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2011年12月

2011年12月31日 (土)

人類いつも再出発、これから何処へ

 歳の終わりに。

 光芒のなかに今年も過ぎていきます。
挺水植物が生えて、昆虫や小動物の住みかになっている小規模の池。きりたんぽのようなガマの穂先が崩れて、大量の綿毛の種が北風にのって飛散しています。
 金網のフェンスにまとわりついたものは、早々と傾いた夕日を浴びて光っています。R0019582 

 
 ヨシの花穂もきらめき、小穂も、ごく短い間、一層の耀きに包まれます。Photo

 
生き物の世界:
 去る12月5日、地球から600光年離れた場所に、地球によく似た惑星「ケプラー22b」を発見したとNASA(アメリカ航空宇宙局)の発表がありました。太陽系以外にも生命が存在するのでしょうか。

 さて、我が地球。4億年前には居たらしいトビムシのご先祖。トビムシはあまり進化していない原始的な生き物、と言われていますが、営々とその命を紡いでいます。(大きさ1.2mmマルトビムシの仲間:再掲)Img_46451

 
 それに較べれば、人間はずいぶん進化してきたのです。良かったですね。だって喜怒哀楽がありますから・・・ 
 昨今は、想定外の出来事で大変なこともありますが、でも、それは乗り越えて行かなくっちゃ・・・Cocolog_oekaki_2011_04_15_10_17   Photo
 (周口店 北京人遺址、猿人洞と北京猿人:再掲)

 この1年、拙ブログご訪問いただき、ありがとうございました。皆様も、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

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2011年12月30日 (金)

ヒヨドリと木の実

 家の周りでスズメの姿が少なくなりました。それでも除草作業から取り残された立ち枯れヨシがわずかに残る河原には、小さな群れで集まっていることがあります。Pc210061

 以前には、冬になると餌が少なくなるご近所のスズメのために、餌台にムキ粟などを置いてやっていましたが、スズメより先にヒヨドリがやってくるようになり、来ると先客のスズメを追い払うし、乱暴に食い散らかしてすぐになくなるしで、スズメはなかなかやってこないようになりました。
 この冬は、どうしたものかと考えあぐねているのですが。ミカンやリンゴなどを置いてもすぐにやってくるのは決まってヒヨドリです。
 差別するのもどうかとは思うのですが、スズメの方がかわいくて・・

 
 狭い庭の道路際に、ヒヨドリが止まり木にしている庭木の枝があります。その真下に、ヒヨドリの”落としもの”があります。いろいろな木の実を食べる様子がうかがえます。
 明らかにシャリンバイの実とわかるものがありました。果皮と大きな種は素通りです。種を踏んづけてみると、十分発芽すると思われるものでした。
 近所の遊歩道植え込みのシャリンバイも、もぎとられた跡がありあり(写真下)です。
Photo_4

 
 すぐには樹種の見当が付かない種も何種類かありました。Photo_5

 市街地の近くには、必ずしも植樹されたのではなく、自生したと思われるいろいろな木が実をつけています。
 餌にしていた柿の実はさすがに全くなくなりましたので、近頃は、これらの木の実を目当てに、ヒヨドリを筆頭に、ムクドリ、ハトなどが代わる代わるやって来てついばんでいる様子です。
 ただし センダンは、ヒヨドリとムクドリくらいしか食べないようですが。

 
 写真上から、鈴なりのセンダンの丸い実、エンジュの豆果(10月、と12月)、マンリョウの赤い実:Photo_2

 
写真上から、ノイバラの赤い実、ネズミモチの黒紫色の実、トキワサンザシ(ピラカンサ)の赤い実は小鳥に人気。そしてマサキの実。
 冬の間、貴重な食糧の一端です。Photo_7

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2011年12月29日 (木)

ハシビロガモ(♀)

 12月中旬、ちょうど逆光になる位置で、用水路に1羽のハシビロガモの姿を見つけました。名前の通り、嘴(くちばし)がシャベルのように広いカモですから、識別は容易です。
 雌のようです。Photo

 少し先回りして、順光で見られる(水路の)橋の上で待ち構えます。

 
 立ち枯れたヨシが残る水際で、水深の浅いところにやってくると、水中に”シャベル”を差し込んで餌を吸い込み、余分な水だけ口先からぴゅーっと吐き出して採食しています。 
 同じことを繰り返しながら、少しずつ移動しています。完全にカメラ目線です。Photo

 
 アップで見ると、シャベルのような大きなくちばしの間に、水と一緒に吸い込んだ餌を濾し取るための毛が生えているのがわかります。(しかし失礼ながら、その嘴ブサイク)Photo_2

 
 いちど川下に泳ぎ去り、再び戻ってきました。そして、ちょうど足下近くに来たときに、目が合ってしまいました。
 水を吐き出しながら、”うるさい奴だなあ”、と迷惑そう。
 余計なことですが、連れ合いはどうしたの?Photo_3

 
 ちなみに以前、掲載済みの「繁殖期の父ちゃん」の伊達姿。ハデッ!P4231269trm

ハシビロガモ(カモ科マガモ属):
 越冬のため飛来する冬鳥です。北海道では少数が繁殖するそうです。
嘴がシャベルのように幅広いことが和名の由来です。
 非繁殖期の雄は、雌を奪い合う無用な争いを避けるため雌に似た羽色になります(エクリプス)が、繁殖期のハシビロガモの♂は、雌にアピールする派手な色彩の羽衣に変身します。
 食性は植物食傾向の強い雑食で、種子、プランクトン、昆虫、軟体動物、魚類など。
 生息環境は河川、湖沼、河口、干潟、海岸など。

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2011年12月28日 (水)

ホオジロ

 この冬、立ち枯れたヨシがすっかり刈り取られてしまった堤防沿いの水辺には、野鳥(小鳥)たちの姿がほとんど見られません。身を隠すところもなく、植物の種子などの餌も採れないからでしょう。
 ただ、葉を落とした自生の雑木に、時々ムクドリの集団やホオジロの少数の群れなどがやってきます。
 ホオジロは、繁殖期に縄張り宣言をしたり、雌を呼んだりする時には、見通しのきく木の梢などにとまってさえずります。
 しかし今頃は、あけすけに見えるところには長居しないで、小枝の重なりなどで少しでもからだが隠れるような位置を選んで休んでいきますので、比較的近くであってもなかなかシャッターチャンスには恵まれません。
 それでも、数羽いた中から2羽が撮れました。後から写真を確認すると、幸運にも、雄と雌の両方が撮れていました。

