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2012年4月

2012年4月30日 (月)

アジアイトトンボ

 夏日が続いた四月下旬、草地にイトトンボが飛んでいるのを見かけました。今シーズン初めて観察したアジアイトトンボです。近くにある、挺水植物の生えた池で羽化したものです。
 まもなくの立夏に先駆けて、初夏の気分に。

アジアイトトンボ雄:
 腹部第9節全体と10節下半分が青色です。(画像はクリックで拡大します)P4290001b_1

P4290001b_2

 
アジアイトトンボ雌:
 羽化後、しばらくの間はきれいなオレンジ色です。P4290001b_2_2

P4290001b_3

 
そして成熟すると、くすんだ緑色になります。(御用たしの最中でした。気がつきませんで失礼)P4290001b_1_2
    (写真はいずれも2012.4.29撮影)

アジアイトトンボ:
 4月中旬くらいから、いち早く水辺で姿を見せるイトトンボです。大きさは2.5~3cm。秋には10月中旬頃まで姿が見られます。
 羽化して間もない雌は、しばらくの間、あざやかなオレンジ色をしています。日が経つにつれてくすんだような緑色に変化します。
 (なお、よく似たアオモンイトトンボとは腹節の色で区別できます。) 

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2012年4月29日 (日)

キタテハ、ベニシジミ、コガタルリハムシ、チュウレンジハバチ

 春たけなわというところで周囲にも昆虫が目立つようになりました。

 春先一番に姿を見せたのはキタテハの越冬成虫でした。翅表面の鮮やかな黄橙色の鱗粉もはげ落ちてみすぼらしい風采でしたが、元気に飛び回っていました。Photo_4

 
 そしてこちらは新鮮な印象の別の個体ですが、越冬成虫が産んだ卵から孵化する夏型は、通常6月くらいから出現しますので(表面の翅色もくすんだ黄色)、やはり越冬した秋型のキタテハでしょう。Photo_5

 
ベニシジミ:
 晴れた日には、幼虫の食草のスイバ、ギシギシの葉が大きく育ってきた草地にたくさん飛んでいます。Photo_2

 
コガタルリハムシ:
 同じ草原にいるコガタルリハムシ成虫。雌の腹部は卵でパンパンに膨らんでいます。そしてそのすぐ傍で、産み付けられた卵から孵化した幼虫が群れをなして、ギシギシを穴だらけに蚕食していました。
 何もそこまでしなくてもと思うのですが、すべてが無事に育つわけでもなく、彼らにはそれが普通の生活なのです。Photo_3

 
チュウレンジハバチ:
 バラを食い物にするバラの天敵チュウレンジハバチ。飛んできたのは親バチで、

→訂正:2013.4.18
 下の写真は間違いで、チュウレンジハバチではなく、これは「ニホンカブラハバチ」の写真でした。
 チュウレンジハバチはこちらを参照して下さい。

 そばに居るのは、バラの新葉をあっという間に葉脈だけにしてしまう幼虫の群れ。
 まだ若齢幼虫で、しばらくすると頭部が黒くなって食害の速度が増してきます。
 仕方ありませんから見つけ次第、殺虫剤スプレーで駆除ですが、葉裏に隠れていますから見落としも。
 成虫も次々やってきてその繰り返し。少し油断すると手遅れになることも。毎年同じ繰り返しで、彼らにも都合があるのでしょうが、共存はなかなか難しいです。Blg2012424

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2012年4月28日 (土)

ヒトリシズカ

 20年数年来、毎年庭木の根元で、いつの間にかひっそりと白いブラシのような清楚な花を付けているヒトリシズカ。
 どうかすると見落として気づかず、花が終わり葉が大きく展開して目立つようになって初めて、存在に気がつくこともあるのです。
 狭い庭で、根茎も地中を広く伸びることはなく、ずっとほとんど同じ位置で、はびこることなく、さりとて絶えることもなく、振り向いてくれと媚びることもなく、名前の通りの営みを続けています。

 
 今年は寒かった3月下旬、芽生えに気づきました。1_2012322r0020569

 
 4月初旬、ヒトリシズカです、と春を告げ、2_46r0020966

 
 中旬に、あっ、咲いている!という状態に。2012410r0021101

 
 花を少し拡大してみました。白く長いのは雄しべの花糸で、3本ずつ合着しています。花糸の基部に葯がありますが、葯は3本の花糸のうち外側2本の基部にだけ付き、黄色い花粉が出ています。中央の花糸には付いていません。
 また緑色の壷のようなものが雌しべで、その先端の白っぽい部分が柱頭です。
 あまりのぞき込まないで、という風でもありましたが・・・R0011167

 
 そして下旬、気がつくと、2日続いた雨の中で、もう花が終わって折れ曲がったように横を向いた花茎に、丸い果実が房状に実っていました。花も実も、一人静かに時を刻んでいきます。Photo

ヒトリシズカ(センリョウ科):
 林床の木陰に生える高さ15~20cmの多年草です。春に芽を出して生育し、晩秋に地上部が枯れて冬は地下の根茎で越冬します。
 根茎は地中を横に走り、春にそこから芽を出し、たくさんの茎を直立させます。葉が完全に開ききる前、茎頂に穂状花序をつくり、ブラシ状の白い花を付けます。
 白い糸状の部分は雄しべで、花びらや萼はありません。花穂は通常一本ですが、まれに2本つくことがあるそうです。
 葉は楕円形で縁に鋸歯があり、茎を囲むように2枚ずつ付きますが、節間が短いため4枚が輪生する様に見えます。
 花期は4~5月、分布は日本各地。

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2012年4月27日 (金)

