« 2012年9月 | トップページ | 2012年11月 »

2012年10月

2012年10月31日 (水)

ワタラセツリフネソウ

ワタラセツリフネソウ(ツリフネソウ科):

 渡良瀬遊水地に自生の個体が、2005年9月21日に日本植物学会で新種として発表されました。
 ( http://www.ryomonet.co.jp/mo/mo/ )
 それまではツリフネソウとして区別はされていませんでしたが、外観や遺伝子レベルでも違いが認められて、2009年新種として登録されています。
 草丈は50~80cm。1r0028374

 
 葉は大きく縁に細かい鋸歯があります。2r0028374

 
 ワタラセツリフネソウの小花弁は先端が萎縮して黒くなっています。わかりやすい特徴の一つです。3

 
 果実は緑色の細い形で波打った印象です。4r0028374

 
 果実の鞘は指でつまむとホウセンカのようにはじけて、タネが飛びだしてきます。(熟すと自然にはじけてタネを飛ばしますが)。
 タネの形にも特徴があります。5r0028374

 花期は8~11月。分布は関東平野の湿地や水辺。(撮影は2012.10.11、渡良瀬遊水地・観察会)

| | コメント (4)

2012年10月30日 (火)

ザクロソウ、ツルマメ、エノコログサ、トキワハゼ、ホトケノザ

 毎シーズン常連の”撮り置き”雑草の続きです。順不同。

●ザクロソウ(ザクロソウ科):
 水田や畦道の雑草は、春の田植えの前や秋の稲刈り後の圃場整備で大半が駆除されてしまいます。
 しかし時間が経つと比較的乾いた田の畦のへりにも小さな植物たちが生き残って花を咲かせ、実をつけます。
 ザクロソウもそんな植物の一つです。草丈は5~10cmほど。見かけによらず強力な繁殖力を持ち、人為的撹乱に強く、発芽するとすぐに花を咲かせ、花後はすみやかに果実をつけて種子を放出します。
 花は直径数mmの小さなもので、5枚の白い花弁に見えるのは萼片です。また花は午前中しか開きません。
 花後にたくさんの茶色の果実が付いモジャモジャの塊のような群落を作っています。果実を手のひらに載せて揉んでみるとたくさんの芥子粒のような小さな種があふれ出してきます。
 花期は7~10月。201210

 
●ツルマメ(マメ科ダイズ属):
 道端や野原に生えるつる性の1年草で、ダイズの原種ではないかといわれています。
 他の植物などに巻き付いて生育します。茎の長さは1~3mで、茎には茶色の毛が密集しています。葉は3枚の楕円形小葉です。
 8~10月にかけて赤紫色の小さな蝶形花を数個つけますが、今頃はたくさんの豆果ができて、サヤを開いて見ると小さな大豆のような豆が入っています。Photo

 
●エノコログサ(イネ科):
 ”ねこじゃらし”でおなじみの花穂をつけるエノコログサ3種。たいてい同じフィールドに仲良く生えています。
 花穂に黄金色の剛毛が生えるキンエノコロ、剛毛が紫色のムラサキエノコロと、花穂が緑色のエノコログサで、これが一番多いでしょうか。Photo_2

 
●トキワハゼ(ゴマノハグサ科):
 畦道や空き地、庭の隅などにほぼ1年中生えてくる小型の雑草です。そして花も厳冬期をのぞいて、ほぼ1年中見ることが出来ます。
 花は唇形花で、上唇は紫色、下唇は淡紫色、中心付近には黄色と橙色の斑紋があります。
 また同じフィールドで比較的容易に、上唇、下唇とも白色のシロバナトキワハゼも見られます。Photo_5

 
●ホトケノザ(シソ科):
 畦道に咲いています。春を告げるシンボル的な雑草ですが、初冬にも小春日和の暖かな日だまりで花をつけていることがあります。R0028260_11

| | コメント (0)

2012年10月29日 (月)

カンエンガヤツリ、ヌマガヤツリ、ホソミキンガヤツリ、アオガヤツリ、フタバムグラ結実

 新規に出来たビオトープの湿地に大型のカヤツリグサの仲間が目立ちました。そのいくつか。

●カンエンガヤツリ:
 水際を独占するように群生していて、少々大げさに言えば壮観です。今までほとんど目にしたことがなかった光景です。
 河川敷や沼地に生える大型のカヤツリグサで草丈は80~120cm程になりますが、ある年大群落を作ってもまたある年には1個体もないというように、年によって盛衰が激しい植物。
 湿地の掘り起こしなどの人為的攪乱が行われると真っ先に姿を現すとも聞きました。ともかく環境変化に非常に敏感で、開発行為などですぐに途絶えてしまう可能性があるため、環境省のレッド・データ・ブックでは絶滅危惧Ⅱ類(UV)に指定されています。
 見かけによらないものです。来シーズンはどうなっているでしょうか。Photo_11

 
●ヌマガヤツリ:
 同じ環境に、カンエンガヤツリほどの個体数ではありませんが、(はじめは黄緑色でも)この時期になると濃いめの赤褐色になった花序の塊が目立つ大型のカヤツリグサ。
 草丈はカンエンガヤツリより更に大きく、150cm位にもなります。茎は三角形。
 沼地などに多いのでこの名前。こちらも常に安定して生えてくるものではないらしいです。Photo_12

 
●ホソミキンガヤツリ:
 こちらも湿地に広く生えていた大形のカヤツリグサ。草丈はカンエンガヤツリと同じくらいになります。
 北アメリカ原産の1年草。湿地の埋め立てなどの後に真っ先に生えて来る仲間。
 名前のように花穂は細い円柱形で光沢があり遠目にも金色に輝いて見えます。Photo_13

 
●アオガヤツリ:
 ついでに、同じところに生えていたアオガヤツリ。ただ個体数は少なかったですが、こちらは溜池畔、河畔など、どこにでも普通に見られる小型のカヤツリグサ1年草です。
 草丈は高さ10~30cmほど。茎は3稜で縁は滑らか。根元から放射状に広がり、株となります。
 茎の先に花序よりはるかに長い苞葉が2個~4枚出て、その間に淡緑色の小穂が球状に集まってついています。Photo_14

 
●仲間ではありませんが、再登場のフタバムグラ
 すでに花はまばらになり、株の外観は少ししもやけ風になっていましたが、たくさんの種が出来ていました。
 雑草も実りの秋です。Photo_15

| | コメント (0)

2012年10月28日 (日)