 どこか優しい印象の♀です。小枝がかぶってしまいます。Pc240009trmcc_1

 
 そこで何してるの?Pc240009trmcc_2

 
 えっ、写真だって、へたくそなんでしょ。ちゃんと撮れた?Pc240009trmcc_3

 
 ♂です。川岸に近い低いところに隠れるようにとまり、さえずる気配はありません。Pc240048_1

Pc240048_2

 雌雄とも、つぶらな瞳が印象的です。

 
ホオジロ:
 “一筆啓上”の聞きなしで昔から親しまれてきた野鳥(留鳥)です。昔はもっとたくさんいたように思うのですが・・・
 スズメより少し大きめで、体長16.5cmほど。雄は頭上と体の上面が茶褐色で黒い斑紋があり、腰は赤褐色。顔は白と黒の斑で胸と脇は茶褐色です。
 雌は全体に色が鈍く、(雄の顔の)黒色部のところが褐色なので識別できます。

 余談ながら、ホオジロの卵、とても特徴的です。さちさんのブログにそのきれいな卵と、孵ったばかりの雛の画像が掲載されています。ぜひご訪問、ご覧下さい。
 巣作り、子育てに好適な環境なのですね。近くではなかなかそのようなところはありません。

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2011年12月27日 (火)

ヒドリガモ

 他の水鳥に較べるとそれほど警戒心は強くないヒドリガモです。
寒風の吹きすさんだ前日には、用水路の川面に群れていました。翌日、寒さは相変わらずでしたがほとんど風もなく穏やかな冬の日差しに恵まれた午前中、堤防に上がって冬枯れの草むらで採餌をしていました。1

 近くにはカルガモの大きな集団が同じように食事中でしたが、カメラをぶら下げて近づいていくと、カルガモの一群は広い田んぼの方へ飛び去りました。
 しかし、ヒドリガモの小さな群れは逃げることなくそのまま採餌中。(後で写真を確認すると、4つがいの8羽がいたようです。)
 やがてそのうちの一羽の雄が、首をたてて、警戒の姿勢。

 
 更に近寄っていくと、”変なやつがやって来るぞ”、とたちまち4組のつがい、8羽とも川面に向かう体勢に。(しかしよく見ると1羽の雄は田んぼの方を向いていましたね。)Pc240034cc4

 
 もっと近づいて、30mくらいになったでしょうか、2組のつがいと、”亭主”だけ飛んでいって、残された”奥さん”1と、残り2組の夫婦4、計5羽が残りました。Pc240037

 
 そのあと、一人残された”カアチャン”が、臆病者で薄情者の”亭主”の後を追い、残る2組の"信頼関係のしっかりした”ご夫婦は、一列に整列して離陸準備体勢に。Pc240038

 
 先に飛んだのは遠くの2羽。そして最後まで残ったのは、”どうせのろまな奴だろう”と見抜いてタカを括っていた手前の”立派な見識”の一組。エライものです。ニンゲンもこうありたいものです。
 でもこの水路には俊敏な狩人のイタチがいるから気をつけてね。Pc240039

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2011年12月26日 (月)

パーチメントクラフト作品展から

 趣味のパーチメントクラフト教室作品展(12/23~25)から。

 初めての見学です。作品はいろいろです。 Img_1381_2

Photo_3

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 パーチメントクラフト(Parchment Craft)とは、厚手のトレース紙(パーチメントペーパー)にエンボスを施し、カードなどを製作する手芸。

 本来、パーチメント(Parchment)とは羊皮紙を表し、初期のパーチメントクラフトは羊皮紙にエンボス加工を施したものを指していました。
  スペインの南米征服によって技法が南米に伝えられ、そこで高価な羊皮紙ではなく、厚手の紙を使用したパーチメントクラフトが考案され、20世紀に入って専用の紙(パーチメントペーパー)が生みだされました。(Wikipediaから)

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2011年12月25日 (日)

オオバン、苦しみます

 今日はクリスマス。 

本当かどうか知りません。用水路に架かる橋の上を通りかかった暇人が勝手に想像したことです。

 用水路を常宿にして群れているカルガモから少し距離を置いて、オオバンのメリーさんと連れ合いがいました。Pc2100241

 
 岸辺に上がってヨシの葉を食いちぎって呑み込んだり、用水路に下りて、浅い川底に生えた水草を採餌している様子でした。
 (画像はクリックで拡大します)Photo_4

Photo

 
 メリー、クルシミマス! クリスマスどころではありません。Photo_3

Photo_4

 メリーさん、そう言わないで。どの生き物の世界でも、生きるために努力が必要ですよ。七面鳥さんなんかホントに気の毒、とくにクリスマス前後は・・・

追記:
オオバンは渡り鳥?
 我孫子市(千葉県)の鳥。手賀沼では年中見られるそうです。なお、本州(北陸)以北では夏鳥、以南では冬鳥または留鳥との記述がありますが、標識調査によって、季節により国内を移動していることが確認されているようです。

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2011年12月24日 (土)

ノルウェーのドローバック(クリスマスタウン)&トロール

 北欧ノルウェーのオスロフィヨルド沿いに、小さな街ドローバックがあります。ここはノルウェーのクリスマスタウンです。
 街全体が可愛いらしく、お土産のかわいらしい小物Goodsもたくさんありました。Photo_4

Photo_5

 
 そこから届いたクリスマスカードです。Photo_6

 
トロール:
 幸運と富を招くと昔から言い伝えられているトロールの絵はがきや人形達も色々ありました。
人形の一つに付いていた説明書。
 『北の果てにノルウェーと呼ばれる細長い国があります。この国には昔から、暗い森に照らされた湖、深いフィヨルド(海)、そして雪帽子をかぶった荘厳な山々に、”トロール”と呼ばれる生き物が棲んでいると伝えられています。
 昔からの言い伝えによると、トロールには巨人もいれば小人もいるらしいのですが、共通していることは長い鼻がひん曲がっていて、手足には指が4本ずつしかなく、ふさふさした長い尻尾があるそうです。
 “おでこ”の真ん中に目が一つしかないトロールもいれば、中には頭が2つも3つもある者もいます。夜行性のトロールは、太陽の光にまともにあたると姿を変えて石になってしまいます。
 トロールは何百年も生き続けるといわれています。毛むくじゃらの姿が少々おっかない印象を与えがちですが、本当は気がよくて純真な心の持ち主だそうです。
 ただし一度トロールを怒らせてしまうと、怒りはとどまるところを知りません。ですから彼らとは仲よくしておくことが大切で、そうしていれば何もかも、すべてがうまくいったそうです。
 今日でもトロールを怒らせるようなことはしないようにと言われています。森や山に行ってもむやみに意地悪なことはされないでしょうが、これからは薄暗い中で、自分ひとりではないことを覚えておいてください。
 そこにいるのは、あなたと、そしてトロール達だけ、なのですから』

絵はがき:
R0016271

 
トロール人形:
 鼻が曲がり、手足指は4本で、ふさふさした毛の付いた尻尾がついています。Cc

 異文化に接するのもまた楽しいものです。

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2011年12月23日 (金)

