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2010年3月

2010年3月31日 (水)

2010.3.30桜開花情報(埼玉県幸手市権現堂桜堤)

 ご近所の桜開花情報です。自転車で35分くらいのところに、埼玉県下では例年、花見客数ランキングの上位を占める桜の名所、幸手(さって)市・権現堂桜堤があります。
 すでに『2010.3.26~4.9桜祭り』のポスターやパンフレットなどが掲示/配布されていましたが、”想定外”の冷え込み続きで、すでにさくら祭りの期間はスタートしたのに、肝心の花は開く気配が無く、関係者の方々はずいぶん気を揉まれたようですが、30日の午後、ようやく開花宣言が出されました。(→http://www.satte-k.com/kaika/sakura/index.html
 そこで、運動を兼ねて、自転車で”取材に”行ってきました。
約1kmに渡って続く桜並木と周囲に広がる菜の花畑が織りなす春の景観はこの時期の人気スポットです。
 昨日の時点では、まだまだ花見気分を味わうことは出来そうにありませんでしたが、Img_5651

2r

 
 菜の花はすでに見頃のようでした。
 桜堤中央付近から左手方面Img_5658

 右手方面Img_5659

 今後晴天で気温が戻れば、週末あたりはお花見気分になるのでしょうか。
 満開の頃は日中は大混雑しますので、地の利を生かして夜桜見物を楽しみにしています。それでもやはり車では渋滞しますので、自転車で。

 
 よく晴れましたが風は冷たく、日中の気温は12℃位だったでしょうか。時折強く吹く風は、早くも揚げられた鯉のぼりを水平に泳がせるほど。Img_5663

 往路は向かい風で大変でしたが、その分、帰路は風に背中を押されて楽チンでした。
 
本日で3月も終わり。明日からいよいよ爛漫の春を迎えます。

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2010年3月30日 (火)

バイモ(アミガサユリ)、ミズバショウ、ヒュウガミズキ、ミツマタ、ヒキガエルの卵

 3月下旬、山里で見かけた春を告げる風物です。なかなか陽春、という実感が湧いてこない気象が続きましたが、北関東も春の景色になっていました。整理から落ちこぼれた写真をとりあえず掲載しました。

バイモ(アミガサユリ):
 中国原産の多年草で日本には薬用植物として導入され、鱗茎(貝母)が漢方薬として鎮咳、止血、解熱などの薬用に利用されてきました。このため栽培されていたものが人里近くで野生化していることもあるそうです。
 草丈は30~80cm、花は長さ2~3cmの鐘形で、内側に網目模様があり、下向きに開きます。この花を編み笠に見立ててアミガサユリの別名があります。花期は3~5月。
 観察したのは自生ではなく、植栽されたもののようでした。また余談ながら、日本の山地に咲く自生種はコバイモで本種ではありません。2r

 
ミズバショウ:
 自生地でも、環境の富栄養化で肥大化した水芭蕉は興ざめしますが、ここでは適切に栽培されているようで、自生のミズバショウの雰囲気がありました。まあ贅沢を言えば、ミズバショウは、やはり尾瀬に似合う、と個人的には思うものです。Img_5607

 
ヒュウガミズキ:
 マンサク科の植物で、自生地はおもに石川県から兵庫県の日本海側.で、その名に反して日向(九州)には野生しないということです。
 落葉低木で、花期は3~4月、薄黄色の花を下向きにつけます。しばしば庭木や公園木として植栽されています。写真の木は植栽されたもので、かなりの株立ちした大株でした。
 2r_2

 
ミツマタ:
 黄色い花をつけていました。花には芳香があります。中国中西部~南部原産で、樹皮の繊維が強靱なため和紙の原料として慶長年間に渡来したそうです。
 昔、ミツマタの皮剥ぎ加工工場が生家の近くにあって、その処理工程が珍しかったことを記憶しています。現在でも和紙原料として栽培されていますが、観察したものは観賞用の植栽です。2r_3

 春の山野草には白、そして黄の花色が多い様な気がしますが本当でしょうか。

 
ヒキガエルの卵:
 最近は見かけることが少なくなりました。強風の後で、池底の堆積物がかき混ぜられて卵の上に沈降していました。本来はもっときれいで、透明な寒天質の”ヒモ”の中に、たくさんの、上下半分ずつ白黒になった丸い卵が透けて見えるのですが・・・330
追記:
 3月も終わろうかというこの時期、冷え込む、という天気予報のとおり、なんと今朝は屋外のメダカ鉢に氷が張っていました。メダカの子供もこれでは起きられません。昨日も水槽水温は5℃位でした。陰気な寒気、です。

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2010年3月29日 (月)

セントウソウ

 セントウソウは早春、春の到来を告げる小さな野草の一つで、セリ科セントウソウ属の日本固有種です。セリ科のなかでは最も早く花を咲かせます。
 花期は3~5月。北海道から九州まで各地に分布し、山野の林内や林縁などの木陰に生える多年草です。

セントウソウ:1img_5519_8

 
 草丈は大きくてもせいぜい30cmほどで、多くは10cmぐらいのごく小さいことが多く、セリ科の植物としては小型です。1img_5519_9

 
 葉はほとんど根生し、紫色を帯びた長い柄のある1~3回3出複葉。小葉は卵形で、鈍鋸歯があり、変化が多い。茎、葉は無毛。葉の間から複散形花序をだし、小散形花序に、肉眼では形がよく分からないぐらい小さな(花径数mm)白色の5弁花5~10個をつけます。1img_5519_10

 
 そうでなくてもピント合わせが難しいところに加えて、少しの風にも揺らいで、小さな花の撮影は手元のコンパクト・デジカメでは難しかったです。1img_5519_11

 
 蕾は握りこぶし(グー)のようで、その指を開く(パー)と咲いた形です。肉眼ではなかなか分からず、パソコンで写真を拡大してやっと分かりました。観察時にはルーペが必要ですね。1img_5519_12
  (撮影2010.3.22栃木県)

  セントウソウは、ときに、仙洞草と当てたり、春、先頭に咲くから、など説明されたりもするそうですが、実のところ名前の由来は不明ということです。

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2010年3月28日 (日)

キバナノアマナ(スプリング・エフェメラル)

 寒暖の気温差が大きい日が続いたため、春も足踏みしていた3月下旬の晴れた日に、”面会予定”のあったキバナノアマナに会ってきました。初めてのご対面です。
 可憐な花だと聞いていましたが、当日は関東地方一帯が時ならぬ強風に見舞われた直後ということもあって、か弱い花茎がやっと持ちこたえたという風情で、一層その印象を深めました。

キバナノアマナ:Img_55061

Img_5539_1

Img_5506_6

Img_5597

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 (写真撮影:2010.3.22栃木県)

 キバナノアマナは山野に生育する多年草で、早春植物(スプリング・エフェメラル/春の妖精)と呼ばれる植物群の一つです。北海道・本州中部以北に分布し、本州西部と四国、九州にも限定的に報告があるようですが、少ないとされています。
 地下に10~15mmほどの鱗茎(球根)があり、早春に葉と同時に花茎を出します。根出葉は線形で厚ぼったく、柔らかで、幅は5~7mm、長さは10~20cmほど。
 生育地域により差はあるようですが、3月中旬頃から5月にかけて、花茎の先端に数個~10個の花を咲かせます。花は開花直後は黄緑で、やがて黄色になります。花披片は長さ12~15mm。夏が本格化する頃には地上部は枯れて、来春まで地上から姿を消してしまいます。 

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2010年3月27日 (土)

