昆虫

2018年11月10日 (土)

アキアカネの連結打水産卵

 稲の収穫が終わった田圃地帯はすっかり乾田化されていて、田圃周辺の排水路なども完全に干上がっています。
 その様な環境の田圃地帯にも、少数ながら,雌雄連結した赤トンボ(アキアカネ)が、産卵のための水溜まりを求めて飛んでいる姿を目にすることがあります。

 たまたま公園近くの舗装農道で、先日の降雨のため農道と田圃の間の窪みに出来た水溜まり(晴天が続けば直ぐに完全に干上がるところ)の上を、一組だけ、連結したアキアカネが飛びまわりながら、メスが腹端を水面にたたきつけるようにして産卵(連結打水産卵)しているのを目撃しました。
 あいにく逆光で、周辺の雑草なども邪魔になって分かりにくい不鮮明な画像しか撮れませんでしたが、記事としました。Img_3329

Img_3325

Img_3326

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Img_3327

 なお、アキアカネは2000年頃から、全国的にその数を急激に減らしてきたようで、原因は水田の乾田化だけではなく、やはり農薬の影響が大きい,ということのようです。*

* https://www.nacsj.or.jp/katsudo/oshirase/pdf/seimeinowa-akiakane.pdf

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2018年11月 9日 (金)

カマキリ

 公園の帰り道、歩道にじっとしていた1匹のカマキリ。
 近づいていくと、睨みつけるように顔をこちらに向けて、行く手を阻むように動きません。
 相変わらず負けん気の強いカマキリです。 R0018860

R0018869

 
 レンズを近づけるとカマを振り上げて威嚇。R0018865

R0018866

 ハイハイ、わかりましたよ、と当方が道を譲って帰りました。
 胸元(カマの付け根)がオレンジ色なので、近隣では一番多いチョウセンカマキリです。
 姿を見られるのは12月上旬くらいまで。越冬態は卵です。

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2018年10月29日 (月)

10月に見かけた昆虫類、ムラサキシジミなど

 10月初旬から見かけた数少ない昆虫類。
 今シーズンは見かける昆虫類の種類も数もなぜか少ないのですが、そのいくつかです。

●マダラスズ(コオロギ科):
 ♀です。産卵管がありますのですぐわかりますが、翅も短いです。(10/7撮影)R0018672107

 大きさ約7mmの小さなコオロギの仲間で、黒っぽい体と後肢の白黒のまだら模様が特徴です。
 草地、道端など、身近な場所にごく普通に生息しています。
 雑草が茂る季節には♂の鳴き声は聞こえても姿はなかなか見られませんが、晩秋の裸地に出てくる頃には目にします。
  出現時期は6~11月、分布は日本各地。

 
●シデムシ幼虫(シデムシ科):
 草叢の地方遊歩道上を貼っていた、多分オオヒラタシデムシの幼虫です。(10/12撮影)R00186961012

 普段は成虫と共に草叢の地表面や物陰などに潜んでいて、あまり目にすることはありません。
 動物の死骸などを食べる自然界の掃除屋です。
 シデムシの幼虫は自ら成虫と同じエサを求めて自分で動き回るタイプと、親がある程度の世話をして育てられるタイプの2種類に分けられるそうですが、写真のものがどちらかなど詳細は分かりません。

 
●ビロウドサシガメ:
 先にも見かけていましたが、舗装道路上に這い出ることは稀です。:(10/16撮影)R00187641016

 
●ヒメアカタテハ:
 草原の葉上で翅を開いて静止していた個体(10/16)Img_30781016

 
●シロオビノメイガ(ツトガ科ノメイガ亜科):
 草地を歩けば必ず足元から飛びだしてくる、ありふれた小さな地味なガ。
 普段はレンズを向けることはありませんが、“何もいなくなった”草地に1匹いたので撮りました。(10/20撮影)Img_31351020

 大きさ(開張)22mmほど。 人家周辺の草むらや草地などに極めて普通に生息。
 褐色に白い帯の入った翅の地味なガ。
 日中にも活動するが、夜間、灯火にも飛来する。
 幼虫の食草はアカザやホウレンソウなど幅広い。
 出現時期は6~11月、分布は日本各地。

