただ、近くには、つとに有名な西沢渓谷があり、比較してしまうと、大分、位負けしそうです。
 この徳和渓谷だけを尋ねて来るハイカーはきっと少数派だろうなと思いながら、渓谷のそこここにかかるミニ滝の箱庭的風景を楽しんで帰りました。むろん貸切りのお手軽ハイキングでした。

 
 ①徳和集落入り口(pm12:19)ここからバス停までわずか ②乾徳山・徳和渓谷案内標識(pm12:42) ③ニジマス養殖場(pm12:43) ④乾徳神社(pm12:44) ⑤お社(pm12:44) ⑥登山案内表示板(pm12:51)1

 
 ①登山口入り口標識(pm13:05) ②熊注意表示看板(pm13:06) ③徳和渓谷入り口・大ダオ標識(pm13:07) ④徳和渓谷ガイドマップ表示板(pm13:16) ⑤夢窓の滝(pm13:21) ⑥長尾の滝(pm13:28)2

 
 ①周遊分岐点に架かる橋(pm13:46) ②胴切の滝(pm13:47) ③愛染の滝(pm13:49) ④徳和渓谷山の神(pm13:54) ⑤ 炭焼き釜跡(pm13:58) ⑥谷筋へ下る木道(pm13:59)3

 
 ①遊歩道終点/迂回路標識(pm14:00) ②柳滝(どこが?と思ったのですが・・・)(pm14:01) ③竜神の滝(pm14:04) ④白虎の滝(pm14:09) ⑤障子岩(pm14:10) ⑥乾門の滝(pm14:12)4

 
 ①荒神の滝(pm14:15) ②周遊路分岐点の橋に戻る(pm14:22) ③徳和渓谷出口(pm14:23) ④徳和渓谷入り口、大ダオ分岐点標識(pm14:24) ⑤徳和バス停まで戻る林道(pm14:24→徳和バス停/駐車場15:10) ⑥林道の道沿いで、あちこちの木々に絡みついたボタンヅルが花後に綿毛種の塊を付けていて、遠目には、まるで白い花のように見えたものです。5

 徳和渓谷:http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/kanko/seeing/30.html

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2009年11月25日 (水)

トビムシ(秩父市大滝村山中)

 国道140号線(彩甲斐街道)の秩父山中で、お昼にお蕎麦を食べに立ち寄った、秩父市大滝、通称六本松付近の落葉の中で暮らしていたトビムシです。
 暑さ寒さにはあまり関係なく、どんな環境にもごく平気で適応して生きている”陸のプランクトン”たちです。
 大きさは、大方のものが1mm前後。ルーペで拡大してみると、やはりその姿・形は美しくも可愛くもない原始的な生き物です。(写真撮影倍率はいずれも×30倍)

アヤトビムシの仲間:
 体調1.8mmほど。立派なバネ(跳躍器)を持っています。触覚からバネの先まで、全身毛むくじゃらでした。Fitimg_3774_2

 
ムラサキトビムシの仲間:
 大きさ0.8mmほどでずんぐりした体型。短いけれどバネがあります。Img_3717

 
シロトビムシの仲間:
 体調1.2mmほど。バネは見あたりません。体内に取り込んだ”茶色のソーセージ”が見えて、たくさんの腐植を食べている様子が分かります。Img_3769

 
ツチトビムシの仲間:
 大きさ1.2mmほど。立派なバネを持っています。どこでも見つかる種類のトビムシ。Img_3771

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2009年11月24日 (火)

国道140号線の晩秋模様

 11月中旬、通いなれた、晩秋の色濃い国道140号線を走ってきました。埼玉(彩甲斐街道)から秩父山地を越えて、雁坂トンネル(全長:6,625m:一般国道の山岳トンネルとしては日本最長)を越え山梨(雁坂道)へと往復してきました。
 当日小雨、霧雨模様の秩父山地は紅葉も盛りを過ぎて、落葉樹の大半は葉を落とし、紅葉の赤い色彩は既に無く、橙、黄色、茶色のまだら模様だけが残っていて、冬の訪れを告げていました。Img_36881115

 
 お昼にお蕎麦を食べに立ち寄った、秩父市大滝の通称六本松地内からの風景。
 湧き上がり舞い立つ霧の向こうに遠望できた、画面奥の青い山が「唐松尾岳(2,109m)」です。
 しっとりとした日本の晩秋の雰囲気がとてもいい感じでした。

Img_3694

 
 雁坂トンネルを抜け、「みとみ道の駅」の駐車場から、山は雨ではなく雪だったようで、うっすらと雪化粧した木賊山、鶏冠山が望まれました。
 高い山は既にすっかり冬です。Img_38581118

 
 駐車場周辺の紅葉はすべて落葉して丸裸になっている中に、一本だけ、まだ秋、と頑張っている紅葉樹がありました。きれいでした。1img_3859

 
 山梨からの帰り、雁坂道にある道の駅で、椎茸を買いました。
 ”普通の椎茸”の他に、傘の直径が15cmはある大きなものがあり、聞くと、こちらは特別の栽培管理をして、傘が大きくなっても菌体が硬くならず、食味・食感・風味は全く損なわれていなくて美味しいですよ、とのおすすめで、それを求めて帰りました。
 本当にそのとおりでした。こんなことも旅の楽しみの一つです。Img_3701

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2009年11月23日 (月)

アマガエルも冬眠の季節

 先頃、新聞の地方版に、青色のアマガエルが見つかった、という記事が掲載されていました。もちろん大変珍しい現象だそうですが、これまでもあちこちで報告の前例はあるそうです。
 アマガエルが、保護色として環境に合わせて体色を変化させることは良く知られています。そのメカニズムは、メラノフォア(メラニン細胞)、イリドフォア(グアニン結晶を含む)、ザンソフォア(カロチノイド色素を含む)という3種の真皮性色素単位細胞を表皮の下(体の内部側)に持っていて、それらの組み合わせで通常の緑色になるそうです。
 そして、突然変異などで特定の色素細胞が無くなったり減ったりすると、青色のカエルが出現するということです。
 たまたま先日、ぽかぽか陽気の庭先に、緑色と茶色、その中間の体色のアマガエルが日向ぼっこをしていました。Blg200910272r Blg10272r2