フクジュソウ、カタクリ、アズマイチゲ、ニリンソウ、ショウジョウバカマ

 早春の里山に咲く野の花々です。3月初旬からこれまでに撮りためたもので、夏が本格化する頃には地上部は枯れて姿を消してしまう花たちもいろいろあります。
 
フクジュソウ:2r

 
カタクリ:2r_2

 
アズマイチゲ:Img_5586trm_2

 
ニリンソウ:Img_5552trm

 
ショウジョウバカマ:
 花が枯れた後、夏になっても地上の葉は残りますので、上記のものとは仲間はずれになりますが、
Img_5622cc

 
 早春に咲く花には、早春植物(スプリング・エフェメラル:春の妖精)と呼ばれる一群の林床性多年草があります。これらは早春、落葉広葉樹の落ち葉に覆われた林床でいっせいに蕾を付け、瞬く間に可憐な花を開きますが、花は短期で終わり葉だけの姿になります。
 そして急いで光合成を行うと、その葉も夏が本格化する頃には枯れて地上から姿を消してしまいます。その後は次の年の春先まで、地下茎や球根の姿で、一年の大半を地中で過ごします。

この仲間には
 ユリ科:カタクリ、アマナ、キバナノアマナ
 キンポウゲ科:セツブンソウ、フクジュソウ、イチリンソウ、ニリンソウ、アズマイチゲ
 ケシ科:ヤマエンゴサク、ジロボウエンゴサク
などが良く知られています。

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2010年3月26日 (金)

冬鳥、北に帰る

 信号待ちでとまっていた車の中から、渡良瀬遊水池(栃木県)の上空を飛ぶ鳥の大群が見えました。カモ類のようです。Img_563120100322trm

 
 冬鳥として越冬のために渡ってきた冬鳥達が、繁殖のため北の国に帰る時期なのです。
鳥の種類によって早い遅いはあるようですが、季節の移ろいを感じさせてくれます。鳥インフルエンザ・ウイルス運搬者の嫌疑をかけられたこともあって、歓迎されなくなったものもいるようですが、ともかく冬の間、散歩の慰みを提供してくれた冬鳥達の、道中の無事を祈ってやりたいと思います。

 
ツグミ(冬鳥):
 まだ近所の田んぼや草原、公園の草地などを1羽ずつバラバラでウロウロしています。集合場所が決まっているようで、だんだん集まって集団ができると、まとまって帰って行くということです。
 毎年4月中頃までは、まだ1羽でうろついてい姿をみかけます。ゆっくり組のようです。P3185060trm

 
コガモ(冬鳥):
 日の射す日中は、カルガモたちと同じように岸辺に上がって昼寝をしています。神経質さは相変わらずで、人気を察すると真っ先に飛んで逃げますが、北に帰るのはゆっくりで、5月過ぎまで姿を見ることがあります。2r_3

 
カルガモ(留鳥):
 年中、さして良い環境とも思えないのですが、用水路にいます。初夏には子育の姿も見られます。岸辺でのんびりしていましたが、傍のコガモが飛んだので、まねして水に入り、飛んでいきました。旅支度の必要がない分だけのんきな性格のようです。3r

 水ぬるむ季節です。

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2010年3月25日 (木)

アブラチャン、ダンコウバイ、再度の”取材”

 過去にも記録しましたが、どうしても気になる点があって、あらためて”取材”に行ってきました。
 そして結論は、アブラチャンとダンコウバイの花の写真をランダムに並べて名前を当てようとすると、これができません。植物学の専門的知識があればもちろん可能ですが、素人の私には、花盛りの花だけを見たら、両者の区別はなかなか難しい、ということになりました。

 これでは芸がないので、素人目にも違いの分かる蕾が残っている枝を探して、これとセットで、写真を整理して掲載してみました。
 蕾が見つからないときは、秋に実が成ったときに観察すれば、やはり明快に実の形が全く違うことから区別できるのですが、そのころになるとすっかり忘れて、両者の実は植物図鑑でしか見たことがありません。

アブラチャン2r1

2r2

 
ダンコウバイ:2r1_2

2r2_2

2r

 
 この時期、山里や山地の林縁、また渓谷沿いに、それほど目立つ存在ではありませんが、黄色い花をつけた低木~小高木があれば、たいていアブラチャンかダンコウバイでしょう。サンシュユは時期が少し早いようですが、ところによってはいっせいに咲いていることもあるようです。
 なお、ダンコウバイは雌雄同株、アブラチャンは雌雄異株で、雄花と雌花で形が違う(雌花は中央の雌しべが目立ち、子房は球形)ということです。
 さらに、アブラチャンの花には”花柄”があり、ダンコウバイには花柄は無い、これは蕾の付き方からも分かる、ということです。ただ、満開で花付きの良い枝の場合はこの差も観察しづらいようでした。

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2010年3月24日 (水)

春をまとめて

 暖かな春の日、流入水路が干上がって、ため池状態になってしまった狭い止水域に、冬を生き延びた昨年生まれの野生メダカが浮かんでいました。腐植のせいで水は茶色を帯びて、水面にはゴミや泡が浮遊している劣悪な環境ですが、本当によく生き残ったものです。やがて水田が始まれば、新鮮な水が水路から流入してくるでしょう。それまでのがんばりです。

メダカ:2r
ホトケノザ:
 春本番となれば、ホトケノザの花も満開で大変賑やかです。寒空に縮こまっていた姿からはかけ離れた、大はしゃぎ、という風情です。

 
 ショカツサイ(写真上)と菜の花:4r

 
 オランダミミナグサは畑の強害草(写真上)と道ばたのスミレ:4r_2

 
 トウダイグサ:
傷つけると白い汁が出ます。触れるとかぶれたりして有害です。陽が当たる胚状花序の花の上でテントウムシが日光浴。2r_2

 
 シュンラン(鉢植え)、すでに満開のカンヒザクラ(街路樹)、スイセン(たくさん庭に生えたからと、いただき物)の春の匂いと風情です。4r_3

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2010年3月23日 (火)

モンキチョウ、キタテハ

 すっかり春めいて気温の上がった日の草原には、いろいろな蝶が姿を見せるようになりました。いずれも定番のヤマトシジミベニシジミモンシロチョウ等々。ただ日中は元気よく飛び続けてなかなかとまらないので撮れません。

 
モンキチョウ(♀):
 たまたま、まだ羽化して間もないと思われるモンキチョウ(♀)がいました。あまり飛ばないで草に留まってじっとしています。すぐ近くに行くと、さすがにふわっと移動するくらい。おかげで間近の撮影ができました。Img_5328trm

Img_5328_1trm

 
 草にぶら下がるようにとまっていたのを、真上から画面いっぱいに撮したものは、なんだか異様な感じになりました。普段はなかなか撮れないお姿です。2r

 
 別の草原と畑の近くに、オレンジ色の蝶が飛んでいました。こちらは飛翔スピードも速く、やはりなかなか止まりません。しばらく待って、とまるのを追っかけです。最初はヒメアカタテハかと思ったのですが、後で写真を確認したところ、キタテハでした。オオイヌノフグリの蜜を吸っていました。

キタテハ:2r1

 
 さすがに小さいオオイヌノフグリの蜜を吸えるのは1頭です(写真上)が、タンポポには2頭(写真下)いました。

2r1_1

 キタテハはアカタテハ、ヒメアカタテハとよく比較されます。成虫で越冬し、春に出現します。翅の裏にL字型の小さな白い模様があります。(今回の写真で、掲載した縮小画面では分かりにくいですが、原画をパソコンで拡大してみると良く分かりました)。
 翅の色は、開いた時はオレンジ色と黒のヒョウ柄ですが、翅を閉じると渋い木目模様です。なお初夏に現れる夏型と秋に現れて越冬する冬型では、翅の地色が少し異なります。

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2010年3月22日 (月)