ダイサギ、アオサギ

 白鷺の仲間では最大で、体長およそ90cmのダイサギ。同じ所にチュウサギ、コサギが整列していれば見分けがつきますが、単独でやってきたダイサギについては、今まで、それらしい個体を見かけることがあっても判断が出来ませんでした。
 季節によって婚姻色が現れたり、くちばしの色が変わったりして素人にはさらにわかりにくくなります。
 4月初旬、用水路の枯れたアシの傍に、長く伸びたレースのような飾り羽根をなびかせてたたずむ1羽のサギの姿がありました。
 .写真を撮って帰ってから図鑑など首っ引きで調べて見て、今回は繁殖期を迎えたダイサギではないかと判断したものです。

 クチバシは繁殖期の春から初夏にかけて黒く(それ以外の時期では黄色です)、また(繁殖期には)胸や背中に長く白い飾り羽が生えています。(写真はクリックで拡大します)2p3251493_2cc

P3251493_5cc

 
 口角(嘴の合わせ目のライン)は眼の後方まで延びていて、(チュウサギは目の下まで)、目先に緑色のかかった婚姻色が現れていること、また踵(かかと)から上の部分が赤くなっていること、等の特徴が見られました。
 (なお、トリの足ですが、肢(あし)は上から腿(もも)、膝(ひざ)、脛(すね)、踵(かかと)、ふ蹠(ふし)、そして趾(あしゆび:第1趾~第4趾)という構造順で、腿のように見える部分は実は脛で、足の折れ曲がる部分は人間でいうと踵にあたります。本当の腿や膝というのは、羽に隠れて見えていません。)
 (参考:http://www3.famille.ne.jp/~ochi/kaisetsu-01/05-te-ashi.htmlPhoto

 日本では夏鳥(チュウダイサギ)、または冬鳥(オオダイサギ)2種類の亜種ダイサギが観察されるため、渡り鳥ではあるものの、ほぼ通年、見ることが出来ます。
 写真の個体がいずれなのかは分かりません。

 
アオサギ:
 年中おなじみで、田んぼや池端にボーッと突っ立っている姿を見かけます。日本で見られるサギ仲間では最大で、体長約93cm。
 あまり青くはありませんが、たまたま飛び立つときに羽色が青く写りましたので掲載しました。P3281630

Photo

 アオサギは北海道で夏鳥、本州・四国で留鳥、 九州では冬鳥。

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2012年4月26日 (木)

ヒメギス(若齢幼虫)

ヒメギス若齢幼虫(キリギリス科):
 
 (2012..4.25)風が強く、曇り空で、時々晴れ間がのぞく日中、それでも1輪開花したセイヨウタンポポの黄色い花に、ヒメギスの若齢幼虫が止まっていてよく目立ちました。
 先週末にも見かけましたが、その時は直ぐにピョンと逃げられて撮れませんでしたが、今回は風に揺れる花に乗って逃げないでいたのです。P4250006_1

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 昨年、枯れたヨモギの茎に産みつけられた卵が、4月上旬に孵化してまだ間もないもののようでした
 大きさはおよそ10mm以下と小さく、体色は成虫と同じように全体に黒っぽく、背面はやや薄い褐色。そして胸部後方に白線の縁取りがあります。

 2ヶ月もすれば成虫になります。幼虫時期にはもっぱら草食性ですが、成虫になるとアブラムシや小型の昆虫などを食べるようになります。
 成虫の大きさは17~27mm、出現時期6~9月。全身が黒褐色で、背中は褐色(または緑色のものもいます)。
 胸部の後方は白線で縁取られています。翅は一般に短いですが、長いもの(長翅型)もいます。分布は日本各地。

余談:
 この日、ライラックが満開になりました。R0022123

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2012年4月25日 (水)

キリウジガガンボ

キリウジガガンボ(切蛆ガガンボ):
 日中、自宅の外構壁にくっついていました。近くで普通に見かけるガガンボです。(画像はクリックで拡大します)R0021717cc2

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 幼虫の頃はウジ虫を半分に切ったような姿をしていることから "キリウジ"の名前。
 成虫はこれから田んぼ地域でも時々見られるようになりますが、その幼虫は水稲の育苗箱の底から内部へ侵入して根を食害したり、また苗代期に早苗の根を食べたりする稲作の害虫です。

 よく見ると、胸からヤジロベエの足のようなものが左右に出ています。R0021723trmcc

 これは同じ双翅目仲間のハエ、カ、アブの後翅が退化したもので、平均棍(へいきんこん)という器官です。
 その機能について、以前は、飛ぶ時に物理的にバランスを取るものと考えられていましたが、最近は、その振動により角速度を検出する感覚器と考えられ、これを除去すると飛べなくなるのだそうです。(参照:Wikipedia平均棍)

キリウジガガンボ(双翅目(ハエ目)ガガンボ科):
 大きさ:体長15~18mm、翅長18~20mm、(幼虫は稲、麦の根を食害する。)成虫は花の蜜などを食べる。生息地は畑、田んぼなど。
 出現時期は3~11月、 分布は本州、四国、九州。

 
その他ガガンボ:
 キイロホソガガンボPhoto

 
 オビコシガガンボPhoto_2

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2012年4月24日 (火)

ヒシバッタ(ハラヒシバッタ)(そのⅠ)

ヒシバッタ(ハラヒシバッタ):

 枯れ草の堆積した草地で何かがピョント跳んで、また枯れ草の間に飛び込んだのをのぞき込んで見つけました。
 ペアのようです。R0021322trma

 
 直ぐそのあとに見失いましたが、別の個体がコンクリート階段の上に跳んだのを見つけて追っかけ。
 暇人でなければ出来ません。
 ヒシバッタです。大きさは9mmほど。一対の黒い斑紋がありました。R0021325

