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2013年6月 1日 (土)

オオコンボウヤセバチ(♀)

 当地も、一昨年に続く早い梅雨入りになった、しかし快晴の6月のスタートです。雨は平年より多めの予報ですが、おしとやかに願いたいものです。
 5月中旬には満開になって小さな花蜂がたくさん訪れていたミニバラも、盛んに散り始めました。
 さて、先日薄曇りの朝、獲物をくわえた小さなイトトンボのように見える黒っぽい姿が、目の前をスーッと飛んでいくのに気が付きました。
 アレッと目で追いましたがすぐに見失いました。
 それからしばらくして、今度は同じ姿の2匹が、またイトトンボと同じような飛び方で、あちこち飛び回って居るのを見つけました。
 その姿をはっきり確認できてから、イトトンボではなく、ハチの仲間とわかりました。

 カメラを構えた手の甲を蚊に刺されながら追い払うこともままならず、あちこち移動して飛び回るハチを追っかけです。
 はじめは驚かせないようにフラッシュなしで、なかなかうまく撮れません。フラッシュONにしてから1匹の姿を撮ることが出来ました。 
 体長は、約2cm、産卵管を含めると4cmほどでしょうか。イトトンボが飛ぶようにゆっくり飛びながら何かを探すように移動しています。
 その独特の姿から、寄生蜂「オオコンボウヤセバチ」のメス(長い産卵管がある)と分かりました。
 その顛末記です。
 

 園芸用で中空のプラスチック支柱の孔が気になる様子で、数カ所ある支柱を行ったり来たり。
 そのうち1本のチューブに止まると、触角で棒に開いた2箇所の孔のまわりを探りはじめました。
 上端の孔に触覚を差し込んで点検し、次にすぐ下の横に開いた孔の探索に。
 腹部末端部にある細い産卵管と、そのカバーで、先端が白く太めの鞘の”付け根”は少し離れていますが、2本の糸のように確認できます。
 フラッシュoffではなかなかうまく撮れません。(以下の画像はクリックで拡大します。)Blg1

 
 ここでフラッシュon。
 チューブの横に開いた下の孔に入ることが決まったようで、写真のように産卵管を先にして入り込んでいきました。
 細い産卵管が差し込まれ、カバーの鞘は外に残っています。そして最後にはスルスルと全身すっぽり入りこんで見えなくなりました。
 土に差し込んだチューブの長さは50cmほどあります。どこまで行ったのか外から知りようがありませんがこの中に居ると”判定”したハチの幼虫を探しに行ったのです。
 出てくる瞬間を待ち構えていたのですが、すぐには出てこなくて、ちょっと脇見をしていたところ、傍に飛んでいるが目に入り、出てくる瞬間は撮れませんでした。
 (もちろん、中にハチの幼虫が居て、首尾良く目的を達成したのかどうか知りようがありません。)Blg2  

 その後、側らの植木に移動して葉に止まると身繕いをはじめました。少し近寄っても、フラッシュにも逃げないで、やっと安定したシャッターチャンスが得られました。
 身繕いをしている間は、前脚と中脚の4本で葉にしっかり止まって体を支えて、長い腹部をゆっくり、1~2秒間隔で上下させ、両の後脚を擦り合わせながら長くて先端部が白い産卵管”セット“をしごいています。
 どこかアクロバティックで芸術的な姿です。Blg3
 

 長い産卵管”セット”も曲がったりまっすぐ伸ばしたりと自在です。産卵管には長い鞘がセットになっています。
 産卵寄生のため穴に入りこむ時などに、茶色の細い産卵管(先端は白い)と、それをカバーする黒く長い鞘(やはり先端は白い)は別々に自在に動かせることも写真から良く分かりました。Blg4 Blg5

 なお素人の私の記事/表現は正確ではありませんので、産卵管と産卵鞘に関する学術的な情報については文献※を参照して下さい。
 http://himebati.jimdo.com/ハチの資料-イントロダクション/4-ハチの形態/ヒメバチの形態/ 
 (ハイパーリンクはしていません。ご覧になるには上記URL全文をコピーし、ブラウザに貼り付けてアクセスして下さい)    
 大きく長い後肢は体の(姿勢)バランス調整の役目をしているように見えます。ちいさな生き物は不思議です。

●コンボウヤセバチ科※(オオコンボウヤセバチ):
  http://himebati.jimdo.com/寄生蜂のリストと特徴-写真/コンボウヤセバチ科-gasteruptidae/  
 (ハイパーリンクはしていません。ご覧になるにはURL全文をコピーし、ブラウザに貼り付けてアクセスして下さい) ※コンボウヤセバチ科のハチは、細身の体を持つ小グループの寄生蜂で、木材などの孔に営巣する「アナバチ」や「ハナバチ」などの幼虫に寄生します。
 
●オオコンボウヤセバチ:
 寄生蜂です。体長:14~20mm(産卵管を除く)。体は、黒色で、太い棍棒状の腹部の節には赤い帯があります。
 前・中脚は小さく、後脚の脛節は膨らみ太く、全体が長いです。
 ♀は体長と同じくらい長くて先端が白い産卵管を持ち、産卵管を含めると4cmほど。
 木材など、色々な物に開いた細長い孔/空洞などによく出入りして、そこに単独で住んでいるハナバチ、カリバチなどの幼虫を探して卵を産みつけ、寄生します。
 成虫出現時期は5~8月、分布は日本各地?

※メスが寄生幼虫を探索(産卵)している鮮明な画像が紹介されていました。
http://home.n02.itscom.net/wad/u/pu/konbo.htm
 (ハイパーリンクはしていません。ご覧になるにはURLをコピーし、ブラウザに貼り付けてアクセスして下さい)

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