キツネアザミ、スズメウリ、ハナイバナ、マルバルコウ、ルコウソウ

 毎シーズン常連の、賞味期限が切れかけた”撮り置き”雑草などの続きです。順不同。

●キツネアザミ:
 アザミではないのに狐に騙されて、キツネアザミの名。Photo_6

 
●スズメウリ:
 花も実も、カラスウリの華麗さには遠く及びませんが、渋好みで、灰白色の実がぶら下がる情景には、しんとした静かさを覚えます。Photo_7

 
●ハナイバナ:
 大型雑草が姿を消した田んぼの畦などに、細い茎をまっすぐ伸ばして、直径数mmの小さな淡青色の花をつけています。Photo_8

 
●マルバルコウ:
 大豆畑などに入り込むと強害雑草になります。他のつる性雑草と共に道端のフェンスなどに絡みついてまだまだ元気に花をつけています。Photo_9

 
●ルコウソウ:
 住宅街の道路端に生えて来ます。他の雑草はすぐに抜き取られますが、このお方だけは例外で、優遇されて、今も元気よく花をつけています。
 既にたくさんの種も出来ています。Photo_10

                                    (続く)

| | コメント (0)

2012年10月27日 (土)

イボクサ、クコ、ハッカの仲間、ボタンヅル、マルバハギ→ヤマハギ

 毎シーズン常連の、賞味期限が切れかけた”撮り置き”のご近所の雑草などの続きです。順不同。

●イボクサ:
 稲刈り後に田んぼ脇などに目立つ常連。ツユクサに似た雰囲気があります。
 ただもうこの時期にはほとんど姿を消しています。Photo

 
●クコ:
 やがて晩秋になれば赤い実をつけます。Photo_2

 
●ハッカの仲間:
 葉っぱをちぎってみるとメントールの良い香りがあります。Photo_3

 
ボタンヅル
 晩秋には綿毛の種が出来ます。なかなか風情があります。Photo_4

 
マルバハギ
 →後日間違いに気づき、ヤマハギに訂正しました。
 名前のとおり丸い葉です。花の付き方がマルバハギと異なるヤマハギでした。
Photo_5

                            (続く)
 

| | コメント (0)

2012年10月26日 (金)

アオサギ

 晴れて強風の吹きすさんだ先日の田んぼ道で。 二番穂が伸びた”青田”の中に、4羽の暇なアオサギが、立ったりしゃがみ込んだりしながら風よけ休憩中。
 見ている方も、暇。Pa2438341_4

 
 一番右。ウーッ寒ゥ。羽毛が捲れます。Pa2438381_2

 
 真ん中の二羽。強風に冠毛も逆立ったりして。Pa2438401_2

 
 左端。やっぱり座り込むか。Pa2438441_2

 
 しゃがむのが楽だなァ、でも交代で見張りもしなくっちゃねェ。Pa2438471_4

| | コメント (0)

2012年10月25日 (木)

ウスミドリナミシャク、フタトガリコヤガ幼虫、セスジスズメ幼虫、ナカグロクチバ幼虫、ヨモギエダシャク幼虫とノアサガオの結実

 明け方の外気温が15℃を下回るようになった昨今、玄関先に貼り付いていたガと、うろうろと歩き回っている、(気持ち悪い)おなじみのガの幼虫です。
 晴れた日中はまだ十分暖かいからでしょう。

 
●ウスミドリナミシャク(シャクガ科):
 玄関先に連日貼り付いていました。大きさ(開張)23~26mmの小型のガです。
 幼虫はイヌマキにつきます。分布は本州、四国、九州。R0028515_1cctrm

 
●フタトガリコヤガ幼虫:
 まだ元気に咲き続けているフヨウ(芙蓉)の葉を食い荒らす害虫です。見つけ次第駆除して来ましたが、まだ生き残っていました。
 頭と尻はおかしなデザインです。Photo

 
●セスジスズメ幼虫:
 先端が白い尻尾(尾角)をタクトのように振りふり、住宅地の道路を横断していました。何処かの庭土に潜り込んで蛹になり、冬を越します。R0028140_1

 
●ナカグロクチバ:
 草むらから這い出して移動中でした。触るとすぐに死んだ真似をするおかしな幼虫。しばらくすると”尺取り虫歩き”で逃げていきます。Photo_2

 
●ヨモギエダシャク幼虫:
 たんぼ道の金網フェンスに絡んではびこった野生種の「ノアサガオ」の花びらを食べていたようです。
 なお、ノアサガオはまだまだ元気に青紫の花をたくさんつけています。
 同様にフェンスに絡んでいた在来種のアサガオはもうすっかり花は終わって大量のタネをつけていますが、ノアサガオにはタネはほとんど出来ません。
 ただ、皆無ということではなく、よく探すと見つかります。Photo_5

| | コメント (0)

2012年10月24日 (水)

ハゼラン、アキノノゲシ、アメリカフウロ、シソ、フジバカマ

 毎シーズン常連の、賞味期限が切れかけた”撮り置き”雑草などの続きです。順不同。

●ハゼラン:
 街中の道端に毎年生えてきます。午後3時頃になると花が開きます。まだ元気です。Photo

 
●アキノノゲシ:
 同じ場所に、茎に付く葉に切れ込みが全くないものから、大きく羽状に切れ込んでいるものなど、特に葉の形が異なるものが混生していました。
 図鑑では区別されていますが、単にアキノノゲシとしました。Photo_12

 
●アメリカフウロ:
 どこにでも生えています。今春、土木工事が終わって出来た湿地の砂利敷き地には色々な雑草が生えて来ましたが、その一つ。
Photo_13

 
●シソ:
 上記と同じ広い湿地に、なぜかたった1株、紫シソの花があって目につきました。Photo_14

 
●フジバカマ:
 自生地の環境変化などで、自生のものはあまり見られなくなっています。
 写真上は自生地で保護されているもの、
 下は栽培品です。園芸品種として入手できますが、茎の色など微妙に差があります。Photo

                                  (続く)

| | コメント (0)

2012年10月23日 (火)

アゼナ、アメリカタカサブロウ、オキジムシロ、チョウジタデ、ヒレタゴボウ

 毎シーズン常連の、賞味期限が切れかけた”撮り置き”雑草などの続きです。順不同。

 
アゼナ:Photo_6

 
アメリカタカサブロウ:Photo_7

 
オキジムシロ:
 造成地の地面を這うように茎を延ばして生えていました。ヨーロッパ原産の帰化植物。全国的に散発的に発生しています。見た目がやや似ているものにキジムシロ、コバナキジムシロがあります。
 葉は羽状複葉で、茎下部につく葉の小葉は7枚以上と枚数が多いですが、茎の上部の小葉は少なめになります。
 花は黄色5弁花です。花後には芥子粒より小さい種がたくさん出来ていました。Blg

 
チョウジタデ:Photo_9

 
ヒレタゴボウ:Photo_10

                                  (続く)

| | コメント (0)

2012年10月22日 (月)

