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2016年3月21日 (月)

ジグモ幼体の出現/分散(2016/3)

 春!

 先般、生ぬるい風を伴った春の雨が1日半続いたあとには、散歩コースのカワヅザクラは花びら1枚残さず散って、完全に新葉の葉桜になってしまいました。
 東京ではソメイヨシノ開花のニュースもありましたが、当地近隣の“さくらの名所”では、早くて今週末以降の予想。

 我が家の狭い庭にも鉢植えから下ろしたレンギョウやボケの花も開きはじめ、放任したハナニラはいたるところに葉ばかりを茂らせ、またすっかり忘れていたサクラソウやヒトリシズカも土を持ち上げる様に一斉に伸びだしています。

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●ジグモ幼体の出現/分散
 そんな昨今のある朝、ぼんやりながめていた足元の石の上を、小さな赤アリ?のようなものがたくさん這い回っているのが目にとまりました。
 何だろうとしゃがみ込んで見ると、アリではなくクモの幼体でした。
 大きさ(全長)2.5~3mmほどでしたでしょうか。
 まさに”蜘蛛の子を散らす”様に、動き回っていて、しかも見るみる間に石の上からどんどん姿が減っていきます。
 石から降りると背景に紛れて更に見えなくなってしまいます。

 急いでデジカメを取って戻った時には、もうずっと少数になっていました。R0091107

 
 近接で撮ろうとするとなかなかピントが合わず、もたつきながらも何とか比較的マシな画像が何枚か撮れました。
 パソコンで拡大して見て、地蜘蛛の幼体と分かりました。Photo

R0091086ct

 
 更に、撮影時にはクモばかりに気を取られてまったく気づきませんでしたが、画像を見ると、石に付着しているジグモの巣の出口から、白い点状の何かが帯状に広がって付着していたのにも気がつきました。
 (画像はクリックで拡大します。)Photo_2

Photo_3

 
 これについては後からあらためて×30倍のポケットルーペを持ちだして覗いてみたところ、結局何かは分かりませんでしたが、例えば液状の排泄物が乾いてフィルム状に貼り付いたもののようで、子グモの抜け殻などではないことはわかりました。3r

 
 また、石の上から、白い膜状の網になった糸が近くの木まで張られているのもわかりました。
 (画像はクリックで拡大します。)Photo_4

 ただ写真には映りにくいかすかなもので、以前に観察したことがある「稲田に張られたクモの巣」ほど大規模、鮮明なものではありませんでした。

 とりあえずはこれだけの記録です。

※ジグモ成体(再掲)Blg

 以前に袋状巣を引き抜いて、中にいた成体をシャーレに載せて撮影したもの。

 
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 以下は自分用の冗長なメモで、特に何もありません。

※ジグモに関する参考メモ

*ジグモ(地蜘蛛)ジグモ科
 ♀成体の体長2cm、長い牙を加えると2.5cmぐらいになる。♂はやや小さい。
 体は黒褐色で、腹部は紫色を帯びる。
 樹木の根もと、塀や石垣などの薄暗いところに、下半が地中に伸びる長い管状の住居をつくる。
 この管状の袋の地上に出ている部分に獲物が触れると袋の中から牙をたてて咬みつき、袋の中に引きずり込んで食べる。
 餌に恵まれる機会は少なく、長期間の絶食に耐える。
 雄は繁殖期には徘徊し、雌の住居に入りこむ。
 産卵は8~9月に行われ、孵化した子グモは翌春まで親グモと同居する。
 (出典:ブリタニカ国際大百科事典)

・概要は上記のとおりですが、
 暇ついでに、あらためて少しネット上の、野外観察記事、また実際の飼育観察記事などを参照してみました。
 以下は後学のため、少しくどいまとめ。

■春のお彼岸前後になると、親と共に地中の袋状住居の中で越冬を終えたジグモの子グモ(幼体)たちが袋の上部からぞろぞろ這い出して、周囲に糸を引きながらしばらく動き回った後(→この時にできたものが白い薄膜状の網になって残っている)地上から近くの高所を目指してバルーニングし分散をはじめ、短時間で目前から姿を消していく、という。

■ジグモは、地表にある石や木の根元などに10cmほどの縦穴を掘り、その内側を糸で裏打ちした膜で細長い円筒状の袋を作る。
 それをそのまま地上部に延長して、傍にある石や木の幹に先端をくっつける。
 外から見ると、地面から袋状の円筒が伸びているように見える。これが地蜘蛛の巣で、通常クモは袋の地下部の底に棲んでいる。
 地上に出ている部分をつまんで袋がちぎれないようそっと引っ張って地下部分を引き抜くと、中に住んでいるクモを簡単に捕まえることができる。
 (実際に子供の頃はいたずらによくやったものでした。)

 この袋の地上に出た部分は、捕虫装置として機能する。
 餌にしている小型甲虫、ダンゴムシ、ワラジムシなど地表性の小動物が通りがかりに袋の表面に接触するのを感知すると、すばやく袋越しに長大な鋏角で咬みつき、袋は破れるままに巣内に引きずり込んで体液を吸う。
 食べかすは袋の先端から外に捨てる。
 餌がとれる機会が少ない時でも長期絶食に耐える能力がある。
 また成長段階では巣の中で脱皮するが、その抜け殻も巣の外に運んで捨てるきれい好きだ。

 ♀グモの産卵は8~9月、糸で包まれた卵のうとして巣の中に産み付けられる。
 そして9~10月に孵化した子グモ(幼体)は母親成体と共に巣の中で越冬する。
 翌春、幼体は巣の先端から這い出し(全長2.8~ 3mmくらい)、そのまま近くの石や草・低木に登ってお尻から糸を出し、風に乗って移動(バルーニング)して新しい住み処を求めて分散していく。
 孵化から性成熟までに3~4年かかる。
 幼体は脱皮を繰り返して成長し、およそ7齢で成体となり、成体の寿命はオスの場合1年足らず、メスは性成熟後も脱皮を行い数年生き続ける、とのこと。

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