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2014年8月23日 (土)

オトシブミ誕生①エゴノキ揺籃からエゴツルクビオトシブミ

オトシブミ旧聞の資料を纏めた記録です。

 5月初旬、近隣の丘陵や山地に運動がてらのハイキングに出かけた際、目にした数種の樹木に造られたオトシブミの揺籃をいくつか採取してきました。
 採取した揺籃は、あり合わせのプラスチック容器にティッシュペーパーを敷き、霧吹きで湿らせた上に載せてガラス板で蓋〈隙間があり完全密閉にはなりません〉をして、極端な過湿/乾燥を防止。
 それを窓際に置き、ティッシュペーパーが乾いたら霧吹きで湿らせるようにしながら、しばらく観察してみました。
 自然界でも揺籃から無事に幼虫が誕生する確率は高くないようで、3~4個ずつ採取した揺籃から無事成虫の誕生が観察できたのは、やはり限定的でした。
 (なお無事産まれた成虫は、もとの採取地に戻しに行きました。)

①エゴツルクビオトシブミ♂誕生
 エゴノキに作られた揺籃から生まれ出たのは、首が長いエゴツルクビオトシブミの♂でした。(なおメスは首が短く体長は5mmほどです。)
 採取した揺籃は、揺りかごが作られてから数日経過していた標本だったようです。

●切り落とさない吊り下げ型4個の揺籃の中、1個だけから成虫誕生。
 (なお切り落としタイプで、地面に落ちて、一部は既に茶色に変色していたものも採取しましたが、切り落とし揺籃のいずれからも成虫の出現はありませんでした。)R0072734ct

 
●霧吹き後、元気に歩き回るエゴツルクビオトシブミ〈♂):Photo_12

 
●葉に付いた水滴を舐めて歩き回る:Photo_14

 
●ポリ容器壁の水滴や,ガラス蓋裏の水滴を舐める:Photo_15

 
●エゴツルクビオトシブミ♂:R0072726

※参考:
 誕生までの日数:
 1つの卵が産みつけられた揺りかごが作られてからおよそ6日後に、卵の中から体長2mmほどのイモムシのような幼虫が孵化して出てきます。
 揺りかごの内側から葉を食べて成長し、10日間ほどで蛹になります。
 更に、蛹になってから7日間ほど経つと、羽化が始まります。
 羽化して2日間ほど過ぎてから、未だ残っている揺りかごの壁(葉)を丸く切り、直径6~7mmほどの穴を開け、外に這い出していきます。
 このように、揺りかごが作られてから無事成虫になって揺りかごの外に出て来るまでの期間は、およそ3~4週間。
 (参照:オトシブミ観察辞典:櫻井一彦他、偕成社)

※参考文献:
「エゴツルクビオトシブミの揺籃形成と寄生植物の関係」  http://www.biol.tsukuba.ac.jp/tjb/Vol2No2/TJB200302199900733.pdf

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