昆虫

2017年3月18日 (土)

アシブトハナアブ、モンキチョウ、ベニシジミ

”歩幅の大きな”一進一退を繰り返しながら、もうすっかり春に。

 スギ花粉飛散情報は毎日”非常に多い”ランクに。当分の間はそのままの継続情報。

 散歩コースの田圃道周辺フィールドには例年通り、特に早くも遅くもなく、顔なじみのチョウやハナアブなどの昆虫類が一斉に姿を見せるようになりました。

●アシブトハナアブ:
 ほぼ満開のユキヤナギに飛来して、R0012659_1

 
 蜜を求めるふうもなく、日光浴をするアシブトハナアブ1匹。R001265739

 (※大きさ(体長)12~16㎜、胸に1対の黄灰色の細い縦スジがある。
 腹部は黒く細い黄横帯がある。後肢が太い。 成虫出現期3~11月。)

 
●モンキチョウ:
 畑沿いの堤防南斜面に一斉に飛び出したモンキチョウ。
 ホトケノザで吸蜜する個体。Img_2721

 
 飛んでいたところをベニシジミに追われて地面に下り、静止した別個体:Img_2725

 (※成虫出現時期は3~11月、幼虫の食草はアカツメクサ、シロツメクサ、レンゲソウなどマメ科植物)

 
●ベニシジミ:
 出てきた早々に、モンキチョウと縄張り争いを繰り広げて、近くに来たモンキチョウを追い回す、チビのくせに強気のベニシジミ。Img_2735

 
 モンキチョウを追い払った後に戻ってきて落ち着く別個体。Img_2719

 モンキチョウがひらひら飛んでいるところでは、決まってベニシジミが姿を見せて追い回すという光景が見られました。

(※ベニシジミ:成虫出現時期は3~11月。幼虫の食草はギシギシ、スイバなどタデ科植物。)

 ・なお、モンシロチョウはこの日時には見かけませんでしたが、菜の花(アブラナ)の群生しているところには飛んでいるようです。(成虫出現時期は3~11月、幼虫の食草はアブラナ科のキャベツや菜の花) 

 
 なお余談ながら、本日のY新聞夕刊紙に、東京都心で行われていた気象庁の「生物季節観測」で、対象動植物の1つであった「モンシロチョウ」は姿がすっかり見えなくなって2011年来観測はされていない、ということでした。
 また鳥ではヒバリ、モズなども同様観察対象からはずれ、ツバメも都心では最近の2年間姿が見られていないという。  何か寂しい気もしますが・・・


 ・またヤマトシジミは例年出足はやや遅く、成虫出現時期は4月頃から(11月下旬くらいまで)。幼虫の食草はカタバミです。
 4月が過ぎれば堤防筋の草地などで沢山目にするようになります。

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2017年3月15日 (水)

早春の自転車散歩(江戸川サイクリングロード)

 先日(3/11土)、春霞たなびく好天に誘われて、一年ぶりに江戸川サイクリングロードまで自転車で散歩に。江戸川、利根川ともに近隣の大河です。
 むろん、フツーの自転車です。
 過去の記録を見ると少しずつコースは変わっていますが、年平均一回、ぷらぷら出かけたことになっていました。
 そして去年は偶然今回と一週間しか違いのない月日に出かけていて、当然ながら今回と同じような記録になっていました。
 マンネリ化に加えて、自然現象ながら加速度的な体力の衰えは、斯くも恐ろしいものかと実感しながらも、ささやかながら初春のフィールドの風に触れることが出来た一時でした。
 (所要時間は休憩含み5時間ほど。)

 
・途中の市街地に植栽されたヒカンザクラは見頃になっていました。
・江戸川サイクリング道路の菜の花(アブラナ)も見頃に。 
 行き交うサイクリストの邪魔にならないよう,道端をポタリング。
・関宿城博物館裏の庭園にまだカンツバキが咲き残っていました。
 本種はサザンカとツバキの交雑種とされ,冬に開花する紅色の八重咲きです。Photo_7

 
・関宿城博物館を経由して利根川を渡り、「境道の駅」まで往復。
・菜の花群落の上をモンキチョウ、ベニシジミまたモンシロチョウなどがひらひら舞飛んでいて、春が来たなあと実感。
 往きには撮れませんでしたが、道の駅からの復路途上で、時折地面に下りる個体がいくつかいましたので、記録することが出来ました。
 今シーズンの初記録。Photo_8