アレチヌスビトハギ、ガガイモの花、スベリヒユ、セリ、トキンソウ

 毎シーズン常連の、賞味期限が切れかけた”撮り置き”雑草などの羅列です。順不同。

●アレチヌスビトハギ:
 今頃はたくさんの果実が付いて、”ひっつき虫”になっています。Photo

 
●ガガイモの花:
 今は、秋の除草作業で、はびこっていた蔓はすっかり刈り取られてしまい、袋果や種髪のタネは見られそうにありません。Photo_2

 
●スベリヒユ:
 刈り取りの終わった水田脇道に生えていましたが、今は姿を消しました。
Photo_3

 
●セリ:
 田んぼ脇の水路に生えていました。Photo_4

 
●トキンソウ:
 草原の湿地に比較的大株になって生えていました。
Photo_5

                                  (続く)

| | コメント (2)

2012年10月21日 (日)

ヌマガエル

 10月中旬、渡良瀬遊水地の植物観察会に出かけた際に、湿地で、茶褐色の背中がずんぐり盛り上がった見慣れないカエルを見つけました。
 大きさはトノサマガエルくらいで、あまり大きくはありません。
 遠くから1枚しか撮れませんでしたので、情報量が少ないのですが、Webで画像検索の結果、ヌマガエルと判断しました。
 ヌマガエルはもともと西日本に棲むカエルということですが、現在は関東地方にも生息の情報がありました。Blg20121021trmcc

ヌマガエル:
 国内の自然分布は本州(中部以西)・四国・九州など。しかし過去10年ほどの間に、国内移入分布として、従来見られなかった関東地方〔千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県(房総半島・利根川・渡良瀬川流域)、また神奈川県横浜市、東京都足立区・江戸川区等〕にも生息が認められているようです。
 人為分布と考えられていますが、日本のカエル類の中で、近年の侵入が最も頻繁に生じている種とのことで、生息分布域が重複するトウキョウダルマガエルなどの在来カエル類と競合する可能性もあり要注意のようです。近所では見かけたことはありません。

 
●記事には無関係の写真です。
 やはり今月中旬、散歩コースの草原に一羽のセキセイインコがいるのを見かけました。鳥カゴから”逸脱”したのでしょうか。
 広い草原の上空を悠々と飛び回っては時々地面に下りて、こぼれ落ちている草の種をついばんでいる様子でした。Blg201210

 昔、野生化したインコの群れが野原を飛び回っているニュース報道の映像を見た記憶があります。
 今回は一羽だけですから、群れを作りようもなく、また野原に餌が乏しくなる冬はどうして過ごすのか心配になります。
 すっかり野生の本能を取りもどしていれば、飛べばさほど遠くもない動物園の鳥舎くらいはすぐに見つけるかも知れません。

| | コメント (0)

2012年10月20日 (土)

古事記1300年 出雲大社大遷宮 特別展          -出雲-

 『古事記1300年 出雲大社大遷宮特別展 出雲 』(上野・東京国立博物館))に行ってきました。Img093

Img094

 今年は『古事記』編纂から、ちょうど1300年にあたります。
 古事記は、7世紀後半、天武天皇の勅命によって、稗田阿礼が誦習していた言い伝えを太安万侶が筆録した日本最古の歴史書です。
 上・中・下の3巻からなり、神話や推古天皇までの神々と天皇家の系譜、伝承、和歌などが記載されています。
 特に上巻のいわゆる「日本神話」にかかわる記述に大きな影響を与えたのが『出雲風土記』

 上野公園では折しもツタンカーメン展(上野の森美術館)の開催中で、それも目的のひとつらしい修学旅行団体、その他で大変な人出でした。
 当日入場券もすぐには買えず、時間区切りで、次の発売開始まで1時間以上待たなければならないという、ハンドマイクからの“叫び声”を聞きながら、そして入館待ちの長い行列を横目で眺めながら、出雲展会場の東京国立博物館へ。Pa193314cc

ここで脱線:
 ツタンカーメンの黄金のマスクは、古代エジプト人の死生観の象徴ともいえるでしょうが、古代日本人の死生観の一端を示すものとして『出雲風土記』に「脳(なづき)の磯」に関する記事があります。
 昔、博学の知人から「黄泉(よもつ)ひら坂」の話を聞いて以来、そこは何処か、と頭の隅にあったことでもあり、電車の時間つぶし用に携行していた『出雲風土記』文庫本*を辿るうちに、見つけました。
 (*『出雲風土記』 全訳注 萩原千鶴(講談社学術文庫))
そこは宇賀郷の脳礒にある「黄泉穴」であると。

 宇賀郷。郡家正北一十七里二十五歩。
所造天下大神命,誂坐神魂命御子,綾門日女命。尓時,女神,不肯,逃隠之時,大神伺求給所,此則是郷。
故云宇加。即北海浜有礒。名脳礒。高一丈許。上生松,芸至礒。邑人之朝夕如往来,又,木枝人之如攀引。
自礒西方窟戸,高広各六尺許。窟内在穴。人不得入。不知深浅也。夢至此礒窟之辺者必死。
故俗人,自古至今,号黄泉之坂・黄泉之穴也。

 そしてまた、Web上でその穴は何処かと検索していくと、その一つは「島根県出雲市・猪目洞窟」。(異説もあるそうです)。心霊スポットになっているとか。

 脱線してしまいましたが、今回は(いずれお世話になる)黄泉の国への旅立ちガイドではなく、出雲聖地の至宝を拝観することです。
 会場の東京国立博物館(平成館)では特別展「中国 王朝の至宝」も行われていますが、博物館内は混雑には無縁で、音声ガイドを借りて、じっくりと鑑賞することができました。Photo

 撮影禁止で、絵はありませんが、特に印象に残った展示などのいくつかです。

●銅戈・勾玉:
 (弥生時代・前2~前1世紀、真名井遺跡出土(出雲大社)
 寛文5年(1665)に出雲大社の東方約200mにある命主社(いのちぬしのやしろ)の背後の大石の下から出土したと伝えられる銅戈(どうか)と勾玉。
 銅戈は北部九州から、また翡翠製の勾玉は北陸地方(新潟県糸魚川産の原石)からもたらされたと考えられています。
 透きとおった緑色翡翠の勾玉は本当にきれいでした。写真など印刷物からはなかなか本物の輝きは伝わりませんね。
 青銅器と勾玉が共伴する埋納は他に例がないそうです。弥生人はどんな想いを込めていたのでしょうか。

●出雲大社本殿復元模型と宇豆柱(3本一組)
 平成12年(2000)に発掘調査で出雲大社境内遺跡から出土。
 平安時代の出雲大社の本殿に関しては諸説があるようですが、高さは16丈(約48m)で、当時の奈良の大仏殿よりも高かったといわれています。
 今展の展示物はその10分の1の復元模型ということでした。本殿は9本の高い柱で支えられていて、長い階段が設けられており、正面中央にある柱が宇豆柱。
 本殿の棟を支える柱で、3本の杉の大木を束ねて1つの柱とされていました。1本の長径は平均1.3m、高さ約1.3m、推定重量1.5トン。3本を束ねた直径は約3m。柱のまわりには大きな石がぎっしりとつめられていたという。
 この巨大な柱を基本に、5人の建築史の研究者がそれぞれの復元模型を提示。今回展示されていたのは京大・福山敏男氏によるもの。

