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2014年8月29日 (金)

アイスランド周遊の旅:はじめに/1日目

●はじめに:
 大西洋の真ん中にある忘れ去られた島、簡略化された地図からは時には省略されてしまう、火山大爆発などの自然災害、あるいは米ソ首脳会談(レーガン/ゴルバチョフ)が行われる、など、島を取り囲む静寂の壁を破るような出来事でもない限り、メディアにはほとんど取り上げられない、そして地理学的には地球上にさしたる痕跡を残すことなく消え去ってしまうことがあるかも知れない島。
 海底火山がたまたま海上に顔を出したという特異な成り立ちの島、アイスランド。
 そこには「北アメリカプレート」と「ユーラシアプレート」のプレート境界を示す「大西洋中央海嶺」に連なったリフトが、南西から北東にたすき掛けに「地上」を走っていて、毎年約2cmずつ東西に広がっているという。
 そんな国アイスランドにある地球の割れ目「ギャウ」を見学に行ってきました。
 (その他もついでの、8月下旬から9日間の周遊観光ツアーです。)
 (画像はクリックで拡大します)Blg

Img_6930

 北極圏に近くて”寒そう!”というイメージが先立ちますが、高緯度(63度24分~66度33分)のわりにはメキシコ暖流の恩恵で、夏は涼しく冬も温暖な西岸海岸性気候で、キャッチフレーズは“The Warm Country of the North”
 氷山のある火山国ですが、常時の噴火災害に対する適切な危機管理のもとに、豊富な水力、地熱を利用した発電エネルギーを活用して、豊かで安全、安定した国の運営がなされています。(火力発電、原子力発電はありません。)
 アイスランドへのアクセスは乗り継ぎ便の場合、通常およそ19時間ほどですが、直行チャーター便の場合約13時間と大分楽になります。日本との時差はマイナス9時間。

 
 訪問した晩夏~初秋は涼しく、湿度は低くからっとしていて、東京の春先くらいの気温。“涼しい夏”の良い季節でした。
 ただ1日の中でも天気は晴れ、曇り、パラパラあるいはザーッと雨、というように短時間のうちに変わりやすく、しかも風が強い時には気温以上に体感温度は寒く感じることもありました。
 そのためこの時期、アウトドア用のレインスーツ(雨具、防風、(防寒)機能)が有用です。(なお強風時の降雨には当然ながら傘は役に立ちません。)

※アイスランド基本情報
 ・国名:アイスランド共和国
 ・首都:レイキャヴィーク(Reykjavik)
 ・略史:
 870~930年頃 ノルウェーから逃れてきた北欧民族(いわゆるヴァイキング)がアイスランド植民。
 1262年 ノルウェーの統治下に入る。
 1397年 デンマーク王の統治下に入る。
 1944年 デンマークより独立。アイスランド共和国成立。
 1949年 NATO加盟。
 1994年 欧州経済領域(EEA)発効。

 ・面積:10万3000平方キロメートル。
  (”アイランド”とほぼ同じ、”イングランド”よりやや小さい、北海道(8万3,456平方キロメートル)の約1.23倍)
 ・人口:32万6,340人 (2014年3月31日 アイスランド統計局)
 ・主要産業:水産業及び水産加工業。水産物輸出が経済において大きな比重を占める。
 また、豊かな再生可能エネルギー(地熱及び水力による電力)を用いたアルミ精錬やフェロシリコン(鉄鋼原料)生産も盛ん。
 近年では観光業の存在感が増している。情報産業も伸びている。
 なお、自然条件は厳しいため農耕可能な土地は少なく、ジャガイモが栽培される程度で、食料の多くを輸入。
 ・一人当たりGDP:45,536米ドル(2013年、IMF)で、日本(38,491米ドル)の約1.2倍と豊か。
 ・平均寿命:82.9(歳) の長寿国で4位 (188ヶ国/2012年)
 ・言語:公用語はアイスランド語、ほとんどの人が英語も話す。
 ・宗教:人口の約8割が福音ルーテル派(国教)。

※にわか勉強による予備知識:

 46億年前に地球が誕生し、内部構造が三層に分かれ、海水におおわれた初期の地形が成立したのが約38億年前といわれ、この年代に海水を含んで柔らかくなった海底の地殻は、マントル上層の一部と一緒にゆっくりと移動を始めて地殻には亀裂が生じることになりました。
 異説もあるそうですが、プレートテクトニクスの開始です。

 プレートテクトニクス理論(1960年代後半以降に発展した地球科学の学説)によれば、地球の外殻表面は何枚かの「プレート」と呼ばれる固い岩盤で構成されており、このプレートが、対流するマントルに乗って互いに動いて、その運動がさまざまな地殻変動を引き起こすと説明されています。

 この理論によって、かつて地球上には「パンゲア大陸」と呼ばれる一つの超大陸のみが存在し、これが中生代末より分離・移動し、現在のような大陸の分布になったとする「大陸移動説」(1912年にドイツのアルフレート・ヴェーゲナーが提唱した仮説)や、また火山、地震など地質学上のいろいろな現象が統一的に説明出来るのだそうです。

 1950年代には海底探査によって、中央海嶺の両側で対称的に海底が拡大していることが明らかにされました。
 ※中央海嶺は、海洋プレートが両側に引っ張られて出来た地表の割れ目が、その直下にあるマントル(固体)の上昇で埋められると、マントルの断熱上昇のために部分融解が起こり、マグマが発生して火山活動が起こり、また新しいプレートと海洋地殻を生成するという繰り返しで出来た大規模な“海底山脈”です。
 こうして中央海嶺でプレートが生まれ、その上に乗っている海洋と大陸が一緒に移動していること明らかになり、大陸移動説の正しいことが認められたとされています。

 現在の地球の表面は、大規模プレートと、多数の小規模プレート(岩石圏と呼ばれる地球の外殻を構成している固い岩板)で覆われています。
 アイスランドの「ギャウ」は、普通は「深い海底にある中央海嶺」でしか見られないプレートの生成が、「地上」で見られるという数少ない場所。
 アイスランドの西半分は北米プレート、東半分はユーラシアプレートからなり、2つのプレートはアイスランドで生まれているということなのです。

 
●終わりに:
 短い旅の後で:
 それにつけても、昨今は世界各地で、降れば洪水、照れば干ばつ、吹けば竜巻と、地球レベルでの極端な気象現象が、平穏であるべき人の日常生活を脅かしています。
 長い地球の歴史的時間からみれば、ほんの少し前に大脳を発達させて地上に出てきた人類が、地球の気象を攪乱する原因をつくったり、出来上がった“海洋や陸地”の奪い合いをしたりしている今日です。
 地球環境を保全し、平和に共存していく術を見いだす英知を働かせなくてはならないと”地球の割れ目”を目の当たりにしながらあらためて思ったことでした。

 
●旅の記録:
 アイスランド周遊の旅1日目:
 成田→コペンハーゲン→レイキャヴィーク(泊)

 成田から空路(9:45)発、日航チャーター直行便にて西アイスランドのケフラヴィークへ:
 (所要時間約12時間30分)
 ・アイスランド上空:Photo

 
 ・ケフラヴィーク着14:10(時差はマイナス9時間)Img_1653

 
 ・ケフラヴィーク空港から専用バス(14:30発)で西アイスランド地区にある首都レイキャヴィークへ(約50km/45分):Photo_2

 
 ・ホテル着15時過ぎ:Img_6840

 夕食まで少し余裕時間潰し。夕食後早めに就寝。
                 レイキャヴィーク(泊)
                 (→2日目に続く

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