ハクモクレン、春の嵐

 先日(3/19)、大きくなってから足踏みしていたハクモクレンの蕾がやっと一輪、開花直前までになりました。

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 そして一昨日(3/20)は日中暖かく、風もない好天になったせいで、ほとんどの蕾がいっせいに開きはじめました。Img_5480trm

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 ところがその夜から昨朝(3/21)にかけて、関東地方は発達した低気圧と前線の影響で、時ならぬ猛烈な強風に見舞われました。終夜、雨戸を激しく揺さぶり鳴らす強風のせいで、少々寝不足気味の朝になりました。
 この悪天候のため、(3/21)始発から運転停止や遅れの出ている交通機関の情報を確認しながら、所用のため朝から都心まで出かけてきました。夕刻、帰宅して見ると、心配していたとおり、たった1日で痛んでしまった白い花が、まだおさまりきらない風に揺さぶられながら闇の中に白く浮かんでいました。Img_5493

          

          あはれしる

      あはれしるをさなごころに

      ありなしのゆめをかたりて

      あまき香にさきし木蓮

      その花の散りしわすれず  (三好達治・詩集「花筐」) 

 
 なんと風情のないことでしょう。これでは詩情も感慨も湧いてきません。

 花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ 
  (干武陵の五言絶句「歓酒」:井伏鱒二訳)       こちらでしょうね。

 都心でも最大風速30m近くの強風だったというニュースでした。上野駅の乗り換えで、地下連絡通路のずっと奥まで、たくさんの木の葉が吹き込まれて散乱していました。普段はとても見られない光景です。20100321jrimg_5489

 スギ花粉の飛散はピークを越えたそうですが、その後にヒノキの花粉が控えています。空は春霞ではなく黄砂でかすみます。その間に桜の開花ももう間近になました。

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2010年3月21日 (日)

サイエンスカフェ(閑話休題):その4 宇宙は無限にあるか

今回(2010.3.19)サイエンスカフェの話題は、
 『宇宙は無限にあるのか?』 -マルチバースと人間原理-  でした。

簡単な前置き。

 人類誕生(進化)700万年

 生命誕生39億年

 地球誕生46億年

 そして我々の宇宙誕生137億年

我々はどこからきたのか、我々は何者なのか、我々はどこに去り行くのか(ゴーギャン)

 人の一生から見れば、気宇壮大な話です。進化から取り残されたシンプルなアタマでは理論物理学とか量子論から導かれる「無からの宇宙誕生」などと、なかなか難しい話題ではありました。が、それはそれとして楽しく、宇宙の壮大さ、その存在の奇跡など有意義なお話しを伺うことができました。 
1003191

 
 そしていつもどおり楽しみだったのは、やはり話題に即して創作されたデザートをいただくことでした。申し訳ないことですが、単細胞にはこれがいちばんです。Photo

Nec_0275

Nec_0278

 
 次回は4月16日(金)20100416

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2010年3月20日 (土)

ハラビロカマキリの子供、水難事故

 晴れた日中、屋外メダカ水槽の水面に、なにやら浮いていて、白メダカが寄ってきます。メダカの餌には大きすぎたようで行ってしまいました。2r

 
 見ると、生まれて間もない10mmほどの小さなカマキリです。
 まわりには子供カマキリの集団は見られませんから、どこからか風に飛ばされてきて運悪くメダカ水槽に落下したのでしょうか。Img_5472

 
 拾い上げて傍のプラスチック容器に載せてみると、ぐったりしたまま動きません。Img_5455

 
 濡れた水で貼り付いているようなので、手元の紙切れにのせてやると水はすぐに吸い取られました。そして、手足(?)はバラバラ状態ですが、大丈夫、生きているようです。2r_2

 
 ”足腰”もだんだんしっかりしてきて、時々、お尻をぐっと反り返らせます。
 ハラビロカマキリが外敵に出合った時に取る威嚇のポーズだそうです。
 ハラビロカマキリは緑色の個体の方が多いそうですが、褐色型のものもいるということで、そちらのお子様なのでしょうか。2r_3

 
 もう大丈夫かなという頃合いを見計らって、近くの植木鉢に移動させておきました。
 自然界で、カマキリの子供の生存率は数%程度ということです。趣味でカマキリを飼育している人もいて、餌にはコオロギなどがあたえられるそうですが、生まれたばかりの子カマキリは逆にコオロギに食べられてしまうことがあるということです。
 生き物の世界はどこでも、子供の頃は思わぬ危険がいっぱいなのですね。

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2010年3月19日 (金)

キュウリグサとオオイヌノフグリ

 キュウリグサは冬の間、慎ましやかなロゼット葉で過ごしていますが、春先から花序を伸ばしはじめ、水色の小さな花をつける2年草です。私の好きな雑草で、春になるとこの雑草を探してしまいます。ヒメオドリコソウやタンポポなどのようには目立ちません。
 今回は図書館に出かけた時、道路境界の植え込みの空いた場所に、オオイヌノフグリと一緒にたくさん生えているのに気がつきました。オオイヌノフグリの方がどうしても目立ってしまい、キュウリグサは陰に隠れて見落とされがちです。

 
 キュウリグサImg_5402cctrm

 
 毎年ブログにも繰り返し登場していますが、畦道、畑地、道ばたや公園などあらゆるところにごく普通にみられます。
 草丈10cm以下の若苗2r

 
 2列に並んだ蕾がついた花序は、最初はサソリの尾の様にくるりと巻いていますが、花が咲き進むにつれてまっすぐに伸びていきます。(「サソリ型花序」または「巻散花序」と呼ばれます)2r_2

 
 水色の花の中心付近は黄色みを帯びています。また花びらは一見5枚あるように見えますが基部で全部つながっていて、花冠と呼ばれる合弁花です。
 同じように花冠が4列して4弁花のように見えるオオイヌノフグリの青い花は直径8~10mmあり、よく目だって人気の雑草で、その点、キュウリグサは人気、認知度ではだいぶ負けていますね。

 キュウリグサの巻散花序と水色の小さな花冠セットを、オオイヌノフグリと並べてみると、もっと人気があっても良いと思うのですが・・・Img_5406trmaa

 
 オオイヌノフグリです。多くの説明は要りませんね。2r_3

 
 足踏みしながら春がやってきましたね。このところ関東の桜開花日は、先の予測より遅れそうな天気が続いています。

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2010年3月18日 (木)

ヒメオドリコソウ

 ヒメオドリコソウは、春が来た野原を代表する花の一つでヨーロッパ原産の帰化植物です。 
 上部の葉の脇に淡紅色の唇形花を輪状につけます。
 群落の真上から花の数を数えてみると、暇つぶしもできます。
 (そんな暇はない!)そんなこと言わないで、ではいってみましょうか。

 まず姫踊り子さんの立ち姿、そして真上から、最初はゼロッ00

 
 イチ、ニィ12

 
 サン、シィ34

 
 ゴォ、ロク56

 
 途中はとばして
 ジュウ、ジュウイチ1011

 
 バカバカしかったでしょうか。
 晴れて暖かな日中には、オオイヌノフグリタンポポホトケノザ、みんな一緒にそろって花をひらいています。

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2010年3月17日 (水)

タネツケバナとミチタネツケバナ(再び観察)

 放置した枯れ鉢に生えてきたタネツケバナの同定に確信がないので、あらためて自然の住みかである田んぼの畦道に観察取材に行きました。
 複数の一般向け植物図鑑の記事を参考にして、タネツケバナとミチタネツケバナの比較ポイントはシンプルに次の通りとしました。

