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2013年4月14日 (日)

マムシグサまたはミミガタテンナンショウ

 「テンナンショウ」と総称されるサトイモ科テンナンショウ属の多年草は世界には150種余のものが知られています。
 日本にも、よく見られるものに(アオ)マムシグサ、ミミガタテンナンショウ、ウラシマソウ、ユキモチソウなどがあり、その他も含めると約30種があります。
 山地の林床に生えて、葉は根生し、肉質の葉鞘が互いに巻き合って仮茎をつくります。
 春~初夏に花茎の先に緑色または帯紫色の仏炎苞に包まれた肉穂花序を立てます。
 球茎にはシュウ酸カルシウムの針状結晶が含まれていて有毒ですが、薬用に用いられたこともあります。

 先日出かけた山地の斜面林床でマムシグサらしきものを見ましたが、マムシグサかミミガタテンナンショウか判断できませんでした。とりあえず記事にしました。

 手元の図鑑を参照しました。
① マムシグサ(蝮草)(サトイモ科テンナンショウ属):
  山地や原野の湿った林床に生える多年草で、有毒植物です。この仲間はどれも特異的な形をしています。
 春に、花茎を直立させて開花しますが、花のようにも見えるのは「苞」で、仏炎苞と呼ばれます。
 その中心に肉穂状の花序があります。苞の長さは10~20cm程度で白線があり、全体の色も緑色から黒紫色をしています。
 全体にバリエーションが大きいそうです。
 苞が緑色のものは、アオマムシグサまたはカントウマムシグサと呼ばれています。
 地下にある球茎は平たい円形で、偽茎は、葉柄下部の2つの葉鞘部分が重なってできたもので、紫褐色のまだらな模様があります。
 この模様がマムシに似ているところからこの名がつけられました。
 雌雄異株ですが、花の雌雄は仏炎苞の内部を開けて見ないと分かりません。
 葉は2個あり、楕円形の小葉が7個から15個つきます。秋には、トウモロコシに似た形状の果実が橙色から赤色に熟し、良く目立ちます。
 開花期は4~6月、分布は関東以西の本州、九州。

② ミミガタテンナンショウ(サトイモ科テンナンショウ属):
 本種は山野の林床に生える多年草。春花柄を伸ばし、先に白いすじの入った濃紫色~暗紫色の仏炎苞を出します。
 筒の口辺部が耳たぶ状に広く張り出します。仏炎苞の中にある付属体は棒状。花の高さは約70cm。
 葉は鳥足状に分裂し、7~11個の小葉からなる。そして仏炎苞の筒口部が耳状に広がっていることからこの名前がついたこと。
 花期は 4~5月。分布は 本州(東北、関東地方)、四国。有毒植物、とあります。

 今回3つの個体の写真を撮りました。

●個体a:
 こちらは次のbおよびcとは距離的に離れた別の場所に生えていたものです。”ミミ”があるようにも見えます。A

 
●個体b:
 個体bは、cとほぼ同じ場所で、近くに生えていた個体ですが、”ミミ”が相対的に小さいように見えます。B

 
●個体c:
 bより”ミミ”は大きいです。偽茎の模様に差があるようにも見えますがはっきりしません。C_1

 
●個体b(上)とc(下)の”ミミ”をトリミングして並べてみました。
 確かに大きさに差があることは明らかですが、ばらつき範囲内でもあるように見えて・・・Photo

 
●個体cのミミを、アングルを変えて撮ったもの。Photo_2

 手元の図鑑には、ミミガタテンナンショウについては(仏炎苞の上部、先が尖った三角形の蓋のような部分=「舷部」ほどの大きさではありませんが)筒口部に大きな耳たぶ状の張り出しがある写真①が収載されています。
 同じくマムシグサについては、偽茎の色と模様がマムシに似ているのが名前の由来であることと、両者の区別としては、仏炎苞筒部の口辺部に張り出しがほとんどない写真②が掲載されています。
 その①と②のミミ写真の差は歴然としていて、このような標本なら間違いようがないのですが、今回、見かけた写真の個体は両者を足して2で割ったような耳たぶ状張り出しが観察されました。それで、外観だけでは判断できませんでした。

参考:
 http://www.alpine-plants-jp.com/arisaema/index_arisaema.htm

 http://www.aroid.org/genera/arisaema/herold/index.php

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