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2013年10月

2013年10月31日 (木)

カラタネオガタマの結実

 台風も多く雨も多かった10月が終わりになりました。

カラタネオガタマ(モクレン科)の結実:
 本種は、中国南部原産の常緑樹です。春、枝葉がよく茂り、ジンチョウゲの花が終わりになった頃からクリーム色の花をつけてバナナのような芳香を放つため存在に気がつきます。Photo

 
 もう20年以上も前に、園芸店で鉢植えの苗木を買ってから、手抜きのために地植えにしました。
 夏には、翌年咲く花芽ができますが、狭い庭で小さくまとめるために時期に無関係に切り詰めるため翌年花が見られないこともあったりして“虐待”されています。
 そして先日、全く初めてのことですが、切り残されていた下枝に、,赤い実が一つだけ出来ているのに気がつきました。
 20数年来初めての観察でお粗末なことでした。Img_1631_2

Img_1631_1

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2013年10月30日 (水)

つる性雑草仲間5種、カナムグラ他

 9月にも同じ記事を書きましたので一部重複しています。撮影はいずれも10月中旬です。

●カナムグラ(クワ科/アサ科):
 砂利道の道端に開花した雄株と雌株が並んではびこっていました。
 夏から秋にかけて道端や河川敷の荒れ地などにヤツデのような形の葉を広げて鬱蒼と生い茂ります。
 茎には下向の刺が有り、これでフェンスや藪に絡み付いて這い登り、しばしばクズやヤブガラシ等と入り混じって茂っているのも見られます。 
 雌花は(ホップと近縁の植物なので)ホップによく似ています。
 苞葉に包まれた10個内外が集まって下向きにつき、はじめのうちは緑色ですが、次第に赤褐色になって目立つようになります。
雄株は雌株より早くツリー状の花柄にたくさんの雄花をつけると間もなく5本の葯から大量の花粉を飛散さ せます。
 素手では刺がいたくて除草に手間取る迷惑雑草の一つです。
 花期は8~11月、分布は日本各地。55r

 
●マルバルコウ(ヒルガオ科サツマイモ属):
 9月中旬に生活道路のフェンスに絡んで繁殖していたものが、清掃作業ですっかり除去されました。
 しかし、そこは丈夫な雑草で、取りこぼしされたものが、また這い出していました。
 熱帯アメリカ原産の帰化植物で、つる性1年草。
 花期は8~10月、本州(関東以南)・四国・九州に帰化。
 なお、花はそっくりですが、葉が線形に深裂しているルコウソウがあります。こちらも負けず元気にきれいな花を咲かせています。43r

 以下は、散歩コース沿いの道端などに生える毎年おなじみのツル性マメ科雑草です。そして毎年同じ繰り返しです。

 
●ツルマメ(蔓豆)(マメ科ダイズ属):
 草原などの繁茂しています。ここではまだ豆果は見当たりませんでした。
 草地や道端などに生育するツル性の1年草です。 葉は3小葉からなり、小葉は狭卵形から被針形で、ヤブマメより細長い楕円形です。
 全体に茶色い毛が密生し、ざらざらします。8月から10月にかけて淡紅紫色の小さな(5~8mm)蝶形花を数個つけます。
 豆果は長さ2.5~3cmで表面に毛が生えており、小さな枝豆そのものです。
 本種は大豆の原種ではないかと言われています。
 花期は8~10月、分布は本州、四国、九州。12r

 
●ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)(マメ科ササゲ属):
 道端に生えた株の花は既に終わり、出来ていた線形の豆果の鞘を一つ開けてみると小豆のような形の豆が入っていました。
 野原や道端などに生えるツル状の1年草で、長く伸びる茎には黄褐色のあらい毛があります。
 葉は互生し、3出複葉。小葉は卵形~狭卵形で長さ3~10cm、両面に黄褐色の長い毛があります。
 葉の脇から総状花序をだし、淡黄色の花をつけます。
 豆果は線形で毛はなく、6~14個の種子ができます。(なお、よく似た仲間にノアズキがあります。さらに”本物の”小豆にも(豆の色以外)そっくりです。)
 花期は8~10月、分布は本州、四国、九州。34r

 
●ヤブマメ(藪豆)(マメ科ヤブマメ属):
 図書館に行く道沿いのサツキの植え込みに絡みついて生えていました。毎年秋の,除草・清掃作業の邪魔になる迷惑雑草の一つです。
 林縁や、藪、道端などによく見られるツル性の一年草。葉は3小葉で、一つの小葉は菱形をしています。
 花が咲くのは少し遅く、秋になると淡青色の蝶形花を数個かたまってつけるようになります。
 花後に茶色の毛が多い豆果ができますが、この時にはまだ見つかりませんでした。
 なお本種の特徴は、地中にも花を付ける変わった特性があり、豆果もできることです。
 花期は9~10月、分布は日本各地。23r

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2013年10月29日 (火)

ヒシバッタ、ハネナガヒシバッタ(2013/10)

 夏の間から撮りためたヒシバッタ、ハネナガヒシバッタです。
 体長(頭部から腹端まで;翅は含まず)10mm以下ほどの小さなバッタです。成虫で越冬しますので、まだずっと元気です。
 草原で良く目につくところに出ていたり、湿った裸地では跳んで逃げられるまで、そこに居ることがわからなかったり、です。

●ハネナガヒシバッタ:1

Photo_4

 
●ヒシバッタ(ハラヒシバッタ):Photo_5

Photo_6

Photo_7

 カモフラージュの「分断色」の体色模様は、時に有効、場合によっては無効、ということでしょうか。

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2013年10月28日 (月)

キチョウとモンシロチョウ

●キチョウ:
 草原に一番普通にたくさんいるのはモンキチョウとモンシロチョウ。
 それに較べると、キチョウは相対的に見かける個体数が少なく、また、いてもなかなか止まってくれませんので撮れる機会は少ないのです。

 たまたま畑の脇に生えたコセンダングサの黄色い花に繰り返し吸蜜しにやって来るのを見かけたので、待ち伏せして撮ることが出来ました。
 モンキチョウより小型で、きれいな黄色です。Photo

Img_13973

 
 なお、8月の山地で見かけた交尾中のものも、ついでに載せました。Blg

 
●モンシロチョウ:
 ついでに、普段は撮る気にもならないモンシロチョウも。1

2

 余談ながら、モンシロチョウは蛹で、モンキチョウは幼虫で、そしてキチョウは成虫で越冬します。

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2013年10月27日 (日)

マダガスカル日記余録

 マダガスカル旅行記に掲載しなかった画像の寄せ集めメモ記録。

●アオオビハエトリに似ているハエトリグモの仲間:
 ピンぼけ写真。
 バコナ、レムール・アイランドで。Blg

 
●ジョロウグモに似た巨大なクモ:
 (左はジョロウグモ)。モロンダバのホテルの庭にて。Blg_3

 
●上から順に、①クロビタイキツネザル、②アイアイ(稀少種。現地では嫌われていた。夜行性で日中は見られない、絵はがきからコピー)、③白いガ(メイガの仲間?):
 バコナ、レムールアイランドにて。Photo

 
●首都アンタナナリボ駅舎、その他市街風景など寄せ集め: 
 渋滞でのろのろ運転のバスから通りがかりに見えた国鉄マダレイルの駅舎。
 聞くと、フランス植民地時代に敷設した鉄道を国鉄としたものだが、現在、鉄道事業はミニバスや大型トラックなどの陸運に代わられて衰退し、このアンタナナリボ駅も、建物は立派だが列車は運行していない。
 駅舎内部1階ロビーはカフェ、ギャラリーと専門店、そして2階は高級物品売り場というショッピングセンターになっているそうだ。Blg_2

 
●ベローシファカ:
 ベレンティにて。Img_2069_2

 
 見つめる眼差し、何をや想う。
 (クリックで拡大します。)Img_2069

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マダガスカル固有種”ジラフビートル”(キリン クビナガ オトシブミ)♀

マダガスカル旅行記

●余話:
 ジラフビートル”(キリン クビナガ オトシブミ)*:

 実は、マダガスカル旅行最終日に訪れたペリネ特別自然保護区で、もう一つ、期待していたことがありました。

 オトシブミという昆虫がいます。日本にも22種(23種)が生息しているということで、その一つヒメクロオトシブミだけは観察したことがありますが、他には見ていません。
 そして、それよりもここマダガスカルに、いる”ジラフビートル”のほうにいっそうの興味を引かれたのです。
 この森に棲むという固有種の昆虫、”ジラフビートル”(世界一首の長い、キリン クビナガ オトシブミ)です。
 インドリ探索に出発する祭に、出来たらジラフビートルを見たいが、どのような植物にくっついているのか、またその植物が生えているところを通過するなら教えてほしいと頼んでいたのです。
 現地ガイド氏の答えは、これから少し登って標高が高くなった山の方で、特定の樹種が生えているところに、ちょうど今の季節、まず間違いなく、いる!というのです。
 ただ今回はインドリ探索が主目標ですから、その願いは当然後回しです。
 そして首尾良くインドリ観察を終えての帰り道、ガイド氏の直ぐ後について山道を探しながら下ることに。
 しばらくしてガイド氏が立ち止まり、この木にいるはずだ、と1本の木を指さします。
 見上げる樹木の幅広の葉裏に点々と虫食い穴が光に透けて見えました。葉を囓った跡です。
 しかし残念ながら見渡した範囲では”囓り主”は見当たりません。

 他の人達はどうかしたのかと待っています。やむなくそのまま下山を続けます。
 歩きながら、ガイド氏の言うのに、ここに3種ほどあるノボタン科の植物を食葉樹としていて、一番好むのは先ほど見かけた幅広の葉の木だと。
 そしてしばらく行くと、今度は歩きながら脇に生えていた葉幅の狭い木を指さして、この木にもつくのだが、という。
 通る人の邪魔にならないよう脇に入って、やはりまばらに虫食い穴のある葉裏をひっくり返してみたものの見つかりませんでした。1r0039860

 急いで後を追って下ります。そしてもうダメだなとあきらめていたところ、先頭を行くガイド氏が、後続のアシスタントガイドに何やら話した後、急に横手の斜面樹林の中に駆け上がっていきました。
 それに気づいた人は、どうしたんだろうと声にしていましたが・・・・

 そのまま全員予定の時間に出発地点に戻って、少ないトイレを順番に済ませたり、この後の長いバス乗車に備えて身支度をしたりしていたその時です。
 あのガイド氏が息をはずませながら、駆け戻ってきて、目の前で重ね合わせた手の平をそっと開くと、なんと食葉樹の葉1枚と、そこにつかまっている「ジラフビートル」がいるではありませんか。
 ”すぐに飛ぶから写真は早く”、といわれ、急いで撮って、一度飛び立とうとして地面に落ちたのを、24r

 
 教えられた近くのノボタン科樹の葉に載せて、もう一度写真撮り直し。Photo

 
●画像はクリックで拡大します。卵があるのでしょうか、大きな腹部です。Photo

Photo_3

 しばらくして上空に飛び去っていきました。
 (全く思いもよらないことで、ガイド氏のホスピタリティに心から感謝したことでした。去り際に、写真はちゃんと撮れてから、ジラフビートルは大空に飛び去ったことを告げました。彼も、にこっと笑ってくれました。)

 なお、今回の個体は首が短く、触角の形状から♀のようです。(ちなみに♂はずっと首が長く、触角にはごく短い櫛歯がまばらにある櫛歯状です。)

 後日その写真を眺めて、あらためて(日本各地に分布する)「ヒゲナガ オトシブミhttp://www.insects.jp/kon-otosihigenaga.htm」に、大きさも形姿もよく似ていることに感心しました。
 とても良い旅の想い出になりました。

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※余話の余談:

*和名「キリン ゾウムシ」として解説された文庫もあります。
 『千石先生の動物ウォッチング ガラパゴスとマダガスカル』 千石正一(著)岩波ジュニア新書(2003/2刊)

 はじめは、”虫”の姿だけに視線がとらわれていました。あとで落ちついて写真をながめると、最初の画像に、はっきりと昆虫「オトシブミ」を特徴付ける、”葉の切り方”が写っていることに気がつきました。
 オトシブミ(の仲間すべての)♀は、その名前の通り、若葉の一部を切り取って、直径1cm、長さ2.5cmほどの筒状に巻きながら通常1個の卵を産みつけた”揺籃”:(オトシブミ)を作ります。
 出来上がった揺籃は切り落とされて地面に落下します。
 その中で卵が孵化して幼虫になり内部を食べながら成長して蛹になり、成虫になって出てくるのです。
 **オトシブミについて解説記事があります。
 http://www.d1.dion.ne.jp/~k_izawa/otoshibumi.htm )
 
 ● 『オトシブミ観察辞典』 櫻井一彦、藤丸篤夫著、偕成社(1996.7.1刊)
 ● 『オトシブミ ハンドブック』 安田守・沢田佳久/著 文一総合出版(2009.5.30刊)