ミチタネツケバナ(帰化植物):
 花期は2-3月と早い。葉の基部にまばらな毛がある。雄しべは4本(が多い)。細長い円筒形の果実(長角果)は茎に並行して付く。

タネツケバナ(在来種):
 花期は3-6月。葉の基部に毛はない。雄しべは6本。長角果は茎から広がった形に付く。

 田んぼの畦で取材した結果(と枯れ鉢に生えたものの比較)写真は以下のとおりでした。

●ミチタネツケバナ:
 草姿と葉、ならびに総状花序と白色4弁花の様子。20103163r

 
 細長い円筒形の果実(長角果)の様子Img_5317

 
 ランダムに選んだ花の雄しべの数→4~5本。(6本は見あたらなかった)456r

 
 ※葉の基部に毛のないタネツケバナ(左)、まばらな毛があるミチタネツケバナ(写真右)2r_2

 
 フィールド観察では、細長い円筒形果実(長角果)の茎への付き方がわかりにくかったので、採取してきたミチタネツケバナと、枯れ鉢に生えたタネツケバナを並べて比較しました。

 ※写真左2本がタネツケバナで茎から広がる感じ、右2本がミチタネツケバナで茎に並行した感じでした。Img_4894

 これらの比較観察結果、いちばん区別の基準になりやすいのは、葉の基部に毛が有るか無いかということだと思われます。
 (まあ、言ってしまえばそんなことどうでも良いことかも知れません)。なお、当地では両者ともに冬も生育を見かけることがありますので、生育時期だけでは区別が難しそうです。
 

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2010年3月16日 (火)

タネツケバナ

 大きな日間気温変動を伴い、しかも”三寒四温”ではなく、”日替わり寒温”で春が進行していきます。そんな時節、庭先に放置したままの枯れ鉢に丈夫な雑草類が生えています。

 晴れて気温の上がった日中、冬の間にすっかりタネツケバナに占領されていた一鉢で、まばらながら、白い小さな花がいっせいに開いて目立ちました。

タネツケバナImg_5279

Img_5277

 
 帰化種で都市部にも広がっているミチタネツケバナと草姿がよく似ていますが、タネツケバナでは、長細い円筒形の果実(長角果)は茎から広がった形に付き、雄しべが6本、Img_5278trm

Img_4890

 
 小葉に切れ込みがあり、葉の基部には毛が付かない、2r

 
 などの特徴に対して、ミチタネツケバナは雄しべ4本(が多い)、長角果(果実)は茎とほとんど並行にできる、小葉に切れ込みはない、葉の基部にまばらな毛がある、などの相違がある、と手元の植物図鑑に記述がありましたが、正直なところ良く分かりません。
 以前に何回かミチタネツケバナとして記事を掲載していますが、それらと同じようにも見えます。まあ素人の判断ですので、正しいかどうか。
 稲の苗を作るため、籾を水に漬けるころに咲くというのが名前の由来ということですが、今ではタネツケバナも冬の間にも見られるようになりました。
 タネツケバナの若い葉は茹でて食べると美味しいそうですが、食べてみたことはありません。

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2010年3月15日 (月)

コハコベ

 栽培管理をやめたまま、整理もしないで放置した鉢が幾つかあって、冬の間に処分しなくてはと思いつつ、無精していたら、元の住人がすっかり姿を消した後には、いつ、どこからやってくるのか丈夫な雑草類が伸びてきます。水も肥料も関係なしで、園芸種のひ弱さに較べて、やっぱり雑草のたくましさ、ということでしょうか。春の野には、もうなじみの花が開いています。

 晴れの日中には小さな花を開いて、夕方や曇の日にはずっと閉じたままで目立たない外来雑草のコハコベがありました。茎は暗紫色を帯びていて横に這っています。

コハコベ:Img_5281trm

 
 草取りついでにあらためてしげしげと見ると、萼片と花弁はほほ同じ長さで、花柱は3つ、雄しべの数は3個(通常3~5個)でした。なお花弁は遠目には10枚に見えますが、実際はV字に深く切れ込んだ5弁花です。Img_5281trm2

 これらの特徴からも、よく似た在来種で春の七草の一つ、ハコベミドリハコベ)(萼片は花弁より長く、花柱は3つで同じだが、雄しべは8~10個)ではないことが分かりました。
 真冬の間にも、さすがに勢いはありませんでしたが時に貧弱な花をつけていたものです。

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2010年3月14日 (日)

メダカ/屋外飼育コンテナ水槽、増えすぎたナガバオモダカの除去

 少し長い前置きですが。
当ブログ2008/09/09日付け『クロメダカ:屋外コンテナ水槽による飼育』と題して掲載した記事にはメダカ飼育を趣味とされている皆様のご訪問をいただいています。
 記事の中で、安定したメダカ飼育要件の一つとして、コンテナに植え込む水生植物の選択が大事、と書きましたが具体性を欠いたままでした。
 当該ページを訪問いただいた皆様の関心事の一つは、具体的には、”昔は”近郊の水田でも稲の強害草として稲作農家を悩ませたウリカワのようです。
 現在は優れた農薬や、稲作作業環境変化などによって、近郊の水田地帯では、自生のウリカワを見かけることはまず無くなりました。自然観察の専門家から、減農薬あるいは無農薬/有機肥料栽培で稲作を行っている特定地域に行けば発見できると案内していただいて、やっと見つけられる状況です。

 稲作の”強害草”にこだわりを持つことにいささかの抵抗もありますが、実際採取してきたウリカワをメダカ水槽に植えてみると、強害草のイメージからはほど遠く(生育環境としては条件が不適当なのでしょう)、ひ弱です。
 メダカ活動開始期の春先3月にはまだ地表に現れず、水田の早苗が成長をはじめる5月頃姿を現して成長をはじめますが、(水田ではこの時、稲に供給された肥料を横取りしてどんどん生長し、放置すれば勢力を拡大して稲の生育に悪影響を及ぼしてしまう)、水槽での生育は限定的で、(田んぼでは白い花をつけてそれなりに野趣がありますが)、当方のメダカ水槽では数年間、一度も花をつけるまでに育ったことがありません。
 ですから、目的とする、メダカ排泄物などの水質汚濁物質に起因する水中のBOD(生物化学的酸素要求量)を下げてメダカの生育環境を適正に維持する、ということにはあまり役立っていないのではと推測しています。大きくなりすぎず、見苦しくもなく、またメダカを観察する上でもあまり邪魔にならないし、維持管理の手間もかからない、など良い点も多々あるのですが・・・
 以上のように、屋外飼育メダカ水槽用に植える湿性植物の一つとして、ウリカワの適性は今ひとつのように思います。
 なお余談ながらウリカワの地上部は冬には枯れてなくなり、秋口に地中に張り巡らした地下茎の先端にくちばし状の芽を持った直径2~6mmの小さな塊茎(イモ)を形成します。そして地中のあちこちで増えたこの塊茎で越冬し、春には芽生えて途絶えることなく次世代へと分布を拡大して増えていきます。
 また、現在、ウリカワは通信販売などでも取り扱われています。”ウリカワ、(通信)販売”などの検索ワードで検索するとすぐ見つかりますので、信頼できる業者さんから入手して楽しむことが出来るようです。但し、生育開始時期はまだ少し先ですから、実際の流通についてはもう少し遅くなり、個々の業者さんに確認が必要のようです。(なお私は購入した経験はありません)

 
 ここから今回の本題、「ナガバオモダカ」 のフィーバー報告です。
晴れた日でも朝のうちはまだ寒いですが、日中は暖かくなりました。そこで先々週末から屋外メダカ水槽に蔓延してしまった外来種のナガバオモダカの抜き取り除去作業をはじめました。
 昨年春、通信販売で購入したナガバオモダカの苗をはじめて屋外メダカ水槽の底土に直植してみました。直植はやめて、適当なポットなどに植えたものを沈めておくべきでしたが、情報、経験共に不足していたためです。その結果、当初に懸念したとおり強力な繁殖力を持っていて、水槽”先住民”のひ弱なウリカワを駆逐してしまいました。1