 
●ムラサキシジミ(シジミチョウ科):
 公園の林縁で飛び回っているのを目で追うと近くの木の葉に止まりました。
 しばらく待ちましたが翅を開ことはまったくなくて再びぱっと飛び去りました。
 一瞬、翅表の青紫色が見えましたが雌雄の別は分かりません。(10/20撮影)2r

 大きさ(開張)35mmほど。活動は春から秋、成虫で越冬します。
 幼虫の食草は「アラカシ」など。

 
●ヤマトシジミ♂:
 傍の草地に降りたヤマトシジミ♂が半分ほど翅を広げて静止していました。
 大分”くたびれた”個体でした。(10/20撮影)Img_3140

 
●ウスイロササキリ(キリギリス科ササキリ亜科):
 遊歩道上に出て、じっとしていた♀の個体です。(10/24撮影) Photo

 大きさ13~18mm、翅端までは♂31mm前後、♀28~33mm。
 体は明るい緑色で、とても長い触角と、腹端をこえる薄茶色の長い翅を持ったササキリの仲間。
 草原に普通に分布し、個体数も多い種類。 
 出現時期は 6~7月、9~11月の2回。越冬は卵で。分布は日本各地。

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2018年10月24日 (水)

カネタタキ

 日中は予想外に陽射しがあって最高気温は23℃。
 歩くと汗ばむほどになりましたが夕刻には小雨、と相変わらず不安定でした。

 夜には雨も止んで、玄関先に出ると庭のイヌマキの茂みからきわめてスローテンポで、チン、・・・チン、・・・チンとカネタタキの声が聞こえて来ました。
 相変わらず姿を見つけることは不可能です。
 ちなみに過去に♂の記録があるのは、晩秋、偶然その姿を見つけた一回だけ。
 http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/201411-3968.html

●カネタタキ♂(写真一部再掲):R0083307

 カネタタキは大きさ1~1.5cmほどでごく地味な夜行性の昆虫です。
 ♂には短い翅がありますが、♀には翅はありません。
 成虫が見られるのは8~11月まで、遅くても12月初めくらいまでで、野生下では最も遅くまで鳴き声を聞く事ができる“鳴く虫”の仲間です。
 樹上性で地面にはめったに降りてきません。特に成熟した♂は一度登った樹上からあまり移動しなくなるようで、いつもイヌマキの樹から鳴き声が聞こえてきます。

●カネタタキ♀:
 ただし、♀や幼虫などは木から下りて歩き回ることもあるということで、たまたま、つい先日の午後2時半頃、玄関先をゆっくり歩いている♀個体を踏みつぶしそうになりました。
 触角に損傷がある個体でした。
 捕獲して写真撮りをした後、イヌマキの茂みに戻しておきました。R0018837_2

R0018837_1

 本種は成虫では越冬できず、枯れ枝などに産卵された卵で越冬します。

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2018年10月23日 (火)

マダラバッタ

 変わりやすい秋の天気。
 今日は終日小雨が降り続いて最高気温も20℃に届かず寒い一日でした。

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●マダラバッタ(バッタ科トノサマバッタ亜科):
 今シーズンはなぜか昆虫類全般に、目にすることが随分少なくなっています。
 それでもマダラバッタについて、10月初旬から中旬に、何回か池端の草地まで足を運んで、一応一番多い褐色型のほかに、緑色型、紅色型も何とか見つかりました。
 いずれも午後3時半~4時過ぎの時間帯でした。

 ・路上で緑色型♀と褐色型♂がお見合い?
 (画像はクリックで拡大します。)R0018654

 
 ・緑色型♀:R0018656

 
 ・褐色型♂:R0018666

 
 ・紅色型♀と緑色型♂の出合い:R0018677

 
 ・紅色型♀:
 紅色が中途半端ですが。R0018669

 
 ・緑色型♂:R0018670

 いずれの場合も何事もなく分かれていきました。
 (雌雄の判別は一緒にいれば大きさの違いで、別々の時には腹端の形から間違いなく判別できます。)

マダラバッタ
 翅が長くスマートな中型のバッタ。大きさ(翅端まで)♂27~31mm ♀34~35mmと明らかに♂は小さい。
 褐色型が一般的で、他に緑色型と紅色型も見られます。
 草原や畔道などの地表に出ている時に目にしますが、草叢にいると気がつきません。(見えません)
 出現時期は7~11月、分布は日本各地。