 ***そして何よりお勧めは、実際に、ジラフビートルの雄同士が、長い首を使って闘った後、勝者が雌と交尾して、共同して葉を丸め揺籃を作る様子を紹介したビデオです。
 興味がおありでしたら次のURLをクリックしてご覧下さい。(3分15秒)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=CN-WjdA6uUo

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2013年10月26日 (土)

マダガスカル旅行記(2013/10) (7)ムラマンガ発、バコナ、ペリネ保護区,アンタナナリボ、そしてバンコク経由で帰国の途へ

7日目:(日程概要地図はこちら

 本日は帰国日です。(余談ながら、マダガスカル大統領選投票日です。)
 早朝ムラマンガを発ち、バスでアンダシベのバコナ私営保護区、「レムール・アイランド」へ。
 見学後、バコナ・ロッジで朝食。ついでツアー最後になる「ペリネ特別自然保護区」に向かい、インドリの探索に。
 すべての観察終了後、再び,陸路でアンタナナリボ空港まで戻り、空港で昼食。
 そして空路アンタナナリボ発、バンコク経由、機中泊の翌日、午後成田帰国という、最終日にしてのハードスケジュールです。  

●午前3時起床、帰国準備とともに、虫除け対策、防寒、防汚のヤッケ着用、手袋も、と身支度を調えて、まだ真っ暗の午前4時30分、ホテル出発。
 バスに45分ほど揺られて、まずキツネザル類が身近に観察できるバコナ私設保護区に到着。
 5mほどの川で隔てられた”島”レムール・アイランドには4種類のキツネザル(クロビタイチャイロキツネザル、アカビタイチャイロキツネザル、シロクロエリマキキツネザル、ハイイロジェントルキツネザル)が放し飼いで餌付けされていて、人にもよく慣れています。
 現地ガイドの案内で、3人ずつカヌーで島に上陸します。
 全員、島に渡り終えたところで、現地ガイド氏に続いて森の方に進むと、しばらくして、たくさんのキツネザルが森の中から現れました。
 そして餌をねだって頭や肩の上にも平気で飛び乗ってきます。

●バコナ私設保護区にて。
 写真は上から順に
 レムール・アイランド遠景。”島”にはボートで往復。
 クロビタイチャイロキツネザル:
   顔全面(額まで隠れる)黒いお面をつけたようなクロビタイチャイロキツネザル。群れで生活し、1日中樹上で過ごす。体長40~50cm。主食は葉と果物。昼夜行性。
 アカビタイチャイロキツネザル:
  顔面に黒い十字のお面をつけたようなキツネザル。頭部はチャイロや黒いものがいる。マダガスカルで最もポピュラーな種。体長40~50cm。終日、木の上で過ごし主食は葉と果物。昼行性。
 シロクロエリマキキツネザル:
  大型のキツネザルで、耳と下首周りを白い毛が覆い、頭部から胸、お腹、尾にかけて黒い毛が覆う。目はオレンジ色。体長約55cmで東海岸の熱帯雨林地帯に棲息している。主食は葉と果物。昼行性。
 ハイイロジェントルキツネザル:
 別名バンブーキツネザルと呼ばれる小型の原猿類。尾が長く体毛は灰色。体長は約30cm。竹や竹の新芽などを好んで食べ、3~5頭の家族群れで暮らす。昼行性。
(以下、画像はすべてクリックで拡大表示になります。)Blg74

  しばし楽しんだ後、ロッジに戻り、バコナ・ロッジで朝食。

 食後、バスでバコナを出発し30分ほどで、国の管理下にあるペリネ特別自然保護区に着きました。
 ここで、今回旅行のハイライト”固有種インドリ(WWFの絶滅危惧種)”との出合いです。

※ペリネ特別自然保護区:
 このペリネ(人の名前)の森には約250匹の「インドリ」が生息しているそうです。
 寿命は40~50年で、7歳くらいで独立。体長は60~70cm、平均体重は約7kgと、レムール(原猿類キツネザル)の中では最大です。
 尾は5cmほどと短く、黒い顔で、体は黒と白の毛で覆われていています。
 昼行性で、一夫一婦型のつがいと、その子供からなる親子4~5頭の家族単位で樹上生活をしています。
 2年おきに5月に1匹のみ出産します。樹の葉や新芽、果実、花などを1日に1kgほど食べ、天敵はキツネやハヤブサなど。

 主に焼き畑農業による森林の減少により、インドリの棲息数は激減しましたが、1970年に、政府はその保護のため全810ヘクタールの森を保護区とし、現在は62家族が確認されているそうです。
 インドリは多雨林地域の、ここペリネ特別自然保護区で、朝の間によく見られるということで、現地の指定専門ガイドとそのアシスタントガイドさん達に先導されて、期待のインドリ観察に向かいました。
 樹林内の山道を辿っていくと、まわりでは誰も聞き分けないのに、ガイド氏は熱帯林の奥からインドリの声がする、向こうだ、とその方角を目指してどんどん山道を登っていきます。
 インドリは管楽器のような高音の鳴き声が特徴的で、仲間同士のコミュニケーションのために鳴き交わす声は”インドリコーラス”と呼ばれて、数キロメートルの遠くでも聞こえるそうですが、確かめている余裕などなく、ついて行くのが精一杯。
 余談ですが、インドリの鳴き声には3種あり、①家族間コミュニケーション(ホーエ、ホーエ)、②求愛(ツィ、ツィ、ツィ、ハー)、③危険を知らせる警戒の声(トゥィ、トゥィ、トゥィ)だそうです。
 やがて、あそこにいる、とガイド氏が上空の樹間を指さしますが、枝葉の茂みを音も立てず、ゆっくり移動していくためなかなか見分けられません。
 見えやすい所に移動するため、ガイド氏に続いて少し藪こぎをして、あらためて指で示された頭上の茂みに、見え隠れする群れを確認することができました。
 頭上の樹枝にあぐらをかいて座っているものや、木の実をとって食べているらしい姿を目で追いながら見上げていると、しまいには首の痛さに耐えがたくなりました。

●インドリ:
 出会えたのは小さな子供を抱いた1頭の母親とその家族の4頭ということでした。
 足元の悪い斜面から首が痛くなるほど見上げる逆光の樹間とあって、満足な写真は撮れませんでしたが、充分観察できて良かったと思います。
 (どうしても撮れないという人のカメラをガイド氏が受け取って撮影サービスも。)
 途中に大型のパンサーカメレオンがいて、写真撮りのおまけ。Blg

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 そうこうしている間に予定の時間も経過して、出発地点に戻ることに。

 出発地に戻って、トイレ、着替えや持ち物整理など身支度をして、さらにここ(ペリネ)からバスで、アンタナナリボ空港に向かいます。約4時間です。
 これで終わりという安堵感と疲れから、揺れるバスでもけっこう眠りました。
 時々目を開け、折々に見えた風景を思いつきで撮っていました。
 南部の”掘っ立て小屋”のような住居に較べれば、土壁で塗られているだけ良かったり、中には水田の奥に近代的な立派な邸宅があったり、また水田地域ではすべての田んぼ仕事が人手で行われていたり、補修が追いつかない国道沿いには、いつ来るか分からないという貨物専用になってしまった鉄道線路が垣間見えたり(陸運の発展で、鉄道は衰退してしまったのだそうです)、大型車両が行き交う国道に、馬車ならぬ牛車がゆっくり通っていたり、田んぼの中にある巨大な岩(山)を人手だけで崩している光景に驚いたり、そしてひときわ目立った光景は、見た限り、きれいではない川筋にはたいてい、大量の洗濯物が無造作に、地面に干されていたこと。
 ”洗濯屋さん”の作業場風景ということでした。
 他にも、居眠りするにはもったいない光景が次々に展開していたのですが・・・。
 首都アンタナナリボに近くなると当然雰囲気が変わり、旅の終わりを実感することになりました。
   アンタナナリボ到着後、空港内のレストラン・ビュッフェで昼食。 そして帰国の途へ。Blg7_2

●アンタナナリボ発16:25、経由地のバンコクまで約9時間15分。(機中泊)            翌8日目、バンコク発7:35成田へ約6時間10分。午後、ほぼ予定通り成田空港着。 無事帰国しました。

                (余話に続きます。)

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2013年10月25日 (金)

マダガスカル旅行記(2013/10) (6)フォールドーファンから空路アンタナナリボを経て、陸路ムラマンガまで

6日目:(日程概要地図はこちら
 午前中はフォール・ドーファン市内観光および郊外の植物園サイディ植物園の見学。
 午後、空路アンタナナリボを経て、バスで宿泊地のムラマンガへ。
 予定時間がずるずる遅れで強行日程になりました。

 朝6時過ぎ、朝食までの時間つぶしに散歩へ。

●ホテルからさほど遠くない海辺まで歩きインド洋を眺め、あちらこちらから小高い丘の上にある学校に向かう生徒達の姿、そしてまだ始業時間ではないらしく、校舎の中には入れないでいる待ち行列などを目にし、
 ホテルに帰ってから広い構内散策、そして7時の朝食。民芸品のテーブルウエアが珍しかったです。Blg67

 
●食後、バスで午前中にインド洋に突き出たフォール・ドーファンの市内観光に。
 5000アリアリ紙幣にデザインされているインド洋のビーチ風景の写真撮影、
 また閑散としていたクラフトマーケットにも立ち寄り。
 天然素材で作られた民芸品のバッグ、カゴなどが並んでいました。
 マーケットの軒先で愛嬌をふりまく、屈託のない幼い兄妹の姿が心に残りました。Blg6

 
●その後、郊外のサィディ(SAIADI)植物園の見学へ。
 この頃から空模様が怪しくなって小雨もぱらつきましたが、幸い、見学にはほとんど支障はありませんでした。

 ※入り口を入ると大きな果実をつけたジャックフルーツの木があり、ワオキツネザルが歩いていて、クロビタイキツネザルやチャイロキツネザルの飼育設備もありました。
 横目で見ながら通り過ぎて進んでいくと、葉が3方向に生える「三角ヤシ」、食虫植物の「ウツボカズラ」、雨水を組織の中に貯められる「旅人の木(マダガスカル航空機の尾翼にデザインされています。」:(葉柄基部の断面を見ると周囲をハニカム構造のように導管が取り巻いて走っているのが分かりました。ここに貯められるようです。この組織部位にナイフを刺すと、水道の蛇口を細め開けたほどの勢いで、きれいな水がほとばしり出るのに驚きました。)
  また盆栽のような「象の足(パキポディウム)」:細長く伸びた花茎の先に黄色い花が咲いていました。Blg6

さらに、 
※タロイモの種類「象の耳」、ツル植物のバニラの木(“バニラ”はマダガスカルにおいて農産物輸出のトップです。)、その他、マダガスカル南部に分布する珍しい植物、また珍しいカニグモなども観察しました。
 観察を終えてホテルに戻る途中、再度、見納めにとインド洋を見渡す海浜に立ち寄ってから、ホテルで昼食となりました。Blg6_2

 遅めの昼食を取ってから、移動の準備、そして14時30分、ホテルから空港へ向かいます。

 
●16時50分発予定のフォール・ドーファン発アンタナナリボ行き便が、案の定、経路変更や出発は遅れ。
 それでも予想したより早く、17時半前に搭乗でき、18時過ぎに日没をみて、アンタナナリボについたのは19時10分過ぎ。
 空港周辺も外灯施設のない場所は既に真っ暗。
 着後、迎えのツアー・バスに乗り、(スーツケースは屋根の上積載)宿泊地ムラマンガのホテルへ向かいます。
 夕食はバスの中で揺られながらのお弁当。
 照明が少なく、また時々あっても暗い上に混雑/渋滞する道路で、よくこんな所を走るなとヒヤヒヤしながら同時に、ドライバーの視力と技倆に感心する市街地を抜けてしまうと、もはや真っ暗闇でガタガタの峠越え山道を3時間以上走って、宿泊地ムラマンガのホテルに着いたのは23時30分。Blg6_4

 チェックインして着替えて、ぬるま湯のシャワーを浴びて、明日の準備をしてベッドに潜り込んだのは0時45分。 翌朝は未明の3時起き、ということで、寝ている時間がありません。
 (明日は帰国日で、さらにハードスケジュールに。)       
        宿泊はムラマンガ(ホテルBEZANOZAO)
                 (7日目に続きます。)

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2013年10月24日 (木)

マダガスカル旅行記(2013/10) (5)ベレンティからフォール・ドーファンへ

5日目:(日程概要地図はこちら
 午前中は(昨夜に続き)、ベレンティで、”ガレリの森ゾーン”のウォーキング・サファリへ。
 その後、続いてアンタンドロイ族(Antandroy)を紹介したアレンベル博物館の見学も。
 見学後、ロッジで昼食。
 食後、再び90kmの悪路を、本日の宿泊地フォール・ドーファンに戻ります。
 (前後しますが、フォール・ドーファンに到着後、宿泊予定のホテルにチェックイン後、近くで行われていた道路工事のために、一部の部屋が突如断水になり、翌朝まで水道が使えないという事態が発生し、急遽,近くのホテルに分宿というトラブルも。)