 
 冬の間にも、透明カバーを掛けたコンテナ水槽の水温は1~3℃ほどあって、この中で沈水状態のナガバオモダカはロゼット葉を作って生育し、またランナーがコンテナ底土の中を縦横に走り回ってコンテナ底土全体にいきわたり、その結果コンテナ底全面を覆い尽くすということになってしまいました。
 水槽底には冬眠中の子メダカがたくさん隠れていますが、とくに”緊急避難”指示も出さず、強制疎開もさせないまま、底土の中にハサミを差し込んで縦横に走るナガバオモダカのランナーを切り、その上部水中で葉を広げている株を引き抜くという”荒療治”です。
 まずコンテナの左半分領域だけ、猛威を振るっていた植物体を取り出しました。大変な量です。この作業で、コンテナ底土が、ナガバオモダカの縦横に走った根っこごと持ち上げられ、せっかく下層に荒木田土、その上に赤玉土を重層して安定化した底土がめちゃくちゃに壊れて攪乱され、水槽の水が激しく混濁してしまいました。その日はもう後は手がつけられませんでした。
2

 
 除去作業面積が左半分だけだったこともあって、翌日には水はかなり透明になりました。取り残しをきれいに排除してから、取り出したナガバオモダカの一部を、百円ショップで買ってきた小型のプラスチック鉢に、荒木田土で植え込みました。(残りはしばらく放置乾燥後、焼却処分に出します。強い繁殖力を持っていますから外部環境への逸脱は起こしてはなりません)
 そしてこれを再びメダカ水槽の左隅に沈めました。こうすれば多分封じ込め出来ると思うからです。3_2

 
 2日後、今度はコンテナ残り右半分の領域で、一番”頑丈”に根張りしているところの全草を取り除きました。表面の葉だけを引っ張ると葉のみちぎれて根っこは取れません。やむなく底土中に手を入れて無理やりズルズルと根こそぎにしました。
 この攪乱時に、地中に出来ていたウリカワのクチバシ状塊茎もかなりの数が浮いてきましたが、かまっている暇はありません。ひ弱なウリカワも何とか生存の手だてだけはしていたようですが、今後の保証はおぼつかないところです。
 このせいで前回にもまして激しい混濁が生じてしまいました。かき混ぜると泥水になる下層の荒木田土が原因です。
 メダカはどうしているのか全く見えず、分かりませんが、この程度のことは自然界では起こりうることでしょうから、耐えて頑張ってもらわなければなりません。
 作業中に減少した水を補い、濁りを少しでも早く薄めるようにとさらに水道水を(特に汲み置きなどしないで)直接補充しました。この作業日に、気の毒ながらついに犠牲者が1匹でました。クロッカスの根元に埋葬。
 その後4日間、濁りはとれませんでした。4

 
 そして5日目の今日、コンテナ水槽の濁りもほとんどとれて、餌をまいた、陽の当たる水面には無事に”経験したことのない大嵐”を生き抜いた「野生のクロメダカ子孫」が浮かんでいました。
 またこの事件で、濁り解消に大きな貢献をしたタニシも姿を現していました。5s

 これで昨年生まれの子メダカ達も、穏やかな春を気持ちよく迎えられると思います。
 桜が咲いて、出身地の田んぼ水路の水もぬるみ、自然のメダカの学校が始まる日も、もう間近です。

※追って書き(後日談):
 余談ながら、インターネットで、通信販売業者のホームページなどを検索参照すると、草丈がずっと短い』ことが特徴という種類のナガバオモダカの販売と、その画像、紹介記事も見られます。
 実物を入手したり、確認したりしたことはありません。 

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2010年3月13日 (土)

ムラサキシジミ

 朝から晴れ間がのぞく日和になりましたが、前中はまだ何となく寒さが気になるほどの陽気でした。午前10時過ぎ、屋外メダカ水槽に生えすぎた外来種のナガバオモダカの抜き取り作業をしている時、目の前を黒褐色の小さなチョウが素早く横切っていきました。目で追いましたがすぐに視界から消えました。
 そして気温が20℃を越えるほどになった午後2時頃、外にいたときにまたやって来て素早く飛び回っていましたが、幸いにも近くのサボテンの茎にとまりました。そして、すぐにぱっと翅を開きました。
 ちょうど晴れ間からさしていた光の直射を受けて、おっ!というほどきれいな青紫色です。あわててポケットにあったデジカメを取り出して、2枚シャッターを切ったところでサッと飛び去りました。
 急いで押した1枚目は完全なピンぼけで、2回目、逃げられる直前の1枚が、貴重な”ムラサキシジミ様、2010.03.13ご来場記念”写真になりました。

ムラサキシジミBlg20100313img_5271trm

 ムラサキシジミは暖地性のチョウで、成虫で越冬すること。開張約30~40mm、翅の表は青紫色で、周囲は黒褐色で縁取られている。幼虫の食草はアラカシ、イチイガシなどのブナ科常緑樹。成虫は年3~4回、6月から翌年3月にかけて現われる。平地の林やその周辺で見られる。宮城県から沖縄県にかけて分布する、ということです(フリー百科事典Wikipedia参照)。
 写真をパソコンで拡大してみると翅の鱗粉模様などにところどころ傷が確認され、この個体は、上記内容からも越冬成虫で、しかも青紫部分が大きいので♂のようです。

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2010年3月12日 (金)

ツクシ、胞子と弾糸の運動

 だんだん暖かくなり春を実感できるこの頃です。
 スギ花粉飛散もピークを迎える時期になりました。
 晴れて少し風がある日、”完全武装”して散歩に出ると、用水路の水鳥たちもまだのんびりしている様子。
 雑草がバーナーで焼かれて邪魔者がいなくなった田んぼの畦斜面にはツクシがいっせいに伸び出していました。
 春の景色です。
Img_5257

 
 まだ青みが残っているツクシの頭部を指先で突っつくと、黄緑色の”けむり”がポッと立ち上がります。
 胞子が飛び出しているのです。
 2、3本摘んで帰り、胞子を観察してみました。
 乾いたスライドグラスの上で、摘んできたツクシの頭部をトントンとたたくと、黄緑色の胞子がたくさん落ちてきます。
 カバーグラスはかけないでそのままそーっと顕微鏡で覗いてみました。

●ツクシの胞子:
 丸い胞子には2本の弾糸が付いています。
 中央で交叉しているので4本の手足にも見えます。
 実に様々な恰好で、踊っているようにも見えます。
 (倍率:×150倍)12rl

 
 そこに、静かに”ハーッ”と呼気を吹きかけると、弾糸がクルクルッとすばやく巻きはじめます(写真左側)。
 しばらくするとまた伸びます(写真右のほう)。
 とても敏感な反応です。踊るツクシの胞子、です。150img_4878_2l_2

 
 次にカバーグラスをかけ、隙間に水をしみ込ませてから再び検鏡してみました。
 2本の弾糸は完全にぐるぐる巻になっていました。
 カバーグラスの間に入った気泡を押し出すために少し上から押して動かした後では、一部の胞子が潰れ、また螺旋状に巻いた弾糸がはずれていました。
 (倍率300~150倍)Photo

 
 あらためて、乾いたスライドグラスに胞子を載せて、顕微鏡にセットし、湿度を感じると胞子の弾糸が巻き、湿気が去ると伸びて、胞子の集団が”踊る”様子を動画にしてみました。
 初期の静止画面はこんな感じです。2_2

