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2010年11月26日 (金)

トキリマメ(吐切豆)

 晩秋の晴れた日に、水源涵養林の管理用につけられた幅広で、しかし人の歩いた形跡が少ない山道を、落ち葉のかさこそ鳴る音を聞きながらゆっくりゆっくり歩いて行くと、ハイキングなどでは気づかない色々なものにめぐり合います
 これぞスローライフの極意でしょうか。ただし忙しい現代人にはなかなか無理なことのように思いますが。
 それはともかくとして、日当たりの良い林縁に、真紅の莢果(マメ科植物の種子をおおう殻、果皮の一種で、成熟すれば裂けて種子を散らす)をつけた植物があるのが目にとまりました。初めて見たものです。引っ張ってみると長く伸びた蔓植物でした。1119img_3582

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 あとで調べてみたら、トキリマメ(吐切豆)とわかりました。吐切豆は、姿形が良く似ているタンキリマメ(痰切豆)(こちらはまだ実物は見たことがありませんが)の仲間で、オオバタンキリマメとも呼ばれています。
 葉は3つの卵形の小葉からなり、葉先は急に細くなって尖っています。この葉の特徴でタンキリマメとの区別が可能です(→タンキリマメの葉先きは尖らない)。Photo2

 
 夏の盛りから秋にかけて、マメ科特有の黄色で長さ約1cmの蝶(ちょう)形花を十数個密につけます。そして秋も深まった10月下旬から11月になると莢果が熟して赤くなり、さらにそれがはじけて黒い種子が2個見えるようになります。
 その頃が、トキリマメやタンキリマメが、一番目に付くようになる時です。写真の場合では赤い莢(さや)がまだはじけていなかったので、さやのひとつを割ってみました。
 莢の2つそれぞれに1つの、まだ赤紫色の種子が付いていました。この種は数日後には黒色になっていました。Photo_2

 和名のトキリ・タンキリは、ともに、古くから痰切用の薬草として用いられたことによるとのことです。
 生育地:山野など。花期:7~9月。結実期::晩秋。分布:本州(関東地方以西)、四国、九州。

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