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 ヒシバッタは体長は5~10mm足らずの小さなバッタです。上から見た翅の形がひし形をしているのでこの名前。
 庭の片隅や草原など、どこにでもごく普通に生息していて、珍しいバッタではありませんが、地表にいても体色が保護色になり、小さいこともあって、視界の中でピョンと跳ばない限り、まず気がつきません。
 草地を踏んで歩くと、ピョンと跳ねて、たまたま裸地に下りるとヒシバッタとわかりますが、近寄ると直ぐに跳びはねて地面の色に紛れて見失います。
 一般的には体色は灰褐色で、黒い斑紋が前翅に1対ありますが、体色や斑紋の形には変異が多く、無紋の個体も見られます。
 生態は地上性で、植物の葉や腐り始めた落ち葉などを食べています。数種類のヒシバッタがいるそうですが、その分類はとてもむずかしいとのこと。
 出現時期は4~10月、分布は日本各地。

  次の記事が こちら にあります。

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2012年4月23日 (月)

白化オオイヌノフグリとタチイヌノフグリ

 堤防の草原では 春先にいち早く生えてきた小型の雑草に覆い被さるように、大型の雑草が勢いを増しています。そして周囲を大型雑草に囲まれてきた小型雑草類は埋もれて日照を奪われないように精一杯、草丈を延ばして背伸びしています。

 一方、同じ時期の田んぼ沿い農道やあぜ道では、田植え前の準備作業として散布された除草剤によって、春先から生えていた小型の雑草は既に枯れ死して姿を消したり、茶色に変色、枯れ始めたりしています。
 そんな畦道に、除草剤に耐えて生き延びて、白化した花をつけたオオイヌノフグリの一叢が残っていました。
 なお、本種にはごく稀にシロバナが見つかることがあり、シロバナオオイヌノフグリと呼ばれることがあります。
 だいぶ前に出かけた先で一度だけ、不確かですが、そうではないかと思う事例を目にしたことがありました。1

 
 除草剤に無縁の草原では、元気よく大きく花茎を延ばし、鈴なりの”シンボル果実”をつけていたオオイヌノフグリです。2blg

 
タチイヌノフグリ:
 オオイヌノフグリと同じ環境に、少し時期が遅れてタチイヌノフグリが混生しています。どちらもひどい名前ですが、一度聞いたら直ぐ名前が覚えられる利点はあります。 
 花はタチイヌノフグリの方がかなり小さいですが、花色は濃い青色です。オオイヌノフグリ同様、めしべに花粉がつくと花弁がぽろっとはずれる性質があります。1_2

 
 ”シンボル果実”2

 
 花同様に”シンボル果実もオオイヌより”小ぶりです。3

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2012年4月22日 (日)

ナズナとイヌナズナ

ナズナ(ペンペングサ):
 ありとあらゆる所に生えて知らない人のない春の七草の一つ。今頃は休耕農地などを一面に覆い尽くしている光景も見られます。
 ここまでくると,春の七草として親しむ,という風情は通り越していますが。白色4弁花を総状に付け、ハート型の果実もいっぱい付いています。Photo_2

 
イヌナズナ:
 出かけた先で、草刈りが終わった後の堤防に黄色い花をつけた数株の塊をみつけました。一見ナズナに似ていますが、1r0020968

2r0020977

 
 毛深いこと、3r0020974

 
 黄色い花をつけること、果実は長楕円形であること、Photo_3

 そして「都市化を嫌う草」といわれ、人の活動による攪乱に伴って,少しずつその数を減らしているとされています。
 確かに近郊では一度も見たことがありませんが、里地に行けばまだ普通に見られます。

 葉はへら状長楕円形で毛が密生しているため白緑色にみえます。春から初夏にかけて花茎が立ち上がり、黄色い4弁花が総状に付きます。
 花後に長楕円形の果実をたくさんつけます。果実表面にも,ルーペで観察すると短毛が密生しています。
 ナズナに似ているのに食用にもならず、役に立たないので、頭に”動物”の名を冠して「犬薺」の名前です。
 イヌガラシ、イヌゴマ、イヌビエ、イヌムギ、イヌザンショと、枚挙にいとまがありませんが、これでは世の多くの有能なお役立ちワンちゃんにあまりに失礼と思うのですが、そこは人間の勝手で・・・

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2012年4月21日 (土)

タヒバリ、ホオアカ

タヒバリ(セキレイ科)(冬鳥):
 全長16cm。昨秋、本州以南にやってきましたが、もう北にお帰りの時期です。曇り空の元、ピンボケ写真ですが、羽色は夏羽になっているようです。1

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ホオアカ(ホオジロ科)(留鳥/漂鳥):
 手ぶれピンボケになりました。
頬の色が赤茶色です。ホオジロよりやや小柄で全長約16cm。留鳥(または漂鳥)ですが、近くで見かける機会はごく少なく、特に夏期には見かけません。P4181853_1cctrm

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2012年4月20日 (金)

マルクビツチハンミョウ

 4月中旬、堤防整備工事が終わったばかりで、乾燥して滑りやすい裸地斜面を、一匹の濃紺色の金属光沢を持つ異形の甲虫が、前翅からはみだした大きくやわらかな腹部の重い体を引きずるようにヨタヨ登っているのに遭遇しました。
 体長およそ25mmほど。見つけたのは初めてです。

 翅が退化して飛ぶことが出来ず、背中がむき出しの「マルクビツチハンミョウ」という甲虫でした。(画像はクリックで拡大します)1r0021074

2r0021074

 
 小粒の土塊があるとそれを抱え込んだままゴロリと転がったりして、何とも不様です。そしてしばらくそのまま動きません。3r0021094trmcc

 
 さわったり突っついたりすると,死んだマネ(擬死)をしてしばらく動かなくなるそうで、やったことはありませんが、同じ状況だったのでしょうか。(この際、触ると関節からにじみ出る体液に毒性分カンタリジンが含まれていて直接触れると危険だそうです。) 4r0021096

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 本種は、ツチハンミョウ科に属する有毒昆虫として、また地中に造られたハナバチ類の巣に寄生するためにギャンブラー的な生活史を有し、過変態するという特異な習性をもつ昆虫として知られ、『ファーブル昆虫記』にも登場しているそうです。
 そのギャンブラー生活ぶりはWikipediaで紹介されています。(→Wikipwdia:ツチハンミョウ、成長と過変態: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%81%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9F%E3%83%A7%E3%82%A6