 デジカメ動画モードをスタートさせ、スライドグラス上の胞子集団に、間欠的に、静かにハーッと息を吹きかけます。
 息を吹きかけた瞬間、まるでアリのように見える胞子の集団がいっせいにワッと動いて塊をつくります。
 息を吹きかけた”気流”で動くのではなく、呼気中の水分に反応して弾糸が巻きつき運動を起こしているのです。
 巻いた弾糸は呼気が去ればすぐに伸びて、また集団はほぐれて広がります。
 この繰り返しです。
 最後に少し長い時間続けてハーッとしたままにすると、弾糸が完全に巻きついてしまった様子で、それ以上は胞子集団は動かなくなりました。
 少々間延びした単調な動画です。(動画をスタートさせるには、下の画面中央のPhoto_2ボタンをクリックしてください)
 濡れると弾糸が巻きついて、乾くと足を伸ばして広げる、これは天気の良い日に遠くまで胞子を飛ばすという戦略なのでしょうか。
 植物もよく考えているのですね。

***************************************************

補遺:
 電子顕微鏡専門家の撮影による高度な科学的映像記事があります。
 下記URLです。
 なおハイパーリンクはしておりませんから、ご覧になるにはURLをコピーして、インターネットブラウザに貼り付けてアクセスして下さい。

  ★ツクシの中に小人が  ツクシの採取と観察

http://www.technex.co.jp/tinycafe/discovery17.html

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2010年3月11日 (木)

確かに春が:ホソヒラタアブ,アマガエル,ヒトリシズカ、クロッカス、ヒメオドリコソウ

 今日は朝から久方ぶりの快晴になり、日の光もずいぶん強くなって日溜まりはあったかです。ただ、まだ冷たい風が少々強く吹いて思ったほどの暖かさではありません。しかし確実に春がやって来ています。

ホソヒラタアブ:
 午前中は石の陰には昨日の雪がまだ消え残っている外気温で、そのせいもあって痛んだツバキに、ホソヒラタアブがやってきました。動きはまだ鈍いようです。
 大きさ10mmほど。3月から郊外や人家の庭にやってくるもっとも普通に見られるハナアブの仲間です。201003113r

 
アマガエル:
 プランターの花の植え替えをはじめていたところで一株掘り起こしたら、アマガエルが出てきました。どうやらまだ冬眠中だったところを掘り出してしまったようです。動きが鈍くてよちよち這って逃げていきます。なかなかピョン、ピョンというわけには行かないようでした。
 植え替えが終わってもまだ近くにいたので、もう一度、浅く掘った穴に”埋め戻し”ておきましたが、余計なお世話だったかも知れません。もう起きても良い頃でしょうから。201003113r_2

 
ヒトリシズカ:
 たまたま枯れ葉などのゴミ拾いで木の根元をのぞくと、なんとヒトリシズカが、文字通り、ひとり静かに立ち上がっていました。いつも花が終わりそうになってから、あっと気がつくのですが・・・Img_5242cctrm

 
クロッカス:
 ハナニラに埋もれていましたが、数日前に開花しました。直後の降雪で痛みましたが持ち直したようです。20100311img_5240trm

 
ヒメオドリコソウ:
 道ばたにヒメオドリコソウが花をつけていました。まだ少数でしたがすぐに群落になることでしょう。201003103r

 
 東京の桜開花予想は21日とか。これからスギ花粉も勢いを増して飛んでくるようで、花粉症には鬱陶しい春の日々が続くことになります。

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2010年3月10日 (水)

ヒドリガモ(冬鳥)・帰りそびれる

 冷たい雨が降って冷え込んだ昨日、夕刻には重くて湿った雪に変わり、あっという間に5cmほど積もりましたが、深夜には時おり音を立てて降る雨に変わりました。今朝はシャーベット状でまだら模様の消え残り雪景色です。
 1週間ほど前、1日だけ急に20℃を越える陽気になり、いっせいに開花したジンチョウゲもその後の寒さで少し痛んでいます。
 田んぼは水を張ったようになって、その中に雪が消え残って寒々としていました。

201003103r

 
 先週末、ときおり薄日が差す調節池までいってみると、ヒドリガモの群れだけが目に付きました。冬鳥としてやって来たので、もう帰り支度をしなくてはいけない時期だと思うのですが・・・  
 3月になっても相変わらず大きすぎる気温変動のため、旅立ちの日を決めかねているのでしょうか。

ヒドリガモ35p3055017

P3055026_3

P3055016

  道中気をつけて元気に帰っていってほしいものです。

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2010年3月 9日 (火)

ザゼンソウ

 3月初旬、栃木県佐野市秋山町にあるザゼンソウ自生地に立ち寄ってきました。200号線道路沿い杉木立の林床にできた湿地に自生していますが、規模はさほど大きなものではなく、自生地内に”木浦原のザゼン草群”という案内板が設置されている他には、特に見学のための設備などはないようです。
 人間も含めて動物侵入による被害を防止するためでしょうか、自生地周囲はコンクリートの擬木柵でぐるりと囲まれていて、柵囲いの上部には有刺鉄線が張り巡らされていました。Blg201003033r

 観察は囲いの外から、ということになりますので、少し離れたザゼンソウの写真撮影には望遠レンズがほしいところです。
 訪れたのは午後3時過ぎで、日もだいぶ傾いていたのが幸いし、数少ない、正面に向いて咲いている花がしばらくの間スポットライトを浴びていたおかげで首尾良く撮影することができました。2r

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 なお、栃木県では大田原市北金丸にあるザゼンソウ群生地が有名で、大分前に一度訪ねたことがありました。こちらはおよそ2万株はあるという規模で、観察のための木道も整備されていて、見頃は1月中旬から2月下旬、ということでした。

 それにしても、余計なことですが、白い仏炎苞に包まれ、芳香のある黄色い花の水芭蕉にくらべると、紫褐色の仏炎苞に包まれて全体に不快臭をを発する座禅草の花は人気の点でだいぶ負けていますね。

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2010年3月 8日 (月)

セツブンソウ②萼片のバリエーション

 セツブンソウの白い花弁状萼片には枚数のバリエーションがあります。(→http://www2.plala.or.jp/aki_ogawa/episode/setubunsou.html)
 (以下の文中では、私は素人ですので、用語としては間違いですが、花弁状萼片、の代わりに単に花弁、としました)
 当日はウィークデイでしかも時間は午前9時過ぎということもあり、、好天に恵まれたわりには人出はさほど多くなかったセツブンソウ自生地
 バリエーション観察の良い機会でした。
 見学コースを一渡り観察し終えてスタート地点まで戻ったところで、たまたま、日課の散歩に来たという地元の、90才とおっしゃるとても元気なお婆さんと立ち話しができました。
 ”去年は花の数が少なかったけれど今年は大分増えました。
 ここの地主さんが一生懸命環境整備したおかげでしょう”
 ”そうだったのですか、それはありがたいことですね。ところで、花弁の数が多い花もあると伺っていたのですが見つけられませんでした”
 ”お墓のある所の向こうの自生地まで行きましたか、あそこには花が多く、探せば必ずありますよ”
 ”そんな所があることは知りませんでした。時間も早いし、では早速行ってみます。ありがとうございました”
 というわけで、暇人の本領発揮。
 先の見学コースを出て、教えられたとおり墓地を通り越していくと、さして広くもない別の、やはり私有地の自生地があり、あちこち立ち入り制限が行われていましたが、さすがにここを知っていて来る人は専門家らしき御仁や写真家、また”教え魔”のオジサン達もいて、花の密度は高く、人は少ないということで、ゆっくりと結構楽しい時間つぶしが出来ました。
 広場の入り口に4弁花があった、という情報や、あそこの木の根元付近には12弁花がある、というお教えも。
 ためつすがめつ、しゃがみ込んでズームレンズを覗きながら、気がつけばおよそ1時間半近く経過。
 そして見つかったのは(標準は5弁花)6、7、8、10、12弁花で、残念ながらネウチのあるらしい4弁花と、どうでも良い9、11は結局見つけられませんでした。
 全部揃えば「暇人の証明書」になるのでしょうが。