●荒神谷(こうじんだに)遺跡と加茂岩倉遺跡から出土した大量の青銅器は、弥生時代の社会のイメージを大きく変えることになりました。
・荒神谷遺跡出土の青銅器(弥生時代・前2~前1世紀)
 谷間の斜面から4列に整然と並べられた状態で発見された銅剣358本。これは日本全国からの出土量をはるかに凌ぐもので、しかも荒神谷に埋納された青銅器はそれだけではなく、その奥、約7mの地点に銅鐸6個と銅矛16本も発掘されました。
 荒神谷遺跡の発掘は、大量の青銅器の埋納、さらに銅鐸と銅矛が一緒に発見された初めての例としても、これまでの古代史の常識を覆す大発見で、加茂岩倉遺跡出土の銅鐸も含めて、これらの遺物はすべて国産の青銅器で実用のものではなく、祭りに使われたものであるという。
 それなら祭りに使った銅戈、銅鐸、そして銅剣358本を一括して出雲の山の中に埋納するという祭りのありようは一体何かということで、その謎はいまだに解けないままだそうです。

・加茂岩倉遺跡出土の銅鐸(弥生時代・前2~前1世紀)
 谷奥の斜面から工事中に39個もの銅鐸が偶然発見されました。1か所から発見された数としては最多のもの。
 これらの銅鐸は大・小2つのグループに分かれますが、それぞれが「入れ子」の状態で埋納されていたと考えられています。
 またこの銅鐸群には、シカやトンボなどの絵画をもつものや、同じ鋳型から作られた銅鐸が複数存在するという特徴がみられます。

●秋野鹿蒔絵手箱:
 鎌倉時代・13世紀(出雲大社)
 手箱は化粧道具や身のまわりの品々をおさめた箱で、蓋表に咲き乱れる萩と小鳥、萩の下の水辺に憩う3頭の親子の鹿を蒔絵や螺鈿(らでん)で描き、箱の側面にも萩や菊、桔梗、小鳥が表現されています。
 余談ながら、この装飾デザインの小鳥を模したラバー製のストラップを買ってきました。R0028710trm

 
神話の国 出雲,そして出雲大社。
  中世の俗説には、10月に全国の神々が出雲大社に集まり、諸国に神がいなくなることから「神無月」に、出雲国では反対に「神在月」と。
 ともあれ、当方、縁結びには縁がありませんから、これからご縁があるのは「よもつひらさか」 ですね。

| | コメント (0)

2012年10月19日 (金)

初めての“おやき”作り-「ナス味噌具入り、紫蘇巻きおやき」-

初めての“おやき”作り-「ナス味噌具入り、紫蘇巻きおやき」-
 先日、料理を趣味にしている友人から伝授されたオリジナル・レシピです。絶対うまいから、と勧められて、はじめて料理無趣味の素人が挑戦しました。

Ⅰ)材料(おやき10個分):

●皮
 強力粉200g
 薄力粉150g
 ベーキングパウダー12g*
 (*使用する商品によって重曹含量が異なりますので、確認して使用して下さい。今回使用のものは小麦粉150gあたり5gが添加量)
 熱湯約300~350ml

●具材
 ナス 中くらいの大きさ3~4本
 紫蘇の葉20枚
 味噌  100g
 みりん 大さじ2
 砂糖  8g(たまたま8g入りの分包が手元にあったから1袋です)
 蜂蜜 15~20g(使用する味噌の種類と、お好みによって、味見しながら適宜調整します)

 
Ⅱ)皮の生地を作ります。
 ① ボールに強力粉200g、続いて薄力粉150g(合計350g)を計りとります。
 ② ベーキングパウダー(12g)を加えてシリコン・ヘラでかき混ぜておきます。
 ③ 熱湯を少しずつ加えながらシリコン・ヘラで混ぜ合わせていきます。250mlくらいまでは続けて添加、手早く混ぜ合わせしていきますが、その後は指でつまんでみて様子を見ながら、粉がまとまりそうになったところでお終いにします。今回は300mlほどでOKでした。
 ④ まとまった生地は手のひらでギュッと握るとやけどしそうに熱いです。十分注意しながら手のひらで力を加えてよく練り合わせて丸くまとめます。
 ⑤ ラップをかけて1~2時間寝かせておき、生地を熟成させます。Photo_2

 
Ⅲ)具材の調製
 この間に具材の準備をします。
・甘味噌:
 味噌にみりんを加えてよく練り合わせます。均一なペースト状になったら砂糖を加え、さらに味見をしながらお好みの甘味になるまで蜂蜜を添加して調製します。
 調製した味噌をたっぷり使用しても辛くないように。R0028561

 
・紫蘇
 新鮮な紫蘇葉20枚を水洗し、葉柄(軸)は切り落として水切りをしておきます。R0028562

 
・ナス
 今回は秋ナスでやや小ぶりのものでした。できたら太めのナスを「輪切り」にして、その大小2枚を段重ねにした具材の方が、お焼きの形としてもきれいに出来ますが、今回はやむなく小さいナスでしたので輪切りではありません。 
 写真のような切り方では、やはり包み込んだ時、おやきがいびつな形になって美味しそうに見えません。

 2枚に重ね合わせるように厚めに切った生ナスの間に、たっぷりの甘味噌をはさんでおきます。10個分調製しておきます。Photo_3

 
Ⅳ)おやき調製
 熟成した生地を10等分します。1個分を手のひらでくるくる丸めてから、付着防止の片栗粉を敷いたシリコンまな板の上で、のし棒(短いすりこぎ棒で代用)を使って直径15cm程の円盤(まがい)に手早く展延します。
 出来たら、真ん中に、甘味噌をサンドイッチしたナスを載せて包み込みます。この時、ナスに挟んだ味噌が飛び出さないよう、あまりきつく包まないようにします。
 包み終わって形を整えたら、上下に2枚の紫蘇の葉をかぶせて、蒸し器に入れ、同様にして10個でき上がったら15分間蒸します。
 途中でどうなっているかと思わず蓋を開けてしまいました(写真1枚目)が、問題なく出来ていそうで安心。
 15分蒸し上がったところで取り出して試食してみました(写真2、3枚目)。いくつかは味噌が浸みだしていましたが、まあこれで”出来上がり”として問題ありません。
 ただ、「おやき」というところにこだわって、そのいくつかを、少量の油を引いたフライパンに載せて、少し焦げ目が付く程度に焼いてみました(写真4枚目)。
 感想としては見た目は”おやき”らしさが増したことと、焼きたては紫蘇がぱりっとした感じになることでした。
 蒸し上がりで終わりにして冷蔵庫保存したものを次に食べる時に、”温め”をかねて軽く焼けば二度楽しめるかなと思います。
 いずれにせよ“手前味噌あじ”ですが、美味しかったです。Photo_2

 料理無趣味人でも、やってみれば楽しく、また美味しいです。

| | コメント (0)

