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2011年2月 9日 (水)

2011/2.セツブンソウ、フクジュソウ:(スプリング・エフェメラル)

スプリング・エフェメラル(spring ephemeral):春の妖精

 カタクリなどのように、早春に可憐な花を咲かせ、夏には地上からすっかり姿を消してしまう植物があります。spring ephemeralと呼ばれる植物群です。
  ephemeralは、1日限りの;つかの間の;短命の”(ジーニアス英和辞典)とあるので、直訳すれば「春の短い命」ほどの意味になりますが、日本語訳の「春植物」よりも“春の妖精”と意訳して使用されていることが多いようで、このほうが雰囲気が伝わるように思います。
 それはともかく、その名で呼ばれる一連の野草は他の植物がまだ眠っている頃、春に先駆けて忽然と姿をあらわし、早春の短い間、可憐な花をつけ、花が終わるとやがて地上から姿を消してしまうものが大部分です。そうした生態学的なライフサイクルと姿が春の「妖精」のようだ、というわけです。

 実際のところは、花後は夏まで葉をつけて光合成を行い、その栄養を地下茎や球根などに蓄えると、その時点で地上部(葉)は枯れて姿を消し、その後は地中で次の春まで地下茎や球根の姿で過ごしている、決して”儚い命”ではない植物達なのです。

 このような植物で、日本の代表的なものとしては次のようなものがあります。
『キンポウゲ科』
 イチリンソウ属:キクザキイチゲ、ユキワリイチゲ、アズマイチゲ、ヒメイチゲ、イチリンソウ、 
           ニリンソウなど
 フクジュソウ属:フクジュソウ
 セツブンソウ属:セツブンソウ
 ミスミソウ属:ミスミソウ
 シロカネソウ属:アズマシロカネソウ

『ケシ科』
 キケマン属:エゾエンゴサク、ヤマエンゴサク、ムラサキケマンなど

『ユリ科』 
 カタクリ属:カタクリ
 ショウジョウバカマ属:ショウジョウバカマ
 アマナ属:ヒロハノアマナ
 キバナノアマナ属:キバナノアマナ
 バイモ属:コバイモ
 ネギ属:ヒメニラ   

 なおショウジョウバカマは妖精たちと同時期に花を咲かせますが、常緑性で年中葉をつけていていて“春の妖精”の資格要件に合いませんが、例外扱いで仲間内。
 そしてまたミスミソウ、バイカオウレンも春に先駆けて可憐な姿を現わしますが、花後も葉は常緑で残るから、こちらは仲間はずれとする意見もあるようです。
 さらに、ハシリドコロ(有毒植物)も同じ挙動を取りますが、そのイメージからも、妖精仲間には入れないようです。素人としては、仲間は多いほうが賑やかでいいと思うのですが、一応のお約束ですから・・・

 毎年、花粉症に怯えながら、時節になると性懲りも無くこれらのフェアリーに会いに出かけるのです。

●セツブンソウ:(2011.2.6、栃木、花之江の郷)
 ここだけは節分(2/3)前には咲いていたそうです。しかしついでにのぞいてきた他の地域ではまだ見られませんでした。
P2060001

R0010126jpgcc

 
●フクジュソウ:(2011.2.6、栃木、花之江の郷)
 紅橙色の花もありました。Photo

 
●バイカオウレン:(2011.2.6、栃木、花之江の郷)R0010124

26r0010123

 バイカオウレンはウメに似た形の白い花を咲かせる常緑の多年草です。
 山地の森林内で腐植質に富む湿った場所に生えています。
 花の直径は1.5cmほどで、白い花弁に見える部分は萼片です。
 花弁は蜜腺に退化していて黄色く目立ちます。
 花は、根元からまっすぐに伸びた高さ3~10cmの花茎の先端に1輪咲きます。
 葉は5枚の小葉からなり、つやがあります。
 

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