 ぶよぶよした腹部には数千個の卵を持ち、地中にまとめて産卵します。孵化した幼虫は付近の花に登り、蜜を集めに来たヒゲナガバチその他のハナバチ類にとりつき、地中にあるハナバチの巣穴に進入して寄生します。
 巣穴で卵を食べたあとも貯められた花粉と蜜を食べて成虫になり、早春から初夏にかけて出現します。
 ただ、このプロセスはそう簡単には運ばないため、たくさんの卵を産まなくてはならず、またそれまで鳥の餌にされないためにカンタリジンという猛毒をもって身を守っているのです。
 子孫の繁栄、将来はギャンブルにゆだねられているのです。何という生き方を選んだことでしょうか。
 成虫出現時期は3~6月、分布は日本各地。

※なお、この後(3年後の2015/4)再び観察した新しい記録記事がありますので、必要ならご覧下さい。

 なお,同じツチハンミョウ科のマメハンミョウは土中のイナゴの卵に寄生し、また同じように猛毒のカンタリジンを持っています。こちらは見かけるときはたいてい群れています。
 やはり特異な進化をしているのですね.

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参考図書:
 「但馬・楽音寺のウツギヒメハナバチ-その生態と保護」 
    前田泰生(著) 海游舎(2000/05)刊

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2012年4月19日 (木)

もうすぐ田植え、カルガモ、キジ

 移りゆく自然の美と、人の世の一抹の哀感も添えて、散る桜 残るさくらも 散るさくら。 
田起こしが終わり、導水管の蛇口が開けられて水張りが始まった田んぼにも、春の名残を告げながらはらはらと舞っていました。
 近郊ではもうすぐ田植えが始まります。1a

 
 水張りの終わった広々とした田んぼには、目には見えない生命の躍動感が感じられます。(画像はクリックで拡大します)3p4171809trmcc_2

 
 早速、すぐ傍の水路からやってきたカルガモが歩き回っています。田植えの直後に歩き回られると、苗が浮き上がって活着しなくなる被害が出るため、農家では嫌われます。
 年中この辺りにすんでいるカルガモ、気をつけてもらわなくては。Photo

 
 水張りの準備が進んでいる田んぼの向こうからケーンというキジの鳴き声が聞こえました。R0021409cc

 
 望遠でのぞくと、100mほど向こうにある用水路の堤防の上に伸び上がっている姿を認めました。P4181857trmcc

 別の場所からも声がしました。他にもいるようです。春の田んぼ。

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2012年4月18日 (水)

まだいるツグミ、ヒドリガモ、コガモ、そしてモズ

 ツバメが飛び交う季節になって、冬鳥の姿がほとんど見られなくなりましたが、ツグミ、ヒドリガモ、コガモはまだ居ます。そして留鳥/漂鳥のモズはまだ平地でうろうろしています。
 しかし旅立ちの日も、また移動の日もそう遠いことではありません。
 冬鳥達はしっかり体力をつけて万全の体調で北国に帰ってほしいものです。

ツグミ(冬鳥):
 いつも同じスタイル。P4171825

 
ヒドリガモ(冬鳥):
 堤防に上がって、草地を歩き、萌えだした若草を食べていました。いずれも見た目は丸々太って美味しそうです。(でもつかまえて食べないから心配しないで)
 不審のまなざしですが、見納めでしょうか。Photo_3

 
コガモ(冬鳥):
 もうほとんどがつがいになっています。Blg

Photo_2

 
モズ(留鳥/漂鳥):
 4月はじめに、公園の芝草地で餌を探していました。田植え間近になるまでは、農家の庭木で叫んでいます。P3131121

 昨秋、山地で暮らしていたものは里地へ、また北日本にいたものは南に移動してきました。
 そして晩秋に高鳴きをしてなわばりを確保して越冬したものは、2月頃からその場所で繁殖し、その後、4月中頃までにひなを育て終ったら、親鳥はふたたび子供を連れて高原や北日本へ移動して行きます。
 近郊ではけたたましい鳴き声もまもなく聞かれなくなり、静かになります。

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2012年4月17日 (火)

春の野草:ショウジョウバカマ、セントウソウ

ショウジョウバカマ(猩々袴)(ユリ科ショウジョウバカマ属):
 平地の林床に植えられていた株です。山地で雪の残る風景に似合う植物なのですが。
 本種は垂直分布域が広く、人里近くの田んぼの畦道から高山帯の高層湿原まで、やや湿った場所に生える常緑多年草。 
 葉は根本から多数出てロゼット状に広がり、形はやや広い線形でなめらかで、光沢があります。
 花茎はその中から出て高さは10~20cm、先端に横向きに花が付きます。花の色は生育場所によって、淡紅色、紫色、白色と変化に富んでいます。
 花期は低地では3~4月、雪渓が残るような高山では6~7月になります。分布は日本各地。1

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セントウソウ(仙洞草)(セリ科):
 山地林床に自生したものと,移植された株です。
 山地の林内に生える多年草で、高さ10~30cm、葉は1~3回3出羽状複葉で、小葉は卵形や3角形、小葉や切れ込みの形は多様です。
 複散形花序に白色のとても小さな花をつけます。目立たないひそやかな野草です。
 花期は3~5月、分布は日本各地。Photo_4

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2012年4月16日 (月)

春に咲く草木の花(ミスミソウ、ヒメリュウキンカ、ネコヤナギ、ミツマタ、ナツボウズ)