ハタケゴケ

 9月初旬、稲刈り後の畦に一年生の苔類「ハタケゴケ」が群生していました。ただし特定の田んぼの畦に限定されていました。R0017007_198

 
 葉状体は長さ5~10mm、幅3~5mmで、規則的に2又分枝してきれいな円形のロゼットを作っているものもありました。Photo

Photo_2

 
 12月中旬を過ぎても、少なくはなりましたが、同じところに観察できました。Photo_3

 
 葉(葉状体)の断面を見ると、表面(背面)には浅い溝があり、また裏面(腹面)からは細い糸状の仮根が出ている様子が分かりました。Img_0565

 外観が類似した近似種にカンハタケゴケ、コハタケゴケがありますが、やはり素人には区別できませんので、ハタケゴケとしました。
 生育環境は稲刈後の畦道や畑地、湿った庭先など。発生期はほぼ1年中。分布は本州、四国、九州。

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2011年12月22日 (木)

ヒロクチゴケ

 今日は冬至、ゆず湯とかぼちゃの日です。明日から日1日と日脚がのびて行き、気が早いですが、春遠からじということに。(そう簡単にはいかないでしょうが・・・)

 雑草もすっかり枯れて裸地がのぞく田の畦にコケが生えています。雨降りの後、晴れて、湿気がまだ十分残っている時には、葉や胞子嚢(蒴)の観察が出来ます。
 ただ小さな植物なので、観察にはルーペが必要です。
 拡大してみると、形がなかなかユニークで面白いのですが、手元の図鑑などで絵合わせしようとしてもなかなか分かりません。
 行きずりの素人観察者には面白い形それだけで十分なのですが。Img_0523_1

Photo

Photo_2

Img_0523_4

Img_0523_5

 名前を知る(同定する)ためにはやはり専門知識と顕微鏡レベルの観察が必要です。
 今回も姿,形だけからは、アゼゴケ、ヒロクチゴケなどが候補になりそうでしたが、どちらとも分かりません。
 アゼゴケは蒴を秋につけ、ヒロクチゴケは春、という記述がありましたが、植物体の大きさなどから、ヒロクチゴケとしました。間違っているかも知れません。

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2011年12月21日 (水)

ノボロギクとベニバナボロギク

 稲刈りが終わった後に長く伸びた2番穂が鋤き込まれずに残っていた田んぼは、,晩秋の頃まで緑一面緑の田園風景だったのですが、さすがにこの時期になると一面の枯れ草色になりました。
 それでも、散歩コースには、春を告げる野の花”だった”タンポポはもちろん、ホトケノザや、青いお椀のようなオオイヌノフグリの花などもポチポチと開花していて、こんな事象も温暖化のためなんだろうな、と思う昨今です。

ノボロギク:
 そんなことには関係なく、昔から年中花を開き、綿毛の種を飛ばしている小柄のノボロギクは、何もない散歩コースでは、いつでも間に合う埋め草の写真になります。
 こちらは、ヨーロッパ原産の帰化植物1年草。
 明治始めに帰化し、農道端や畑地などに年中普通に生育しています。葉はシュンギクに似た形でやわらかです。
 総苞片の先端が黒紫になり、三角形の模様に見えるのは特徴の1つです。
 若い葉を摘んで天ぷらにしたり、塩ひとつかみと共に茹でておひたしにして食べるとくせがなく、結構、美味しいです。かすかに春菊の香りがするような気がします。Img_0496_1

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 一株採取しておひたしに。ただし、昨今は”各種汚染”がいわれますから、山野草もほどほどに。Photo_2

 
ベニバナボロギク:
 今月初め、関西ではじめてベニバナボロギクにお目にかかりました。同じボロ仲間ですが、ベニバナさんはアフリカ原産の帰化植物で、大柄です。
 お世話になりながら、襤褸(ボロ)、というのもどうかと思わないではありませんが、身近で見かけることはありません。Photo_3

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2011年12月20日 (火)

コサギ、チュウサギ、ハクセキレイ

 師走もクリスマスも関係ない、田舎の水路や草原で、スローライフを送るご近所の鳥です。

コサギ:
 水路に降りて、片足で水底を探るような仕草を繰り返しながらゆっくり歩いています。なかなか獲物は捕れない様子ですが、それでも、どうってことはなさそう。Pb220017trmcc

 
対岸に達すると、日だまりを楽しむように、ぽつねんと立ちすくんだりして・・・Pb220030trm

 
チュウサギ:
 コサギの視線の向こうには、チュウサギが、こちらも日を浴びて、特別何事にも関心がなさそうに立っています。のーんびり、というところでしょうか。Pb220033

 そんな光景をぼーっと眺めている人間は、もっとのーんびり。

 
ハクセキレイ:
  閑同士、無関心同士、またか。いつもカメラ目線の視線も、素っ気ない気分がありあり。Pb2300771123trm

 晴れても気温が上がらない昨今です。鳥はそんなこと平気の様子ですが。

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2011年12月19日 (月)

マムシグサ、コウヤボウキ、センニンソウ、ヤクシソウ、不明のキノコそれぞれの晩秋の姿

 山地で見かけた植物の晩秋の姿です。

マムシグサ
 赤く熟した実はまだ誰にも食べられずに残っていました。人には有毒です。R0018900

 
コウヤボウキ:
 さすがに花の季節は終わりになって、花が付いた株が林の斜面にやっと一株見つかりました。
 花姿がユニークですが、花後の種の姿はまたユニークです。Photo

 
センニンソウ:
 種に付いたヒゲが仙人の白ヒゲにたとえられたもの。種が枯れてしまった物に付いている白ヒゲはきれいでしたが、そうでない種のヒゲはまだ丸まっていて目立ちませんでした。Photo_2

 
ヤクシソウ
 タンポポの冠毛に似た綿毛をつけた種がたくさん出来て、こんもりと白くなっていました。Photo_3

 
不明のキノコ:
 枯れ枝に並んで生えて、花のように見えました。キノコだと思いますが、写真1枚しか撮っていなくて不明です。R0018887

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2011年12月18日 (日)

ヒメイワダレソウ

ヒメイワダレソウ(クマツヅラ科 イワダレソウ属):
 8月下旬、出かけた先で、周辺には民家が全くない水田地帯の農道脇に、見慣れない花がぽつぽつ咲いているのが目に入りました。
 写真を撮って帰りましたが雑草ではなさそうで、園芸品種だろうとは思ったのですが、名前は不明のままでした。R0016728_4

 
 先日偶然、ネットの園芸欄で、ヒメイワダレソウと分かりましたので、遅まきながらUPしました。R0016728_2

R0016728_5

 ヒメイワダレソウは南米ペルー原産の常緑多年草で、昭和初期に導入されたそうです。
 花はランタナそっくりで、葉は対生しています。日光を好み、また耐暑性も耐寒性もあって丈夫で成長が早く、茎は地面を這い、枝分かれして広がります。
 草丈も低いので、庭のグランドカバーとして利用されるそうです。広がりすぎて不適当との声もあるようですが。
 また、農家などで畦の草刈作業の省力化や除草剤使用の軽減のために、雑草抑制を目的にして、あぜ道や法面にヒメイワダレソウを植えるなどの実用例もあるそうです。
 今回見かけたものは、ごくわずかでしたので、どこからか逸脱してきたもののようです。
 花期は6~9月。