2012年10月18日 (木)

イヌマキの果実、ツリバナの果実、キンモクセイ、ホトトギス開花

ささやかな秋模様

●イヌマキの果実:
 イヌマキは雌雄異株で、実が成るなるのは雌株です。庭木に植えてもらった時から実はなっていましたので雌株であることはわかっていました。
 しかしこの20数年来、秋に実が熟すとぱらぱらと落ちて、時々掃除する程度で、特別に気にしたことはありませんでした。
 ところが今シーズンは異変です。原因は分かりませんが突如として大量の実が成りました。そして特に強い風雨の翌日等には樹下の地面だけではなく、玄関先やそして一部は道路にまで枯れ落ち葉と共に大量に落果、飛散して、踏みつけると滑って危険なほど。しばらくは掃除に追われました。

 イヌマキの果実には上部に串団子のように繋がった”花托”がくっついています。
 踏みつけても緑色の果実は堅くて容易には潰れませんが、赤色から更に熟して紫色に完熟した花托はグジュッとつぶれて地面を黒く染めてしまいます。20

 果実には1個の種子があり、種は表面に白く粉を吹いた緑色の果肉で包まれています。そしてこの果実には有毒成分が含まれているため、人は食べられません。
 紫色に完熟した花托の方は軟らかくて甘く、触るとぽろりと取れます。先頃までヒヨドリがやかましく騒ぎながら食べに来ていました。
 人も食べられ、一粒つまんでみると結構美味しいものでしたが、何となくあまり食べる気にはなりません。
 落果を掃き集めて保存すればかなりの量になると思いますが、すべてゴミ箱へ。

 
●ツリバナの果実:
 こちらもなぜか今までになかったほどたくさんの果実が途中で落果しないで稔りました。
 とはいえ、環境のよいところでは、葉の紅葉と共にもっとたくさんの赤い実を吊り下げて大変きれいになる人気の花木なのです。
 まあこの状況でも我が家では”異変”といえるでしょうか。
今まで我が家の狭い庭では紅葉はしないまま葉は落ちてしまい、後に、熟すまで持ちこたえた少ない実を吊り下げていただけでした。Photo_3

 片隅では、8月に一度咲き終わってしまったヒガンバナが、10月はじめ、また突然のように少し離れた場所に花茎を伸ばし、あっという間に花が咲きました。

 
●キンモクセイ:
 数年おきに切り詰めるため、毎年安定した開花を期待できません。昨シーズンは承知の上で極端に切り詰めたため、開花する枝がなく、それでも未練がましく探してみたら短い枝にわずかの花が見つかりました。
 ご近所の庭から香りは存分に漂ってきますから、秋の深まりを知ることに支障はありません。R0028505

 
●ニイタカホトトギス(園芸種):
 夏の猛暑、秋の厳しい残暑で株はすっかり弱って下葉も枯れ落ち、開花はしないかと思っていたのですが、何とか生気を取りもどして、少ないながら園芸種らしいきれいな花が咲きました。R0028494

 
●ホトトギス:
 抜いても抜いてもなお生えてくる丈夫なホトトギス。ただこちらも下葉はすっかり枯れ上がり見苦しい草姿になっていますが、ここに来て元気回復、開花がはじまりました。R0028501

 10月初めに食べたミカンはどこか懐かしい味でしたが、この頃のものはさらに甘く美味しくなっています。良い季節になりました。

| | コメント (0)

2012年10月17日 (水)

同窓会へ

 個人的なメモ記録です。

 10/14から浜名湖畔で一泊の同窓会に行ってきました。年をとるほどに楽しみが濃く深くなりますね。

●東京駅新幹線ホームから。
 乗車予定の列車は既に入線していましたが、折り返し運転のため車内整備中ということで待ち時間がありました。
 腰を下ろしたベンチからふと見上げた駅前の高層ビルのガラス壁に、まわりのビルがきれいに写っていました。もちろん昔からそうでしたが。
 先頃、国外で見かけた高層建築の、やはりガラス壁に写り込んでいた風景は酷くいびつだったことを思うと、あらためて”日本の技術と品質”の見事さを覚えたものです。Pa143285cc

 
以下、単なる備忘録。

●新幹線・浜松駅で東海道線乗り換え、JR新所原駅で下車。隣接する私鉄天竜浜名湖線・新所原駅から奥浜名湖駅まで。Photo

 着後、徒歩で、奥浜名湖畔のリゾート地に建つ会場のホテルまで。

 
●ホテルと、翌朝、日の出前、部屋からの奥浜名湖方面展望。Photo_2

 
●朝日:
 そして待っていた日の出は水平線があいにくの雲に遮られていて、やっと輝きが撮れたのはAM6:36。Pa153293cc2trmam636

 
●フナムシ:
 湖畔の水路たくさん集まっていた気味悪いと言われるフナムシも私には珍しくて。Photo

 ご多分に漏れず、寝不足に。みんな同じですね。

| | コメント (2)

2012年10月16日 (火)

カントウヨメナ

 初秋から道端にカントウヨメナが見られるようになっていました。しかし厳しい残暑でいじけていたり、花傷みが酷かったり、また虫食いだらけになっていたりして、なかなか絵になりそうなものがありませんでした。
 さすがに秋らしい爽やかな日が増えてきた昨今、草むらのカントウヨメナもきれいな草姿のものが増えてきました。R0028276_1

R0028276_2

 花に昆虫が集まってきます。

●ベニシジミ
 似合いますね。R0028206

 
ツマグロキンバエ
 やはりそのお名前と、お姿が花との組み合わせにはもう一つ。(大きなお世話?)R0028199_1

R0028199_2

| | コメント (0)

2012年10月15日 (月)

ゴミムシの仲間と、オサムシの仲間の幼虫

●ゴミムシの仲間(オサムシ科):
 草原に行くとよく見かけます。いつも晴れた草原の裸の地面を忙しく歩いていますが、近寄るとすぐ物陰に隠れます。
 大きさは約15mm、黒色で体型は長楕円形、上翅に条溝があり、肢は橙色のゴミムシです。
 ゴミムシにはよく似た種がたくさんあって素人にはなかなか同定は難しく、この個体も名前はわかりません。R0028230_1

R0028230_2

R0028230_3

R0028230_4

 畑や公園でもよく見られ、落ち葉やゴミの下、石の下などに潜んでいて、地面を歩き回りながら植物の種子、小昆虫などを食べています。成虫で越冬します。
 出現時期は3~11月、分布は日本各地。

 
●オサムシ幼虫:
 同じフィールドにオサムシ何種類か見かけますが、素早い動きで裸地に出てきても捕まえない限り、撮影できません。
 たまたまその幼虫がやはり舗装遊歩道を横切っていきました。行く手を邪魔すると、一瞬静止した瞬間が取れました。Photo_2