 暖地ではもう時期遅れになりそうな記事になってしまいました。目新しいものではありませんがメモ記事として掲載しました。

ミスミソウ(別名ユキワリソウ)(キンポウゲ科ミスミソウ属):
 写真は自然植物園で観察したものです。
落葉樹林の林床や崖などに生育する常緑多年草で、石灰岩地域に多いそうです。
 根出葉は三裂し、裂片の形が三角形で先端は鈍頭です。3~4月にかけ、地下茎から高さ10~15cmの花茎を出し、頂端に1つの花を咲かせます。
 顎片のように見えるのは茎葉であり、花弁のように見えるのが顎片であって、花弁はありません。
 花弁のように見える顎片の数は6~10と変異があり、色は白色や青・紫・赤など各種バリエーションがあってきれいです。
 花期は3~4月、分布は本州中部以西~九州。Photo

 
ヒメリュウキンカ(キンポウゲ科):
 自然植物園で観察しました。
ヨーロッパ原産。低山や湿った草原、湖沼周辺の林床などに自生します。園芸用に流通もしています。
 花期3~5月、分布は本州、九州。4r

 
ネコヤナギ(ヤナギ科ヤナギ属):
 水路端に自生しています。
高さ0.5~3mほどの落葉低木。里山や平地の水辺に広く自生しています。花芽は秋にでき、赤褐色の帽子状鱗片に包まれて越冬します。
 雌雄異株で、雄株と雌株がそれぞれ雄花と雌花を咲かせます。雄花序の雄しべには赤い葯がついていますが、熟してくると先端が割れて黄色の花粉を出します。
 雌花の花序は雄花序より小さく、白い絹毛に包まれて銀色に光ります(写真下)。熟すと黄色の雌しべがたくさんのぞき、果期には長く伸びます。
 花期は3~4月、分布は日本各地。Photo_3

 
ミツマタ(三椏)(ジンチョウゲ科):
 黄花、赤花ともに畑の傍に植えられたものです。
ミツマタは中国原産の落葉低木で、樹皮中の繊維が強靱なため、日本では江戸時代から和紙の原料に使われるようになりました。名前は、枝が3つ又に分かれているように見えるから。
 春(3~4月)、葉が出る前に黄色の球形頭状花をつけます。花弁はなく、黄色く開いているのは萼の内側です。
 萼の外側は絹毛が密生していて、蕾(ツボミ)がまだ固い頃は銀色ですが、開花が近くなると黄緑~黄色を帯びてきます。
 花が赤色の品種(園芸種)もあります。R00206371

 
ナツボウズ(別名オニシバリ)(ジンチョウゲ科):
 自然植物園で観察しました。
暖地の山地落葉樹林内に自生します。花芽(つぼみ)と葉が秋口に出てそのまま越冬し、花は春に開花し、また新しい葉も広げますが、葉は7~8月には落葉してしまうというめずらしい生活史を持っています。
 この、夏には葉をすべて落として“坊主”になる、というところから,ナツボウズの名前です。 
 また本種は樹皮が丈夫なため、鬼でも縛ることができるというのでオニシバリの名前もあります。
 雌雄異株で、3~5月、葉腋に萼筒の先が4裂した黄色の小さな花を束状につけます。花に見えるのは萼で、花弁はありません。萼筒は黄緑色です。
 雄花、雌花の区別は大きさが異なるとされますが、わかりにくいです。ジンチョウゲの仲間で、開花期には芳香が漂います。7月頃、赤い小さな実をつけますが有毒です。
 花期は3~5月、分布は本州(福島県以西)~九州。3r

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2012年4月15日 (日)

セリバオウレン

 山地に自生したセリバオウレンを一度は見たいと思っていたのですが、なかなか叶えられないため、3月下旬に自然植物園に見に行きました。
 林床に植えられていましたが、春先も寒暖の差が大きかったせいもあり、葉は赤味を帯びてあまり元気がありませんでした。花は両性花が目立ち、雄花もわかりましたが、残念ながら雌花は見つかりませんでした。

深い切れ込みのあるセリに似た葉:Photo

 
雄花:R0020729_11trm

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両性花:R0020729_2

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※セリバオウレン(芹葉黄連)(キンポウゲ科オウレン属):
 山地の林内に生える常緑多年草で、雌雄異株です。
 発達した黄色の根茎があることから名が付きました。
 草丈は約10cm。葉は根生で、2回3出複葉。小葉はセリの葉に似て深裂しています。
 開花とともに新しい葉を展開し、古い葉は枯れます。
 茎頂は分岐して3つの花を付けます。花は直径1cmほどで、雄花、雌花、そして両性花があります。
 小さな帯黄色へら状の部分が花弁で8~10個、白い花弁のように見えるのは萼で、萼片は5~7個です。
 花期は3月~5月(暖地では2月下旬には花が見られるようです)、分布は本州、四国。

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2012年4月14日 (土)

サクラにシジュウカラ

 3月下旬、サクラのつぼみは固いままの林地で木道の上に降りて、木の隙間に潜む獲物を盛んにほじくっていたシジュウカラ。1p3151194

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 もう今は、満開の桜が散り始めました。その中から、ツピー・ツピー・ジュクジュクという鳴き声が聞こえてきました。シジュウカラです。
 乱暴者ヒヨドリの花チラシよりは、エレガントなシジュウカラのほうが似合う、日本画の雰囲気を持った風景になりました。Photo

 今日は終日雨の予報で、季節は葉桜へと進んでいきます。

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2012年4月13日 (金)

シロバナヒメオドリコソウ

 生えていたのは、所用で出かけた市街地の道路と電車線路の境界になっていて、雑草も少ないわずかな空き地。どうしてこんな所に、と思ったものです。

 通常のピンクの花の株に混じって、数本のシロバナの茎が目立ちました。茎の上部の葉も、普通種は赤紫色に色づきますが、シロバナの葉はアルビノで色素が脱落しているため、白緑っぽい感じです。1nc