 (前回記事記載のように)ベレンティは1936年、2万5000ヘクタールに及ぶサイザル麻プランテーションのフランス人オーナーが、その私有地の中に設けた250ヘクタールのプライベート保護区になっていて、現在のオーナーは2代目だそうです。

●ベレンティの朝。
 昨日は暗くなって到着したので周囲の様子は全く分かりませんでした。
 朝起きて散歩をかねて見学に。ベレンティ・ロッジは保護区で唯一の宿泊施設。
 全16棟のバンガローで構成されています。バンガローはゆったりした造りで、部屋の設備として蚊帳付きのベッド、換気ファン、シャワールーム、水洗トイレがあり、電気も使用もできます。
 但し時間制限があり、朝は5:00~10:00まで、午後は17:00~22:00時まで。
 それ以降のために蝋燭が準備されていましたが、懐中電灯を持参していますので不要でした。
 なお昨夜は、やはり持参した蚊取り線香をつけて就寝しました。

 朝、朝食前の散策に出るとワオキツネザルが出迎えてくれました。
 ちょうど出産の時期ということで、子猿を連れた姿がそこかしこに見られました。
 ベレンティ保護区にいるキツネザル達は日頃から人間に慣れていて、警戒心はありませんが、媚びることもありません。
 カフェテリアの中まで入ってくることもしばしばで、管理の人に追われていました。
 むろん、餌やりは禁止です。

 ロッジ周辺にはたくさんの熱帯植物も植えられています。サボテンのように見えますがサボテンではない固有種の”金棒の木”(ディディエレア科)、ユーホルビア(膨れサンゴ)の仲間、パキポディウム(象の足)の仲間など。
 そして樹上には朝日に向かい日光浴をするワオキツネザルの姿がありました。
 すぐ目の前に近寄ってくる親子の姿も。子供は生後数ヶ月で母離れするそうです。
 その他、ロッジの板張り外壁の隙間には大きさ2.5cmほどの小さく地味なマダガスカル・マメヤモリの仲間がいました。
 最後の写真は朝食時に出されたバオバブの実です。甘みのある独特の食感がありました。バオバブジュースにすると美味しいそうです。Blg5

 
●ウォーキング・サファリ:
 ベレンティ保護区では、ベロ-シファカ、アカビタイチャイロキツネザル、チャイロキツネザル、ワオキツネザル、(寝ている)イタチキツネザル、そしてハイイロネズミキツネザル(と聞きましたが写真は”ネズミ”より大き過ぎて間違いのようです。)など、レムール類の自然の姿が観察できました。Blg56b

 
●また、お目当てのレムール以外に観察できたものは、、
 樹上に造られたシロアリの巣や、マダガスカル・ボア(無毒のヘビ)、また飼育されているホウシャガメ/(マダガスカルホシガメ)(黒褐色の甲羅に鮮やかな黄色い放射状の模様があり、カメの仲間で最も美しいといわれるマダガスカル固有種で陸上に生活する絶滅危惧種)と、大きさ10cmほどのクモガメ、そしてナイルワニやカメレオンなどの爬虫類、
 また、ムナジロカラス、マダガスカルヤツガシラ、抱卵中のマダガスカルサンコウチョウ、他にもオオハシモズ(すぐに飛ばれて写真は撮れませんでした)などの鳥、
 さらに群生したハゴロモ仲間の幼虫(昆虫)や、キチョウの仲間、(ヒメ)ジャノメチョウの仲間、その他数種類の(写真に撮れませんでしたが)チョウ類などでした。Blg5

 
●締めくくりはやはりテレビCMなどでもよく知られたベロ-シファカの横っ飛びです。Blg5trm

 鬱蒼と茂る連続した森で生活していた頃には、地上に降りて姿をさらしながら、危険な横っ飛びなどする必要はなかったはずですが・・・。
 
 そして最後に保護区内にあるアレンベル博物館の見学に。:
 (ここでは写真は撮影しませんでした。)
 ここはマダガスカル南部の自然や風土、そして、この土地に住むアンタンドロイ族の衣服や生活様式、葬式、割礼などの風習、また動植物などが主に写真パネルで展示紹介されている、こじんまりした施設です。
 陶器や機織り機、復元された住宅なども一部展示されていました。住宅の建材は「金棒の木」*だそうです。
 (*カナボウノキ(ディディエレア科)の常緑小低木で、マダガスカルの固有種

 見学後、ロッジに戻って昼食。

 
 食後、出発準備をして、再び90kmの悪路を、揺られゆられて宿泊地のフォール・ドーファン(旧市名で、現在はトラニャロ(Tolanaro))に戻ります。
 途中、何回か休憩をかねて写真ストップも。

●はじめの写真は、昼食時に食べたジャック・フルーツ。
 ベレンティロッジから、所々舗装が残っている所以外では赤い土埃を巻き上げながらバスは走ります。
 しばらくで南アンボサリ(Amboasary Sud)地区で、一年中(乾期でも)干上がることのないマンドラーレ川(Mandrare)を渡り、そこから国道13号線を、フォールドーファンに向かってひた走ることになります。
 川はまさに近くの住民の日常生活基盤になっていて、洗濯、水浴び、憩い、ゼブ牛の水飲み場、等々様々な光景がありました。
 川を過ぎた辺りに質素な”小屋”の集まった大きな集落があります。そこを過ぎると道路両側に見渡す限り、葉から繊維を取る”サイザル麻”の広大なプランテーションが広がっています。オーナーはフランス人。
 .ここで写真ストップ。。
 本種はメキシコ原産で、苗を育てるのに3年、葉を収穫できるようになるまで更に3年。そして収穫期は4~5年間で、年に1回、1株から30枚葉を収穫するという。
 そして花が咲くと株の寿命が尽きて枯れるということでした。
 次に、「ザー}という種のバオバブが1本(残って)生えているところで休憩をかねて写真ストップ。
 道端には、日本のボランティアが作り方を教えたという、”バオバブ”や”ワオキツネザル”など木彫りの民芸品を並べた屋台店があって、買い物も。
 素朴な手作りの味が魅力的で、「ワオキツネザル」 2個買い求めました。(3000アリアリ、130円ほどで、とても安いです。)
 車窓から、今も行われている焼き畑農業や、やはり都市部とは格差のある集落の風景なども眺めながら、出発から4時間弱かかって、ほぼ予定の時間どおり17時過ぎにフォール・ドーファンに無事到着。 
 ホテルのチェックインも終わり、部屋に入れてほっと一息ついたのも束の間、冒頭に記載したようにトラブル発生。
 移動の必要がないとして割り当てられた部屋は2部屋ある広い所でしたが、シャワーのお湯はでませんでした。
 宿泊ホテルが分割されたため夕食は19時過ぎ、別のホテルの食堂まで食べにいきました。
 (以下の画像はクリックして拡大表示でご覧下さい。(地図))Blg51 Blg5_3

 なお、部屋には電気蚊取りが備えられていましたが、持参した蚊取り線香をつけて、早めに(22時)就寝。
            (HOTERU DAUPHIN泊)
             (6日目に続きます。)   

 

 

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2013年10月23日 (水)

マダガスカル旅行記(2013/10) (4)アンタナナリボからフォール・ドーファン、そしてベレンティへ

4日目:(日程概要地図はこちら) 
 本日の予定は、午前中アンタナナリボ市内見学を済ませ、午後、空路アンタナナリボ(イヴァトゥ国際空港)からフォール・ドーファンまで移動し、植物園見学後、宿泊でしたが、やはり変更になり、フォール・ドーファン着後、バスに乗り換えてさらに、ベレンティまで足を伸ばし、ベレンティ着後、すぐにナイトウォーキング・サファリへ、そして(ベレンティ)宿泊、となりました。

●5時45分、宿泊した(アンタナナリボの)ホテルの部屋から、霧に霞む日の出と、アヌシ湖畔を見下ろし、6:30朝食、(散布されている殺虫剤のおかげで)ロビーの床の所々に落ちている蚊と蘭のディスプレーをながめ、7:15ツアー・バスでホテル出発。

●まず、すぐ傍のアヌシ湖畔に咲き誇るジャカランダの花の写真撮りに立ち寄りました。  
 アヌシ湖は、町の中心にある周囲2kmほどの人造湖。
 湖の真ん中には第1次世界大戦の慰霊碑が聳え、対岸の山上には女王宮や首相官邸が見えます。
アシヌ湖畔に咲き乱れるジャカランダ:
 湖畔を彩るジャカランダの花期は(マダガスカルでは春の)10月中旬から11月にかけてということでちょうど最盛期とあって、(まだ朝からの霧が晴れず、写真うつりは今ひとつになりましたが、)花は実に見事でした。Blg

 ジャカランダは中南米原産のノウゼンカズラ科の高木で、およそ50種もあるそうですが、熱帯~亜熱帯にかけて世界の各地で栽培されています。
 咲き誇る紫色の花が有名でブラジルやアルゼンチンでは街路樹として、またモロッコでも花後の植樹に出来ている、まだ緑色で扁平な莢状の大きな果実を見かけたことがありました。

 見学後、バスで「世界遺産アンボヒマンガ」の見学に向かいました。
 昨日の午後見学予定が、市内道路の激しい渋滞のため本日に変更になったものですが、相変わらずの大渋滞で、その渋滞の壁を何度か乗り越えて到着。
 アンボヒマンガの丘は、マダガスカルを初めて統一したメリナ王朝の首都があったところで「青い丘」という意味。

●渋滞の中、車窓から”住居”より立派という”墓所”も目にし、やがて見えた小高い丘が”青い丘”で、この一角に王宮があります。
 アンボヒマンガ到着、バスは門の広場に停車。なお遺跡の門は、(現在の門と少し違っているようですが)200アリアリ紙幣にデザインされています。
 バスを降りて門を見学後、丘の上にある王宮まで石畳の坂道を登ります。
 ※アンボヒマンガ:
 メリナ王国の王宮とラナヴァルナ1世女王の別荘として使用された遺跡で、2001年に世界遺産に登録されています。
 王宮”ルバ”はなんと意外にも、たった1つの部屋でしかありませんでした。質素というより貧弱なワンルーム宮殿なのです。
 中にはベッドが2つあり、王のベッドは垂直に取り付けられた梯子を登らなければなりませんが、女王のベッドは床面に置かれていました。
 部屋の中央には直径50㎝くらいの丸太の柱があり、これで屋根を支えている構造。
 周囲の壁には棚が付けられ木製の容器などが展示されていました。王宮と呼ぶにはあまりにも質素でした。(内部は撮影禁止でした。)
 なお入室する際は右足から,退出する際は後ろ向きで左足から、というのがお作法だそうで、説明されたとおりに出入りして内部見学。

 続いて、王宮に隣接するヨーロッパ風の2階建て別荘の建物も見学。
 女王ラナヴァルナ1世が避暑のために建てたヨーロッパ風の2階建て別荘が残っています。
 1階には食堂や会議室、家族の寝室、2階には女王の寝室と休憩室があります。休憩室からの眺めはすばらしく、見下ろす庭には固有種アムタナの大木などの緑がきれいで、また周囲の展望はなかなかのものでした。
 遺跡そのものは小規模なものでした。
 Blg4

 見学を終えてから、次の目的地フォール・ドーファンに移動するため、バスでアンタナナリボの空港に向かいましたが、昨日にもまして、間近に控えた大統領選挙のイベントなども加わり、街中の道路は大混雑。
 大渋滞の中行き交う車や人並みにひやひやすることもありましたがしたが、なんとか無事に空港到着。
 昼食は空港でランチボックス。

●アンタナナリボ発12:40、フォール・ドーファンには定刻通り14:30に到着で、ここまで順調。

 そしてフォール・ドーファンから、陸路、1台のツアー・バスでベレンティに向かう”難行”が始まりました。(スーツケースはバスの屋根の上に積載)
 ここから、ネイチャーガイドとして豊富な専門知識と経験を有し、しかも日本語が堪能な”有名現地ガイド”オリビエさんも同乗。
 道路は1950年代に舗装されて以来、補修などほとんど行われていないという、聞きしに勝るデコボコの悪路で、ポンピング・ロードの異名を持つ国道13号線です。
 約90kmを、(休憩時間も含めて)4時間弱かけてベレンティまで走ります。車に弱い人は、酔い止めが必要です。
 道すがら、大揺れに揺れ続ける窓外の風物の説明を聞きながら、所々で車から降りて、写真ストップ、気分転換と、つかの間の休息なども。

●旅人の木、サンダニス(タコの木)、150kmも歩いて売られに行くという、肩に筋肉と脂肪からなる大きな瘤があるゼブ牛(zebu)の群れ、ジャックフルーツの樹と、無造作に転がされている大きな果実、しょっちゅう故障して、でも余裕でニコニコしながら修理中の乗り合いミニバスと運転手等々。
 やがてたどり着いたスワニラマのフルーツマーケット(といっても道端の露店です。)で、写真ストップと小休止。Blg4_2