 昨日の朝は、小雨模様で肌寒く、軒下にぶら下げた温度計は5℃を示していて、いよいよ冬到来だなと感じたものです。
 外気温が5℃を下回る頃、当地では11月下旬くらいから、アマガエルは地中にもぐって冬眠するようになります。

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2009年11月22日 (日)

ウラギンシジミ(♀)

 先日、寒さが増してきた庭にウラギンシジミがやってきました。頻度は多くありませんが、これまでもたまに見かけたことがあります。
 例によって庭木の上の方をヒラヒラ飛び回っていてなかなか下に降りそうにもありません。
 ご迷惑なこととは思いましたが、傍にあった捕虫網で捉えてプラスチックシャーレに入れ、しばらく窮屈な思いをして貰いながら、お写真を撮らせてもらいました。
 むろん撮影後は、お帰り頂きましたが、きっとこれに懲りて、もう寄りつかれないかもしれません。
 翅の模様から♀でした。Img_3657trm Img_3639trm Img_3649 Img_3661 Img_3662

 ウラギンシジミは成虫で越冬しますので、一応,年中見ることが出来ることになります。
冬の寒い時期は、樹木の葉裏で翅を閉じて静かに休んでいます。 

 南米で見た蝶類の華麗な色彩と模様のあでやかさに較べれば、まさに侘び寂び、いぶし銀の風情で、日本の蝶もなかなかのものです。

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2009年11月21日 (土)

晩秋の野原:オオイヌタデ、イヌタデ、オオジシバリ、クコ

 11月も中旬を過ぎると、まだ秋のつもりでいても自然は確実に冬らしくなり、山川草木の姿や、吹く風の音、降る雨の音にもどこか静かな澄んだ気配を感じるようになりました。
 道路境界のフェンスに絡んだまま、また農道脇で枯れたまま残っていた雑草類やその残骸も、すっかりきれいに取りはらわれすっきりしていますが、その分だけ風景も単調になり、どこかもの淋しい感じが漂います。
 雑草類もすっかり少なくなって、”フィールドでの取材”対象もだんだん減ってきました。
”残り物”の一部です。

オオイヌタデ:
 道端に取り残されていた1年草です。茎はよく分岐して1.5mほどにもなります。花序は薄紅色で、ゆるやかに垂れ下がります。花期は長く6~11月。Blg9213ra

 
イヌタデ:
 道端や畑地にはえて、赤色の花を穂状につける1年草の小型のタデ。
 昔は子供のままごと遊びの材料で、アカマンマと呼んで親しまれたものです。花期は6~11月。Blg10172r

 
オオジシバリ:
 春の花ということになっていますが、当地では厳冬期以外はけっこう花をつけているのを見ることがあります。
 今頃花が見られるところは、まわりの大きな雑草が取り除かれた跡地や、雑草がすっかりなくなった乾田の畔地などです。
 競合相手が少なくなったからでしょうか、温暖化のせいもあるのでしょうか。Blg1017img_3555

 
クコ:
 秋の除草作業も終わり雑草類が少なくなった水路脇の堤防や草地に、鋭い刺の生えた茎を立ち上げて薄紫色の花をつけていました。
 今頃から冬にかけて、花後にきれいな赤い実を鈴なりにつけます。
 古くから民間薬として利用されてきた薬用植物です。Blg200910223r_2

 
サザンカ:
 十月末に庭のサザンカが1輪咲きました。冬がすぐ近くに来ていると告げています。この冬は暖冬傾向、という長期予報のようですが。Blg20091029img_3664_1

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2009年11月20日 (金)

南米周遊ツアーで見られた植物(3)ハイウエイの街路樹ワランゴ

 南米ツアーの各地で目にした植物です。

パンアメリカンハイウエー沿いの植物と風景。
 パンアメリカンハイウエーは、南北アメリカ大陸の国々を結ぶ幹線道路網です。ペルー国内では、ペルーハイウエイ1号線と呼ばれ、首都リマから南へ約4,800kmあり、地上絵で有名なナスカを通り、チリ国境まで続いています。
 リマ近郊では広い車線ですが、Img_3610

 
 砂漠地帯に入ると片側一車線になっています。Img_3815

 
 皮肉なことにナスカでは地上絵を横切って建設されたために、地上絵の一部(写真下、バスの上あたりにあるトカゲ、など)が破壊されてしまっています。Blg_2

 
 高速道路が砂漠地帯にはいると、街路樹には乾燥地に強いワランゴの小木と共に、”小屋”とも呼べないような小さな掘っ立て小屋が多数見られるようになりました。
 車窓から、延々と道路沿いに”植木穴の水鉢”が掘られ、ワランゴの苗木が植えられている様子を眺めることが出来ましたが、水鉢はいずれもからからに乾燥しているようでした。
 植栽されたワランゴの大半は葉がチリチリに乾いていて、枯れているようにしか見えませんが、ガイドの話では枯れてはいなくて大丈夫とのこと。2r

 
 車窓から時々見えた、掘っ立て小屋の材料になるヨシに似た植物と、大きくなったワランゴの木です。2r_2

 
 掘っ立て小屋の風景を見ながらこの国の”格差社会”の厳しい現実をあらためて感じた旅でもありました。

(完)

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2009年11月19日 (木)

南米周遊ツアーで見られた植物(2)

