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2010年9月30日 (木)

南アルプス北岳(3,193m)登山(3日目)/ライチョウ

 9月が終わります。1週間前までは、35度を超える猛暑日があったのに、この数日はフリースのジャンバーを着る寒さになり、爽やかな季節はどこに行ったのかと思いますが・・・

北岳登山3日目、下山の日です。
 終夜、強風が吹き荒れる音が聞こえていました。深夜、一度、屋外にしかないトイレに行きましたが、濃霧のためトイレ前の常夜灯は役に立たず、ヘッドランプがなければどうにもならないほど。
  4時過ぎ起床、身支度をしてまだ暗い屋外に出てみると、強風と濃霧です。山頂でのご来光は無理と判断して小屋に戻り、寝具を片付けます。
 4時54分、朝食。食欲がありませんが無理やり押し込みます。
 肩の小屋でも観音岳の右肩から登る日の出の眺めはすばらしいと聞いていましたが、とても期待できるような状況ではありません。
 今日は標高3,000mの肩の小屋から、標高1,520mの広河原まで、標高差1,480mを下らなければなりません。
 膝に問題のある我が身には、今日が一番の正念場なのです。サポートタイツをはき、更に両膝にサポーターを巻いて、ダブル・ストックという万全の準備で霧の中、5時50分下山スタート。
 
ライチョウ発見
 北岳肩の小屋から少し下って、ガスの流れる急傾斜の礫地を過ぎたあたりで、先頭を行く弟君から、”ライチョウが居ます”、の声。霧が流れる登山道に1羽のライチョウ(♀)が見つかりました。
 実は、前の日その付近を登高中、下降して来た人から上にライチョウがいますよ、教えられたのですが、その時には見つからなかった個体と思われます。

北岳のライチョウ:
 「山梨県の南アルプス・北岳(3193メートル)の山頂付近で、国の特別天然記念物・ライチョウが姿を消した。信州大の中村浩志教授(鳥類生態学)が2007年10月に実施した現地調査で、初めて一羽も確認できなかった(2007年11月3日)」との記事がありました。
 この情報は事前には知らなかったのですが、帰宅後ネット記事を調べると、2010.7.12、小太郎尾根で12羽を発見された方の記事もありました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-70432.html
 たくましく生き抜いて欲しいと願うとともに、棲息環境の維持・保全にも一層努めなければならないと思うものです。Photo

 
 下り始めて30分ほどで小太郎山分岐点に着きました。ここまで来ると下は晴れて良い天気です。少し行ったところで暑さも感じるようになり、雨具も長袖シャツも脱いで、身軽になりました。あとは、膝を壊さないよう、ただひたすら下るだけです。
 ガスが舞う池山吊尾根の向こうに、小さくうっすらと富士山の頭だけが見えました。
さらに下って行くと白根御池小屋経由広河原コースと、二俣・大樺沢経由広河原コースの分岐点に到着(6時40分)します。
 ここから二俣・大樺沢経由広河原コースに向かいます。3

 
 秋の花があちこちに咲き、その中にひときわ目立つ結実したボウフウ(セリ科)にはセリ科植物を食草とするキアゲハの終令幼虫がたくさん見られました。
 分岐点から1時間20分ほどで二俣に着きます。トイレ休憩の後、大樺沢沿いの下山路を辿ります。
 コース沿いの草地にはノコンギク等たくさんの花が咲き、写真を撮りながら下って行くと、8時55分、広河原まで約1時間30分の標識が出てきます。Photo_2

 
 順調に歩いて、何回か小沢を横切る板橋を過ぎ、沢筋に咲くキツリフネの群落などを眺めながら、大樺沢の崩壊を迂回するコースから、やがて大樺沢の左岸にかかる金属パイプ製の橋を渡ると、ほどなく白根御池小屋コースと二俣コースの最初の分岐点に帰着します。
 ここまで来れば広河原はもうすぐです。Photo_3

 
 途中、登りでは気が付きませんでしたが、「南アルプス国立公園/白根三山登山道」標識の前に、苔むした片方の登山靴が転がっていました。
 広河原山荘は素通りです。
 吊り橋を渡り、降りてきた北岳を見上げると、青空の中にやはり頂上付近だけ白い雲がかかっていました
 インフォーメーションセンターで、無事登山できたことを祝って缶ビールで乾杯。Photo_4

 あとは乗合タクシーで芦安駐車場まで戻り、マイカーで南アルプス市の湧暇李(ゆかり)の里の温泉に立ち寄り、3日間の汗を流してから併設の食堂で昼食。
 昼食には先ごろB級グルメ全国大会で優勝して急に売れ行きが伸び、もう1食しか残っていないという、山梨県「鶏モツ」とご飯のメニューをはじめて食べました。
 甘辛い味でおいしかったです。ともかく、心配していた膝の痛みも起こらず、最後まで”シアワセ”な山行でした。

付記:
 細部は省きますが、広河原のインフォーメーション・センターに、この夏、北岳に池山吊尾根ルートで入山された男性が消息不明のままで、このコースで何らかの手がかりや情報を得られた人はぜひ情報提供を、という掲示がありました。このコースは熟達者向けのコースですが、すでに1ヶ月以上経過しています。他にも捜索情報提供依頼五件の掲示もありました。
 非日常の世界に入ると、危険は隣り合わせなのです。心しなくてはなりません。

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