 
6弁花:
 容易に見つかりました。1カ所に3本生えていたもの(写真上)や、またウメの花のように丸い花弁が特徴的な標本(写真下)もありました。62r

 
7弁花:
 数本の標本がみつかりました。72r

 
8弁花:
 こちらの標本も数本ありました。写真は同じ標本で、花弁数確認のため撮影アングルを変えたものです。82r

 
10弁花:
 小画面ではわかりにくいですが、パソコンで原画像を拡大表示して確認しました。
 同一標本側面の撮影画像(写真下)はピンぼけでした。構造的にはいわゆる”八重咲き”です。102r

 
12弁花:
 ”教え魔”のオジサンに教えられたとおり、大きい木の根元で、なんと立ち入り禁止なわばりの外の見学路に生えていました。
 パソコンで拡大して計数確認しました。八重咲き構造で、1段目7枚、2段目5枚と分かりました。1275img_5098trmcc

 来シーズン、忘れなければ、また穴埋め発見の機会もあるかも知れませんが・・・

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2010年3月 7日 (日)

セツブンソウ①/スプリング・エフェメラル

 セツブンソウ(節分草)は、関東地方以西に分布し、石灰岩地域に多く見られるキンポウゲ科セツブンソウ属の多年草です。
 高さ10cmほど。花期は2~3月で直径約2cmの白い花を咲かせます。Img_5061cc_2

 和名は早春に芽を出し、節分の頃に花を咲かせることからつけられました。
 しかし山地では2月中旬頃から開花し、実際は節分には間に合わないことが多いようです。
 可憐な花は人気が高いものですが、残念なことに乱獲や自生地の環境破壊によって現在は希少植物(環境省レッドリスト準絶滅危惧(NT))になっています。

 スプリング・エフェメラル(Spring Ephemeral:春の妖精・かげろう)と呼ばれる草花類があります。
 早春に開花したあと2~3ヶ月で地上部は枯れて姿を消し、あとは地下で過ごすという生活サイクルを有する一連の草花の総称です。
 セツブンソウはその中でも開花時期の早さはトップクラスで、ほかにもフクジュソウ、カタクリ、アズマイチゲ、ニリンソウ、ショウジョウバカマ等々、春の訪れを実感させてくれる山野草たちがあります。

 地元メディアによれば、3/5日は、埼玉県秩父市で22.5℃と5月中旬並の最高気温に誘われて、全国で最大級といわれるセツブンソウ自生地、小鹿野町両神小森の山中でセツブンソウが一気に満開となり、本日7日には「節分草祭り」が開催され、3月上旬いっぱいは楽しめそうということです。
 しかし天気は昨日から連日の雨模様で、まさにせっかくの行事に水を差されることになりそうな気配です。こればかりはままなりません。 
 実は、2年前の3月はじめ、彼の地を訪問したことがありました。
 残念なことにその年は気候のせいで生育が遅れていて、探してもセツブンソウはなかなか見つからないという状態で見学は断念したことがありました。

 そこで今シーズンは数年ぶりになりますが、栃木県・星野の里にあるセツブンソウ自生地まで、先日(3/3当日だけ快晴)”取材”に行ってきました。
 こちらは2月下旬が見頃だったようで、その後の雨にもたたられて盛りは過ぎた感がありましたが、午前の明るい陽をいっぱいに受けた花々はまだまだ十分見応えがありました。
 アズマイチゲが数輪見つかりました。
 カタクリも葉が広がりはじめていました。

 清々しく可憐な花は白い5弁花のように見えますが、じつは花弁ではなく萼片です。P3034977_2

Img_5139cc_2

5img_5071trm

 
 ”花弁”自体は退化して”黄色の蜜槽”となり、多数のおしべと2~5本のめしべの周りに並んでいます。Img_5073cctrm3

 種は5月の中頃に熟し、種子を蒔いた後で地上部は枯れて地上から姿を消してしまいます。
                   -次頁に続く-

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2010年3月 6日 (土)

啓蟄の日:モンキチョウ、テントウムシ、そしてミシシッピアカミミガメ

 今日は啓蟄です。大地が暖まり、冬の間土の中に居た虫たちも穴から這い出してくる季節になったということですが、実のところ、昨日はシャツ一枚でも直射日光を浴びるとうっすら汗ばむほどの陽気になりました。しかし今日はまた一転して曇のち雨で肌寒く、明日はもっと冷えるという天気予報です。
 ここしばらくの天候では、這い出して良いものか、まだ穴の中にいようかと迷う虫たちも多いことでしょう。
 ただ、中にはかなり早くから春になった、と決めて姿を現す元気者も居ます。曇や雨で寒い日にはさすがに見かけませんが、少し暖かい日にはモンキチョウが舞い、ヒメアカタテハも姿を見せました。

 晴れた日のモンキチョウは飛び続けてなかなか止まりませんが、しばらく待っていると草むらに下りますのでシャッターチャンス。
 きれいな黄色のモンキチョウの♂P2244962

 
 飛んでいるときには白く見えるモンキチョウの♀P3055010

 
 冬の間は枯れ草下に潜んで休んでいたテントウムシもお日様を求めて草の上に昇ってきます。Img_5018

 
 水路にはミシシッピアカミミガメが泥の中から這い出して日光浴をしていたり、P2244969

 
 ぷかぷか浮いて、のんびり”川流れ”している姿が見られるようになりました。Blg20100223p2234960cctrm

 春が来たのは確かなことのようです。

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2010年3月 5日 (金)

トビムシ(栃木県・出流ふれあいの森)

 3月はじめのウィークデイ、久しぶりに遠出して寄り道した山里の森公園には、午後ということもあって全く人影はなく、落葉樹の芽吹きも未だのようで、まだまだ春の息吹は感じられませんでした。
 車を置いて少し歩いてみましたがやはり薄着では肌寒く、スギの植林地では茶色のスギの実が鈴なりのようで、君子危うきに近寄らず、と早々に退散してしまいました。
 帰路、しばらくぶりにトビムシ観察の目的で、落ち葉の腐植を一つかみ採取。一帯は雨続きだったようで、山際の落葉の堆積もずいぶん底の方までたっぷり水分を含んでいました。
 腐植にいたトビムシツルグレン法で抽出し観察しました。特に目新しいものにはお目にかかれませんでしたが、陸のプランクトン、とも言われるとおり、いつでも、またどこにでもいて慎ましやかに生活している小さな生き物です。

 
トゲトビムシの仲間:
 長い触角で、第3、4節は環状に小分節するなどの特徴からトゲトビムシの仲間のようです。立派な跳躍器(バネ)もあり、太めの体型から大きく見えますが、計測すると体長は1.7mmほどでした。
(倍率×50倍)17mm33r

 
シロトビムシの仲間:
 名前のとおり白色のトビムシ。目がなく擬小眼などの感覚器が発達しているそうです。跳躍器は有りませんでした。
 胴部中心に見える透けて見える細長い茶色の”ソーセージ”は摂食した腐植。これを糞として排出すると、バクテリアがさらに分解します。こうしてトビムシは腐植の分解に貢献しています。大きさ約1.2mm(×50倍)20103312mm2r
(写真下:別の個体の腹面から)
 

マルトビムシの仲間:
 胸部と腹部の体節が融合して球形になり、全体として丸い体型をしています。頭部より長い触覚と、跳躍器(バネ)を持っています。また比較的小さいものが多く、トビムシの中では見た目、一番気持ち悪さは少ないと思います。
 多くは地表付近の腐食層で生活しています。
(写真上:シロトビムシ(大きさ約1.2mm)と一緒の記念写真。マルトビムシは大分小さい(0.3mm))です。122mm2r03mmimg_4820
(写真下:マルトビムシ大きさ0.3mm(倍率×50倍))