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2018年10月15日 (月)

草叢の昆虫類ビロウドサシガメ、バッタなど、その他

 10月半分過ぎても、残念ながら当地は「爽やかな秋晴れ」には巡り合うことが出来ません。  
 そしてこのところ曇天が続き、気温は冬に向かってまっしぐらかと思うような状況です。

 さて、ぼやいていても仕方ありませんが、昔と較べて気象の変調だけではなく、人為的な”環境整備”の作業が繰り返されることによっても、周辺の(植物)植生が徐々に単調になり、またそれに連れて、その環境に棲息する昆虫類などの様相も単調になってきたような気がする昨今です。

 9月下旬から10月初旬にかけて、草叢の除草が進行して住み処を追われたバッタなどが、遊歩道のうえに出ているのを目にして撮った写真の羅列です。

●トノサマバッタ:
 昔は少々大げさに言えば、バケツに一杯捕れるほどウロウロしていたものでしたが、今シーズンはポツンポツン。
 その姿/生態だけは変わらずです。Img_2905

Img_2907

Img_2911

 
●イボバッタ:
 いつもバックグラウンドに溶け込んで見つけにくいし、撮りにくい、ひたすら地味で小さなバッタです。
 前胸背面にイボ状の突起が2つあります。R0018584_2

 
●ビロウドサシガメ:
 草地や林縁の石の下、落ち葉の下、植物の根際などに生息し、小昆虫や多足類を捕らえて食べる地表性のサシガメです。
 通常は舗装道路上などに這い出して来ることは稀です。R0018581_1

 
 その他ついでに。
●アキアカネ:
 畑の錆びた金属棒に止まっていたもの。
 あまり赤くないので♀だったでしょうか。R0018618_1

 
●ヒカゲチョウ:
 なぜだか直射日光の当たるクヌギの樹皮表に静止していた個体。
 普通は、名前のとおり、直射日光の当たる場所よりも、林縁の草藪や林内の日陰をひらひら飛んでいる薄茶色の地なチョウです。Img_3007

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2018年10月13日 (土)

静かに進行する秋/ヒメアカタテハ、ナツアカネ、クサギ結実など

 早くも中旬の今日は終日曇天で肌寒い一日でした。
 10月になってこれまで、晴天の日は汗ばむほどになり、なかなか爽やかな秋晴れの日がやって来ません。

 散歩コースの池周辺では昨日から除草作業が始まったと案内看板が出ていました。
 直ぐに伸び出す雑草相手の除草作業はコストも含めてなかなか大変のようです。

 ・8月下旬、繁茂していた夏草・大型雑草の除草が終わり、一旦は”枯れ草風景”が広がっていた池周辺の草地でしたが、その後も続いた高温と雨の“おかげ”で、9月中旬には再び青草の茂る風景が”復元”されていました。

●ヒメアカタテハ幼虫/成虫:
 ・幼虫:
 9月下旬、雨上がりの草地では、除草後に新しく伸長したヨモギの茎先に、ヒメアカタテハ幼虫が、柔らかく新鮮な複数の葉を綴り合わせて“巣”を作り、その中で暮らしている様子が点々と目に付くようになっていました。Img_2866_1

 
 余計なことですが、そのいくつかをそっと開いて見ると、やはり幼虫が丸まっていました。
 もとのように葉を丸めておきましたが・・・ Img_2866_2

B

 
 ・成虫:
 また、まったく同じ時期に、田圃脇に群生したニラの花 (既に花の時季は終わり近くになっていましたが) に吸蜜にやって来たヒメアカタテハも目にしました。Img_2976_4

 当地では以前から、越冬するヒメアカタテハ成虫を観察していますが、幼虫で越冬しているのは観察したこと はありません。
 その主な理由は、今回 (この秋) もそうですが、昨日から始まっている除草作業によって、ヒメアカタテハ幼虫が生活している“ヨモギの巣”も、雑草もろとも、きれいさっぱり除去されてしまうからでしょう。
 このように、自然環境の影響だけではなく、人為的な攪乱要因も、生き物の生残に影響を及ぼすのは当然のことです。

 
●ヤマトシジミ♂:
 本日、別の農道端で、マメアサガオの花も混在する草叢の葉上で、ヤマトシジミ♂が翅を開いて静止しているのを目にしました。
 曇天で日中も気温が低く寒かったからでしょうか。Img_3064