 
●再び凸凹道を揺られている最中、ガイドのオリビエさんが車中から目ざとく見つけた、道端の木のカメレオン。下車して写真撮り。
 また、付近に住むアンタヌシ族が、故人を偲ぶために建てた大小のオベリスク(方尖塔)が並んだ、お墓のようなモニュメント。(オベリスクが大きいのは長寿だった人、小さいのは早く死んだ人という。遺骨はここになく別にあるとのこと。)ここでも写真ストップ。すぐ傍にカメレオンがいました。どうやらそんなに珍しい存在でもないようです。

 マダガスカル島の山脈は北から南に連なっています。そして西半分が乾燥地帯、東側が降雨林地帯になっていて、そのため多くの生物がそれぞれの地区に適した進化をしてきました。
 その山を横断していきますが、フォール・ドーファンを出発しておよそ1時間40分ほど、アヌシ山を越える前あたりまでは温暖/湿潤地帯です。
 車窓からは豊かな運河や熱帯雨林、またのどかな田園風景が眺められました。
 そして山を越えると様相はがらりと変わり、乾燥地帯になりました。(途中”青空トイレ”なども)
 でこぼこの道路沿いにリュウゼツランの長大な花穂が見えたり、三角ヤシが散見されるようになり、,やがて、ワオキツネザルが生息する、現在では貴重な三角ヤシの自生森(現在は国立公園に指定され保全されている)が眺められる地域を通り過ぎて行きます。
 さらに進み、日没が近くなってきた頃に、周囲の植生はサボテンのような樹木ばかりになってきました。
 中でもひときわ目立ったのは「金棒の木」(ディディエリア科のアルオウディア・プロケア)の密集地です。(サボテンのような姿をしていますが、樹木です。)
 そこで写真ストップして腰を伸ばします。空を赤く染めて陽が沈んでいきました。
 そこから再び、既に暗くなった赤土のでこぼこ道を走り、やがて国道13号線を右折すると、聞いていたとおりの壮大なサイザルプランテーションの中を通り過ぎ、揺られ続けた腰の痛みも限界に近づく頃、ほぼ予定通り、4時間弱かかってすっかり日の暮れたベレンティに到着となりました。Blg4_2
 懐中電灯をつけ、腰をさすりながら、スーツケースを受け散り、宿泊するBERENTY LODGEにチェックイン。

※ここ「ベレンティ自然保護区」は、1936年、2万5000ヘクタールに及ぶサイザル麻プランテーションのフランス人オーナーが、その私有地の中に設けた250ヘクタールの(1/10ですが)プライベート保護区で、現在のオーナーは2代目だそうです。

 到着後休む暇もなく、虫除け、ヘッドランプ、懐中電灯、手袋など準備、身支度をして、午後7時過ぎ、ベレンティ保護区の”トゲの森ゾーン”へ。

 夜行性の原猿類を探索するナイトウォーキング・サファリです。
 (なお翌日の朝は”ガレリの森ゾーンへ、昼行性のベローシファカなどのキツネザル観察に。)
 真っ暗い夜の森の梢に活動する夜行性動物を探し当てるのは、さすが”プロガイド”です。
●ガイド氏が照らす光の中に、イタチキツネザル(絶滅の危機にある.体長25cmほど、体重約500g~1kgと小さい、夜行性で木の葉や花、果実、樹液などを食べる。マダガスカル南部に生息。)や、トゲカメレオン、小鳥、そしてサルでは世界最小のネズミキツネザル*などを見ることが出来ました。Blg4

 *なお余談ながら、2013年3月26日、マダガスカルで新たにネズミキツネザルの新種2種類が発見され、この発見により、ネズミキツネザルの既知種数は20種類になったそうです。
 ネズミキツネザルは主に木の上で生活する夜行性の動物で、体重は軽く30~60gほどで、夜行性で昆虫や小動物を食べる世界最小のサル。
 なお新たに発見された新種の一つ「マロヒータ」はこの仲間では最大で78gという。 ( http://www.afpbb.com/articles/-/2936109 )

 午後8時過ぎ、ロッジに戻ってから夕食。スープ、エビカレー、フルーツサラダ。美味しかったです。
 着替えや明日の準備などしてから、やはりお湯の出ないシャワーを浴びて、ベッドはカヤで覆い、さらに蚊取り線香をつけて就寝。
 (余談ながら電気は自家発電設備供給で、使用できるのは午前5:00~9:00、および午後5時~10時まで。従って懐中電灯は手元に準備です。)
               (ベレンティ泊)

             (5日目に続きます。)

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2013年10月22日 (火)

マダガスカル旅行記(2013/10) (3)モロンダバからアンタナナリボへ

3日目:(日程概要地図はこちら
 午前中はモロンダバ、午後アンタナナリボへ。

●5時半、ホテル3Fの部屋からながめた日の出風景。今日の準備をしてから朝食前にホテルの庭を散歩。Blg3

 
●ベタニア漁村見学:
 モロンダバ。朝(6:15)早めの朝食後、am7:00、ホテルレストラン下のカヌー乗り場から、ピローグという手漕ぎのアウトリガー・カヌーに3人ずつ分乗して、ヴェズ族の人達およそ2,000人が暮らす河口の漁村に向かいました。
 途中の汽水域の水際には、葉の細いAfiafyや葉が幅広のTangaと呼ばれる種類のマングローブが茂っています。
 およそ20分ほど進むと、モザンビーク海峡が遠くに見えてきて、ほどなくでベタニア漁村に到着。
 小さな村の中には教会や小学校もあります。
 訪問時、ちょうど小学校の通学時間帯でした。
 午前8時から始まった朝礼風景も遠くから邪魔にならないように目にすることができました。
 国歌斉唱、国旗掲揚、何か懐かしい記憶が蘇った一時でした。
 学校は、午前と午後の2部制なのだそうです。
 経済的な事情で、(学校に)行きたくても行けない子供や、途中で退めざるを得ない子供たちがいるなど、教育事情/環境にはまだまだ課題は多いとのことでした。
 国の将来を担う子供たちです。最優先で充実してほしいなと切に感じたことでした。
 島内ではカヌーも手作り。洗濯場の賑わい風景、おだやかに営まれている日常生活の一端を垣間見ながら(余計なことですが、ここでも”お金持ちの家”はすぐに判別できました。)
島内一巡し、カヌーに戻りました。Blg3300

 潮が引き始めて水位が下がったため、カヌー底が、川床をゴリゴリ擦るのを気にしながら、ホテルのカヌー発着場までもどりました。(帰着時間am9:00)

※荷物を整理してモロンダバ空港に向かい、昼食はお弁当のサンドイッチ。

●午後13:00モロンダバ発、Blg3_2

 アンタナナリボに14:00着。

 着後、バスで、予定していた「アンボヒマンガ(宮殿)」見学に向かいましたが、数日後に大統領選の投票日を控えた選挙運動がらみの各種イベントなども重なって、市内は時ならぬ交通大渋滞。
 これでは、とうてい見学時間に間に合わないということになりました。
 余談ながら”渋滞名所”といわれる道路には交通信号は全くありません。そのすごさに感心します。

 やむなくまた急遽予定変更で、距離的には近いチンバザザ動植物公園の見学に行くことなりました。

 公園到着は遅く、閉園時間まで余裕がなくて駆け足の見学に。楽しみにしていたところで、心残りでしたが仕方ありません。

●チンバザザ動植物公園:
 チンバザザ動植物園は、世界的に稀少なマダガスカル固有種のレムール(原猿類キツネザル)その他の動植物を中心に、他にも世界各地の希少な動植物も含めて保全管理を担っている国立の施設です。

 写真は順に、混雑する市内、そしてたどり着いた①チンバザザ動植物公園入り口、ついで飼育/展示動物の②クロトキ、③チャイロキツネザル、④ワオキツネザル、⑤シロクロエリマキキツネザル、⑥アカビタイチャイロキツネザル、⑦クロキツネザル(雌)、⑧カンムリキツネザル、⑨青い目をしたスクレータークロキツネザル、⑩マングースキツネザル、⑪キンケイチョウ、⑫シロガオリュウキュウガモ、⑬マダガスカルトキ、⑭アフリカクジャク、⑮マダガスカルウミワシ、⑯ゾウガメ、⑰カワイノシシ⑱バオバブと三角ヤシBlg3_3

 
●慌ただしい見学の後、民芸品マーケットに立ち寄り(特に何も買い求めるものはなく)、周囲の風景を眺めて過ごし、その後さらにJamboという大型スーパーにも立ち寄り特産のコーヒーなど買い物も。
 そして、”通るときに通る”という貨物車専用の不定期運行に衰退した鉄道TCE線の踏切を渡り、やがて、宿泊はマダガスカルに4つしかないという、5つ星ホテルの一つ、CARLTON。Blg3_4

 夕食は19:15、ホテルのレストランでビュッフェ(buffet)スタイル。
 そして(今旅行中、初めてで最後だった)、白くて軟らかいタオルセットが備え付けられ、まともにお湯の出るバスで、汗臭い頭もシャンプーで洗えてさっぱり出来て、やっと睡眠も充分できました。
 なおこの夜ばかりは蚊取り線香は無用でした。
          (アンタナナリボ泊)

           4日目に続きます。

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2013年10月21日 (月)

マダガスカル旅行記(2013/10) (2)アンタナナリボからモロンダバへ

2日目:(日程概要地図はこちら
 本日は、アンタナナリボからモロンダバに移動し、バオバブ見学に行きます。

 朝食は、アンタナナリボ宿泊のホテルで渡された民芸品バスケット入りのお弁当。
 バスで空港へ。空港着後、搭乗待ち時間の間に済ませます。
 アンタナナリボ発9:20の国内線プロペラ機で、バオバブで有名な西部の町モロンダバへ。 
 眼下に(その昔は緑に覆われていたという)赤茶けた大地の広がりを眺めながら、フライト時間約60分。モロンダバ空港に到着。

●宿泊ホテルからの風景、民芸品バスケット入りの朝食お弁当、アンタナナリボ空港へ。
 緑が失われて広がる赤茶けた大地が続き、やがてモロンダバ空港へ着陸態勢に入ると、たくさんの緑のサークルが広がる(主な作物はサトウキビだという)プランテーション農場の風景が見え、ほどなくモロンダバ空港に着陸。(以下、画像はクリックで拡大します)Blg21

 空港のターミナルビルまで歩いていきます。暑かったです。
 すべて手作業でのんびりゆっくり処理されるスーツケースを回収して一息ついたところで、当日の、この後の予定“ベタニア漁村見学”は都合により「市場見学」に変更になったことを告げられました。
 事情は良く分かりませんが、要するに、都合により、ということです。
 (以後、当日/翌日の予定変更、入れ替えなどは至極普通で、常に“諸般の事情による”ということが良く分かりました。)
 空港からスーツケースと共に、迎えの日本製の4WD車に分乗し、モロンダバの市民の台所であるマーケット見学に向かいました。

●市場/マーケット見学:
 これまで見たことがないほどに、肉類や魚類に群がるハエの大群に気押され、また目にした、えも言われぬ諸事万端に、ただもう驚くばかり。バオバブの果実も売られていました。白い果肉は美味しそうで、後に賞味も。
 余談ながら、街中でも田舎道でも、あちらこちらで、顔に”壁塗り”をしたおばちゃん・お姉さんたちを見かけました。
 .聞けば”タバキ”という、”日焼け止め”の”化粧”なのだそうです。樹皮の下の軟らかい組織をすり潰して作るそうです。
 女心というものは世界共通ですね。Blg2bc

 市場見学後、本日宿泊するホテル(BAOBAB CAFE)に向かい、着後にまず昼食。
 その後にチェック・インして、荷物の整理をし、午後のスケジュールの準備をします。

●ホテルはブーゲンビリアなど、色鮮やかな花に囲まれたいかにも熱帯らしい雰囲気。その分、予想以上に暑かったです。
 庭には、世界で一番美しい、と言われていて、有刺灌木がはえた半乾燥地に分布する複数のホウシャガメ(固有種で絶滅危惧種。ワシントン条約で保護されていますが、減少しているそうです。)がいて、また川沿いのレストラン脇には、ピローグと呼ばれるアウトリガー・カヌー乗り場が隣接しています。

 チェック・インの準備がまだ出来ないということで、先に昼食になりました。
 マダガスカルで一番人気というTHREE HORSES BEERは甘い味でした。
 市場で買ってきたバオバブの実は、甘い味ですが大味でした。ジュースにすると美味しいとのこと。白い果肉の中にビー玉ほどのとても硬い種がありました。

 食後、チェック・イン。
 3Fの部屋になりました。部屋はゆったりしていて良かったです。
 天井から下がっているのは蚊帳です。プールを見下ろすサン・デッキがあり、風通しも良くて、それでも日中は暑かったです。
 (前後しますが、シャワーのお湯はでませんでした。持参した蚊取り線香を点けて寝ました。はじめはやはり暑くて寝苦しかったのですが、深夜にはさほどでもなく、助かりました。)Blgc