 南米ツアーの各地で目にした植物です。

アルゼンチン側からトロッコ列車に乗ってイグアスの滝に向かう途上や、ブラジル側の滝つぼ突入ゴム・ボートツアー乗り場へ通じる熱帯林ルートにはたくさんの珍しい植物がありました。ガイドから特別に説明があったもの以外は名前は全く分かりませんでした。

アルゼンチン側からの植物:
 最初の丸い実がついた樹木は自然のもので栽培樹ではないということでした(名前は失念)。写真4枚目はブーゲンビレア。他の植物名は分かりません。Blg

 
写真上から2枚までは、アルゼンチン側イグアス川沿いで撮影したもの。
 下の2枚はブラジル側の熱帯雨林ルートで見られた植物:
 写真上から3枚目の大木は、ガイドから説明があったチンバウバ(Timbauva)の木。猿の耳のような形をした実がなります。インカ時代に石鹸の代わりに使われた、ということでした。
 4枚目は蘭の一種 。樹木に着生していました。4r_2

 
ケウニア(学名Polylepis spp)
 南米アンデス原産種で、絶滅の危機にある樹木。
 クスコのサクサイマワン遺跡のまえに小さな林を形成していました。
 褐色の幹を持った中・低木で、通常の高山帯森林限界以上の高度でも林をつくるので、インカの人々にとっては大切で、有用な樹木だったそうです。
 インカの家々では防風林、また薪や建材としても利用していたが、侵入してきたスペイン人による数世紀にわたる乱伐のせいで、現在、ケウニアの林はほとんどみられなくなってしまったということです。Img_3415

 
マチュピチュ遺跡で見られた植物:
 マチュピチュの一角に、かつてマチュピチュ遺跡一帯に繁殖していた植物を集めて管理している”ミニ植物園”がありました(写真上から3枚目まで。3枚目はコカの木)。
 また遺跡のところどころに”雑草”が目に付きました(写真4枚目)。Blg14rs

 
ハハコグサによく似た雑草もありました(写真1枚目)。
 また段々畑の石垣の隙間から真っ赤な花茎を立ち上げた大きな植物がとても目立ちました。
 これはベゴニアの原種、ベゴニア・バイチイ(Begonia veitchii)で、ペルー、ボリビア原産。
 現在世界中で栽培されているベゴニアの原種で、草丈30~75cm。湿度の高い森に多く咲くということですが、マチュピチュ遺跡の段々畑や石組みの隙間にもたくさん生えていて人目を引いていました。(写真下、左)Blg24r

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2009年11月18日 (水)

南米周遊ツアーで見られた植物(1)

 南米ツアーの各地で目にした植物です。アンデス地方一帯は植物学的にも原種が多く、植物遺伝資源の宝庫ともいわれてきたそうです。
 初めて見る植物がたくさんありました。手元に適当な植物図鑑もなく、写真に撮ったものの、名前が分からないものが多数でした。主だったものを掲載しました。

セイボ(Ceibo):
 アルゼンチンの国花。沖縄のデイゴに似た赤い花をつけていました。カイコウズの仲間とも聞きました。アルゼンチン、ブエノスアイレスの公園、その他で撮影。Blgceibo

 
カントゥ:
 ペルーの国花。鮮やかな紅赤色の美しい花でした。
 にわか雨降るクスコの市内で撮影したものです。アンデスのあちこちで見かけることが出来ます。
 ハチドリが蜜を吸いに良くやって来るということでした。Blg

 
ジャカランダ:
 ペルー原産と聞きましたが諸説あるようです。ノウゼンカズラ科の植物で、熱帯アメリカに分布し、50種ほど有るということです。
 花は青紫色のラッパ状で密集して咲きます。最盛期には樹冠いっぱいに咲いた紫色の花が雲のように見えることから”紫雲木”、とも呼ばれるそうです。
 リマ市街地に街路樹としてたくさん見ることが出来ました。4r

 
赤い花をつけた街路樹:
 名前は分かりません。リマ市街地で街路樹としてあちこちに有りました。
 直径10cmくらいはある大きな赤い花がぼたぼたと地面に落ちていました。Blg4rs

 
薄赤紫色の花をつけた低木:
 名前は分かりません。リマの市街地の植え込みに咲いていました。Img_3287

 (続く)

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2009年11月17日 (火)

南米イグアス、マチュピチュなどの動物

 南米イグアスの滝、マチュピチュ遺跡、ナスカ地上絵の周遊時、各地でたくさんの生き物に出合いました。その一部です。

カケスの仲間?:
 アルゼンチン側からイグアスの滝に向かうトロッコ列車(Green Train of  The Jungle)の駅で見かけた鳥。名前は分かりません。Img_3312_2

 
アライグマの仲間:
 イグアスの滝に向かう遊歩道でたくさん出合いました。観光客慣れしていて近寄ってきますが、噛まれると危険なため絶対に手を出さないようにとガイドから注意されていました。Img_3123_2

 
トカゲの仲間:
 マチュピチュ遺跡で、石垣のあちこちに見られました。2r 

 
ビスカッチャ(アンデスウサギ):
 マチュピチュ遺跡の岩場にいました。
 大型の齧歯類で、岩場に生息し、大きな耳を持っているのでウサギの仲間と思われがちだが、ネズミの仲間とされるそうです。
 体長50cmほど、尾は長めで15~20cmあり、リスのようにくるりと巻いている巻尾。Img_3536

 
ハトの仲間:
 ペルーのイカに有るオアシス「ワカチナ」で、人魚姫の像がある岸辺に居ました。2r_2

 ハチドリなども見ることが出来ましたが、残念ながら写真は撮れませんでした。
 また観光客相手に民族衣装を身にまとい、リャマ、アルパカ、ビクーニャなどを連れて写真に収まる”商人”もいましたが、撮影しませんでした。

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2009年11月16日 (月)