 
 株元まで詳しくは観察しませんでしたが、茎は株元から分岐して立ち上がりますので、株数はごく少数だったものと思います。2r0020930

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 草姿には清楚な雰囲気がありました。なお、在来種のオドリコソウは、以前に山地で見かけたことがありますが、もはや都市部近郊ではほとんど見られなくなっています。
 余談ながらスミレや、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オドリコソウの種子には「エライオソーム( (Elaiosome)脂肪酸、アミノ酸、糖からなる化学物質)」と呼ばれるものが付いていて、アリの大好物で、そのため種子はアリによってあちこちの巣穴へ運ばれていきます。
 そしてアリはエライオソームを食べた後でその残骸の種子をゴミとして巣穴から外へ捨ててしまいます。これが「アリ散布」と呼ばれる、道端の雑草が選んだ生き残り戦略の一つとしてよく知られています。
 このシロバナもそのおかげでここに根を下ろしたのでしょうか。

 ヒメオドリコソウ:
 ヨーロッパ原産の帰化植物、越年草で、オオイヌノフグリ、タンポポ、ホトケノザと並んで、春の野原を代表する花の一つ。通常、花色はピンクの唇形花です。
 そしてまれに、アルビノ個体が存在することが知られていて、シロバナヒメオドリコソウと呼ばれていますが、実際に見つけたのは今回が初めてです。
 近くの田んぼ道や堤防草地にはあちこちで群生していますが、そこでは今まで見たことがありませんでした。
 なお本種は除草剤などの農薬や肥料などの影響で花の色素が抜けるいわゆる”白化現象”を起こすことも知られていますが、そのような個体は上部の葉もクリーム色に変色したり、周辺の草と共にしおれたり枯れたりしているので、突然変異のアルビノ(白化)とは区別できます。
 通常、花の色は植物種の生存戦術(花粉媒介者(ポリネーター)誘引のためのシグナル形質の一つ)として意味づけられた固有の進化とされていますが、それを突然変えるということはどのような意味があるのでしょうか。
 多数派にならない事を見れば、あまり有利なことではないのかも。 

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2012年4月12日 (木)

サクラにヒヨドリ

 近隣で開花が遅れていたサクラも、今週半ばには満開から散り始めになりました。

 先週末、好天に恵まれて菜の花は満開でしたが、肝心のサクラは未だ5分咲きほどの「サクラの名所」は、県立公園になって整備も一段と進んだこともあり、お花見を待ちかねた人出で賑わっていました。1

 
 今は散り始めています。12

 
 近くの小学校校庭の桜は1年生の入学式に合わせたようにほぼ満開になり、父兄と一緒に門をくぐっていく親子の、ほほえましい姿を祝っていました。Nc

 
 そしてピーヨ・ピーヨとやかましいのは花チラシのヒヨドリ。先日までは、未だ芽吹きの始まらない、農園の傍のイチョウにとまり、日曜園芸家が一生懸命につくっているキャベツを突っついては次々に穴を開け嫌われていたものです。P3291687_2

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 サクラの開花と共にやってきて、おでこと嘴を花粉で黄色に染めながら花の間を飛び回っていました。そのうち花柄ごとちぎって落とす狼藉を働きます。

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2012年4月11日 (水)

ハルトラノオ

 自然植物園の片隅に一株、咲いているのを見つけました。写真が上方からしか撮れない所だったので、全体の様子が伝えられません。草丈は10cmほどの小さなものです。
 タデ科植物で、あまり見栄えのするものではありませんが、自然に自生(群生)しているものならまた違う感じ方をするかも知れません。R0020721_2

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ハルトラノオ(春虎の尾)(タデ科イブキトラノオ属):
 山地の木陰や木漏れ日があたる砂礫地に生える多年草。総状花序に白色の花を密に付け、この様子を虎の尾になぞらえたもの。
 地下には長く太い根茎があります。根生葉は卵形から卵円形で、長い柄があります。
 茎の高さは10㎝前後になり、1-2枚の茎葉をつけます。茎の先端に長さ15~35mmの花序が付きます。なお花に花弁はなく、白色花弁状の萼が5深裂していて、長さは2~3mmになります。
 萼より長い雄しべが8個あり、糸状の花柱が3個あります。花期は4~5月。日本固有種で、分布は本州、四国、九州。

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2012年4月10日 (火)

コサギ

 春のコサギです。繁殖期に入った様子で、胸や背中にきれいな飾り羽根のレースが、さらに頭の後ろに長い冠羽が2本ついた“春のドレス”をまとっていました。
 風になびくと大変きれいでした。目先に出るピンクの婚姻色は(写真では)まだはっきりしません。

では、これから小魚漁に行きます。
 狙い定めて・・・ 1

 ゲッ、泥水飲んだぁ 、このォー

 
今度はきっとうまくいく・・・Photo_5

 飾り羽根の付いたドレスをまとい、頭に長い2本の冠羽をつけて着飾り、踊りをおどって、やっと小物をゲット。ヤレヤレ。

 
今度はここから追い出してぇ・・・Photo_3

 うーん、口に入ったのは水ばかり。ダメだぁ。

 
ここは良さそう・・・ここを探ってみよう・・・Photo_4

 チョコマカ動く小物に合わせてステップを踏んで、華麗に舞ってみたものの、またも逃げられたぁ。

 
次はここからやってみますね。50130_3

 チョン、チョン、ドボン、プワー、またまた逃げられた。

 ”舞い踊る姿”は華麗でしたが小魚もなかなか素早くて簡単には捕まらない様子。もっと大物狙いの方が効率的なのでしょうがねえ。
 マ、私ら、あくせくと効率だけで生きているわけではないから・・・

 シラサギ仲間では一番小さいサギです。クチバシは年中黒く、脚も黒色ですが、足の指は黄色です。
 町裏を流れるごく浅い排水路や、用水路のほとり、また水田などで年中見ることができます。
 水辺では他のサギが獲物をジッと待つことが多いのに対して、コサギは歩き回っていることが多く、水深の浅い水路に下りると、片足を使って”ドジョウすくい”の要領で隠れた獲物を追い出して捕らえる行動をよく見かけます。

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2012年4月 9日 (月)