 荷物の整理をし、出かける準備をして、バオバブの見学に向かいます。
 バオバブは世界に10~11種。
 うち8種(*アダンソニア・グランディディエリ(Adansonia grandidieri)、*ザー(za)、*フニィ(fony)、*ペリエリ(perrieri)、*スアレゼンシス(suarezensis)、*マダガスカリエンシス(madagascariensis)、*ディギダータ(digitata)、*ブジイ(bosy))が、マダガスカルにあり、そのうち7種が固有種、とのこと。
 厚い樹皮に覆われたバオバブ幹の内部はスポンジのように軟らかく、60%もの水分を蓄えられるため、約7ヶ月も続く長い乾期に耐えられるという。
 また、常時水のある(水田地帯など)軟地盤の環境は苦手だそうです。

●バオバブ見学:
 迎えの4WD車に分乗し、まずは、アジアの水田風景とアフリカのバオバブが合体したような不思議な景観の写真スポットで下車、ガイドの解説を聞きます。
 水が苦手なバオバブ。
 水田が出来ると人々の生活は向上し、人口も増えていきますが、,バオバブの巨体は(根は1m足らずと短くて)水分が多くて表面が軟らかくなっている地面では、サイクロンなどの襲来時に支えきれなくなって倒れてしまい、周囲に水田が広がったこの辺りも、バオバブは大分減っているということでした。

 余談ながら、『星の王子様』(サン=テグジュペリ)に出てくるバオバブの木は、星を根で覆って破壊してしまう木として描かれていますが、上記のとおり、巨体を支えているという根っこは見かけから想像されるほどではなく、実際は1m足らずの短いものだそうです。

 見えてきた並木道は通り越して、更に先に進むと色々な種類や樹形のバオバオが見える地域に着きました。ここでは以下の①~③の3種が見られました。

①アダンソニア・グランディディエリ(Adansonia grandidieri):
 樹高15~20m、樹幹はずん胴で上部の枝は水平に伸びる、代表的なバオバブの樹型です。水田に囲まれてはえていたのが代表的な樹型です。
 また、双子のバオバブ(根元が一緒の2本が双子のように生えています。)やバオバブ並木道の樹木もこの種類。
②アダンソニア・ザー(za):
 ずん胴の樹幹で、胴の上部で枝分かれし、枝は上下に伸びる。(写真参照)
③アダンソニア・フニィ:
 (胴部は瓶のような形の下ぶくれ。)
 本種の代表として、根元から分かれた2本の幹が絡み合った”恋人たちのバオバブ”と愛称されている樹が有名で、観光写真スポットになっています。
 傍に寄ってみると、予想通り、手が届く範囲の樹皮一面に、刻みつけられた多数の文字・・・。
 明らかな日本字は見当たらなくて良かったですが・・・。
 なお、果実をつけたバオバブもありました。Blg243

 ”恋人たちのバオバブ”でUターンして、本日のハイライトゾーン、並木道へ戻ります。

●バオバブ並木道:
 本日の締めくくりは、マダガスカルのバオバブ風景を代表する『バオバブ並木道』のサンセットです。
 並木道の周辺は、かつて熱帯雨林が広がっていた地域ですが、人口増加とともに食糧増産のために、多くの樹木が切り倒されました。
 しかし精霊が宿るとして信仰の対象になっていたバオバブだけは、伐採されずに残ったということでした。
 心ゆくまで、夕日に映えるバオバブシルエットの幻想的な景観を堪能できました。
 日没は18時00分でした。Blg2

 夕食はホテルで(19:00)。エビのグリル他。
                 (モロンダバ泊)

                 3日目に続きます。 

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2013年10月20日 (日)

マダガスカル旅行記(2013/10) (1)はじめに/1日目

 10月の後半に6泊8日のマダガスカル・ツアーに参加しました。
 冗長な旅日記で、8回の連載にしています。
 1回目の記事です。

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はじめに:
 マダガスカル、と聞いて思い浮かぶのは、CGアニメ映画『マダガスカル』(2005年)や、繰り返しテレビ番組などで見た、アフリカのインド洋に浮かぶ大きな島で、そこにはバオバブの並木があったり、針金のように細長い中指を持つアイアイが棲んでいて、また横っ飛びに走るレム-ル(Lemurs:原猿類)のシファカが暮らしていたりなど、独特の(豊かな)自然を紹介した映像くらいしかありません。

 ただ、現在、かつては国土のほとんどを占めて特異な生態系を育んできた森林が、ご多分に漏れず、開発のため切り開かれ(森が)激減してしまった結果、それらの希少な生物固有種が絶滅の危機に曝されつつあるということです。
 そして希少生物固有種を絶やさないため、それらの保護と同時に自然保護活動にも、日本をはじめ国際的な協力が続けられているということでもあります。
 そのような現状が皮相的ながらも、一目見えるかなということで、今回初めてのマダガスカル・ツアーに参加しました。

 マダガスカル共和国は巨大なサツマイモ型の本島に、わずかの島々があるだけですが、その面積はフランスより少し大きい面積58万7,000平方キロメートルで、日本全土の約1.6倍、グリーンランド、ニューギニア、カリマンタンに次ぎ世界で4番目に大きな島。 
 そしてフランス植民地時代を経て 1960年6月独立。人口は約2,130万人(2011年現在)で、およそ18ほどの民族が存在し、主食は米。首都はアンタナナリボ。

 ほとんどが南半球の熱帯で、地形の多くは高原丘陵です。首都の近くには最も高いところで2,634mのアンカラチ山脈が走っています。
 そしてこの地形は恐竜時代の2億年前には既に決定されていました。
 日本列島の骨格が2,000万年前の中新世に形作られたことを思えばその古さは歴然。

 ゴンドワナ大陸はおよそ3億年前の古生代から、1億年前の中生代にかけて南半球に存在した超大陸でしたが、マダガスカルはその超大陸の中心に位置していました。
 この超大陸は中生代に次第に分裂をはじめ、マダガスカルはジュラ期後期の1億6,000万年前にアフリカ大陸から離れ、それ以降は広大なインド洋に隔てられて孤立した島となりました。
 その結果として、他の地域と全く異なる独特の進化をした生命世界が形成されてきたのです。
 全世界の植物および動物種の5%(25万種)がこの島に生息・生育していて、その大部分がマダガスカル島固有種なのだそうです。

 ただ、そのような生き物の歴史の中に人間が加わるようになったのは1世紀前後で、ボルネオ島から航海カヌーでインド洋を横断して移り住んだのが初めてと考えられていて、世界の島々の中では最も遅いということです。
 そしてその時には人間たちは既に農耕文化を持っていました。
 このことが、それまでマダガスカルに形成されていた独特・固有の生物の生態/生存/存続に大きな影響を及ぼすことにもつながったのでした。

 もちろん人間が生態系に重大な影響を与え続けて来たことは地球全域にあって、何もマダガスカルに限ったことではありません。

 今は、自然環境に対して「人の活動が地球規模で影響を与えている」ことはもはや世界の人々の共通認識です。
 むろん地球上に暮らす人々の生活があります。環境を維持・保全しながら生活も守るために、ひとり一人が考え、行動することがますます必要になっていることをあらためて感じてきました。

 現在のマダガスカルは、その豊かな生物多様性にもかかわらず、2000万人を越える住民の多くは貧困に直面している世界最貧国の一つでもあります。
 そして現地を訪問して初めて知ったのですが、10/25と間近に迫った大統領選挙を控えていた街中は、激しい選挙運動の真っ只中にありました。
 マダガスカルは18部族からなる部族社会で、6つの自治州があり、その国家運営には多くの課題や困難があるようですが、民主的で等しく希望のある国に発展してほしいと願うばかりです。

 そのように、まず人の生活確保が最優先という状況を別にすれば、現時点では、全霊長類の36%(5/14)を占めるレムール(原猿類)の保護や、生息環境の保全は、さらなる種の絶滅を防止するための最優先課題になっています。

 今からでもしっかり対応していけば、マダガスカルの自然は、まだ助かる、のでしょうか。
 (ボーッとしてこのまま経過すると、人間という種も同じ経過をたどりますよ、という警告でもあるとされているのです。自然に過酷な人間という種が先に滅べば(~_~;)、喜ぶ生き物は多い気もするのですが・・・。)

※参考:
 マダガスカルで1999年以降の約10年間に発見された新種は615種で、その多くが既に絶滅の危機に瀕しているそうです。(→WWF 2011/6 報告書「宝の島:マダガスカルの新たな生物多様性」*)
 *WWF Japan: http://www.wwf.or.jp/activities/2011/06/992506.html
 (ハイパーリンクはしておりません。ご覧になるには上記URLをブラウザに”コピー、貼り付け”してアクセスして下さい。)
 なお報告集(全文PDF(4.3MB))は、記事中に紹介されている)、リンク:Treasure Island: New biodiversity in Madagascar(宝の島:マダガスカルの新たな生物多様性)からダウンロードできます。

その他:
*「マダガスカルがこわれる」 藤原幸一(著) ポプラ社(2010.5.14刊)
*「マダガスカル アイアイのすむ島」 島 泰三(著) 草思社(2006.3.30刊)
 (島さんたちのおかげで、現在、アイアイは上野動物園・アイアイの森施設で観察することができます。)
*「マダガスカルの動物」 -その華麗なる適応放散- 山岸 哲 (編) 裳華房(1999.6.20発行)

 
※旅の日程概要:
 (画像はクリックで拡大します)Blg_4

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※ここからは実際の観光旅日記です。
 但し、上記は旅日程計画をそのまま記載していますが、現地到着後、当日になって予定ががらりと変更になったりして、先進国とは相当ワケが違うこともあらためて理解しました。

1日目:
 成田発→乗り継ぎ地タイのバンコクへ。(約6時間30分)
 15時30分、バンコク着。
 (見えているのは乗り継ぎのマダガスカル航空機)Img_09662

 
 その後、マダガスカル航空に乗り換え、首都アンタナナリボへ。(所要約8時間35分)
 22:30着後、空港内の両替所で両替。
 当日の交換レートは、1円=21.05アリアリ(ARIARY) → 100アリアリ=4.75円Img_0969

 
 両替した現地通貨「アリアリ」の少額紙幣です。
 (前後しますが、ほしかった記念切手が買えなかったため、使い切れなかった小額紙幣を代わりに持ち帰りました。全額で約180円分です。なお最高額紙幣は10000アリアリでした。
 ちなみに日本までの郵便はがき切手代は1700アリアリ(約80円)でした。)
 紙幣両面に、マダガスカルを象徴する自然風景や文化遺産、産業、動植物などがデザインされていて気に入りました。(それにしても桁数が多すぎます。)5

 
 その後、迎えのツアーバスで空港近くの宿泊ホテルへ。
 なお今回の旅では、添乗員Aさん、スルーガイドJさんとアシスタントNさん、そしてドライバーSさんのお世話になります。
 ホテル到着午後11時30分。
 部屋はきれいでゆったりしていて、一見、宮殿の寝室かとも思えますが、蚊除けのための立派なカヤです。
 事前の案内にあったとおりで、少ないものの、やはり蚊が飛んでいました。
 持参した蚊取線香をつけて、こちらも事前に可能性ありと言われていたとおり、お湯の出ないシャワーを浴び、明日の準備をして、午前0時半頃就寝。
 蚊取り線香をつけての就寝は初体験で、臭いが気になり、また暑くてうとうと。1ic_hotel

              2日目に続きます。

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2013年10月19日 (土)

ツマグロヒョウモン成虫と幼虫(2013/10月)

 フィールドでよく目立つツマグロヒョウモンです。

 ツマグロヒョウモンは多化性の(1年に何回も発生を繰り返す)チョウで、直近に羽化した個体は大変きれいですが、道端に自生したニラの花に来ていたのは、翅にずいぶんダメージのある♀でした。R0039346

R0039353

 
 そして写真を撮っていたところに、きれいな雄が飛んできてプロポーズ行動に。R0039358

 
 しかし雄が近寄ると雌は翅を広げ、腹端を上に曲げて交尾拒否行動。
 もうその時節ではないようです。Photo_3

 
 数日後、自宅近くの路上を”驀進“しているツマグロヒョウモンの幼虫に出くわしました。
 ツマグロヒョウモンは「越冬態」という形式を持たない蝶で、幼虫は寒さにも強いのですが、今から蛹になり、越冬するつもりなのでしょうか、あるいは、幼虫のまま越冬するのでしょうか。Blg3r

 ともあれ、成虫は寒さには弱いので、野外では冬を越すことは出来ません。

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※お知らせ:
 勝手ながら、明日より10月27日(日)まで不在のため、ブログの更新は停止いたします。
 

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2013年10月18日 (金)

クロホシカメムシ、クルマバッタモドキ、マメハンミョウ、ヨツボシテントウダマシ、クロモンサシガメ(終齢)幼虫

 草地に住んでいる普通に見られる昆虫類です。繰り返し登場済みのものばかりです。

●クロホシカメムシ:
 地表性のカメムシで、雑草の間や石の隙間などに生息しています。大きさ9mmほど。
 交尾中でしたが遊歩道に出てきて、一方は大きなアリの体液を吸っているところでした。Blgr0038498_4