 
【余談】:
 ・コブシの老大木:
 関宿城博物館の近く中之島公園に、近郊では関東一の大きさとも言われるコブシがあります。
 それが近年、推定樹齢100年ともいわれる老齢化に伴う樹勢の衰えで、枝の枯れ死などが発生しているそうです。
 そしてその保護のため,、樹木医などの専門家による保全対策が進められているということでした。
 少し離れたところから見ると、枝先は選定され、幹には太いテープ状の”包帯”が巻かれていました。Img_2709

Img_2707
 
 この時には、花はまだ見られませんでした。
 無事に元気を取りもどすことを期待しています。
 

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2017年3月13日 (月)

セイヨウミツバチ、ネコヤナギの花で花粉ダンゴ作り

●ネコヤナギ:
 図書館の前庭に植栽されたネコヤナギが春の陽射しに促されて開花しています。
 ネコヤナギは雄株と雌株が別々の雌雄異株で、数株ある植栽は雄株ばかりのようです。  
 花穂は太めの円筒状で絹のようななめらかで美しい銀ねずみ色の毛で覆われています。
 3月はじめ頃から開花が始まりますが、当然ながら雄株には雄花、雌株には雌花が咲きます。
 花穂は雌花より雄花の方が大きくなります。
 花は陽が当たる部分から開きはじめます。
 花には目立つような花びらはなく、雄花には先端にオレンジ色の葯のついた長い糸のような雄蕊が多数あらわれ、葯が開くと黄色い花粉が出てきます。
 (なお、雌花には先端が黄色っぽく短い糸のような雌蕊が付き、花後、雌株は果実を付け、熟すとはじけて中から「柳絮(りゅうじょ)」と呼ばれる綿毛に包まれたタネを排出し、種は風に乗って飛散していきます。)
 ・ネコヤナギの雄花:1

 
●セイヨウミツバチ、ネコヤナギで花粉団子(花粉荷)作りをする:
 温かな午後の陽射しを受けて雄花がほぼ満開になっている株に、1匹のセイヨウミツバチが来ているのが偶然目にとまりました。
 すでに後肢の花籠には大きな花粉団子が付いていました。
 立ち止まってカメラのレンズを向け、しばらくの間眺めていた記録です。
 正味2分間弱のお座なり観察でしたが。

・雄花の花穂に多数ある雄蕊のオレンジ色の葯が熟して開き、中から黄色い花粉がこぼれ出ています。
 その花穂を伝うように移動し飛び回る都度、黄色い花粉が体毛に付着するため、体中が花粉にまみれて黄色になります。2

 
・花粉にまみれると、雄蕊の先に前脚でつかまり、体についた花粉を集めます。3img_2761t

 
・突然、遠目には、あたかもクモの巣に前脚を絡めとられて逃げようともがく昆虫のように、雄蕊の先端から前脚1本でぶらさがって、ブラブラ揺れながらも、残る脚で体を掻き、もがいているように見えました。
 20秒前後もそうしてぶら下がっていたでしょうか。
 その間に何枚か写していた中で、比較的マシな静止画像の1枚です。
 (画像はクリックで拡大します。)4img_2762t

■ミツバチの脚について:
 前脚、中脚、後脚と3対の分節化した脚が6本。その脚には歩くだけではない働きのために、前脚には触角のクリーナーなど、また後脚には「花粉かご」のような特殊な構造器官が付属している。
 そして、体中に付着した花粉は、前脚の一部(レーキ、棘毛列などの毛ブラシ状構造がある)をブラシのように使ってかき集めながら後脚の接合部の花粉プレス部分に送り、それを団子状に成型してから、出来た花粉団子を花粉かごに移動するという動作を繰り返している。
 花粉かごは、後脚の外側にある滑らかな少しくぼんだ部分で、その縁に長いカーブした毛が1本生えていて、ここに串刺しにした花粉団子(花粉荷)を巣に運ぶ“保持器”のような機能を担っている。
 花粉団子は、飛行中はしっかりと保持されるが、巣に帰ると容易に外れるようになっている。