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2011年12月17日 (土)

スズメウリ(灰白色の実)

スズメウリ(ウリ科スズメウリ属):
 近くでは、毎年蔓性の雑草仲間と一緒にはびこりますが、夏季の間はたいてい他の雑草に隠れてなかなか気がつきません。

 秋、カラスウリが赤い実をぶら下げる頃には、まだ緑色の小さなほぼ球形の実をつけて、草叢に紛れています。ツルを引っ張ると姿が現れるという感じです。Photo

 スズメウリはやや湿ったところに生えるつる性1年草ですが、ときにツルの先が地下に潜って越冬することもあります。
 葉は長さ3~6cmの三角状卵心形で、しばしば浅く3裂します。また、雌雄同株なので、雌花、雄花ともに同じ株の葉の脇につき、花の下に子房がついているのが雌花です。
 花色は白。果実は径1cmほどの球形液果(漿果)で、若い実は緑色です。

 
 晩秋、他の蔓性雑草が弱りはじめ、まばらになり出した頃、灰白色に熟した小さな実を吊り下げるようになると俄然目に付くようになります。
 ただその前に、環境美化のための除草作業でその大半は無くなってしまうのですが。
 ”魔手“を逃れて、ひっそりとささやかな天然リースになっている情景を目にする時に、1年が過ぎ去るのです。 
 そしていつも、しんとした静謐の時間を感じてしまうのです。Img_05051215_2

R0019488

 
 灰白色に熟した液果の表皮は、赤く熟したホオズキのように、意外に丈夫ですが、指でギュッとつまむと破れて中から漿液とともに扁平で大きな種が飛び出します。
 そこで、カミソリで半分に切って見ました。種は整然と並んでいたはずですが、崩れてしまったようです。Photo_2

 
 一粒潰して種を数えてみました。この時は10粒ありました。R0019543

 この”剖検”の結果からも、スズメウリは、種だらけで、鳥が食べるとしてもあまり人気は無いのでしょうね。(なお雀の卵とは色も形も似ていません)
 花期は8~9月。分布は本州~九州。

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2011年12月16日 (金)

ヨモギハムシ

 昆虫類の姿も少なくなりました。この寒い中にうろついていたハムシがいたので載せました。

ヨモギハムシ(ハムシ科):
 12月はじめ、新しく伸びてきたヨモギにいた、濃い青藍色の金属光沢を持つヨモギハムシです。大きさ 8mm前後。別アングルで撮ろうとしたらポトリと落ちて行方不明になってしまいましたので画像は1枚しかありません。
 通常、黒色に近い青藍色のハムシですが、紫藍色や黄銅色の光沢をもつ固体もいます。上翅には4条の点刻列があります。
 草はらに多く、名前の通りヨモギなどを食べ、これらの植物の茎や葉上、および周辺の地表で普通に見られます。
 よく歩き回り、ほとんど飛びませんが、晩秋以降になると、産卵場所を探して地表を歩くお腹の大きなメスがよく見かけられます。
 成虫と卵で越冬する、と記載された例が多いです。出現時期は4~11月 、分布は日本各地。R0018849_2

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2011年12月15日 (木)

アキアカネ、クりオオアブラムシ、ツマグロヒョウモン(幼虫/成虫雄)、キタテハ、それぞれの冬支度

 昆虫もそれぞれの冬を迎え、命の連鎖にむかいます。

●アキアカネ:
 11中旬、さすがに少なくなったアキアカネでしたが、舗装農道脇に残った水たまりに産卵行動を繰り返しているペアがありました。
 短日時で干上がって、翌年の田植えが始まるまでは完全に乾いてしまうところなので、無駄骨なのですが・・・・・。
 トンボが減っていく一つの事例です。R001907020111120

 
●クリオオアブラムシ:
 11月下旬、公園の植樹に群がっていました。
 大きな体の♀と、小さい個体がたくさんいましたが、翅はなく、雄ではなさそうでしたがよく分かりません。
 10月を過ぎると♀と、翅のある体の小さな♂が現れて交尾し、卵を産み、卵で越冬します。
R0019184

Photo_2

 
●ツマグロヒョウモン:
 11月中旬、ほとんど終齢と思われる幼虫がコンクリートブロックを這っていました。
 かなり遅い時期だと思うのですが、これから蛹になって越冬するのでしょう。
 日だまりの草地では後翅がだいぶ傷んだ♂が日向ぼっこをしていました。
 もうまもなく終わりなのでしょう。Photo

 
●キタテハ(秋型):
 がんばるキタテハです。
 夏型より翅色が鮮やかで翅の切れ込みも大きな秋型キタテハですが、この個体はこれまでずいぶん辛酸を嘗めてきた様子。
 枯れた草地に降りて日だまりに翅を広げていました。
 後翅の裏側にある小さなL字型の白色模様が印象的です。
 まだまだこれからへこたれることなどなく、冬を乗り切っていくぞ、という姿なのでしょう。
 冬の間は物陰で静かに越冬します。暖かな日には日光浴の姿を見せることがあります。Photo_3
 

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2011年12月14日 (水)

クコの実

 用水路堤防の斜面にクコが赤い実をつけていました。まだ近くには餌になる柿の実も十分残っているので、鳥に食べられることなく残っているようです。R0019506

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 美味しそうに熟していますので、やがて小鳥に食べられることでしょう。
シャリンバイの実などより食べやすく、体にも良さそうだし。

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2011年12月13日 (火)

オニグルミの実

 11月中旬、ハイキングコースで斜面落ち葉だまりのそこかしこに、たくさんのオニグルミ(の実)が雨で転がったり、風で吹き寄せられたりして集まっていました。R0018886_3

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 空を見上げると、既に大部分の葉を落としたオニグルミの大木が枝を広げていました。R0018886_2

 
 オニグルミの実は、山の小動物、ネズミやリスの貴重な食べ物です。たくさん落ちていたのでお裾分けとして4~5個,いただいてきました。
 殻に穴があいていたら、丈夫な前歯で堅い殻をかじって穴を開けて中身を食べるアカネズミの食べたもの。
 きれいに2つに割れている実の殻は、殻の合わせ目にそって囓り、2つに割って食べるリスの食べたものです。こちらはいくつか見つかりました。
 オニグルミの殻は特別堅くて、ドライバーを殻の合わせ目に当てて金槌でとんとん叩いた程度ではなかなか割れません。
 石で思い切り叩くと、固い殻が飛び散ってしまいました。Img_0477

 実はそのままでも食べられ、味は濃厚で大変美味しいものでした。

 拾った残りは鉢に埋め込んでおきましょう。春になれば発芽するでしょうか。

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2011年12月12日 (月)