 
●クルマバッタモドキ:
 草地などに生息する、褐色と灰色のマダラ模様のバッタ。緑色型と褐色型がいますが、当地では褐色型がほとんどです。
 背中に一対の「く」の字型の白線があって見下ろすとXの字に見えます。
 舗装遊歩道にたくさん出ていますが、体の色が地面の色にそっくりで保護色となって見つかりにくいです。
 ♂は小さく体長3~4cm、♀の方はかなり大きく体長5cmほどです。Blg

 
●マメハンミョウ:
 ”ハンミョウ”の名がついていますが、あの美しい肉食昆虫のハンミョウとは全く別種。
ツチハンミョウ科の甲虫で草食性。ヤクザっぽい装の、知る人ぞ知る、カンタリジンを持つ有毒昆虫。
 あちらこちらをフワーッと飛び回わり、また地面を歩き回っています。大豆など農作持ちや野原の雑草などを食害する時には集団になっています。
 幼虫はイナゴなどバッタの卵に寄生します。分布は本州、四国、九州。Blg_2

 
●ヨツボシテントウダマシ:
 ハムシそっくりの体型ですが、ハムシ科ではなくテントウダマシ科。
 成虫の大きさは4~5mmぐらい。
 成虫、幼虫とも地表を歩き回っていますが、裸地に出てこない限り、目にする機会はほとんどありません。Blg_3

 
●クロモンサシガメ(終齢)幼虫(サシガメ科):
 体長12mm前後で全身黒色のサシガメ。けっこう素早く歩くため、なかなか撮影できません。
 体型からすぐにサシガメと分かります。ヨシの葉につかまらせて特徴のある太い注射器のような口吻を撮ろうとしましたがうまく行きませんでした。
 飛ぶための翅は退化し、もっぱら地面を歩いて獲物の小昆虫を探してまわる地表性の種で、成虫も翅は退化していて短いです。Photo_4

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2013年10月17日 (木)

草原の小昆虫、”分断色”のヒシバッタなど

 晴れて暖かい日には草原などの地表で暮らしている小さな昆虫が遊歩道に這い出しているのを見かけます。
 多くのものは小さいだけでなく、背景地面の色模様にまぎれて、注意しないとわかりにくいことがあります。

先に余談を:
 『虫の模様』のうちで、カモフラージュ効果を発揮する隠蔽色(保護色)には、
 ①背景と同じ色でとけ込む場合、
 ②色模様の効果によって生き物の形を見えにくくする「分断色」の場合があります。
  「分断色」の効果を、ハラヒシバッタの例で紹介された記事があります。
   http://column.odokon.org/2012/0704_121212.php

 以下はいずれもデジカメの液晶画面で探すのが難しい体色や色模様の例です。

●ヒメサビキコリ(コメツキムシ科):
 小さなコメツキムシの仲間です。
 草地から這い出してきたところ。大きさ(体長)8~10mmほど。画像では触覚が不鮮明で、確信はありませんが、大きさやその他の特徴から本種としました。
 平地~山地、また河原や草地荒れ地などの石下などに見られる普通種。
 出現時期は4~10月、分布は日本各地。Photo_3

 
●ゾウムシの仲間:
 体長10mm以下。名前はわかりません。R0038842

 
●マダラスズ:
 小さなコオロギの仲間。何回も登場しています。液晶画面では、どこにいるのか探してしまいます。「分断色」の例でしょう。R0038849

 
●ハネナガヒシバッタ:
 こちらも「分断色」の例です。
R0038866 

 
 こちらは目立ちやすい例です。
●イネクビホソハムシ:
 体長4.5mmほどの小さなハムシの仲間です。
 胸部と肢の上部が赤褐色、頭部や腹部は青藍色です。
 全体に細長い甲虫ですが、地表にいると小さくてもよく目立ちます。R0038846

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2013年10月16日 (水)

オニグルミ、ヌスビトハギ、クサギの花にクロアゲハ

 台風26号による雨のピークは午前6時の33mm/hで、通勤通学の交通機関には影響が出ましたが幸い大過なく過ぎていきました。
午前中はまだ風が残っていますが、午後には天気回復です。

※散歩コースの秋模様。

●オニグルミ:
 川辺に自生したオニグルミです。
 8月、大量の”毛虫に覆われて”緑の葉の大半がが蚕食され、残りはそのまま枯れ落ちて裸になり無残な姿をさらしていましたが、その後しばらくしてから若葉が展開して、今は新緑のような状態になりました。野生は強いな、と感心。
 そして誰も振り向かない実がたくさん出来ています。
 川面に落ちた実は流れに運ばれて、漂着した何処かで芽生えることでしょう。Photo

 
●アレチヌスビトハギ:
 草地には毎年の草刈りにも絶えることなく、アレチヌスビトハギが、頬被りした盗人の目のような紋様のある花をつけています。
 もうすぐ種が出来るとやっかいな”ひっつき虫”になります。Photo_2

 
●クサギの花にクロアゲハ:
 遊水池の作業広場に自生したクサギの花には、クロアゲハが吸蜜に訪ずれていました。(余談ながらその後になって、作業の邪魔になるので、除草作業のついでに株元から切り倒されてしまいました。)Photo_2

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2013年10月15日 (火)

キオビツチバチ♀

キオビツチバチメス♀(ツチバチ科):

 ヒメイワダレソウの小さな花を、時々翅を広げながら抱え込むようにして吸蜜し、移動していました。
 黒い体で毛だらけ、腹部に大きな黄色い紋があるツチバチの仲間。
 ♂は触角が長く、腹部の黄紋はくっついていて帯状のように見えるので“キオビ”ですが、♀は触角は短く、また腹部の黄紋は何やら恐ろしげな(離れた)黄目玉模様ですから、さしずめ“キメダマ”ツチバチでしょうか。R0038954_cc

R0038954

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R0038954_2

 キオビツチバチはコガネムシの幼虫に卵をうみつける寄生蜂で、土に潜るのが上手です。
 ♀の方が大きくて体長25mmほど。
 出現時期は6~10月、分布は日本各地。

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2013年10月14日 (月)

セスジスズメ若齢幼虫とホシヒメホウジャク(緑色型)終齢幼虫

セスジスズメ若齢幼虫とホシヒメホウジャク(緑色型)終齢幼虫:

 9月下旬の夕刻、外出から帰宅した玄関先で。
 通学路上を、黒に黄丸印をつけたのと、明るい緑色に黒褐色の斑紋をつけた派手な装いのイモムシが1匹ずつ”驀進”していました。
 いずれもスズメガ幼虫の特徴である長い尻尾(尾角)をタクトのようにパタパタと、とくにホシヒメホウジャク幼虫は180度近くも前後に振りながら。

●セスジスズメ若齢幼虫
 先っぽが白いタクト(尾角)で、黒地に黄色丸印をつけたものは「セスジスズメ」の若齢幼虫。Photo_2

 
 やがて終齢幼虫になり、R0037717_1

R0037979

 
 蛹になって越冬し、初夏に成虫になります。
 ちなみに、今夏、飛んできた親です。R0036080

 
●ホシヒメホウジャク(緑色型)終齢幼虫:
 さらに長い黒紫色に近い色の尾角をつけた緑色の方は、「ホシヒメホウジャク」の(緑色型)終齢幼虫です。Photo_3

 それなりの人通りも、また時に車もなど通るで、よく(踏み)潰されないで来たものです。
 冬ごもりに向かっての行動でしょうか。
 なおスズメガの仲間の幼虫は、一般に地表或いは土中で蛹化しますが、ホシヒメホウジャク幼虫は枝上で葉を2~3枚綴って簡単な繭を作ります。そして蛹で越冬します。

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2013年10月13日 (日)

アオツヅラフジ(雄株)

アオツヅラフジ(雄株)(ツヅラフジ科アオツヅラフジ属):

 畑沿いの民家の庭に侵入して植木に絡みついていた落葉つる性木本です。
 庭などでは邪魔になるだけのツル植物です。
 本種は雌雄異株で、今回見かけたものは花の形から雄株とわかりました。Blg

 
 当然ながら雄株には実はつきません。
 雌株は(雄株同様に)、花は小さくほとんど人目を惹くこともありませんが、秋には、粉白を帯びた濃藍色のブドウの様な球形果実をたくさんつけて、とても目立つようになります。
 果実は直径6~7mmの核果で、粉白を帯びた濃藍色に熟します。中には核が1個入っています。
(過去ログ写真再掲)Img_0547

 本種は山野にごく普通にみられ、また藪や市街地の道端などでも見かけられることがあります。
 枝や葉裏には短毛があります。葉は少し光沢があり互生します。形には変化が多く、卵形ないし心臓形で、3浅裂することもあります。つるは長くのびます。
 夏に枝先と葉腋に小さな花序をだし、花序は集散花序で,小さな黄白色の花をたくさんつけます。
 花弁と萼片は6個。雄花の雄しべは6個。なお雌花には雌しべ1個と仮雄しべが6個で、当然ながら、明らかに花の形は違います。
 花期は7~10月、分布は日本各地。
 なお、茎や根は木防己と呼ばれ、利尿、鎮痛、解熱の効果がある薬草として漢方薬に使われています。
 似た植物には、葉柄が長く、茎や葉は無毛のツヅラフジがあります。

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2013年10月12日 (土)

ホシホウジャク、ツメクサガ、その他ヒメイワダレソウなど

 相変わらず暑い毎日です。

●ホシホウジャク(スズメガ科ホウジャク亜科):
 夕刻に行った図書館で、植栽ハナツクバネウツギ※の蜜を求めて、いそがしく飛び回っているホシホウジャクに出会いました。
 夕刻、しかも高速で飛翔する姿を 手元にあった”コンデジ”で写し止めるのはなかなか容易なことではありませんでした。
 翅がないように写っていますが、まあ、”見ましたよ”、という記録です。
 時には庭に飛んでくることもありますが、記録できたことはありません。R0039326_1

R0039326_2

(※ハナツクバネウツギ(スイカズラ科ツクバネウツギ属):
 半落葉低木の園芸品種で、庭木として、あるいは公園などの生垣として、広く植えられています。)

 本種は、大きさ(開張)40~50mmで、茶色っぽく後翅の橙黄色が目立つスズメガの仲間。 
 
 昼間に花のまわりを素早く飛び回り、色々な花で、ホバリングしながら、長い口吻を伸ばして吸蜜しています。
 胴体が太く、黒い腹部には白い斑紋があります。素早い羽ばたきです。
 住宅地周辺でも見られる普通種。
 似た仲間には少し大型のクロホウジャクや一回り小型のホシヒメホウジャクなどがいます。
 なお、クロホウジャクの幼虫はユズリハにつきますが、ホシホウジャクとホシヒメホウジャクの幼虫はヘクソカズラの葉を食べています。
 出現時期は7~11月、分布は日本各地。

余談:
 ネット上の記事※を参照すると、空中停止して花の蜜を吸うので有名な「ハチドリ」のホバリング時の羽ばたき回数は55回/秒。
 そして(ホシ)ホウジャクは70回/秒だそうです。
 また素早く移動している時の飛翔速度は実に時速50km近い超高速という。
 こんなスピードで飛び回る時のホシホウジャクは、シャッター速度1/2000秒でも、翅を静止画像として撮れないこともあるようです。
  ※ http://www.pref.osaka.jp/attach/15501/00124682/121024hoba.pdf
 (ハイパーリンクはしていません。ご覧になるには上記urlをコピーして、ブラウザに貼り付け、アクセスして下さい。)

 
●ツメクサガ:
 その後、別の日、田んぼ道にはえたシロツメクサに、ツメクサガがいました。以前に記録済みの昼行性の小さなガです。
 一つの花で動かず熱心に吸蜜していましたので、撮るのは容易でした。R0039345cctrm

 
●その他:
 また、農道のグランドカバーとして植えられたヒメイワダレソウ※の小さな花の蜜を求めて、いつもおなじみの(写真上から順に)ベニシジミ、イチモンジセセリ、ヒメアカタテハ、キタテハなどがやって来ます。R0038503 Photo

※ヒメイワダレソウ(クマツヅラ科イワダレ草属):
 外来種の多年草で、グランドカバープランツ(被覆植物)*の一つです。
 近くの田んぼ道でも、ここ数年の間に雑草対策のため少しずつ利用されているのを散見するようになりました。
 * http://www.pref.gifu.lg.jp/sangyo-koyo/norin-jimusho/gifu/noutiseibika/tayori.data/2010.0806fujii.pdf
 (ハイパーリンクはしていません。)

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2013年10月11日 (金)

残月に赤トンボ

 畑地の空中に張られたクモの網に2匹の赤トンボが捕らえられていました。タンデム飛行中の遭難だったのでしょうか。
 その向こうの澄んだ青空には白く浮かぶ残月も一緒に。

●残月とともに捕られし赤トンボ、です。
R0039278_1

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 今頃は刈田の上空や田んぼ道を、赤トンボが群れ飛んでいます。多くは水平に連結して。
 