 
■また自生したクサギの結実とともに、それに覆い被さって繁茂したクズやカラスウリなどの 繁茂する藪地に、顔まで真っ赤に染まったナツアカネが数匹とまっているのを目撃して、秋は確かに進行していると感じたことでした。

 ・クサギ果実:Photo

 
 ・カラスウリ果実:Photo_2

 
 ・ナツアカネ:
 アキアカネと異なり、顔まで、全身赤く染まります。Photo_3

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2018年10月10日 (水)

欅平散策(富山県)②植物、昆虫

 前報の続きです。

 9月下旬、紅葉にはまだ(1ヶ月前後)早かった北陸路を1泊2日で訪問する機会があり、体力の衰えを実感しながらも少しばかり歩いて楽しんできました。
 欅平散策ルートマップを手元に、マップ右端の「祖母谷地獄」から左端の猿飛峡までのウオーキングの途上で目にした秋の花や昆虫など気ままに撮ってきた画像の羅列です。

■植物:
●アキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属):
 人里や明るい山地林縁に生えて草丈30~80cmになる多年草。
 通常は3~10本ぐらいの真っ直ぐ伸びる茎が出て株立ちになり、秋に先端付近に花径5mmほどの小さな黄色の花を多数つける。
 花期は8~11月、分布は日本各地。
 (以下の画像はクリックで拡大します。)
2r

 
●ノコンギク(キク科シオン属):
 日当たりのよい山野の路傍などに咲く日本固有種の多年草。
 花期は8~11月、分布は本州、四国、九州。Img_0152

 
●クロバナヒキオコシ(黒花引起し)(シソ科ヤマハッカ属):
 山地林縁に生える日本固有種の多年草。草丈は50~150cmになり、茎はシソ科植物の特徴で4角です。
 茎頂に円錐花序を作り5mm程の小花をたくさんつけます。
 花はあまり目立ちませんが色が黒に近い濃紺紫色で、自然の中では珍しい色。
 花期は8~9月、分布は北海道、本州の近畿地方以北の日本海側。

 最初の画像だけ、宿泊した宿の花瓶に生け花として飾られていたもので、それ以外は野生のもの。Img_0135trm

R0018528_13

4r

 
●ゴマナ(胡麻菜)キク科:
 日本固有種で、山地のやや湿った草原、道端などに生え、草丈100~150㎝になる多年草。
 葉は「胡麻(ごま/うごま)」に似ているのが名前の由来で、花は遠目にはシラヤマギクにも似ていますが、葉の形が異なるので識別できます。
 花期は 9~10月、分布は本州、四国、九州。Img_0149

 
●ミゾソバ白花(タデ科タデ属) ミゾソバの白花品種。
 ミゾソバと同じような日当たりのよい場所に生える1年草。
 草丈は30~100㎝ほど。葉の形や葉柄に狭い翼のあるのはミゾソバと同じですが、茎の 
 赤色が薄く、ほとんど緑色で、花被は白色。
 花期は7~10月、分布は日本各地。Img_0153

 
●リンドウ(リンドウ科リンドウ属):
 人里に近い野山から、明るい山地林床などに生える多年草。
 花期は9~10月、分布は本州、四国、九州。Img_0156

 
●ウド(独活)(ウコギ科タラノキ属)の実:
 木のように大きくなる。独特の匂いがある若芽はヤマウドと呼ばれ、美味しい山菜になります。  
 花期8~9月の後、結実。果実は直径約3㎜の液果様の核果で、黒紫色に熟す。
 分布は日本各地。R0018518

 
●ミゾホオズキ(溝酸漿)(ハエドクソウ科ミゾホオズキ属):
   日当たりの良い山野の湿地、湧水のほとり、溝などに生育する多年草
 花期は6~9月、分布は日本各地。R0018519

 
●シロバナニシキゴロモ(白花錦衣)(シソ科キランソウ属):
 花期は5~6月ということなので,間違いかも知れませんが、時期はずれに少し花が開いたのでは,ということで、シロバナニシキゴロモとしました。
 本種は低地~山地の日当たりのよい場所に生える多年草。
 茎の高さは5~15cm。葉腋に、長さ約1cmの白色の花を数個つける。
 花冠は細長い筒状唇形で毛があり、2裂する小さな上唇と、3裂する大きな下唇からなる。 
 葉は対生し、長倒卵形で、縁に波状の大きく粗い鋸歯がある。
 花期は5~6月、分布は北海道~九州の日本海側。2r_2