 肉食昆虫で、すごい大顎を持ち、黒光りのする姿はなかなかのものです。大きさは25mmくらいだったでしょうか。すぐに草むらへ姿を消しました。このまま越冬するようです。

| | コメント (0)

2012年10月14日 (日)

サトジガバチ

サトジガバチ(アナバチ科):
 草原の中を通る舗装遊歩道に黒い塊が落ちているように見えました。傍に寄ってみると、ハチがもう1匹のやや大きいハチの首根っこに噛みついているのでした。R0028097_1

 
 噛みつかれた方はまだ生きていて、時々ゆっくりと動いていました。
 噛みついている方は時々向きを変えて、R0028097_2

 
 時には飛び上がろうとするような仕草を見せていましたが、やがて噛みついたのを放すと飛び去っていきました。R0028097_4

 
 残された個体はわずかにうごめくだけでした。R0028097_5

 一体どういう”事件”だったのかは分かりません。

 
 近くでは他にも複数のサトジガバチが裸地面を忙しく歩き回ったり飛んだりしていました。R0028097_6

ジガバチ:
 ジガバチ科の昆虫の総称、またはその一種の和名で、多様な習性を持つ狩りバチとして知られ、どの種でも「狩り」をすることが知られています。
 今回見かけた個体は(同定のための知識がありませんから)単純に、最も普通に見られる種類、ということからサトジガバチとしました。
 本種は黒くスリムな体型のハチで、腹部は細く、お尻の部分が太くなっていて、太さの変わる部位にオレンジ色の帯があります。
 成虫は花の蜜などを食べていますが、狩りをするのは幼虫の餌を確保するためです。
 
 あらかじめ地面に穴を掘り、地面を歩いたり少し飛んだりしながら餌となるガの幼虫を狩って毒で麻痺させたものを運び込んで、そこに卵を1個(種によっては複数)産んでから穴の入り口を塞ぎます。
 この作業はきわめて短時間のうちに行われるそうで、まだ目撃したことがありません。
 孵化した幼虫はガの幼虫を食べて育ちます。そして”保存食”を食べ尽くした頃に繭を作って蛹になり、10日くらいで羽化して巣穴から出てくるというライフサイクルです。
 大きさ(体長)は♂21mm、♀ 25mm ほど。出現時期は5~10月、分布は日本各地。

| | コメント (0)

2012年10月13日 (土)

クサカゲロウの仲間、”ゴミ背負い型”幼虫

 10月初め、緑のカーテンとして酷暑の緩和に役立ったゴーヤの絡んだネットを片づけていたところ、金網の上に小さなゴミ粒が落ちてきました。
 そして”ゴミ”が、スルスルと動いていくので、何だ?と目をこらしてみると、大顎の発達したクサカゲロウの仲間で、「ゴミ背負い型」の幼虫だったのです。

 幼虫の大きさは8mmほど。その体が隠れるほどのゴミを背負うのは、外敵の眼をくらますための手段なのかどうか理解できませんが、人の眼には間違いなくかえって目立ってしまいます。
R0028038_3

R0028038_2

R0028038_5

R0028038_11

R0028038_7

 ともあれゴーヤ・カーテンに付くアブラムシやハダニなどの害虫を食べてくれた益虫です。
 奮闘に感謝しなければなりません。  
 出現時期は4~10月。

| | コメント (0)

2012年10月12日 (金)

チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリ

 秋が少しずつ深まってくるにつれて、お腹が大きくなって重そうに歩くカマキリの姿が見られるようになりました。

●チョウセンカマキリ:
 (前肢付け根、胸の橙色が目印ですが今回は見えません)
 ・道端でP91300522_1

 ・産卵場所を求めて庭にやってきたもの。すぐにカマを振りかざすこともなくじっと見ているだけ。
  大きなお腹でした。数日うろうろしていましたが・・・P91300522_7

P91300522_10

P9130052

 
●ハラビロカマキリ
 農道をゆっくり横断していました。普段から少し太め体型と、前翅にある一対の白斑が目印。(写真が不出来で不明瞭です)Photo_5

| | コメント (0)

2012年10月11日 (木)

トノサマバッタ、マメハンミョウ

 秋の草むらにたくさんのバッタが住んでいます。広い草原を通る舗装遊歩道には、バッタをばらまいたように、色々な種類のバッタが飛びだしてきます。

 草地の原っぱでは、世代交代のため産卵し、子孫を残そうとしているもの、その卵を狙って子孫を残そうとしているもの、色々なミニドラマが展開されています。

 ●バッタ
 ・褐色型のトノサマバッタ:R0028105

 
 ・緑色型のトノサマバッタ:R0028273_12

 
 ・疑似産卵行動するトノサマバッタ:
 雌は土の中に腹部を突っ込んで産卵します。卵の塊はスポンジ状物質に包まれており、これを卵嚢(または卵鞘)といいます。スポンジ状物質の中で、卵は規則正しく並んでいます。
 こんな場所では産卵は出来ません。Photo_3

 
●イナゴ
 佃煮にするほどはいませんが、かなりの数が見られます。R0028120

 
●マメハンミョウ
 草原の土の中に産まれたイナゴやバッタの卵嚢がありそうな地面をさがして、歩き回るマメハンミョウ(成虫は草食性)が点々と見られました。
 9月も中頃を過ぎるとイナゴやバッタの卵がありそうな地面をうろついて、その土中に乳白色紡錘形の卵をかためて産み付けます。
 孵化した幼虫は発達した胸脚を持ち、また尾端には1対の長い刺毛があります。そしてイナゴやバッタ類の卵塊を求めて活発に動き回り、卵嚢に寄生してそれを食べて成長するのです。Photo_4

| | コメント (0)

2012年10月10日 (水)

カナムグラ

カナムグラ(クワ科)

 夏草が刈り取られた後の草地に繁茂しています。雌雄異株のつる植物です。R0028279

 
 茎から葉柄にかけて下向きの鋭いとげがあり、周囲にあるものに覆い被さるように絡みついて除草作業の厄介者になります。R0028283trm

 草藪に足を踏み込むと白っぽい煙が“もわっ~”と立ち上がります。秋の花粉症原因の一つとされる花粉が飛散しているのです。

 
 葉は5~12cmの深く切れ込んだ掌状で、表面はざらつきます。R0028282

 
 雄株には、長く伸びて分枝した花茎に多数の淡緑色の花が付きます。Photo

 
 また雌株には株の葉腋から花茎が伸びて、先端に苞に包まれた”ホップ”のような穂状の花がつきます。花期は8月~10月。
 雌花は受粉後に成熟して赤紫色を帯びるようになり、レンズ形の果実ができます。Photo_2

 なお、万葉集で、「八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり」(恵慶法師) とうたわれた「やえむぐら(八重葎)」は、春に花が咲くアカネ科のヤエムグラではなく、秋に花をつける本種(カナムグラ)を指していると思われます。

 カナムグラはキタテハ幼虫の食草で、これから幼虫の姿を目にするようになります。

| | コメント (0)