南米イグアスのチョウ

 南米周遊ツアーで、トロッコ列車に乗ってイグアスの滝に向かうイグアス川沿いや、全身ずぶ濡れになる滝つぼ観光のゴムボート乗り場に通じる熱帯林には、世界有数の種類を誇るという無数のチョウが舞い、時には人の腕や頭にもとまります。ルリボシウラモジタテハ、ハチノジタテハなど、名前からその姿を想像できるものもいます。Blg2r

 
 その華麗さには驚くばかりでした。時間があればゆっくりとチョウを追っかけて写真に撮りたいところですが、残念ながらその余裕はありません。
 それでも待ち時間を気にしながら、何枚か撮れた写真の一部です。なお名前は調べていません。Blg12r Blg32r Blg42r Blg22r

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2009年11月15日 (日)

南米周遊:イグアスの滝、マチュピチュ遺跡、ナスカの地上絵

 11月初旬、南米イグアスの滝、マチュピチュ遺跡、ナスカ地上絵と、3大ハイライト周遊ツアーに参加しました。

 ほぼ日本の裏側に位置する、巨大な大陸であることを再認識しました。
 2016年夏季オリンピック開催地がブラジルのリオデジャネイロに決まったことですし、南米大陸もさらに変貌していくことでしょう。
 ただ訪問先のどこでも、現地ガイドの皆さんから異口同音に地球温暖化に伴う異状気象の話が聞かれ、あらためて世界的に早急な対策が必要と感じました。

 
旅行日程概要図:
 (画像はクリック拡大サイズになります) Ccsouth_america_

 
イグアスの滝:
 南米観光のメッカ。ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ3国が、国境を接する、パラナ川とイグアス川の合流点付近にある世界最大の滝。40~80mの高さから落下する大小約300を越える滝が広がる。
 増水期には滝の地響きは20km以上も先まで聞こえるという雄大なスケール。
 今回訪問時、1992年に発生した大洪水に次いで、直前に降り続いた大雨による大増水により、アルゼンチン側からもブラジル側からも、観瀑のハイライト・ポイントに行く遊歩道等が水没してしまい、1週間前までは見学は出来なかったということでした。
 お陰で、今回は現地ガイドも驚くほど圧倒的な流量の茶色い水が満ちあふれ、大迫力の景観を展開していました。舞い上がる水煙で濡れながらの写真撮影も大変でした。
 ここでもやはり最近は異状気象が目立つようになったそうで、大変気になるところです。

イグアスの滝:
 アルゼンチン側から。「悪魔ののど笛」(写真上から3枚目まで)その他の景観Blg4r

 
 ブラジル側からの景観
(1枚目はゴムボートで滝つぼへ、下着まで全身ずぶ濡れ観光;2枚目以降は着替えて、遊歩道から終点までの景観)
Blg4r_2

 
マチュピチュ遺跡:
 世界遺産で人気No.1といわれる、多くの謎を秘めた「失われた空中都市」。
 15世紀、アンデス地方を南北5,000kmにわたって支配したインカ帝国最後の都市といわれる。
 驚くべき石組み技術や道路網の整備で繁栄したインカ帝国ですが、一方で、車も鉄器もなく、文字も持たなかったといわれる。
 1533年、侵入した少数のスペイン人によってあっさり征服され滅亡してしまった。
 インカ帝国が急速な発展を遂げていた時代は、ヨーロッパではルネッサンス期、日本では室町時代に相当する。
 文明なのか未開なのか、歴史年表を並列して眺めるとなんとも不可思議な思いにかられました。Blg5r271

 
ナスカとフマナ平原の地上絵。
 リマから約440kmほど離れた平原の、1000平方キロメートルにも及ぶ砂漠に、紀元100~800年頃のナスカ文化の時代に描かれたというもの。
 線の幅は1~2m、深さ20~30cm程度で、大きさ20m~300mの大小様々な、宇宙飛行士、ハミングバード(ハチドリ),猿、クモ等が描かれている。
 絵の目的には天文観測、宗教儀式、農耕カレンダーなど諸説があるが,”庶民”には宇宙人関連説が人気。
 この地域は年間降雨量が5mm以下という超乾燥状態が続いてきたため地上絵が維持されて来たが、最近の温暖化で雨期(4~11月)の降雨量が増え、地上絵のいくつかに大雨で土砂が流れ込む被害が出はじめたということで心配です。
 コンパクトデジカメの性能が良くなったからでしょう、セスナ機上から肉眼では識別困難だった絵も、画像をパソコンで拡大してみると、予想以上に鮮明に写っていました。その一部です。
 写真上から、宇宙飛行士;台地に描かれたハミングバード(ハチドリ)と拡大画面;観測塔ミラドール(画面右上)と手(左下)、木(左上)。Blg4r

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2009年11月14日 (土)

ママコノシリヌグイとミゾソバ

 野に生える草の中には少しばかりかわいそうな名前を付けられたものがままあります(”イヌノフグリ”とか、”ヘクソカズラ”など)が、少し残酷だなあ、と思うのは「ママコノシリヌグイ」1006

 
 ユニークで一度聞くと忘れないという効用はありますが、現代の言語感覚からすると、差別的な感じがしないでもありません。最も植物自身にはなんの責任もないことですが。
 それはさておき、ママコノシリヌグイはやや湿った林縁や道端、川沿いの草原に生える1年草で、花がそっくりのミゾソバなどとともに草藪になっていることの多い雑草です。
 茎は赤みを帯び、四稜があり、稜に沿って逆向きの鋭い棘が並んでいます。
 触るととても痛く、あわてて手を引くとひっかき傷になるほどです。
 葉柄と葉裏にも棘があります。1006_1