 
●テンニンソウ(天人草)シソ科:
 山地の草原や樹林下に群生する多年草。茎の先に直立した花穂を出し、クリーム色の小さな唇形花を密につける。
 花期は9~10月、分布は日本各地。R0018558

 
●ダイモンジソウ(大文字草)(ユキノシタ科ユキノシタ属):
 湿気のある岩上などに生育する、「大」の字に似た形の花を付ける多年草。
 花期は7~10月、分布は日本各地。2r_3

 
●ヒメヤシャブシ(カバノキ科ハンノキ属):
 山地の痩せ地や崩壊地に自生する先駆樹種で、雌雄同株、雌雄異花の落葉小高木。
 花期は3月、果期(結実)は8~12月。分布は北海道、本州(日本海側)、四国。2r_4

 
●ナナカマド(バラ科):
 山地~亜高山帯に分布する落葉高木。 花期は夏、果期(結実)は秋。あざやかな紅葉と、赤い実がきれい。分布は日本各地。2rc

 
■昆虫:
●バッタの仲間:
 ヤブキリ、ヤマクダマキモドキ、フキバッタ、クサギカメムシ。12

 
●不明のガとシジミチョウの仲間:
 キンモンリンガ、ウラギンシジミなど。13

                  (完)

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2018年10月 6日 (土)

クヌギハケタマフシ(クヌギの虫こぶ)

 去る4月上旬から中旬、池端の広場(空き地)に植栽されているクヌギに大量の虫こぶ(虫癭)「クヌギハナカイメンフシ」が形成されているのを観察していました。
 ・4月初旬撮影クヌギハナカイメンフシ(再掲)Img_05604

 
 そして今度は9月中旬に偶然ながら、その同じクヌギの樹で、見上げた枝の葉裏に多数の小さな球形の虫こぶが出来ているのを目にしました。
 よくもまあ! という感じで、少し気持ち悪いほどでした。
 写真は手の届く葉の1枚を裏返しにねじってから撮ったものです。
 (以下の画像はクリックで拡大します。)
Photo

 
●クヌギハケタマフシ:
 外観はえんじ色で全体に細かな毛が密生していて、大きさは5~8mm位のほぼ球形で、やや細まった頂部が凹んでいます。
 初めて目にした種類の虫こぶ”クヌギハケタマフシ”で、「クヌギハケタマバチ」によって(葉裏に)作られたものと分かりました。6rnc

 ・この虫こぶは7月中旬頃から形成がはじまります。そして、出来上がった虫こぶは9月下旬~10月初旬になるころに落下するそうです。
 (確かに先の台風24号が通過した後に見た時には大量の虫こぶが、(クヌギの)ドングリと共に落下して吹きだまりに堆積していました。)

 ・虫こぶの中に居る幼虫は11月頃には成虫にまで育ち、そのまま越冬して翌3月に虫こぶから外に出て来ます。
 この時に出てくるのはメスだけで、交尾を経ずに産卵を行うため、「単性世代」と呼ばれます。
 そしてクヌギの雄花の花芽に産卵が行われた後には、萌芽と同時に雄花に虫こぶが出現します。
 この虫こぶが本文頭に記載の「クヌギハナカイメンフシ」で、ここから出て来るタマバチは「クヌギハナカイメンタマバチ」と呼ばれる雌雄の「両性世代」になる、という特異な生態なのです。

※何ともややこしいので繰り返し:
 ・“クヌギハケタマフシ”は「クヌギハケタマバチの単性世代」に形成される虫こぶで、これに対して見た目の全く違う“クヌギハナカイメンフシ”は「クヌギハケタマバチの両性世代である「クヌギハナカイメンタマバチ」によって形成される、ということなのです。