●たまたま地面に降りた赤トンボ。きれいに赤くなったアキアカネ♂と、Img_1373cc

 
 今ひとつの(多分)アキアカネ♀。Img_1200_2

 捕まらないよう気をつけて。

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2013年10月10日 (木)

庭の秋模様

 暦の上ではどんどん季節が進み、去る10月8日は二十四節季の第17「寒露」でした。
 実際のところは、露が冷気によって凍るようになったり、冬鳥が飛来し、菊が咲きはじめ、コオロギが鳴き止んだりするような事象は全くなくて、狭い庭のヒガンバナは今シーズン三回目の花を開き、冬鳥のヒドリガモが通過していくのは確かに確認しましたが、コオロギはまだまだ元気に鳴いています。
 暑い秋です。

 昨日は曇り時々晴れでしたが、終日かなり強い南風が吹き、日中の気温も30℃近くになって蒸し暑い一日でした。

●ツリバナの実はまだ青いうちから繰り返しやって来た強風で引きちぎられてすっかり少なくなっていましたが、赤く熟して見頃になったものが、さらにちぎれ落ちてしまいました。Photo

 
●ホトトギスは、咲き始めたものの足踏み状態に。(写真下は園芸種のニイタカホトトギス)Photo_2

 
●芳香を漂わせていたキンモクセイの花は地面に散り敷くようになりました。Photo_3

 
●三回目の開花で少しびっくりしているヒガンバナも(写真撮影後に)一挙に花傷みが進みました。Photo_4

 
●樹勢がすっかり弱ってしまったバラ(ロイヤルハイネス)が一輪。”温風”に煽られています。Img_1604

 爽やかな秋も、衣替えも先延ばしのようです。 

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2013年10月 9日 (水)

ジュウガツザクラ(十月桜)

ジュウガツザクラ(十月桜)(バラ科サクラ属):

 農業用水路沿いにある農家の広い畑の一角に、全体がつる性の雑草に覆い隠されてしまった樹高3mほどの木があって、”覆い”の表面には白い花が点々と付いているように見えました。
 初めてのことなので、何だろうと、 近くまでいってみるとそうではなく、覆いの隙間からのぞいた細枝に、白い花が咲いていたのでした。
 雑草の覆いをかき分けて枝を引きだしてみると、樹種は桜に違いありません。
 また山のようになった雑草の覆いの裏側に回ってみると.枝が飛び出していて、八重咲き風の桜の花です。
 写真を撮って帰り、調べてみると「ジュウガツザクラ」と分かりました。
 それにしてもせっかく花をつけているのに、これほどまで覆われてしまってはかわいそう。R0039621

R0039622

Img_1625

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 本種は4月上旬頃と10月頃の年2回開花する園芸品種の桜で、樹高は5m程になる、エドヒガンの系列でコヒガンの雑種とされているそうです。
 花は白色~淡いピンクで、八重咲きにも見える十数枚の花弁があります。
 

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2013年10月 8日 (火)

桜の返り咲き(狂い咲き)/モンクロシャチホコ

 先に余談:
 今夏の猛暑で、公園の桜にサクラケムシとも呼ばれるモンクロシャチホコ幼虫が大量発生して、葉は葉脈だけ残して食い尽くされ見るも無惨な姿になっていました。
 この桜の惨状は公園の木だけではなかったのですが。

●モンクロシャチホコの幼虫。
 9月初旬、桜の葉を食い尽くして大量発生した終齢幼虫が地面に降りて蛹になる場所を求めて、他の木の幹を伝い歩き、また辺り一面這い回っていていました。
 公園でのウォーキングや散歩に来た人達も足の踏み場がないほどで、踏みつぶしたり、樹の近くでは頭の上から落ちてくると、ちょっとしたフィーバーになって嫌がられていました。Photo

 
 ちなみに成虫のお姿です(写真再掲)。Photo_2

 
●河津桜の返り咲き:
 いわゆる狂い咲き現象に関しては複数の説がありますが、夏に虫に食われて葉がなくなったり、秋に自然現象で葉を落とすと、サクラ自身が、「冬が来た」と感じ、その後に暖かい日が来ると「春が来た」と勘違いして開花する、などと言われています。

 それはともかく、今年も酷暑の夏以降も気まぐれ風雨や大きな気温差のせいで、方々のサクラは紅葉しないうちに大半の葉を落としていました。
 そのような木の一つ、河津桜の1本が、濃いピンクの花を数輪ずつ開いているのに目がとまりました。
 10月下旬の気温という肌寒い数日のあと、雨が降り、そしてまた真夏日がぶり返して蒸し暑くなった昨日のことでした。Img_1563

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 開花と同時に若葉が展開していた部分も。Img_1566

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2013年10月 7日 (月)

雨上がりのハエドクソウ

 夜半にドーッという音を立てて激しい雨の降った翌朝のことです。
 霧雨が残る通学路に散った落ち葉の掃除にと外に出てみると、庭の草取りを気にしながら放置して伸びきっていた雑草のハエドクソウの花茎1本が、茎の先につけた花びらで大きな水滴を抱え込んで、道路側に傾いているのが目にとまりました。
 (画像はクリックで拡大します)R0039227trmcc

 
 アップで見ると”一定の”風情があります。R0039228trm

 で、もう少しの間、残してやるかと、面倒な草取りの先送りの言い訳でした。

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2013年10月 6日 (日)

チュウサギ、アオサギ

 ごく一部の稲田を残して稲刈りは終わり、稲刈り田んぼでのカエル食饗宴も一段落した昨今。
 暇そうにしているサギの姿も季節の進行を象徴しています。
 チュウサギはやがて移動して、姿もほとんど見えなくなっていきます。

●チュウサギ:Img_1131

Img_1134trmcc

 
●アオサギ:Img_1139

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2013年10月 5日 (土)

信越紅葉名所巡り(2013/10月初旬)その④志賀高原、白根山など

4日目:(バス乗車時間8時間)
 嬬恋バラギ温泉-(2時間) →志賀高原(ナナカマドなど朱色に染まる標高約2,000mの高原)-(2.5時間) →(志賀草津道路)-(1.5時間) →白根山・湯釜(神秘の火口湖)-(1時間) →浅間酒造(酒造見学)-(1時間) →高崎駅【新幹線】→大宮駅着18:14

 前日にすっかり”運”を使い果たしたので、本日は、雨時々曇りの中を”通過するだけになりました。愛想なしでしたが、お天気ばかりは致し方在りません。

 朝、小雨模様の中、群馬県嬬恋村を通り、Img_1520trmh

 
 最初の目的地、志賀高原の東館山展望台・高山植物園に向かいました。
 その時点の情報では、高原は霧で視界はなく、風が強くて、蓮池から東館山頂展望台へのサマーリフトの運転は中止になる見込みという。
 ともかく行くしかありません。
 そして現地に到着してみると、リフトは運転されていましたが上は視界不良。また展望台周辺にある高山植物園のシーズンは既に終わっているため、リフトに乗るのは希望者だけ、ということに。Img_1533

 
 私は行くのは止めにして、リフト駅近くにある湿原のミニウオーキングに行きました。見かけた植物や昆虫などを撮りながら待ち時間消化。

●山地なら普通に見られる植物:
 写真は上から順にサラシナショウマの結実、ツリバナの実、ナギナタコウジュ。Photo_5

 
●昆虫:
 上から順に、*ニッポンヒゲナガハナバチ♂、**イブキヒメギス♀、フキバッタ、ヒョウモンチョウ(ナミヒョウモン)Photo_6

 その後天候は次第に悪くなり、(晴れたら紅葉がきれいな)志賀草津道路は霧の中。

 そして次の白根山に到着する頃には本格的な雨模様で風もあり、周囲は濃霧。
 万事休す、のため白根山・湯釜の見学は中止に。Photo_7

 まあこのコースは以前にもマイカーで何回か走ったこともあり、特別未練はありませんが。

 あとは帰るだけに。途中、酒造会社の経営する観光センターで昼食を済ませてから高崎駅、新幹線乗車で予定通り帰宅しました。

                  (完)

註記:
*ニッポンヒゲナガハナバチ:
 本種によく似ているシロスジヒゲナガハナバチがいて、その区別が難しいとされています。 
 今回は同定ポイントとされる前翅の肘室が2個ならシロスジヒゲナガハナバチ、3個の場合はニッポンヒゲナガハナバチとする便宜的基準に従って、原画では明らかに3室個が認められたのでニッポンヒゲナガハナバチとしました。
 体長12~14mm、触角が非常に長いハナバチ。(但し♀の触角は長くない。)
 単独で生活し、土中に巣を造る。出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。

**イブキヒメギス♀(キリギリス科):
ヒメギスの褐色型かと思いましたが、胸に白い筋がなく、前翅後縁が丸みを帯びる、という特徴はあいにく確認できない画像ですが、冷涼な山地の草原に住むという生息環境などから、イブキヒメギスとしました。
体長30mmほど。中型のキリギリス類。体色は、褐色~黒褐色。出現時期は7~10月、分布は北海道、本州。

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信越紅葉名所巡り(2013/10月初旬)その③乗鞍スカイラインの紅葉その他

3日目:(バス乗車時間計、約11時間)
 白馬温泉-(2.5時間)→《乗鞍スカイライン・雲上の絶景》-(4時間)→畳平(標高約2,700mの絶景観賞)-(2時間40分)→高峰高原(ダケカンバなど紅に染まる標高約2,000mを散策)-(40分)→軽井沢近郊で夕食-(1時間)→嬬恋バラギ温泉(泊)

 白馬村出発。まず今回の旅で一番のお目当て、乗鞍スカイライン、畳平へ向かいます。
 この日だけ天気は晴れ時々曇りという、期待の予報です。

 平湯辺りまでは、上空は晴れていましたが、北アルプス方面は雲が湧いて来てこの先微妙に。
 そして畳平に着いたときにはどんどん湧いてくる霧が迫り、遠景は雲に覆われるようになっていました。
 畳平(2,702m)から、360℃の景観がすばらしいという魔王岳(2,764m)まで10数分、息を切らして馳せ登りましたが、残念ながらアルプスの景観は、絶え間なく湧いて流れていくガスに阻まれ、すっぽりと霧のヴェールに包まれていました。
 下山時間を気にしながら未練がましく待つ間にほんの一瞬、まさに秒単位の時間、北アルプスの笠ヶ岳、そして槍ヶ岳と奥穂高岳がチラッと見えただけ。あきらめてそそくさと下山。1 Photo

 
 残るは”スカイライン”よりもむしろ”エコーライン”の紅葉です。
 紅葉はその年度によって美しさは大幅に変動しますが、今年は例年になく期待できると言うことでした。
 本来紅葉を愛でるには、歩くのが一番ですが、団体ツアーとなればそうはいかず、バスで通り抜けです。
 畳平から乗鞍高原に下る「乗鞍エコーライン」の道すがら、車窓から眺めた紅葉はすばらしい、の一語に尽きる見事なものでした。
 ナナカマドの真っ赤、モミジカエデの赤橙、ダケカンバの黄色、そしてハイマツの緑が織りなすカラー・ハーモニーの絶景は、期待以上に見事なもので、短い時間ではありましたが、充分満足したことでした。
 そしてまた、今回の旅の幸運は、これで使い果たしたのでした。Photo_2 Photo_3

 
 次の目的地、高峰高原(小諸市、標高2,000m)までは、道中渋滞などもあり、予定以上に時間がかかって現地に着いたのは日没時間。
 そのまま追われるように黒い樹間に垣間見える茜色を見ながら宿泊地まで急ぐ事に。Photo_4

 途中で夕食を済ませてから、群馬県嬬恋村の標高1,340mにある高原の宿へ向かう、とっぷり日の暮れた山岳道路は、視界が10数メートルほどしかない濃霧の中。
 急カーブの続く道を、大型バスのハンドルをにぎる若い運転手さんは大変だったでしょうが無事到着。
 この日はバス乗車時間が実に12時間近くになる長丁場でした。 

              (→4日目に続きます。)

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2013年10月 4日 (金)

信越紅葉名所巡り(2013/10月初旬)その②ヒマラヤの青いケシなど

2日目:(バス乗車時間計、約6時間10分)
 六日町温泉-(70分)→竜ヶ窪(名水100選)-(120分)→黒姫高原(一目100万本のコスモス畑)-(150分)→白馬五竜→(テレキャビン・リフト)→標高約1,600mの紅葉名所、高山植物園へ)- (30分)→白馬温泉(泊)

 本日の天気予報は雨時々曇り。そして終日、予報通りになりました。

 夜間の雨が上がりそうになった曇天の中、新潟県南魚沼市六日町の高台(347m)にある宿を発ち、まず竜ヶ窪(名水100選)に向かいます。

●竜ヶ窪(名水100選):
 着いた時はやはり雨の中。傘をさしての散策へ。
 遊歩道は雨にもさしてぬかることなく、よく整備されていました。名水を口に含み、湧水源にあるお社に参拝し、また林縁の道すがら、ツルアリドオシの”へそが二つある”赤い実や、シダのような葉のオサバグサなどを目にしました。(なおオサバグサの花期は初夏です。)Photo_8