 こんな物で、継母が、継子のお尻をぬぐう、なんてとても残酷な想像で、現実的ではありませんんね。

 
 花はミゾソバそっくりの可憐な小さなものです。花期は5~11月。1006_2

 
 ミゾソバ
 夏の終わり頃から晩秋にかけて、水辺をピンクの可愛らしい花で飾っています。畦道や用水路水辺などに大群落をつくっている一年草です。葉の形が牛の顔のようにも見えるのでウシノヒタイ、という別名もあります。
 秋に小さな花がたくさん集まってつき、花は白で花弁の上部がピンクに染まり、なかなか可愛らしいものです。花期は7~11月。Blg10152r
 屋外のメダカ水槽に一株植えておくと、風情を楽しむことが出来ます。
 

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2009年11月13日 (金)

センダングサの仲間とベニシジミ

 10月も中旬を過ぎてから、道端にセンダングサの仲間が到る所に進出して、草丈も大きく伸び、はびこるようになりました。今時は大きく伸びた茎が通行の邪魔になるほどです。
 通常は黄色い管状花だけで出来た頭花をつけていますが、センダングサには様々な変異があるそうで、わかりにくい場合も少なくありません。多くは北アメリカ原産のコセンダングサのようです。1115img_3462

 
 花が終わった後には、衣服に付くと取れにくくて困る刺のある「ひっつき虫」の実を大量に付けています。Img_3668trm  

 
 また同じ環境に、黄色の管状花の外側に白い舌状花がつくシロバナセンダングサも生えています。1014img_3378

 
 中には同じ個体で、黄色の管状花だけのものと、白い舌状花のついた花が混在しているようなものも見られ、わかりにくいことです。

 
 だんだん野の花が乏しくなったこの時節、あまり効率が良いようには見えませんが、コセンダングサの花には、たくさんのハチやチョウなどが集まって来ていました。

 
 ミツバチImg_3465

 
 ベニシジミBlg1028

  いずれのセンダングサも草丈は50~150cmほどになります。花期は9月~11月。

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2009年11月12日 (木)

ホウキギクの仲間

 秋の除草作業が終わって雑草がきれいに処分された原っぱに、小さな花を付けて群生してた雑草が、このホウキギクの仲間であると教わりました。915img_2656

 
 ホウキギクまたはヒロハホウキギクのどちらかのようですが、いずれも 北アメリカ原産の帰化植物で、キク科、シオン属の1年草(~多年草)。
 両種ともに荒れ地などに生え、高さは1~1.5mになり、茎の上部は枝分かれして箒のようになる。
 ホウキギクとヒロハホウキギクが混生しているところでは、稀に両者の雑種であるムラサキホウキギクが出現するが、これは3倍体で種子は不稔で熟さない(種は出来ない)。
 あらためてネット記事なども参照して見ました。

 ホウキギクとヒロハホウキギクの主な識別ポイントは次によるということです。
 〈葉〉
 ホウキギク:基部は無柄で、茎を抱く。葉の幅は0.5~1.0cmで、中央部はやや広く、先は尖らない。
 ヒロハホウキギク:基部には柄があり、茎は抱かない。葉の幅は0.8~2.5cmで、中央部が広く、先は細く尖る。Blg2r

 
 〈花〉
 どちらも小さな頭状花を付ける。舌状花は白からわずかに紅紫色。花期は8~11月。
 ホウキギク:頭状花の直径は4~6mmで、筒状花の冠毛は筒状花より長く、花筒の上にでる。
 ヒロハホウキギク:頭状花の直径は7~9mmと大きいが、筒状花の冠毛は筒状花より短い。2ra 2rb

 
 〈花序の枝の出方〉
 ホウキギク:30°~60°と狭く開出して、名前のとおり、箒に近い形をしている。
 ヒロハホウキギク:60°~90°と広く開出して横に広がりばらけた感じ。20090915img_2678

 実際に植物体を計測などして細かく観察してみると、同じ植物個体に、ヒロハホウキギクと、ホウキギクの特徴が混在しているように思われ、良くあることですが、素人には判断が難しいケースでした。 

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2009年11月11日 (水)

ミズヒマワリ、セイヨウタンポポ、シロバナタンポポ、カントウヨメナ、ホソヒラタアブ

 10月下旬に散歩コースの堤防や用水路の河床に生えていた雑草です。はじめて気がつきましたが生態系に影響を及ぼすため、特定外来生物に指定されている外来雑草(ミズヒマワリ)もありました。

ミズヒマワリ:
 用水路の河床中州に生えていました。白い花が目立ち、気がつきました。
 本種は抽水性で常緑の多年草、高さは0.5~1m以上になる。中南米原産であるが、人為的に国内に移入された。
 栄養繁殖が極めて旺盛で、ちぎれた茎は節から根を出し、生長が早く、短期間で大きなコロニーを形成する。
 このため他の在来植物生態系を圧迫し影響を及ぼすので、栽培、移動などが規制される特定外来植物に指定されている(*)
 花は両性花で、白い花(集散花序)を咲かせる。開花期は9~10月(場所によっては6~11月)(Wikipedia参照) http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/L-syo-02.htmlBlg10152r

 
セイヨウタンポポ:
 最盛期は春~初夏ですが、当地では通年、日当たりの良い堤防の南斜面などに花を開くのを見ることが出来ます。
 真冬、霜の降りた地面にも陽が昇ると、黄色い花がぽつんと貼り付いているのを見ると暖かさを感じます。Blg1015img_3450

 
シロバナタンポポ:
 こちらも同じです。違うところは冬でも花茎を長くのばして、その先に白い花を付けています。Blg1015img_3448

 
カントウヨメナ:
 稲作作業も終わり、雑草などすっかり除草されてきれいになった水田の畔に、競合する雑草がいなくなったお陰で、草丈は30cm以下と短いものの、群落を形成して遠目にも目立ちました。
 花を求めて小さな虫がたくさん飛んでいました。
 常連のホソヒラタアブ(♀)もいました。Blg10152r_2

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2009年11月10日 (火)