 ・更にくどいですが、5月下旬~6月上旬に“クヌギハナカイメンフシ”から「クヌギハナカイメンタマバチ」が出て来ますが、この時には雌雄両方が羽化し、交尾を経てからクヌギの若葉の裏面に産卵するため、両性世代と呼ばれるのです。
 そして産卵後の7月中旬ごろから、葉裏に今回観察の虫こぶ“クヌギハケタマフシ”が出現するという生活史なのです。
 なお本種に限らずタマバチのかなりの種が、時期によって単性世代と両性世代を持ち、異なる虫こぶを形成するのだそうです。

 
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雑記:
 心配していた台風25号でしたが、当地(関東)にはさほどの影響はなさそうです。25

 本日は南風が強めに吹いて日中の最高気温は28℃でしたが、外出すると汗をかきました。
 明日7日はさらに気温が上がり(32℃)熱中症に注意、との予報ですが、贅沢は言えません。

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2018年9月28日 (金)

暑かった夏とその後(その1)ツルボなど

 ”東京には青空が広がっている、今日は全国的に広く晴れるが沖縄には台風24号接近”という早朝の目覚ましラジオに起こされて、雨戸を開けると外はヒヤッとする程の冷たい濃霧で外気温度は14℃。
 それでも予報どおり、徐々に霧が晴れてきて9時前くらいから日差しと青空が増えて来ました。
 室内でも肌寒いので長袖シャツに,薄手のジャンパーという有様で、あらためてあの暑かった夏が終焉を迎えたことを実感したことでした。
 ここ数日ぐずついた肌寒い数日だったので、今日は溜まっていた洗濯物の洗濯日和に。
 日中は夏日になりました。Img_2886

 
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■暑かった夏の想い出。
 (画像はクリックで拡大します。)

 ・8月下旬に除草が終わって、”枯れ草風景”が広がっていた池周辺の草地も、1img_2161828

 
 ・9月中旬には再び青草の茂る風景に”復元”しました。2img_2719

 
 その緑の中に、除草機が頭をかすめて通り過ぎた後に急速に伸び上がったヒガンバナの一叢が赤い花を開いて際立ち、
●ヒガンバナの一叢:3img_2718

 
 また近隣の草地では今まで見かけたことがなかったツルボの一塊も伸び上がっていました。 (山地で一度観察したことがありました。)
●ツルボ(ユリ科/ヒアシンス科):4img_2842

5img_2843

6img_2843trm

※本種は人の手が入る日当たりの良い草地や畦道、土手などに生えることが多く、地下に、径2~3cmほどの偏球形で、外皮が黒褐色の球根(鱗茎)を持つ多年草です。
 初秋に、葉の間から細長い花茎を20~30cmほど垂直に伸ばし、その先端に総状花序をつけて、小さな淡紅色の花を密に開きます。細い花被片の6弁花です。
 花径の途中に葉はなく、花序は細長い円筒形で、基部に総苞はありません。 花は下から開花して行きます。
 葉は根出状に出て長さ10~25cm、幅は4~6mm、線形で厚く軟らかい葉質で、表面は浅く凹んでいます。
 葉は1年に2回出ます。まず春に5~10枚の春葉が出から夏に枯れます。2回目は初秋で、2~3枚の葉が出ます。この葉の向かい合った間から花穂が出て、開花します。
 花期は8~9月、分布は日本各地。

 いずれも、盛夏には大型の夏草叢に埋没していたものが、除草されて日当たりが得られたことで一挙に顔をのぞかせたのでしょう。

 
 ・盛夏には姿を見ることが少なかった昆虫類ですが、遊歩道のところどころに
●セスジスズメ幼虫や、7img_2723

 
●トノサマバッタなどが少しずつ這い出していたり、8img_2721

9img_2722_2

 
●草地にはヤマトシジミが見られたりしました。10img_2770

 
 ・8月中に収穫の終わっていた稲田には、その後の高温と“適当に”降った雨のおかげ(?)で、9月中旬には2番穂が大きく伸び出して豊作もように。11img_2882

Img_28872


 猛暑に耐えて、当地の今年度お米の作況指数も“やや良”(の予測)という。

 
 その様な田圃に、別に2番穂に興味があるわけではないらしい
●コサギや、13img_2832

 
●アオサギがポツネンと佇んでいる姿もありました。14img_2853

 
●またケーブルには、山地から里に下りてきたモズが一羽とまって高鳴きをしている姿も見かけました。15img_2837

 ようやく秋の跫音がはっきり聞こえるようになりました。

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