2010/12 天空列車で行くチベットへの旅④ 3日目、青蔵鉄道ハイライト2
2010年12月中旬に旅行したチベット旅日記の続報です。
(参考:http://kanazawa45.wordpress.com/page/3/)
青蔵鉄道最高標高地点のタングラ峠5,072mそして直後のタングラ駅5,068mを過ぎると窓外には冬枯れした茶色の絨毯のような草原地帯の風景が展開します。またアムド(安多)を過ぎ、更に次のツォナ湖駅に近づくと、湖が見えるようになります。
見え始めてから通り過ぎるまで(11:48分~11:57くらいまで)少し時間がかかりました。チベット族に「神の湖」と呼ばれる湖の面積は、琵琶湖の2/3ほどで400平方キロメートルを超える大きさだそうです。
このツォナ(錯那)湖は、湖としては最高地点の海抜4,650mに位置する高原淡水湖でが、線路に近いところにあって、最も接近するところでは数十メートルほどのところに見えます。
果てしなく広がる高原と碧空のもと、凍結した表面の氷が、ぶつかり合って”御神渡り”のように盛り上がり、遠目には白い波のようにも見える景観は格別に美しいものでした。
ツォナ湖が遠ざかり見えなくなった12:00、待ちにまった食堂車での昼食です。ガイドブックにあるようなサービスとはおよそ無縁の無愛想が運んでくる中国料理 を、15分ほど楽しんで、ほとんどの人がほとんど食べ残します。(私もおなじ、食事後の写真)。もうかなりへばってきたようです。
12時59分、ナクチュ駅の一つ手前、ヨロヨロしそうな標高4,646mのガンシゥ(崗秀)駅に停車しますが、もちろん外には出られません。
ガイド氏から、次のナクチュ(那曲)駅では降りられます、ただし停車も発車も何の予告もありません。ホームに出て気がついたら発車してしまったということのないよう、くれぐれも置き去りにされないように、自己責任で降車する方は十分留意して降りてください、と教えられたナクチュ駅に着きました(14:26分)。
デッキまで行って待ち構えている間、そこに来た駅員3人(やはり無愛想)に、パントマイムで、停車時間は2分くらいか、と指2本立てて尋ねると、”6ミニッツ”、と口を聞いてくれました。話せるのだ!
ホームに降りて、乗っている車輌の前で記念撮影。そして先頭の3重連機関車と駅舎の写真を撮ろうと乗車車輌位置から離れようとすると、ホームで監視していた駅員(監視員?)が、そっちには行くな、戻れと手を振って追い返されます。しかたねえな、と泣くナクチュういに従って、その場で見える範囲で写真を撮り、すぐにコンパートメント席に戻りました。
現地購入のガイドブックに、「ナクチュ駅は美しいチャンタン草原の中にあり、周囲を一望できること。青空に浮かぶ白雲、湖、ヤク、羊に草原、雪山などが織りなす壮大な風景は実にすばらしい。
ナクチュの平均標高は4,000m以上で『世界の屋根の上の屋根』と呼ばれる。8月(チベット暦6月)の競馬祭りはナクチュが誇る伝統行事」、とありますが、下車して見えたのはほとんどこの(掲載)写真だけの範囲。不平を言ってはいけません。微妙な関係の中で乗せて頂けるだけで、充分幸せを感じなくてはいけないのです(グッスン)。
ナクチュを過ぎ、50分ほど走ってから、再び高山風景が遠望できるようになり、白銀の鋭鋒が見え始めました。そして15時22分、ナクチュとダムションのほぼ中間地点に位置するサムディン・カンサン峰(6,590m)が正面に見えるようになりました。
裾野に広がる冬枯れの高原には放牧のヤクの群れも眺められて雄大な風景です。脳内居住のヤギが喜びます。
やがてサムディン・カンサン峰は遠のいていき、列車は次のダムション駅に向けて走ります。
ナクチュ駅を出てから約2時間後の16時21分、標高4,293mのダムション駅に停車。ここも降りられません。ダメでションぼりです。駅の周囲は遊牧地帯だそうです。
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