コウヤボウキ

 コウヤボウキは一見、草のようにも見えますが、木本の落葉小低木です。
 樹高は0.5~1mになり、枝には短毛が生えます。葉は本年枝と2年枝では形と付き方が異なり、本年枝では長さ2~3cmの卵形単葉が互生し、2年枝には細長い葉が数枚ずつ束生(そくせい)します。葉縁にはまばらに鋸歯があります。
 写真の枝は本年枝のようです。(撮影10/11、栃木県)Img_3318cc

 
 本年枝の先に直径1cmくらいの頭花を1個ずつ付けます。Img_3313

 
 花は白い筒状花が10数個集まったものです。Img_3312

 
 筒状花の花冠は5裂し、裂片はくるりとカールしていて、拡大してみると大変美しいものです。Img_3311trm

 
 果実は一見、種子のように見えますが、ソウ(痩)果といわれる果実。(キク科やオミナエシ科に多く見られる形状)。
 冠毛により風散布されますが、意外に翌春になっても飛ばずに残っている姿を見かけます。(撮影2009/4、栃木県)200904blg5r1

 名前の由来は高野山でこの枝を集め、ほうきの材料にしたしたからといわれています。
 分布は本州(関東地方以西)、四国、九州。花期は9~10月。果期は11~12月。

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2009年11月 9日 (月)

オトコエシ

 既に掲載済みですが、その後、花が終わってたくさんの果実が出来たものを見る機会があり、また虫こぶ(オトコエシミフクレフシ)の写真も含めて、再度掲載しました

オトコエシ:
 山地に生えるオミナエシ科オミナエシ属の 多年草。
 高さ1mくらい。根元から長い匐枝をだし、先端に新苗をつくる。茎の下部には白い粗毛が多いが、上部では少ない。
 葉は対生し、長さ3~15cmで、卵状長楕円形か羽状に切れ込み、鋸歯がある。花序は多数で枝分かれし、距のない小さな白花をつける。
 果実は倒卵形で、翼状の小苞が取り巻く。分布は日本各地。花期は8~10月。

 
 花は終わり頃でした(撮影10/11栃木県)。1011img_3326

 
 果実が出来はじめていたもの。1011img_3326_1

 
 花序にすべて果実がついたもの。 
 果実は倒卵形で、翼状の小苞が取り巻く 特徴的な姿。1011img_3326_2Img_3327

 
 寄生虫にとりつかれて虫こぶ(オトコエシミフクレフシ)が出来たもの。
 虫えいの中にイモムシのような幼虫がいます。(撮影9/2、岩手県)92img_0177_2

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2009年11月 8日 (日)

トビムシ(群馬県)

 10月初旬、群馬県の山中で、散り敷いた落ち葉の下にいたトビムシの仲間です。(素人ですので種の同定はできません)
 同じ環境下には土壌動物とよばれる一群のたくさんの生き物がいます。日常的に、明るい地上環境で目にする生き物とは、その姿・形がかなり異なるため、違和感、正直に言えば、気持ち悪いものが多いです。
 トビムシも、その仲間には違いありません。トビムシは翅を持つようになる前の原始的な昆虫なので「飛ぶ」ことは出来ませんが、腹側にたたまれた跳躍器(バネ)で強く後に弾いてジャンプし、危機を逃れることが出来るので「跳び虫」と言われます。
 但し、中にはこのバネを持たない仲間もいます。
 体長は大きくても数mm以下で、肉眼でも注意すれば見えないことはありませんが、通常、地表面に出ることは少なく、なかなか一般人の注意を引くことは少ない生き物です。
 陸のプランクトンとも形容されるように、非常に広い地域に、また多数生息していて、落ち葉の腐植などを取り込んで分解し、自然界の掃除屋の役割をしています。
 カニムシなど肉食性の上位捕食者の獲物にもなっています。通常は無害ですが、時には特定の農作物に取り付いて食害したり、盆栽の肥料などに繁殖して衛生害虫として駆除対象になることもあります。

ムラサキトビムシの仲間:
 バネは太くて短く、体長は小型~中型であまり大きくはない。体型はずんぐりした紡錘形のものが多い。体色は多くは青~赤紫色。
 写真は体表面からの画像で、バネの様子など分かりません。
 大きさ約1mm。(×30倍)109img_3279

 
トゲトビムシの仲間:
 多くは大型種で、7mmに達するものもいるそうですが観察したことはありません。
 これまで見たものは小さいもので1.5mm、大きいもので2.7mmくらいです。
 4節から成る長い触角を持ち、第3、4節が環状に小分節する特徴があります。
 多くは表在性で、地中に深く潜るものはいないそうです。
 大きさ約2.5~3mm。(×30倍)Blg10922r

 
ツチトビムシの仲間:
 土壌中に最もよくみられるトビムシで、高密度になることも多いという。
 体長は小さいものでは0.5mm程のものもいるが、通常は1~2mmの中型。
 バネ(跳躍器)があるが、発達程度はさまざま。
 大きさ1.2mm。(×30倍)Img_3287_2

 
マルトビムシの仲間:
 トビムシ仲間ではその姿・形はいちばん”愛嬌があり”少なくとも気持ち悪さが少ない、と思っています。好みでしょうが。
 体長0.5~2mmと小型のものが多い。胸部と腹部の体節は融合して球形となり名前のとおり全体としては丸っこい体型ですぐ分かります。触覚は頭長より長く、跳躍器の形は種により様々です。多くは地表性だが地中にもいる。
 体長0.5mmの小さなもの(×30倍) チョット見、ウサギのように見えます。(なお、画面左下 に写っているピンセットの様なものはトゲトビムシのバネ(跳躍器)の先端部分)Img_3292109trm

 
体長0.8mm程で橙色の体色をした別のマルトビムシの仲間。
 なお画面左下に移っている小さく丸まった個体は、多分、上の写真のマルトビムシの仲間)Img_3347

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2009年11月 7日 (土)

