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2011年9月 7日 (水)

オニバス

 オニバスの花が見られる時期だったことを思い出して、8月末日、近くのオニバス自生地(保護地)まで見学に行ってきました。
 事前に得た情報では、”今年は花の咲くのが早くて、お盆中には咲いてしまったので、もう今は見られないかも知れません”、ということだったのですが、運良く”数個”の花を見ることができました。

 
 場所は地元の埼玉県加須市北川辺です。水田地帯の一角で、オニバスが自生している水域としては、幅1m少々、距離は数100mほどの区切られた水路と、農道を隔てた、さほど大きくはない池があります。2011831nc

 
 まず、水路に沿って往復して見ました。歩き始めて間もなく、幸いなことに、一番きれいな開放花が、間近で見られる位置に1つだけ見つかりました。紫~紅紫色で花径5cmほどの小さな花です。Photo

 
 狭い水路ですから、往復で両側がじっくり観察できましたが、これ以上の花は見つかりませんでした。
 大きな葉の全面に、とても大きく鋭い刺が生えています。カエルがいましたが、よく見ると何となく姿勢が不自然です。靴を履かない足では、きっと痛いのでしょうね。S

 
 水路を往復してから池の方を観察しました。葉を突き破って咲いた開放花が2つだけありました。
 それにしても、全草、刺で覆われていますが、何のためにそういう形になったのでしょうね。お釈迦様もオニバスの葉にはお座りにならないでしょう・・・Photo_2

Photo_3

オニバス(Euryale ferox ):
 スイレン科の一年生水生植物。浮水性の水草で、夏に巨大な葉を水面に広げます。大きなものは直径2mにもなるとか。本種のみでオニバス属を構成します。
 花は水中での閉鎖花が多く、自家受粉で100個程度の種子をつくります。また8月ごろに葉を突き破って花茎を伸ばし、紫~紅紫色の花(開放花)を咲かせます。
 池でジュンサイなどの採取作業を行う場合、池にはびこった巨大な葉全体に鋭いトゲが生えているオニバスは邪魔でしかないため、農作業の上からは嫌われて、しばしば排除の対象になることもありました。
 また、環境の悪化や埋め立てなどで全国的に自生地の消滅が相次いでいて、現在は絶滅が危惧されており、地方自治体によって天然記念物指定を受けた自生地も多いようです。
  環境省レッドリストでは絶滅危惧II類(UV)に指定されています。

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コメント

 おっしゃるとおりアマゾン川原産でしたね。どこだったか忘れましたが、(国内の)植物園でオオオニバスがあり、丸い大きな葉の上に”オジサン”が座っているのを見て驚いたのですが、案内の人が、あの葉っぱの下は丸いテーブルで支えています。皆さん真似して乗らないでください、と言われて、ナーンダ、と思った記憶があります。

まあ、人間の所業は仕方ありませんが、結構ご都合主義のことが多いですね。

投稿: クロメダカ | 2011年9月 7日 (水) 20時24分

南米のほうにあるのはオオオニバスでしたっけ?
昔植物図鑑にオオオニバスに子供が座って笑っている絵
があったのをはっきりと覚えています。
花は美しいですがすごいトゲですね!!

人間の都合で厄介者になったり保護されたりと生き物も
大変です。

投稿: kin | 2011年9月 7日 (水) 19時49分

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