2012年10月 9日 (火)

フタバムグラ

 大規模の土木工事で出来た開けた湿地で、9月中旬、これまであまり見かけた記憶のない小型の雑草が一株生えているのが目にとまりました。周囲に競合する雑草がなくて目についたものと思います。
 フタバムグラとわかりました。普通に見られる地味な雑草で、特筆するようなものではありませんが記録としました。

●フタバムグラ(双葉葎)(アカネ科):
 田んぼの畦や湿気のある道端等に普通に見られる小型の1年草です。草丈は10~30cm、茎は細い円柱形で、基部から枝分かれして斜上するか、横に広がります。R0027831

 
 葉は線形~広線形で対生し、長さ2~3cmほど。R0027830

 
 花は直径4mmほどでほぼ白色。花柄はごく短く、葉腋に1~2個つきます。花冠は長さ約2mmの筒状で、先は4裂しています。R0027833

R0027834

 
 また、萼は4裂して開出し、先端は鋭くとがっています。R0027828_7trm

 花期は8~10月、分布は本州、四国、九州。

-------------------------------

ps.
 昨夜(10/8)、今年のノーベル医学・生理学賞の受賞者に、iPS細胞を作り出すことに成功した京都大学教授の山中伸弥さんが(またイギリス、ケンブリッジ大学のジョン・ガードンさんも)選ばれたという大変うれしいニュース。
 日本人のノーベル賞受賞は19人目で、医学・生理学賞は昭和62年の利根川進さん以来2人目。あらためておめでとうございます。爽やかな気持ちです。

| | コメント (0)

2012年10月 8日 (月)

サギ、ミシシッピアカミミガメ

 10月、このところ,なんだか冴えないお天気つづき。本日やっと晴天になり、雨で延期された運動会も実施されることに。

 田んぼに集まっていたサギ仲間も、稲刈りが終わってカエル獲りフィーバーが終わった今は、ちりぢりに。
 アオサギなどのサギ仲間が、サギの談合をするでもなく、ただボーット暇つぶしをしている、やはり冴えない風景。R0027791

 
 川に下りたチュウサギとコサギもただ突っ立っているだけ。魚はたくさんいるのにねえ。Pa053795

 
 汚れた水の水路には、ミシシッピアカミミガメ親子がのんびりと甲羅干し。R0027866

R0027867

 まあ、そういえばこの辺りの田んぼ地帯では、元気の出そうな紅葉狩りなどできませんからねェ・・・。

| | コメント (0)

2012年10月 7日 (日)

ミズワラビ

 10月の水田で見かける水田雑草のミズワラビです。R0028219_3

 
 名前から分かるようにホウライシダ科に属するシダ植物です。かつては水田地帯によく育った地域では葉を食用とされたことがあったそうです。
 今でも当地では継続して比較的多く見かけることが出来ます(もちろん食用になどはされません)が、他の地域では除草剤や稲作環境変化のためか、他の多くの水田雑草と共に姿を消したところが多いということです。
 稲の最盛期に生えてくる植物体の根茎はごく短く、葉は栄養葉の植物体がほとんどです。栄養葉は2~3回羽状複葉で、小葉は丸っぽい三角形ですが、葉全体が黄緑色で柔らかく、主軸は多肉質っぽくて一般的なシダの葉とはかなり印象が異なります。Img_0441trm1

 
 稲の刈り取りが終わり、乾田化が進行するにつれてだんだん姿を消していきますが、湿気の残った田んぼでは栄養葉のついたときとは外観がまったく異なる胞子葉型に分化した草姿で生えているのを見かけます。R0028226cctrm

R0028220

R0028224

 こちらも秋が深まるとやがて姿を消しています。
 ミズワラビはもともと熱帯地方に広く分布し、日本では本州関東以南に一年草として分布しています。
 またシダ植物としては珍しく水中にも生えるため、熱帯魚飼育水槽の水草としても(輸入品が)流通・販売されています。

| | コメント (0)

2012年10月 6日 (土)

アメリカネナシカズラ(寄生植物)

 晴れると日射しがまだ暑い10月のたんぼ道。稲刈り前にきれいに除草された農道や畦すじにも、稲刈り後に伸びてきた二番穂の緑と共に、R00280691

 秋の雑草が勢いよく伸びはじめています。

 
 イヌタデ(赤まんま)が開けた地面にのびのびと茎をのばしています。R0028211

 
 その近くの田んぼ農道際に、黄色い紐の塊がありました。アメリカネナシカズラです。
 やはり夏の雑草が刈り取られてすっきりした畦ぞいに、元気よく生えてきた秋の雑草センダングサ(白花センダングサ)に寄生して、1

 
 その”育ち盛りの”豊富な栄養をいっぱい横取りし、これでもか!というほど繁殖して、びっしりと花をつけていました。Photo_5

Photo_6

 いつもながら見た目の印象は異様で、薄気味悪ささえ感じます。
 なお、この寄生植物ネナシカズラに寄生して虫こぶを作る昆虫がいますが、今回はその「虫こぶ」は見当たりませんでした。”上前をはねる”、というやからですが。 

| | コメント (0)

2012年10月 5日 (金)

マメハンミョウ

 9月中旬から10月、雑草に群がっていたり農道を歩いていたりするマメハンミョウを見かけました。たいてい毎年あちこちで見かけます。

●ツルマメで:
 堤防の雑草に絡みついて生えているツルマメの新芽、花芽、若葉を囓っていたもの。Photo

Photo_2

 
●アオゲイトウで:
 別の日、別の草地斜面に生えたアオゲイトウに群がって新芽や若葉を囓っていたもの。R0027971_1

Nc
 何でも囓るようです。取り付くとすさまじい食欲であっという間に草を丸坊主にしてしまいます。

 
●農道を歩いていたもの:Photo_3

*アオゲイトウ(青鶏頭)(ヒユ科):
 熱帯アメリカ原産の1年草。畑地や道端に生えています。 花期は7~11月、分布は日本各地。

*マメハンミョウ(ツチハンミョウ科):
 成虫の大きさは約20mm。土中に産卵し、孵化した幼虫はバッタやイナゴの卵を食べて成長し、土中の蛹で越冬した後、成虫は7~10月に出現します。
 成虫の前翅はストライプのある黒色でやわらかく、あまり甲虫らしくありません。草食性でさまざまな植物の葉 を食べます。
 多くの場合、集団発生するため、ダイズ、インゲン、ナス、ハクサイ、ニンジンなど広く農作物に被害を与える農業害虫にもなっています。
 なお、マメハンミョウの体液にはカンタリジンという強い刺激毒成分が含まれていて、皮膚についたりすると痛みが走り火傷のような水ぶくれになるため、直接触ったり潰したりしないように。
 分布は東北地方南部以南。発生は年一回。

| | コメント (0)

2012年10月 4日 (木)