冬のスズメ

 スズメの個体数が減少している、という話は以前から聞いていましたが、先頃の報道(http://www.asahi.com/science/update/1116/TKY201111160153.html)によると、国内のスズメの個体数は過去約20年間で約6割も減ったと推定されているそうです。
 根拠も何も知りませんでしたが、子供の頃、スズメの一生の行動半径はせいぜい500mほどなので、ご近所のスズメとしてかわいがってやらなければ、と聞いた記憶がありました。
 ただ、飛べるようになった子スズメに足輪をつけて標識調査したところ、予想以上の長距離を移動することが分かった、という事を聞いた記憶もあります。
 それらはともかくとして、確かに、ご近所のスズメの数は減ったような気がします。

 冬になると立ち枯れた蘆の藪や、通信ケーブル、葉を落とした樹木などに群れて、やかましくさえずる情景を目にします。Pb250004

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 採餌や巣作り、子育てなどの生活に必要な環境条件が大きく変わったことが、姿が少なくなった原因なのでしょうね。
 近くの信号機に巣作りをしているのを見かけたりしていますから。

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2011年12月11日 (日)

2011.12.10皆既月食

 今回、2011.12.10の皆既月食は、NASAが提供する月食図からすると、日本が最も好条件の観測地域ということでしたので、がんばって見ることに。

 半影食が始まるという午後8時半頃には、全天薄い雲に覆われて、あいにくの空模様。
 しかしその後どんどん晴れていき、部分食の始まる頃からはほぼ完璧な晴天になりました。
 それと同時に気温もどんどん下がり、防寒具のないカメラはレンズが曇りだして(ピントが合わなくなったのでライトをつけてレンズを見ると”曇りガラス”になっていました)、その後は拭いてもすぐに曇って、また拭くの繰り返し。
 皆既食になってからは、レンズの曇りと(手持ちのカメラでは)光量不足で、長時間露出のせいで全部ピンぼけになりましたが、雰囲気だけは記録できたので、にわか素人観測はこれで満足です。

 半影食の始まり :10日20時32分 (肉眼では分からない)
 部分食の始まり :    21時45分
 皆既の始まり  :    23時06分
 食の最大     :    23時32分
 皆既の終わり   :    23時58分

1)半影食の始まり(写真中)前後:  (薄い雲のヴェールを被っていた1枚目だけは、画像処理ソフトで処理しました。)Photo

 
2)部分食の始まり(写真中)前後:Photo_2

 
3)70%食(写真中)前後:70

 
4)90%食(写真中)から皆既の始まり(写真下):90

 
5)食の最大(写真上)から、皆既の終わり(中)、そして部分食(下:12月11日、午前0時14分撮影)に:Photo_3

 寒かったです。

 《なお、次回の皆既月食は3年後の2014年10月8日の20時前ごろだそうです》

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2011年12月10日 (土)

ヘクソカズラ(さおとめばな)の実

 知らない人はまずいないヘクソカズラ。身近な生活環境に繁茂すると、その除去作業に携わる人達泣かせです。
 金網フェンスに、他の蔓性雑草仲間と一緒につるんで絡みついた茎が一斉に地際から刈り取られ、フェンスに絡んだものは手作業で取り除かれていきます。
 それでも、取り残されたものは、この時期には茶色の実をつけて、自然のリースになっています。R0019495cc

R0019494_2

 一粒つまんで潰してみると、やはり名前のにおいがするような・・・

 
 サオトメバナ、花はきれいですよね。臭みは?、かなり割り引いてやれば、それほどひどくはないと思うのですが・・・(撮影8月下旬)8r0016578

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2011年12月 9日 (金)

ツルマメの鞘/観察メモ

 ツルマメのはじけた鞘の観察メモです。

はじけて、くるくる巻いた鞘:R0019522

 
毛が生えている鞘の外側:Img_0458

 
鞘の内側:
 乾燥している時は白っぽい色。Img_0462

 
乾いた鞘の断面:
 マクロ的には2層から出来ているように見えます。黒っぽく見える上層が毛の生えた外側で、下層の内側は白く見えます。Img_0459

 
吸湿した鞘の断面:
 乾燥した切片を水に漬けると、2層がはっきり観察できるようになりました。Img_0473

 内側の層が湿度により伸縮してくるくる巻いたり戻ったりするのでしょうね。

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2011年12月 8日 (木)

ツルマメの鞘はじける

 秋に、雑草の草叢で繁茂して花をつけたツルマメですが、その頃には周りの雑草に隠れてさほど目立ちませんでした。(再掲)Photo_2

 
 そしてあたりの雑草が枯れたこの時期に、同じように枯れてはいるものの、予想外に長い蔓を張り巡らし、まだマメ果の鞘がついているものや、R0019513trn

 
 はじけた鞘がくるくる巻き、その力で種を放出した残骸がびっしりついている蔓がぶら下がっていました。Photo_3

 
 蔓をたぐり寄せて、種を放出してくるくる巻いている鞘を採取し、マメ果2個分の鞘を切り取りました。R00195201

 
 そしてそれを水中に漬けておくと、2時間ほどで、エダマメそっくりの、元の鞘の形に戻りました。これぞ”元の鞘におさまる”!?Photo

 放置して乾くと、再びくるくる巻いてしまいました(写真下)。これも植物の乾湿運動なのでしょうね。

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2011年12月 7日 (水)

オオバン、マガモ、ヒドリガモ(2011/冬)

オオバン:
 11月中旬、今シーズンも散歩コースの用水路で、オオバンの姿を見かけました。それ以来ほぼ同じ領域を行き来している様子で、ここで冬を越すのでしょうか。
 当地では通年は見かけませんので、季節と共に移動していくようです。バンより大きく、全長32~39cm。遠目には全身黒い色で、目は赤く、嘴と額板が白いので、すぐに見分けがつきます。

 食性は植物食傾向の強い雑食で、主に水生植物を食べているようで、浅い川底の水草を食べているのか時々逆立ちしたり、Photo

 
 岸辺の水面に垂れ下がったヨシの穂先を盛んについばんでいる様子が見られました。Photo_2

Photo_3

 オオバンは魚や昆虫なども食べるようです。湖沼、湿原、水田などに棲んでいます。北海道では夏鳥、本州以南では冬鳥もしくは留鳥。

 
マガモ、ヒドリガモ:
 調節池では、マガモやPhoto

 
 ヒドリガモPhoto

などが集まって羽を休めています。

 渡り鳥が運ぶとされる鳥インフルエンザの件もあって、昨今はあまり歓迎されない渡り鳥達です。

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2011年12月 6日 (火)

シャリンバイ

シャリンバイ(バラ科):