 
ツチトビムシの仲間:
 体調1mm~位のもので、腐食土壌中にもっとも多いそうで、どこにでもいるようです。この仲間では、跳躍器(バネ)の発達状態は様々の種類がいるそうです。
 大きさ1.0mm(倍率×50倍)2010331mm2r
 写真上の個体には長い”ソーセージ”が観察できます。写真下は食事をはじめたところだったのでしょうか。

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2010年3月 4日 (木)

アブラチャン(油瀝青)の冬芽

 芽吹きを待つ木々の冬芽も戸惑うような行きつ戻りつの春の訪れです。たまたま訪れた山里でアブラチャンの冬芽に出合いました。

アブラチャンの冬芽:
 真ん中の尖っているのが葉芽で、両脇にヤジロベエのように腕を広げている丸いのが花芽です。葉が出る前に花が開きます。大変ユニークな形です。Blg20100303img_5104trmcc

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アブラチャンの花:(過年度4月下旬撮影、再掲)Img_11711

 同じクスノキ科でよく似ているダンコウバイと共に、早春3~4月に淡黄色の花をつけ、芽吹きが遅い山地では、両者ともひそかな黄色の花が目立ちます。
 アブラチャンの「アブラ」は「油」、「チャン」は「瀝青」を意味して漢字名は「油瀝青」。
昔は、油分が多いので山里では薪炭として、また枝や果実からは油を採取して利用されたそうです。
 なおアブラチャンとダンコウバイは花を見ただけでは判断しにくいことがありますが、冬芽や秋の実成は全く違いますので、この時期には容易にどちらなのかが分かります。

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2010年3月 3日 (水)

春を告げる野原

 野原の雑草にも生育期や開花期などが植物図鑑のとおりではなくて、季節の境目が判然としなくなったものが増えてきたような気がしますが、単なるばらつきの範囲なのでしょうか。

シロバナタンポポ:
 日当たりの良い草地には、冬の間にも、地表のロゼット葉は枯れこんでいて、花茎もほとんど伸びないまま、地面に張り付いたように開花したものがありました(写真上)が、やはりこの頃には花茎を伸ばして群落をつくりはじめています。2r_2

 
ホトケノザ
 こちらも寒中に咲いているのを見かけることがありました。もちろん春には群生が見られるようになりますが。Img_5014Img_5017

 
オオイヌノフグリ
 群生するとあたり一面ブルーで、落ち着いた爽やかな気分になります。Img_5010

 
菜の花:
 もうぼちぼち、春の野に出て、若菜摘みが楽しめます。しかし飛んでくるスギ花粉のアレルギーの苦しみと引き替えです。Img_5023

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2010年3月 2日 (火)

春を告げる

 昨夜の雨も上がりましたが、冷たい風が吹いて、お昼の気温は5℃くらいです。1月下旬、季節はずれの暖気で膨らんだ木々の蕾も、少々大きすぎる気温変動に途惑いながらも春の訪れを告げているようです。

 
鹿児島紅梅:
 2月初旬、つぼみが膨らんでいました。中旬に1輪開花。そして下旬にはほぼ満開になっています。Img_5054

 
ツバキ:
 1月下旬に1輪だけ咲きましたが、その後の冷え込みで、膨らんだつぼみも痛んでしまいました。しかし昨夜の冷たい雨に打たれながらも今はほぼ満開に近い状態になりました。2r

 
ジンチョウゲ:
 陽の当たるところだけ数輪開花をはじめています。まだ甘い芳香は感じられません。むせるほど匂うようになると春本番ですが。Img_5058

 
サンシュユ:
 2月初旬には今にも開きそうになった蕾でしたが、その後足踏み状態でした。今、線香花火のような黄色い花をいっせいに開きはじめています。201003022r

 いずれも暖かな春の色です。

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2010年3月 1日 (月)

ガガイモの舟(天の羅摩の船)/古事記  (付記M8.8チリ地震)

 『古事記』は、八世紀(奈良時代)の初頭に(異説もあるそうですが)誕生した現存する日本最古の歴史書。天地の始まりとともに誕生した神々と、列島の一部を統一して古代国家を現出させた天皇たちにまつわる伝承の三巻構成の物語。
 上巻には、天地のはじめ、天の世(高天原)から十二代の神々が現れて、地の世界に国を造り整えていき、神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコノミコト:後の初代神武天皇)が生まれるまでが語られています。

 この中に、先祖の神々が手がけたものの中断されていた地上の国作りを、六代目の大國主神が引き継いで進めるに際して、ガガイモの船に乗ってやってきた少名毘古那神(スクナビコナノカミ)、またその後やって来た大和の土地神の協力を得て完成させたという記述があります。

「故、大國主神、出雲の御大の御前に坐す時に、波の穂より、天(あめ)の羅摩(かがみ)の船に乗りて、~中略~少名毘古那神~以下略」
 
 曰く、ある時、出雲の美保の岬にオオクニヌシが立っていると、ガガイモの実の舟に乗って蛾の皮を着物にした小さな神様がやってきました。誰も名前を知りませんでしたが、ガマガエルが「久延毘古(クエビコ)が知っているでしょう」というので、訪ねると、「神産巣日神(カミムスヒカミ)の御子、少名毘古那神ぞ」と答えました。
 このクエビコは案山子(かかし)なので動けないけれど、世の中のことはなんでも知っている神様です。
 オオクニヌシが神産巣日神にそのことを訊いてみると、「我が手の隙間からこぼれ落ちた子なり。スクナビコナよ、オオクニヌシと兄弟となって国造りをせよ」と仰せがありました。それで二人協力して国造りを進めましたが、やがてスクナビコナは、常世の国(水平線の彼方にある、神々の住まう永遠の世界)へと渡っていきました。
 一人になって困っていたオオクニヌシが、「どうやって一人でこの国をつくれよう。誰が手伝ってくれるのか」とつぶやいている時、海上を照らしてやって来る神様がありました。この神は大和の御諸山(三輪山)に祀られた神(大物主神)で、その協力を得て国作りが完成した、ということです。

 
 時季はずれの2月、枯れ草原に取り残されていたガガイモの袋果をしげしげと眺めるにつけ、2r

 
 ふと思いついて、種髪の種を少名毘古那神に見立てて乗せたガガイモ袋果の舟をメダカ水槽に浮かべてみました。Img_4986
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 こうして眺めてみると神代の世界を彷彿とさせる趣を感じないでもありません。

 なお、古くから、大阪でも有数の薬の街として栄えてきた道修町に「少彦名神社」という神社があり、「スクナビコナカミ」が、薬の神様として祀られて「神農さん」という別の名前で親しまれています。
 神農さんは大阪の1年の最後を飾る「留めの祭り」として毎年11月22・23日に催され、賑わいを見せています。私もその昔に何度か訪れたことがあります。

 
 付記:
 神代のふるごときに呆けていたら、突如また襲ってきた巨大地震。先の1月12日発生したハイチの地震大災害の記憶もまだ新しい2月27日午前、今度はチリで起きたM8.8の巨大地震。
 そして翌日、海の向こうから日本にやって来たのは太平洋岸全域にわたる津波でした。三陸地方の久慈では120cmも。M88201002272rPhoto
http://j-jis.com/world/worldmap.shtml  http://wcatwc.arh.noaa.gov/2010/02/27/725245/25/ttvu725245-25.jpg
http://wcatwc.arh.noaa.gov/
 日本でも近い将来発生が確実視されている巨大地震に対する国造りは急務です。いまさら神様にはお願いできません。

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