モズ、アキアカネ、ノシメトンボ、オギ

 10月初日、当地は台風17号の影響もあって30℃を超える蒸し暑い日でしたが、その後はどんより曇りの爽やかではない毎日です。しかし、自然界の秋は確かに進んでいます。

●モズ
 近所の屋根上のテレビアンテナに陣取ったモズの高鳴きが聞こえるようになりました。キ、キ、キー、アキー、と。Pa023788

 
●アキアカネ
 真っ赤っかというには今ひとつですが、アカトンボも少しずつ山から里へと姿を見せ始めました。R0028073cctrm

 
●ノシメトンボ
 全身赤くなるようなことはありませんが、いつもいるノシメトンボも秋の色になっています。R0028087

 
●オギ
 草原に白く光る穂を目にした時、一瞬、秋を告げるススキの穂、と思ったのですが、待てよと近寄って小穂を観察すると、“ノギ”が付属していなくて、やはり近郊には圧倒的に多いオギの穂でした。
 ススキはずっと少なくなってしまいました。アカトンボもススキの穂から飛び立ってほしいものですが・・・Photo

 よく似たススキとオギの違いとして、ススキは株立ちして束生(叢生)し、オギは1本ずつ立ち上がると説明されますが、生え際まで行って確かめなければまず分かりません。
 両種の区別ができる最大のポイントは「ノギ」の有無です。
 ノギ(芒または禾)とはイネ科植物の花(小穂)を構成する苞頴(ほうえい)や花頴の先端にできる細長い針~毛状の突起物のことで、ススキの小穂の先端にはこのノギが出ていますが(今回は写真がないのでわかりにくいですが)、オギにはありません。

| | コメント (0)

2012年10月 3日 (水)

コバネイナゴ幼虫、ウスイロササキリ、イボバッタ、カネタタキ(♀)、クルマバッタモドキ

 夏草が除草作業で刈り取られた後、再び伸び放題になっている草原にたくさんのバッタ類が生息しています。
 特別目新しいものはいませんが、何となく撮ったものばかりです。

●コバネイナゴ幼虫:
 稲刈りが終わった田んぼ周辺の雑草地にたくさんの(多分)コバネイナゴ幼虫がいました。雑草の葉を囓っています。もちろん、周囲には成虫もたくさんいます。Blg21291
 

 
●ウスイロササキリ(キリギリス科):
 ササキリ類には4種(ササキリ、ホシササキリ、ウスイロササキリ、オナガササキリ)がありますが、写真だけではなかなか素人には判別が難しいです。
 確信はありませんが今回はウスイロササキリ、としました。大きさ(体長)は25~30mmで、どこでも普通に見られ、比較的背の低い草地などに棲んでいます。
 年に2回発生。緑色型と褐色型があります。近づくとすぐにくるりと草の反対側に回り込んで隠れます。♂はシリリリ、シリリリ」と鳴きます。出現期は 6~10月、分布は日本各地。R0027393

 
●イボバッタ(バッタ科):
 灰褐色と暗褐色のまだら模様で、少しゴツゴツした感じのある見栄えのしないバッタ。胸部背面にイボ状の突起があります。
 草地周辺の路上で普通に見られ、人家周辺や畑のまわりにもたくさんいます。
 じっと止まっていると、地表にまぎれて見つけにくいです。
 いろいろな植物の葉を食べます。
 大きさ(体長)は18~23mm、出現時期は7~11月。分布は本州、四国、九州。Photo

 自宅前の道端で。R0011902_2

 
●カネタタキ:
 夏の間からイヌマキ(常緑樹)の枯れた古葉が雨風の度にバラバラと落ちてきて、その都度の掃除も面倒なので、枝をばさばさ叩いて枯れ葉を落としていたところ、住み着いているカネタタキが一緒に落ちてきました。
 翅はなく、大きさは8mmほどで、♀だったようです。ご近所の庭木にも住み着いていて、通りからは日中でもチンチンチンという鳴き声が聞こえますが、普段姿を見ることはまずありません。Photo_2

 
●クルマバッタモドキ(バッタ科):
 草原にたくさんいて、舗装された遊歩道にも出てきてじっとしているのをよく見かけます。見かけはヤマトマダラバッタにもよく似ていますが、生息環境からクルマバッタモドキ、としました。
 褐色と薄灰色のまだら模様で、胸部背面に、1対の「く」の字形の白線があります。クルマバッタの褐色型にも似ていますが、本種は背中が盛り上がらないでまっすぐ。
 大きさ(翅端まで)4~6cm。出現時期は7~11月。分布は日本各地。Photo_3

 

| | コメント (0)

2012年10月 2日 (火)

チュウサギのカエル獲り

 収穫の終わった稲田にチュウサギがやって来て、カエル獲り。毎年繰り返される田んぼの蛙の受難風景です。

9月半ばの稲田。
 (今はもうすっかり刈り取りは終わって二番穂が長く伸び、青田の風景になっています)P9050001

 
カエル獲り:
 狩られるのはトウキョウダルマガエル
1

 
失敗。
 こんなことも。Photo

 
獲れた!Photo_2

 こうして満腹するまでやっています。カエルは増えませんね。

| | コメント (0)

2012年10月 1日 (月)

イヌタデ(白花)、オオイヌタデ、オオベニタデ、シロバナサクラタデ

 目覚めると、深夜から未明にかけて吹き荒れた台風17号の強風で、吹き飛ばされた庭木の葉の多くが道向こうの隣家玄関先に散り敷いていて、早朝から汗を垂らしながら掃き掃除。 
 日中は30℃まで気温が上がる予報で,衣替えなどまだしばらく先になりそうですが、”さわやか”であってほしい10月のスタートです。

 さて、「蓼食う虫も好き好き」、の蓼は,茎や葉に苦みがあるヤナギタデのことだそうですが、湿り気のある草原や水辺には仲間のタデ類がたくさん茂っています。
 目についたそれらのいくつかです。

●イヌタデ(白花):
 その昔、”あかまんま”といって子供の「ままごと」に使われた赤花が一般的ですが、白花の一群がありました。さしずめ”ギンシャリ”でしょうか。Photo

 
●オオイヌタデ:
 赤みの強いもの、白っぽいもの、混じり合ったようなものが大きな群落になっていました。
 日本各地の湿地に生える1年草です。Photo_2

 
●オオベニタデ:
 もともと鑑賞用に導入された園芸種が逸脱して野生化したもの。
 中国原産の1年草で、見上げるほどの草丈になります。
 紅色の花はきれいです。Photo_3

 
●シロバナサクラタデ:
 他の蓼に較べて、ずっとエレガントな雰囲気を持っています。
 花びらに見えるのは萼です。
 花期は8~10月。日本各地の湿地に生える多年草です。Photo_4

 
 ps.夕食後、月がきれい、という声で外に出て撮った、1日遅れの名月。
 ウサギが見えるでしょうか。Pa013783

| | コメント (0)

« 2012年9月 | トップページ | 2012年11月 »