コブシ(辛夷)咲く(2012/4)

 千葉県立関宿城博物館の近くにある中之島公園に、昔から有名なコブシ(辛夷)の大木があります。
 花開くと、遠目にもこんもりと白い塊のように見える巨木は近隣の春を告げるシンボルツリーでした。
 先日見に行ってきました。残念ながらつぼみの数がとても少なくて、かなり寂しい開花でした。(1枚目の写真はクリックで拡大します)R0020982

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 たまたま傍で写真を撮っておられた地元のカメラマンの話では”こんなに花が少ないことはめずらしく今年は最悪”、ということでしたが。
 ちなみに私には、初めて見た時の満開で真っ白い巨木しか記憶にありません。

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2012年4月 8日 (日)

パンダカンアオイ

パンダカンアオイ(パンダ寒葵)(ウマノスズクサ科カンアオイ属):
 植物園で初めて目にしましたが、園芸品として流通しているようです。
常緑多年草で、原産地は中国。湖北省から四川省にかけて分布。漢名は「大葉馬蹄香」。
 草丈は10~20cm、葉は卵形で長い柄があります。
 花には花弁がなく、3枚の萼片が合着して壺形となった萼片だけの“花”を地面に接して付けています。
 花の周辺部は濃い黒紫色で、その内側が白く、コントラストがきれいです。R0020764_1

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 開花時期は4~5月。(撮影は3月末、山野草植物園)

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2012年4月 7日 (土)

春まだ浅い雪国

 4月はじめ、所用のため、春まだ浅い豪雪路を車で走ってきました。往路は上信越自動車道から北陸自動車道へ。この冬はどこも雪が多かったため、内陸では4月といえども驚くほどの残雪が見られました。

 妙高SA周辺の残雪。除雪で積み上げられたたくさんの雪の山は、車旅に飽きた子供達の格好の休憩遊びの場所になっていました。Sa

 
 妙高ASを過ぎ、上越JCTに向かう途中、中郷付近の除雪された自動車道路。R0020882

 
 復路は北陸自動車道から関越自動車道経由。当日はちょうど”爆弾低気圧”が北陸地方にも強風と雨の猛威を及ぼし、北陸道全線50km速度規制のまっただなか。
 おかげで、北アルプスを覆っていたガス吹き飛ばされてよく見えるようになったことが余録でした。

鍬崎山:
 埋蔵金伝説の鍬崎山(2090m)。奥(後)にある薬師岳はやはり飛びきらないガスに隠れて見えませんでした。R00209072090m_1

 
剱岳:
 先日(4/5)、北アルプス・立山連峰にある3つの氷の塊が、国内初の氷河と認定されたという新聞報道がありました。
 たしかこれまで日本国内には氷河は存在しない、というのが定説と聞いていましたが、剱岳の小窓雪渓、三ノ窓雪渓や、立山・雄山の東の御前沢雪渓で氷塊の流動が観測されたのです。温暖化に負けないで残ってほしいものです。
 富山地鉄・田添駅付近から強風にあおられながら眺めた剱岳。Photo

 
 後から追いかけてくる「高速道路通行止め」情報にやきもきしながら、なんとか北陸自動車道をすり抜けて関越自動車道へ。

 海から離れるとやはり豪雪地帯とあって越後川口SAあたりも、大量除雪の残雪に埋もれていました。山地も田地も未だ深い雪の中にありました。

 越後三山;(写真下は堀ノ内付近で見えた八海山):Photo_2

 
 関越トンネルを抜けると、関東はやはり寒いけれど春でした。当地は今週末くらいからサクラが見頃になる気配です。満開は週明けでしょうか。

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2012年4月 6日 (金)

ツグミ

 冬鳥として10月下旬~11月中旬に大集団で日本に渡って来て全国に分散していったツグミ。
 ごく身近にもいて、晩秋にはノイバラやズミの漿果、またピラカンサの実をついばんでいたり、冬には乾いた田んぼや公園などの地面で餌を探したりしている姿を普通に見かけてきました。
 飛び立つ時などに短く“クィクィ”と声を出しますが、通常ほとんど鳴くことがありません。
 先日めずらしく2羽が争っているのを目にしましたが、通常はバラバラに離れて暮らしています。
 今頃は、田起こし作業が行われている田んぼに、掘り返されたばかりの土中から這い出してくるミミズや虫を求めて、よく姿を見せています。

 例年より遅い春のツクシが頭を出した田んぼの畦で、なにやら思案している風情の後ろ姿(3月下旬)。3_1

 
 みんなどうしているかなあ、と、思案顔。3_2

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 草原でたまたま2羽が出会って蹴り合いの喧嘩をした後で、いつもの胸張りスタイル。けっこう短気ものらしい。P3010575

 
 目前で微動だにしないツグミ。2012322rimg0018cc1

 道端で、目の前にいたもの。1.5mほど離れていたでしょうか。なぜか完全に”固まって”、彫像のように、あるいはとても良く出来た剥製かと思うほど、微動だにしません。
 死んでいる?まさか。
 ポケットからカメラを取り出して数枚シャッターを切っても変わらず。ポケットにしまってから、1歩踏み出した途端に飛び去りました。はじめて経験したことでした。

 冬鳥は順次北へ旅立っていったようですが、ツグミの旅立ちは少しゆっくりで、4月も半ば過ぎから5月頃、再び集合し、大集団になって北へ帰っていきます。
 それまでは、ツグミの主な餌は農業害虫になる昆虫類が中心ですからツグミは益鳥です。  
 帰り路でも、一網打尽につかまえられて焼き鳥にされないよう、気をつけて旅してほしいものです。

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2012年4月 5日 (木)

ザゼンソウとミズバショウ

●ザゼンソウ(サトイモ科):
 山地で見かけました。自生株のようです。既に葉が伸び出していましたので開花は早かったようです。
 ザゼンソウは山地の湿地に生える悪臭のある多年草。高さ10~20cm。花は小さく、暗赤褐色の仏焔苞に包まれた楕円体の肉穂花序に付きます。
 黄色に目立つのは4本のおしべです。
 葉には長い柄があり円心形。花は悪臭があることも手伝って、見た目の印象も今ひとつ。R0020660