 
●黒姫高原:
 次に黒姫高原に向かいます。以前にも行ったことがあります。 
 現地到着後、まずロープウェイで標高1,030mにある展望台に行きました。
 上は霧雨模様で、設置してあった温度計は10℃。少し肌寒く、霧の向こうに野尻湖が見えましたが、妙高山などの「北信五岳」をはじめとする山並は望むことは出来ません。
 早々に下まで降りて、コスモスの見学などに。
 コスモスの最盛期は過ぎて花傷みが始まっていましたが、黄花コスモスの方はまだ見頃のうちだったでしょうか。
 また途上で目にしたキキョウ、シロバナキキョウや以前には見なかったダリア園も見頃で、きれいでした。
 なお昼食は此所で済ませました。Photo_9

 
●白馬五竜高山植物園:
 そして本日の”ウリ”、白馬五竜の標高約1,600mに位置する高山植物園へ、キャビンリフトで向かいます。
 ただ高山植物はもう終わりで、主な目的は紅葉でした。
 キャビンリフト頂上駅到着時、雨が降らないだけましな、かなり濃い霧の中でした。
 此所も好天に恵まれた夏の日に訪れたことがありましたので、かつて知ったる霧の中の道を辿ってきました。
 まずアルプス展望ペアリフト降り場から地蔵ケルンまで登りました。ただ濃霧の中で、ケルンには、誰も行きませんし、また居ませんでした。そこからアルプス平遊歩道にまわると、ミヤマナラ、サラサドウダンなどの紅葉はきれいでしたが、すぐ霧の中に。
 地蔵の沼を過ぎた辺りで下りのキャビンリフトの時間が気になり出して、Photo_12

 
●少し急いで高山植物園内の道へ向かい、下ります。咲き残りの花が少しは見られました。
 花は上から順に、ミヤマトリカブト、タテヤマウツボグサ、ヒゴタイ、エンビセンノウ、マツムシソウ。Photo_10

 
●ヒマラヤの青いケシ:
 そして、一番の幸運は、なんと花の見頃は7月いっぱいといわれる”ヒマラヤの青いケシ”が、濃霧の中に水滴をいっぱいにまといながら、一輪だけ残っていたことでした。
 本種は一時期、各地の植物園などで栽培が行われて人気を博したものです。
 そして、何カ所か見学にも行ったことがありましたが、やはりその後、継続的な栽培、維持管理は簡単ではない経過をたどったようです。
 此所では播種から育苗、そして植え付け栽培、維持管理と、ずいぶん周到な栽培管理がなされているようでした。
 見頃は例年7月中旬だそうですが、開花期間を出来るだけ長く維持するための栽培の工夫などもされているということで、そのおかげだったのでしょうか。Photo_11

 下山後は一路、宿泊地の白馬温泉へ。ここから近いのでほどなく到着しました。
 明日の長丁場に備えて、天気予報を気にしながらも、ゆっくりと夕食、およびお風呂に入ることができました。
           (→3日目に続きます。)

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2013年10月 3日 (木)

クロバナヒキオコシ

 曇天で今にも降りそうな旅先の北信越地方で、午後4時過ぎ、標高400mほどの山道林縁で見かけた野草などの続きです。

 何か目新しいものはないかと見回しながら歩いていたおかげで目に入ったのですが、ただ散歩しているだけでは目にとまらないほど目立たない植物でした。

 クロバナヒキオコシ(黒花引起)」は夏から秋にかけて、暗紫色の小さな花をたくさんつけるシソ科の多年草で、名前はヒキオコシ*に似ていて黒い花を咲かせることから。
 (*「ヒキオコシ(引起こし)」の名の由来は、弘法大師が病で倒れた旅人に、この草を煎じて飲ませたところ、その病人が起き上がったという伝説から。)
 
 ほんの少しの風でも揺らぎ続け、既に薄暗い曇天の午後4時過ぎとあって、ブレるばかりでなかなか思うような写真が撮れず、少々意地になってしまいましたが、やがてぽつぽつ降ってきたため、追われるようにあきらめて引き上げたものです。

 本種は北海道~本州の日本海側に分布していて、”在るところには普通にある”そうなのですが、私は初見でしたので、ページをあらためてここに記載しました。

 
※全草の姿:
 藪になって斜めに倒れ込んでいた株の一つを持ち上げてみると、草丈は1.5mほどありました。
 遠目には暗紫色の小さな花冠(5~6mm)は全く目立ちません。R0039429_24

 
※果実(分果):
 それよりも既に出来ていた果実(分果)の白い色の方が目につきました。R0039429_21

 
※各部:
 茎の上部の葉腋から集散花序を出し、それが集まって大型の円錐花序にになって多数の花をつけます。2r

 
 花は暗紫色の唇形花で、上唇は直立して4裂し、下唇は舟形をしています。
 また萼は5裂し、細毛があります。
 葉には柄があり、対生しています。3角状広卵形で薄く、長さ6~15cmほどで、縁には鋸歯があります。
 茎は四角形で、稜には下向きの細毛があります。
 果実は倒卵形になる分果で、大きさ1.5mmほど。分果の先に白色の短毛があり、白く見えます。Photo_3

Photo_4

 花期は8~10月、(自生)分布は北海道と本州日本海側の里山や棚田の土手、また山地林縁など。

                       (→ 2日目に続きます。) 

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信越紅葉名所巡り(2013/10月初旬)その①

 はじめに:

★信越紅葉名所巡りバスの旅4日間
 10月初旬、ずいぶん久しぶりの紅葉鑑賞を目的に、信越地方の紅葉名所めぐりに行ってきました。
 お仕着せバスの旅で、長時間バスに揺られた記録メモです。

 日程初日は、時あたかも台風22号の影響で関東は雨模様。また既に台風23号もフィリピンの東を北上中で、週末の天気に影響する恐れありという天気予報の最中でした。
 そのようなぐずついた気象条件のただ中でしたので、全体としては予想通り、今ひとつの旅になりました。

 ただ、一番の”目玉”はマイカー乗り入れ禁止のため、過去何回も近くを通りながら一度も行ったことのない乗鞍スカイライン。
 その『乗鞍スカイライン・雲上の絶景、畳平(標高約2,700mの絶景・紅葉観賞』でした。

 結果は、晴れていれば見事な眺めのはずの北アルプスをはじめ360℃の山岳風景は、あいにく、湧き上がる濃霧や雲に隠されてほとんど見えませんでしたが、紅葉はまさに”ドンピシャリ”の見頃とあって”完璧”でした。
 車窓から間近に眺めた乗鞍岳畳平から乗鞍高原に下る「乗鞍エコーライン」の道すがらのナナカマドの赤色、モミジカエデの赤橙、ダケカンバの黄色、そしてハイマツの緑が織りなすカラー・ハーモニーの絶景は、期待以上に見事なもので、短い時間ではありましたが、充分満足したことでした。

●日程: 

1日目:
 【新幹線(最寄り駅:大宮駅】(12:18発)→越後湯沢駅(13:20着)-(約25分)→六日町温泉(15:00着予定)(泊)

2日目:(バス乗車時間計、約6時間10分)
 六日町温泉-(70分)→竜ヶ窪(名水100選)-(120分)→黒姫高原(一目100万本のコスモス畑)-(150分)→白馬五竜→(テレキャビン・リフト)→標高約1,600mの紅葉名所、高山植物園へ)- (30分)→白馬温泉(泊)

3日目:(バス乗車時間計、約11時間)
 白馬温泉-(2.5時間)→《乗鞍スカイライン・雲上の絶景》-(4時間)→畳平(標高約2,700mの絶景観賞)-(2時間40分)→高峰高原(ダケカンバなど紅に染まる標高約2,000mを散策)-(40分)→軽井沢近郊で夕食-(1時間)→嬬恋バラギ温泉(泊)

4日目:(バス乗車時間8時間)
 嬬恋バラギ温泉-(2時間) →志賀高原(ナナカマドなど朱色に染まる標高約2,000mの高原)-(2.5時間) →(志賀草津道路)-(1.5時間) →白根山・湯釜(神秘の火口湖)-(1時間) →浅間酒造(酒造見学)-(1時間) →高崎駅【新幹線】→大宮駅着18:14Blgtrm

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※ここから記録です。

1日目の記録:
 電車・バスで宿泊地まで直行するだけの日程で特に何もありません。
 ただ午後3時過ぎ現地に到着後、夕食までに中途半端な空き時間があり、時間つぶしのため、今にも降りそうな曇天のもと、近くのスキー場脇から標高400mほどの山道の散策に行きました。
 なにか目新しいものはないかとぶらぶら歩き。
 山地では普通に目にするものがほとんどでしたが、一つ、「クロバナヒキオコシ」だけは初見でしたので、本種だけは別に記録しました。

 
●アキノウナギツカミ(タデ科):
 林縁の小さな沢沿いに群生したミゾソバに混じって生えていました。
 葉や茎には触るとざらざらする痛くない程度の刺があります。葉は細長く、茎のまわりに回り込むように付いています。
 花はミゾソバやママコノシリヌグイにそっくりですが、ミゾソバにはトゲはなく、またママコノシリヌグイは触るとケガをするほど鋭い棘があり、葉の形と付き方が異なっています。
 花期は7~10月、分布は日本各地。R0039422

 
●マムシグサの結実:
 山地で普通に見かけるおなじみの姿です。R0039428

 
●ウドの果実:
 やはり実りの秋、です。黒く熟した液果は野鳥の好物です。Photo

 
●フキバッタの仲間:
 クズが茂る草地のススキの葉にとまっていました。
 本種は翅が退化して飛べなくなったため、個体の移動範囲が狭く、そのため地域ごとの分化が進んで地域固有種が生まれ、種の,同定は難しいそうです。
 フキの葉を好んで食べるほかにも、クズやフジバカマなどの広くて軟らかい葉を好んで食べます。Photo_2

         (→クロバナヒキオコシに続きます。)

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2013年10月 2日 (水)

ウラギンシジミ、イチモンジチョウ、ヒカゲチョウ、ウンモンオオシロヒメシャク、不明のガ

 月遅れの記事になりました。
 9月中旬の山地で見かけたチョウとガの記録です。

●ウラギンシジミ:
 逆光の目の前に止まりました。翅は開いてくれずにすぐ飛び立ちましたが、表翅の,橙色が目に入りましたので、♀の個体だったようです。R0039044

 
●イチモンジチョウ:
 スポットで直射日光が当たる草に止まっていて色飛びしました。翅がだいぶ痛んでいました。R0039047trmcc

 
●ヒカゲチョウ
 名前の通り日陰を選ぶように、けっこうあちらこちらに飛んでいましたが、なかなか止まりません。
 ヒカゲチョウは翅を閉じて止まることが多いのですが、日陰の葉に、運良く、しかも翅を半分開いて止まったところです。
 それで中途半端ではありますが、表翅を撮ることが出来ました。R0039056trmcc

 
●ウンモンオオシロヒメシャク(シャクガ科):
 日陰の林縁に止まっていました。以前にも山地で見かけています。大きさ(開張)26mmほど。R0039061_2

 
●不明の小さなガです。
 大きさ(開張)15mmほどの小さなガ。灰色地に、暗褐色のはっきりしない筋状紋様があるのですが、今ひとつ。
 「ハイイロコヤガ」の翅の斑紋を消しゴムで思い切り消して薄くしたような感じにすると”むりやり”似ているかとも思いましたが、結局わかりませんでした。R0039059

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2013年10月 1日 (火)

富士山を望む

 10月。読書の秋、芸術の秋、実りの秋、スポーツの秋、天高く馬肥ゆる秋。それぞれの秋本番のスタートです。

 さて、月遅れの記事になりました。
 9月半ば過ぎ、全国快晴に恵まれた一日、日帰りで富士山麓へ行ってきました。
 富士山は、空気が澄んで晴れた日には、田んぼ道から遠望できるのですが、少し近くまで行って見た富士山の姿には新たな発見がありました。

★国道139号線、富士吉田市(山梨県)を過ぎた辺りから見えるのは見慣れた山容です。Blg_5

 
★国道139号線、鳴沢村(山梨県)付近から見えた”編み笠”様の山容。
 一瞬目を疑いました。これ何の山かと。
 富士山・白山岳(3,756m)が正面に見える方角だからでしょうか。Img_1216trmcc

 
★過ぎるとまた見慣れた台形の山容になり、しばらくして大沢崩れが正面に見えるようになります。Img_1229

 
★そして、国道139号線から国道469号線に入り、富士山を挟んで鳴沢村とほぼ反対側になる富士宮市山宮(静岡県)付近からは、正面になる富士山・剣が峰(3,776m)が尖った姿の富士山になります。
 初めて目にしました。Photo

 
★帰路、夕日に浮かび上がった大沢崩れ。止められませんね。Img_1332trmcc

 これだけ良く晴れて、1日のうちに色々な姿の富士山を見ることができたのは”日頃の行いに無関係の”幸運でした。

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