 町裏の遊歩道に植栽されているシャリンバイに黒紫色に熟した果実がたくさん付いています。R0018779_1

R0019010

 
 初夏には枝先にたくさんの白い花を上向きにつけていました。一見ブルーベリーに似て美味しそうな果実ですが、R0019028

 
 中に大きな種が入っていて、ほとんど果肉はなく、一粒囓ってみましたが、味も素っ気もないものでした。Photo_7

 
 実をシャリンバイ酒にして楽しむ愛好家もある、ということですので、ためしに10数粒の実に35mlほどの焼酎をくわえて1月ほど置き、”シャリンバイ酒”にしてみました。
 実の熟度や”品質”にもよるのでしょうが、「試作品」は赤紫というよりコーヒー色で、好みが分かれそうな特有の香りがあり、味は今ひとつ、というところでした。R0019215trm

 果実は鳥に食べられて分布を広げていきます。時々キジバトがやってくるのを見かけます。
 シャリンバイは本来、暖地の海岸に生える樹木だそうですが、大気汚染や強い刈り込みによく耐えるので、公園や街路、庭園などで必ずといっていいほどよく植えられている常緑低木です。
 花期は5~6月、花径10~15mm。果期は10~11月で、実径は大きなもので1cm前後。

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2011年12月 5日 (月)

近江(淡海)、大和(奈良)の遺跡巡り;カマドウマ、フクラスズメ、ヒメカンムリタケ、ウメノキゴケ、ベニバナボロギク

 12月1~3日まで、『近江(淡海)、大和(奈良)の遺跡巡り』の旅に行きました。
 2011.3.11想定外という東日本大震災と福島第一原発事故という人災からの復興に懸命に立ち向かう現代日本人の、やんごとなきご先祖様、またさらなるいにしえ人への、初めての表敬"お墓参り“などです。
 今回は、著名な外資系企業の技術者として在職中からの趣味が高じて、「専門ガイド」になってしまった“Kさん”や、古代史に造詣の深い教養人Oさん夫妻などの諸賢に混じって、全く素養も経験も持たない我が身には、日記も書けないレベルの旅ではありましたが、気分としては大変充実したものになりました。
 今回は、単に行ってきた、という自分用のメモで、中身はありません。

1日目:
 淡海の国の遺跡巡り。発掘作業現場や、文化財センター、博物館、各地の古墳群など12施設・遺跡など、多数見学・訪問。(日没が一番早い時期で、時間稼ぎのために前泊)
2日目:
 終日、大和(奈良県)明日香村周辺の飛鳥地域を中心に、いにしえ人の夢の跡を辿りました。歴代天皇陵、古墳群、その他遺跡など13カ所を巡りました。その一部の地図。
 ”素人も歩けば古墳にあたる”、といっても過言ではないほどのところでした。Img012

3日目:
 大和、山辺の道(天理エリアおよび桜井エリア)の古墳群や展示館、その他の遺跡など11カ所巡り。邪馬台国、卑弥呼の実像/虚像が入り交じるところも。(夜、新幹線で帰宅)

 
雑記メモ:
①岩屋山古墳玄室の巨石の隙間に潜んでいたカマドウマ(マダラカマドウマ):Photo_3

※岩屋山古墳(奈良県高市郡明日香村越):
 7世紀前半に築造された三段築造の方形墳で、一辺約40m、高さ約5m。ただし墳丘の西側は削平されている。
 石室は全長約16.7mの両袖式横穴式石室。南に開口。羨道はかなり長く、長さ12m、幅1.93m、高さ約1.8m。玄室は長さ4.72m、幅2.7m、高さ2.6mの大きさ。
 羨道の南端にある天井石には、扉石をはめ込んだと思われる溝が残っている。天井は一枚岩。側壁は下段三枚、上段二枚。奥壁は二段。上部はやや内側に傾斜。被葬者は不明。

●カマドウマは体長20~25㎜、コオロギ・バッタに似ていますが、成虫でも翅はなく、後肢が発達していて見た目の印象が悪い昆虫です。
 夜行性で、湿った暗所を好み、野外の洞穴、朽木などに群れていますが、人家の中、床下などにも侵入して徘徊するため、見つけると不快感を与えます。
 カマドウマ科で最もよく見かけるのはマダラカマドウマで黄褐色に黒色の斑紋がある種類。マダラカマドウマは7月上旬から9月下旬に多くみられますが、関西以南では年中みられるそうです。
 食性は雑食性で、虫や小動物の死骸、野菜などを食べますが、時には、掛軸や書物などを食害することがあり、博物館などでは文化財の害虫となります。
 分布は日本各地。

 
②牽牛子塚古墳近くの建物・外塀に張りついていたフクラスズメ( ヤガ科シタバ亜科フクラスズメ属 ):Photo_4

※牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)(奈良県高市郡明日香村大字越):
 7世紀中葉~8世紀初頭に築造された八角墳(八角形墳)で、終末期の古墳である。
大きさは墳丘対辺長約22m(石敷・砂利敷部分を含むと32m)。巨石をくりぬいて2つの墓室を設けた特異な内部構造で知られており、飛鳥時代の女帝で天智天皇と、天武天皇の母とされる斉明天皇の陵墓である可能性が有力になっている。
 岩屋山古墳から西方約500m地点にある。

●夜間、建物の灯りに向かって飛んで来てそのまま留まっていたのでしょう。
 フクラスズメは開張約85mmの大きさで、雑木林や平地に棲み、夜には灯火に飛来します。
(成虫は)樹液や熟した果物の発酵した汁などを吸います。前翅は褐色地に黒褐色の模様があります。後翅(下羽)には、閉じていて見えませんが、薄い水色模様があります。
 成虫は夏と秋の年2回発生し、秋に発生した個体は成虫で越冬します。
 「フクラスズメ」という名の由来は、成虫を腹側から見た時に、体がふさふさの毛で覆われている姿を、冬に雀が羽毛を逆立てて寒さに耐える様子になぞらえたものということです。
 なお、幼虫は黄色地に黒と赤の模様があるイモムシで終齢幼虫の体長は約7cm。外見には変異があります。食草はイラクサ科のイラクサ、カラムシなど。
 成虫出現時期は3~4月、7~8月、10~11月、分布は 日本各地。

 
③鬼の俎/雪隠・遺跡近くの棒杭に生えていたヒメカンムリタケ(テングノメシガイ科ヒメカンムリタケ属):Photo_5

※鬼の俎/雪隠(奈良県明日香村):
 風の森と呼ばれるこの地方に鬼が棲んでおり、通行人を騙してとらえ「俎」で調理して食べ、「雪隠」で用を足したという伝説があるという、花崗岩で作られた終末期古墳(7世紀後半・飛鳥時代)の石室の一部の遺構。
 元々は繰り抜かれた横口式石槨の石室(鬼の雪隠:明日香村平田)とその底石(鬼の俎:明日香村野口)で1つの古墳の石室だったものが、盛土が無くなったうえ、二つに分かれてしまったもの。