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 花期は1月下旬くらいから~5月。分布は北海道、本州。

 
●ミズバショウ(サトイモ科)
 山里の湿地で、移植栽培されているもののようでした。そのせいか、開花も早いです。
 ミズバショウは尾瀬の人気者でしょう。湿原や山地の湿地に群落をつくって生える多年草で、地下に太い根茎があり、葉に先立って高さ10~30cmの花序を出します。
 上部は卵状楕円形で尖った真っ白な仏炎苞に包まれ、花は棒状の花軸上に密生する淡緑色の両性花です。
 葉は楕円形で軟らかく、花後、長さ約80cm、幅30cmほどに大きくなります。
 富栄養化で巨大化しているものも見かけたことがあります。そうなると興ざめです。P3261559_1_3 
 花期は4~7月。分布は北海道、本州(中部地方以北)

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2012年4月 4日 (水)

トウダイグサ

 早春、裸地に近い田んぼ沿いの道端や日当たりの良い畦にトウダイグサが地面に貼り付くようにだらしなく伸びた茎を広げていました。
 今頃は茎の先端付近が分岐して立ち上がり、黄緑色の総苞葉が出てきて目立つようになりました。R0020824

 
 茎をちぎると白い乳汁が出てきます。乳汁にはユーフォルビン(Euphorbine)などの刺激性成分が含まれていて、触れるとかぶれますので草取り時は要注意です。R002082trm_2

 
 総苞葉は葉が変形したもので、その総苞葉に包まれるようにして、小さな黄緑色の花序が付きます。見た目はきれいです。R0020814

 
 この花序は一つの小さな花のように見えますが、拡大してみるとけっこう複雑です。雄花数個と雌花1個が集まった花序はトウダイグサ特有の形態で、「杯状花序」と呼ばれるものです。Photo_3

 余談ながら、なまえの「トウダイ」は灯台ではなく、明かりとして使った灯架のこと。

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2012年4月 3日 (火)

アズマイチゲとキクザキイチゲ

アズマイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属):
 低地~山地の明るい林内や草地に生える多年草です。春先に花を咲かせ、落葉広葉樹林の若葉が広がる頃には地上部は枯れてなくなり、その後は翌春まで地中の地下茎で過ごす“スプリング・エフェメラル”のひとつです。
 茎に付く葉には柄があり、3枚が輪生し、3出複葉です。草丈は15~20cmになり、花弁はなく、直径2~3cmで、花弁状の萼片を持つ花を1個つけます。
 萼片は白色で8~13枚。近縁のキクザキイチゲと似ていますが、葉が浅く3葉に切れ込む特徴で区別できます。
 花期は3~5月。分布は北海道、本州、四国。P3261535

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Photo
 (3月下旬、自生地で撮影)

 
キクザキイチゲ (菊咲一華)( キンポウゲ科):
 低地~山地の明るい林内や草原に生える多年草です。草丈10~20 cm。花弁に見えるのは萼片で、細くたくさん(10枚前後)あります。
 白花がほとんどですが、薄い青や紫色の花もあります。葉はシュンギクに似て、長い柄と深い切れ込みがあります。根生葉は2回3出複葉で羽状深裂、茎葉は3枚が輪生します。
 よく似たアズマイチゲは葉先に丸みがあり、浅い切れ込みが3つあります。また葉は垂れ下がっているように見える違いがあります。
 花期は 3~5月。分布は北海道、本州(近畿地方以東)。R002072

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 (3月末、山野草自然植物園で撮影)

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2012年4月 2日 (月)

トウゴクサバノオ

トウゴクサバノオ(東国鯖の尾)(キンポウゲ科 シロカネソウ属):
 自生したものにはお目にかかったことがありません。山野草自然植物園で見たものです。
 トウゴクサバノオは谷筋斜面や渓流沿いの湿地など、日陰~半日陰の湿った場所に生える多年草です。
 果実は袋果で、2個の袋果が基部で合着して、カエデの種のように2枚のプロペラ状に広がる形をサバの尾に見立てたもの。
 草丈は10~20cm。基部から数枚の長い柄のある根生葉が束生します。葉は鳥足状に分岐し、頂小片は広卵形~倒卵形で、しばしば3中裂し、鈍い鋸歯があります。R0020693_2

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 花はややした向きに咲くことが多く、花径6~8mm、白色~淡黄緑色の花弁に見えるのは萼片で5個あります。
 本当の花弁は萼片よりも小さな、蜜を分泌する、黄色の蜜弁になっています。R0020762

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 花期は4~5月、分布は本州(宮城県以南)、四国、九州。

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2012年4月 1日 (日)

カタクリ(2012春)

 春、4月です。かじかんだ手のひらも開くように、辛夷(コブシ)のつぼみが開く季節になりました。
 近隣のサクラの名所で3月30日から催されている桜祭り。早くもサクラが散ってしまいました、というのはエイプリルフールの戯れ言で、開花が遅れてままならずのようです。昨年も遅かったのですが・・・

 さて、4月のスタートにふさわしい山野草としてカタクリです。昔は田舎の山野にどこにでも自生していました。地下の鱗茎にはデンプン質が貯蔵されていて、このデンプンを取りだしたものが本来の『片栗粉』。
 量産はできないので今は馬鈴薯デンプンのものが大半のようですが・・・

 そんなことはともかくとして、日本各地にカタクリの群生地があって、それだけで観光バスが集まる名所もたくさんあります。
 先日出かけた北関東にも、まだつぼみがやっと見つかる程度の里山もあれば、林間にあでやかな花を下向きに付けて群生しているところもありました。
 北関東ではちょうど今時がベストシーズンでしょう。

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