サラシナショウマ、カシワバハグマ、ユウガギク、ボタンヅル

 10月の山地で見かけた山草です。普通に見られる植物です。

●サラシナショウマ:
 山地の林縁に咲いていました。ただ数は少なくあたりに一株しか見あたりませんでした。
 本種はキンポウゲ科の多年草。草丈は50~150cmで、落葉樹林の林縁や草地など生えています。
 葉は2~3回3出複葉。小葉は長さ3~8cmで先の尖った卵形で不ぞろいの鋸歯があり、3深裂しています。
 一番の特徴は草むらから飛び出してひときわ目立つ”白いブラシ”です。
 茎の先に15~30cmの穂状花序を出し、柄のある白い小さな花を密につけたものです。
 分布は日本各地、花期は8~10月。(撮影10/9、群馬県)Blg109img_3237

 
●カシワバハグマ:
 山地の日が当たる林内に生えていました。
 高さ30~70cmになり、茎は直立して分岐せず、茎の中程に葉が集まってつきます。
 葉は長い柄がある卵状長楕円形で、縁に粗い鋸歯があります。
 頭花は白色で茎の上部に穂状につきます。
 写真の株は花が開く前で様子が分かりませんが、頭花は10個ほどの筒状花からなり、花冠の先が5つに切れ込んでくるりと反り返る特徴的な花姿になります。
 総苞は円柱形。葉がアカメガシワに似ているからつけられた名前。
 分布は本州以南の各地。花期は8~11月。(撮影10/9、群馬県)Blg981092r

 
●ユウガギク:
 山地の草原に咲いていました。キク科の越年草で、茎は高さ40~100cm。
 枝先に花径約2.5cmの頭花をつけます。舌状花は白色で、わずかに青紫色を帯び、筒状花は黄色。
 葉は羽状に裂けた卵状長楕円形で、質は薄い。
 分布は近畿地方以北の本州。花期は7~10月。(撮影10/9、群馬県)Blg109img_3242

 
●マムシグサ:
 山地の日陰斜面に生えていました。
 赤く熟した果実がぎっしり付いているのでそれと分かりました。
 湿った林内などに生える多年草で、偽茎には紫褐色の斑点があります。
 花柄の先に淡緑色~淡紫色で、白い筋の入った仏炎苞を開く初夏の草姿が特徴的でわかりやすい。
 分布は関東地方以西の本州~九州。花期は4~6月。
 秋に果実が赤く熟して目立ちます。(撮影10/9、群馬県)Blg109img_3252

 
●ボタンヅル:
 山地の日当たりのよい道端に生えていました。キンポウゲ科のツル性の半低木です。
 茎は長くのびて、まばらに分岐します。
 葉の脇から集散状の円錐花序を出し、反り返る花弁状の萼片4個からなる白色花をつけます。
 葉は3出複葉で、鋸歯(ギザギザ)のある広卵形の小葉からなります。
 分布は本州~九州。花期は8~10月。(撮影10/9、群馬県)Blg1092r

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2009年11月 6日 (金)

クサノオウ

 日当たりのよい山地の斜面や草地などに生えていました。野原や林縁に見られるケシ科の1年草~越年草です。全草に縮れ毛が密生しています。茎は高さ30~80cmになります。Img_3213

 
 枝先に花径約2cmの黄色の4弁花をつけます。
 多数の雄しべの間に、曲がりくねっためしべが1個あります。Img_3213_2

 
 白毛の生えた球状ののものは果実ではなく蕾です。Img_3213_3

 
 この写真では不明瞭ですが、葉も多数の白い毛で覆われています。Img_3220

 
 葉や茎を切ると、黄橙色の汁が出ます。ケリドニン、サンギナリン等の有毒成分が含まれていて、触れるとかぶれたりしますので注意が必要です。
 分布は日本各地。花期は4~10月。(撮影10/9、群馬県)Img_3213_1   

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2009年11月 5日 (木)

ヤクシソウ

 秋の山野に見られるキク科の越年草です。109img_3224日当たりのよいところに生えています。

 
 茎は赤紫色を帯びることがあります。
 また、よく分岐して高さ30~100cmになります。109img_3224_21011img_3330   

 
 枝先や上部の葉腋に花径約1.5cmの黄色い頭花を多数つけます。
 花は舌状花からなり、総苞は黒緑色。
 分布は日本各地。花期は8~11月。(撮影10/9群馬県;10/11栃木県)109img_3224_1

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2009年11月 4日 (水)

ナギナタコウジュ

 秋になると山地で見られるシソ科の1年草です。全体に強い香りがあります。
葉は鋸歯(ギザギザ)のある卵形~狭卵形です。
Img_3196

 
 茎は四角形で、まばらに軟毛が生えていて、高さは30~60cmほどになります。Img_3199

 
 枝先に花穂を出し、長さ約5mmの淡紅紫色の唇形花を1方向に密につけます。Img_3196_1

 
 花冠の縁は細かく裂けています。 花が片側についた様子を薙刀に見立てて名前が付けられました。
 分布は日本各地、花期は9~11月。(撮影10/9、群馬県)Blgimg_3196_2

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2009年11月 3日 (火)

ナガバオモダカ、ミズヒキ、ウシハコベとホソヒラタアブ

 10月初旬に撮影した時期遅れの、変わりばえのしない雑草などです。

ナガバオモダカ:
 屋外メダカ水槽に植えたものですが、強力な繁殖力で、夏期には水面を覆い尽くす勢いになり、間引きを何回か行いました。
  夏には何回か白い花が咲いて、やがて種が出来、それが水面に落ちて、発芽したようです。最初はいつも自然に増えてくる浮き草かと思っていましたが、どうも様子が違います。
 よく見るとどうやらナガバオモダカが発芽して水面を覆い尽くしているらしいことに気がつきました。
 外部環境に逸脱すると異常繁殖し、生態系に悪影響を及ぼす、という事が理解できます。ゴミ取りネットですくい取って乾燥し、生ゴミとして焼却処分に。Blg829img_2270Img_3369 Img_3370