●鮮やかな黄橙がひときわ目立つヒメカンムリタケでした。
 本種は子嚢菌で、秋から冬にかけて、山地林内や林縁に生えます。西日本では本種が一般的だそうです。
 高さは3cm前後で、頭部は鮮黄色ですが、柄は汚白色です。画像だけ見たところ、姿形が類似したものにカンムリタケ(担子菌)、カンムリタケモドキ(子嚢菌)、またカベンタケやカベンタケモドキなどがありますが大きさ、その他に差異があります。

 
④櫛山古墳への道すがら、岩の上に着生していたウメノキゴケ(ウメノキゴケ科)の仲間(地衣類)と、草原に生えていたベニバナボロギク(キク科ベニバナボロギク属):Photo_6

※櫛山古墳(天理市柳本町):
 古墳時代前期後半(4世紀後半)に築造された大型古墳。墳丘長152m、中円部直径約90m、前方部の長さおよび幅とも60m、後方部の長さ25m。中円部の西側に前方部、東側に後方部を備えた双方中円墳で、埋葬施設は竪穴式石室に長持形石棺。
 白礫を敷き詰めた遺構や土師器の破片などが出土。中円部の頂上に築かれた竪穴式石室は昭和23~24年の発掘調査時、既に攪乱を受けていたことがわかったという。

●ウメノキゴケ(ウメノキゴケ科)は地衣類の1種で、外観は灰緑色の葉状。主として樹皮に着き、名前(梅の木苔)のとおり、ウメにもよく見られますが、他の樹皮にもよく見られ、また岩の上にも生え、石垣などにも着生します。
  排気ガスには弱いので都市中心部には少なく、大気汚染の指標とされています。
 分布は東北地方以南。
●ベニバナボロギクは、アフリカ原産の帰化植物1年草です。茎は直立し、上部でよく分岐し高さ30~80cm。葉は互生、倒卵状長楕円形で長さ5~20cm。
 紅色の花序が頭を垂れているのが特徴です。頭花は全て細い筒状花からなり、花冠の上部はレンガ色、下部は白色。花柱は2裂しています。
 花が終わった後の冠毛がほころびたところが襤褸布に似ているのでこのような名前がつきました。なお余談ながらノボロギク(野襤褸菊)も、同じような理由で名前がつけられたものです。花期は8~11月。

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バンの若鳥;クイナ

バン若鳥:
 毎年この時期になると姿を見せるバンの若鳥です。関東地方以南では留鳥ということですが当地の用水路にやってくるのはこの時期です。数は少ないです。
 鶏のような水かきのない足で、常に辺りを警戒しながら歩き回っています。水に入ると、頭を前後にカクン、カクンと大きく振りながらへたくそな泳ぎで遠ざかっていきます。
 成熟すると夏には額板が鮮紅色になります。Photo_3

 
クイナ(クイナ科):
 散歩コースの水路で見かけたのは初めてです。野鳥の専門家から、近郊の田んぼでクイナを見かけたという話は聞いていましたが、先日偶然に観察することができました。
 留鳥のカルガモや冬鳥のコガモが集まっていた用水路の草叢からスッと姿を見せました。コガモより小さいです。Photo_4

 
 動きは速く、周りで他の鳥が動くたびに草叢に駆け込んでは、茂みからしばらく様子を窺う大変警戒心の強い行動です。3r

 
 ときおり短い尾を上下にピクッ、ピクッと振って歩きながら、水中の何かをついばんでいました。。
 カルガモの群れを通り過ぎようとしていた時です。
Photo_6

 
 突然、何かに驚いたように草陰に駆け戻り、“ キョッ、キョッ、キョッ、またはキュッ、キュッ、キュッ”と聞こえる、連続した甲高い鳴き声を発しました。初めて耳にした鳴き声です。Pb100097

 この時見かけたのはこの1羽だけで、その後は見かけませんので、一時的に立ち寄っていっただけなのでしょうか。

 クイナは全長29cmほどの(ハトより小さい)大きさで、くちばしの下側は赤く、上側は黒い色をしています。下腹部に、白と黒の縞模様があります。
 北海道や本州北部では夏鳥、本州南部以南では冬鳥または留鳥といわれています。近年、栃木県、愛知県、尾瀬でも繁殖が記録されているそうです。
 警戒心がとても強く、また半夜行性で、湿地の草むらなどに棲息するたため、その姿を撮影するには根気が要るようです。
 食性は雑食性で、水辺を歩きながら魚や甲殻類、カエル、昆虫、ミミズ、草の種子などを食べるとのこと。

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2011年12月 4日 (日)

ハグロハバチ幼虫

 この時期、草はらでギシギシの葉を穴だらけにしているのは決まってこのお方、ハグロハバチの幼虫様です。さすがに群がっていると気持ち悪いですが・・・
 食事中は普通のイモムシスタイルで移動していきますが、Photo_2

 
 満腹すると休憩です。その休憩スタイルは例外なくとぐろ巻きです。”お尻”を上にして。
 その心は?Photo

 
 オーッと、これはとんだ失礼を。お食事中ではございませんでしたか。R0018737

 
 アー、すっきりいたしました。R0018738

 
 たらふく食べて、終齢幼虫になると黄橙色だった頭も黒っぽく、体も黒っぽくなります。R0018717

 そして地面におりて土中に潜り、蛹になってそのまま越冬します。春先に羽化して、全身真っ黒のハチになって地上に出てきます。
 ハグロハバチは多化性(1年に3回以上の世代を繰り返す性質)で、5~11月の間に発生を繰り返します。

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2011年12月 3日 (土)

ケラ

 まださほど寒くなかった11月の初め、ケラが1匹、田んぼ沿いの道端を這っていました。
どこに行くのかと見ていると、土の湿った軟らかそうなところで、モグラのような前足で穴を掘りはじめ、あっという間に潜り込んでしまいました。
 虫それぞれの特技です。R0018760

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ケラ(バッタ目ケラ科):
 大きさ30~35mmで全体が茶褐色のコオロギに近い昆虫です。体の表面には細かい毛が生えてビロード状になっているので、水をはじき、また土にもぐる時にも泥が付きにくいです。
 成虫の後翅は腹部より長く発達していて、飛ぶことができます。畑や草原の地中で暮らしていて、ミミズや植物の根などを食べています。
 他のコオロギ類と同様に、オスの前翅の翅脈は複雑で、鳴くための発音器官があります。鳴き声は「ジー……」とも「ビー……」とも聞こえる連続音で、地中から聞こえるため、日本では古来「ミミズの鳴き声」と言われてきました。
 メスの翅脈は前後に平行に伸びた単純なものですが、わずかながら発音できます。
 指でつまみ上げるとシャベルのような前脚をひろげて、”万歳、お手上げ!”の格好に。
「はずれ馬券」をばらまいて、お手上げ!の姿は、オケラになった、と親しまれて?!来ました。
 出現時期は4~11月、分布は日本各地。

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2011年12月 2日 (金)

マメホコリの仲間《変形菌》

 11月中旬、所用の合間の1日を、里山ウオーキングで過ごしました。普通に歩けば多分2時間くらいだろうと思いますが、例によってぶらぶら歩きのせいで6時間かかっていました。
 トレイル・ランニング(トレラン)のコースが大々的に整備されて、大会も催されているという観光案内ポスターを駅で見かけたことも頭の隅にあり、特に地図も持たないで出かけたものです。Blgr0018947

 まず武田信玄の正室三条夫人の菩提寺として知られる円光院に向かい、そこから山地に入ります。
 樹木見本園を一周してから躑躅が崎園地、そして案内標識に従ってトレイルランニングコースを上積翠寺展望地、深草園地と辿り、ここで午後3時を回ったのでトレランコースから出て車道をてくてく歩いて積翠寺バス停、下積翠寺、武田神社、そして出発地へというコースでした。
 トレランコースはよく整備されていて分岐地点には案内標識が出ているので迷う心配はありません。
 ただ2日前にかなりの降雨があったせいで少しぬかるんでいるところもあったり、イノシシが掘り返したばかりの跡がたくさんあったりしました。
 コース沿いの林間/林縁には随所に倒木や切り株の腐木があり、その上に、種類は限定的でしたが、変形菌がたくさん見つかりました。
 「マメホコリ」(→http://research.kahaku.go.jp/botany/henkeikin/2102a.html )の仲間だと思うのですが、詳細は分かりません。

 最初は樹木見本園で、切りそろえて積み重ねられた腐木の上でした。10591059

 
 その後も次々に見つかりました。欲を言えば別種の変形菌も見つかれば良かったのですが・・・
 以下、見つかった順に並べましたが、これは同一の子実体です。1340

 
 膜が橙色で、空気がぬけて凹みが出来たボールのような形の子実体。これはこのような種類なのか、まだ幼菌のせいなのか分かりません。1345 

 
 その他、コースで見つかった順に、別々の腐木に形成された子実体です。後で見ると、傍にヤスデが写っている画像がありました。子実体の大きさの目安になります。Photo_2

 腐った倒木や切り株の前に都度しゃがみ込んで、写真撮りをしている時、一度、上の方から何かが走る音が聞こえました。
 イノシシ?! とんでもありません、立ち上がる暇もないほどのスピードで、背後を駆け抜けて行ったのは、汗臭いおっさん、ではなく、吹き抜けた風に爽やかな香水の匂いを残していった若い女性トレイルランナーでした。
 人気のない林地で、怪しげな風体のおっさんが、倒木にすり寄って写真撮りという後ろ姿に、一層スピードが上がったのかも知れません。
 それはともかく、時代は変わっているのですね。

 
(メモ):
ヤスデ:
 見た目が不快で一般的に「ゲジゲジ」と呼ばれる体長20~30mmほどの虫ですが、住宅周辺で見かけるヤスデは一部の種のみで、ほとんどのヤスデは森林で生活しています。
 そして、主に土壌の有機物や枯葉につく真菌類を食べて、分解者の役割を担っています。

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2011年12月 1日 (木)

ツチグリ

 今年もいよいいよ最終月、お坊さんも走るほど慌ただしい時期になってしまいました。暇人は一層スローモーションで行きたいのですが。

 暇人ペースの記事です。

ツチグリ(土栗)(担子菌門ツチグリ科ツチグリ属):
 晩秋の山地林縁で、裸地斜面に1つだけ残っているのを見つけました。2日ほど前にかなりの雨が降った後で、外皮が星形に完全に開いていたので運良く目にとまったものです。
 もう発生時期は終わりです。(撮影2011.11.13)R0018889trm1113

 
 「腹の中に胞子をかかえた」腹菌類のツチグリは、広葉樹林、マツ林などの斜面や、裸土の崖などで普通に見られる中型のキノコで、ツチガキ(土柿)とも言われています。
 地中に埋もれるように発生した幼菌は扁球形で、袋状の内皮の中に胞子が入っています。その外側には皮質の厚い外皮があり、成熟すると外皮は7~10片に裂け、星形に開いて地表に姿をあらわします。
 成熟した菌体の外観は、星型の座布団の上に胞子の入った袋が乗っている形で、英語では「地の星」。
 外皮は主として2層の膜構造となっていて、内側の層が水分を吸収して膨張したり、乾燥して収縮することで(湿度に応じて)閉じたり開いたりするので「キノコの晴雨計」とも呼ばれています。
 そして乾燥時、外皮が胞子の袋を包むように縮む時には、袋が押されて袋の穴から胞子が放出されます。
 また胞子は、袋が雨粒で叩かれたり、物理的な刺激を受けたりする時にも穴から煙のように立ちのぼって放出されます。
 
 昔、登山道脇に並んで顔を出していたホコリタケやツチグリの袋を、通りすがりに小枝でぽんぽん叩いて、袋の穴からポッ、ポッと”煙”が出るのを喜んでいた脳天気な思い出があります。

 なお、このかわりもの腹菌類の仲間には食用菌のショウロや、ハタケチャダイゴケなどが含まれています。ちなみに、ツチグリも美味いかどうか経験がありませんが、幼菌は食べられているようです。(http://www.komisen.net/ke-koro.html)

 採取した標品を日の当たる地面に置いておいたところ、乾燥して外皮が閉じ始めていました。Photo_8

 
 そこで、あらためて厚手の紙ナプキンに載せて日当たりの戸外に置いたところ、外皮は完全に閉じ込んでいました。R0019166

 
 外皮が閉じた標品を、基部がぬれる程度に浅く水を入れたプラスチック容器に入れて観察したところ、90分後には外皮は再びかなり開き、R0018996150790cctrm

 
 2時間後に見たときには、最初に林地で見つけた時と同じまでに開いていました。この開閉反応は繰り返して観察できました。よく出来ているものです。R00190011700trmcc

 発生時期は8~11月、分布は日本各地。

(参考)植物の運動:
 オジギソウに指で触れると葉が折りたたまれたり、モウセンゴケに触れた虫が捕らえたりするなど、植物運動の仕組みには、
①成長運動:
 植物体の一部が他の部分より速く,あるいは大きく成長するために,植物体が一定の方向へ屈曲する運動で、植物の屈性や傾性は,この成長運動によるもの。
②膨圧運動:
 植物体の一部の細胞の膨圧に変化が起こり,細胞が膨張したり収縮したりする結果,植物の一部が屈曲あるいは変形する運動で、これによってオジギソウの葉に触ると折りたたまれたり、ネムやハギなどの睡眠運動や気孔の開閉などが起こるもの。 
③乾湿運動:
 湿度の変化によって起こる物理的運動で、多くは細胞の細胞壁の含水量変化による伸び縮み運動で、ツチグリの外皮開閉や、スミレやホウセンカの果皮がはじけたり、またシダの胞子のうがはじけたりする運動、などがあります。

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