 
ミズヒキ:
 どこからか雑草として庭にやって来たものが定着してしまいました。放任すると結構広がっていき、どちらかというと迷惑雑草です。
 まあ”おとなしい”ので、全部抜かないで残していますが・・・
 山地や野原に生える多年草。夏を過ぎると茎先から 長さ30cmくらいの細い総状花序を数本出し、小さな花をまばらに横向きにつけます。
 花弁状の萼は4裂し、上の3裂片は赤色、下の1裂片は白色。
 このせいで、花穂下から見ると白色、上から見ると赤色に見えるのを水引にたとえたもの。分布は日本各地。夏期は8~10月。Blg1062r

 
ウシハコベとホソヒラタアブ:
 道端や畦道にたくさん生えています。茎は地を這い先が斜上して長さ30cmくらいになる越年草~多年草。
 葉の脇に白色の5弁花をつけますが、花弁が深くV字形に裂けているため10枚のように見えます。
 名前は、草姿が春の七草のハコベよりひとまわり大型であることを牛に例えたもの。
 分布は日本各地。花期は3~10月。
 花には色々な虫がやってきていました。ホソヒラタアブも。Blg1083r  

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2009年11月 2日 (月)

アメリカイヌホオズキ、トキワハゼ、ハナイバナ、ホトケノザ、ツリバナの実

 巡る季節と共にやって来る、あるいは年中、”いる”変わりばえのしない”雑草などの続きです。
 
アメリカイヌホオズキ(バカナス):
 一度除草作業が行われた後から、舗装道路脇にはびこって美観を損ねています。道端や草むらに生える1年草です。
 茎は分岐して横に広がり、高さ30~60cm。茎の節間から花枝をのばし、先に径6~7mmの白色~淡紫色の花をつけます。
 葉は長さ3~10cmの全縁または鋸歯のある卵形で、果実は熟すと黒色になる球形の液果です。有毒植物です。
 なお在来のイヌホオズキも外観などはよく似ていて、実の付き方で識別できるとされていますが、素人には判然としません。で、不確かですが、アメリカイヌホオズキとしました。
 分布は日本各地、花期は8~10月。Blg1013r

 
トキワハゼ:
 畦道に咲いています。もともと春の花ですが、昨今は年中見られるようになりました。
 道端や畑などに生える1年草。高さ6~20cm。葉は倒卵形。茎の先に淡紅紫色で長さ1cmほどの唇形花をつけます。
 分布は日本各地。花期は4~11月。Blg1012r

 
ハナイバナ:
 近郊の畦道で、稲作シーズンが終わって草刈りも終わり競合する雑草も少なくなった今、やけに目立ち出しました。
 一見キュウリグサに似た印象の草姿ですが、葉は長楕円形で、また葉腋に小さなごく薄い青紫色の花をつけますが、キュウリグサのようなサソリ形花序は形成しません。
 分布は日本各地。花期はメインは3~11月ですが、厳冬期には少ないものの当地ではほぼ通年。
 これも温暖化のせいでしょうか。Blg1013p

 
ホトケノザ:
 本来は春の到来を告げる雑草ですが、当地ではこれも通年見られます。
 道端や畑地などに普通に生える越年草。
 上部の葉腋に紅紫色の唇形花を数個輪生させます。
 分布は本州以南。花期のメインは3~6月。Blg101img_2947

 
ツリバナの実:
 庭のツリバナの実も台風18号などの強風でほぼ完全に落ちてしまいました。
 わずかに数個残ったものが真っ赤になっていてきれいだったので記念写真に。Blg1073r

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2009年11月 1日 (日)

アメリカザリガニ、ハラビロカマキリ、ルリタテハ

 11月になりました。そして今年は、暦の上では11/7が立冬。秋の名残の月と思っていても自然は確実に冬らしさを交えて行くようになります。
 昔は時雨の音、風の音も静かな澄み切った気配が感じられたものですが、昨今は時雨などなく、降ればどしゃぶり、吹けば強風、降らねば過乾燥と、怪しい自然になってしまいました。気候変動対策は急務ですね。

 10月中旬、身近で見かけた生き物です。冬に向かってそれぞれのライフサイクルも進行していきます。

アメリカザリガニ:
 近所の舗装農道の上を歩いていました。カメラを近づけるとハサミを振りかざして威嚇します。
 稲刈り直後はサギのお目当てのエサの一つだったようですが。
 道路沿いの田んぼは既に乾田化していて、ザリガニが住みつくような環境ではなくなっています。どこから来てどこに行こうとしているのでしょうか。
 これから泥土に穴を開けて潜り込み、冬眠の準備をします。Blg10152r 

 
ハラビロカマキリ:
 道端に自生した小低木にハラビロカマキリがいました。
 気配を察すると葉の裏側に回り込んで隠れます。
 もともと名前のとおりハラビロ、ですが、お腹が大きく、多分、世代交代して冬を越す卵を産む場所を探していたのでしょうか。
 卵を産み付けると生涯を閉じます。Img_3470 Img_3472

 
ルリタテハ
 晴れた日の正午頃、玄関先に出ていた時に、水滴がポトンと手に当たりました。
 アレッと思って上を見上げると、2階のベランダの壁に紛れもない、お馴染みのルリタテハが翅を広げていました。
 どうやら状況からして、庭のホトトギスで育って、まさに旅立ちの瞬間だったのでは、と思ったのですが。
 写真2枚撮ったところで瞬時に視界から消えていきました。ルリタテハは成虫で越冬します。(撮影10/15)Blg1015pa154406

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