 
・ぶら下がりが終わって花穂に這い上がった時には、体に付着した花粉は大分部分ぬぐい取られているようでした。5img_2764t

 
・花穂から離れると、ホバリングしながら、別の花粉が付いている部分に移動して行きます。6img_2765t

 
・再び花粉まみれになり、前脚で体を支えてぶら下がると、花粉集をしたり、口吻で花粉などを舐めている様子。7img_2768t

 
・その際、折り畳まれていた口吻を長く伸ばして餌採りをしている場面も偶然写っていました。
 (画像はクリックで拡大します。)8img_2769

■口吻について: 
 ミツバチの口吻は5つの部分から成る複雑な構造をしている。
 (ミツバチが)休んでいる時には口吻部はZ型に折りたたまれていて見えないが、餌の採集時にはその舌を伸ばして、毛に覆われた細く長い舌を前後に速く動かしながら蜜など液体を吸う。
 舌の先端部分はスプーン状になっていて微量の餌を集めることができる。 

【参考】:
 ① 「ミツバチについての基礎知識:(4) ミツバチのからだ」
  http://www.bee-lab.jp/hobeey/hobeeydb/db01/hobeey01_14.html  
 (ハイパーリンクはしていません。ご覧になるには上記URLをコピーしてインターネットブラウザに貼り付けてアクセスして下さい。) 

 ②ネット上に見かけた動画(ヒマワリで花粉団子を作る様子)
 https://www.youtube.com/watch?v=OATlvZ6MGDA   
 (ハイパーリンクはしていません。ご覧になるには上記同様にアクセスを。)

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2017年2月17日 (金)

キタテハ・三寒四温

 関東地方でも沿岸部を中心に春一番が吹いたということでした。
 内陸の当地では,風はさほどでもありませんでしたが、軒下に吊した温度計は正午にはすでに20℃を示し、薄着の外出でも汗ばむほどに。
 明日はまた真冬に戻り寒いという予報です。

 ともあれ、温暖化の影響でしょうか、極端な気温の日内、日間変動を伴う三寒四温を繰り返しながらも 春はもうそこまで。

●ホトケノザ:
 季節風の直撃を受けず日当たりの良い堤防の南斜面には、一面にピンクの花をつけたホトケノザが群生。Img_2278

 
●タンポポ:
 除草されて茶枯れし乾いた農道には、花茎を伸ばさないまま地面に貼り付くように開花したタンポポが一株。Img_2443

 
●シラウメ:
 乾いた青空に映える、農家庭先の白梅が開花。Photo

 
●ミスミソウ(ユキワリソウ):
 庭植えの一株のミスミソウ。ゆるゆると進んできた開花もようやく満開に。Photo_2

 
●キタテハ(初見):
 風のおさまった日中、目前をジグザグに飛んで数メートル下の川岸に立ち枯れたヨシの間に降りていったキタテハ。
 所在をはっきり目視できないまま、およそあの辺り、とシャッターを押した画像をパソコンで拡大して見ると、たしかにキタテハ越冬成虫と覚しき個体が写っていました。
 (撮影2017.2.13)Img_2429Img_2429trm

 
 ・その数日後には街中でも見かけました。
 ひらひら飛び回りながら、民家の庭木にとまって翅を開いた一瞬のことでしたが。Img_2544

 
 なお、当地での過年度の初見記録を見ると2011.2.25が最早(写真再掲)でしたので、今回が新記録。2011225

※キタテハは年2回発生し、夏型と秋型があります。
 越冬するのは翅色の鮮やかな秋型成虫ですが、春一番に姿を見せる時までには、翅が傷んでいる個体がよく見られます。

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2017年1月24日 (火)

クビキリギス(越冬成虫)

 強い寒気の流入で北日本から西日本の日本海側は大雪に。
 観測史上最高を更新した地域もあったようです。

 車の立ち往生など、ご苦労をされている地域に較べれば、当地の寒気などはささやかなものですが、数日続いている氷点下の冷え込みで、用水路の止水域などは凍結しています。
 そして今朝は-3℃でしたが、郵便受けの朝刊紙をとりにでた家人が、庭先に緑色のバッタが1匹落ちているという。
 出てみると、緑色のきれいなキリギリスの仲間が横倒しになって”落ちていて”まったく動きません。
 しかし外見上は体に損傷など皆無できれいな個体でした。

●クビキリギス:
 一応写真に撮ってから調べて見ると、頭部が極端に尖っていて、口の周囲が橙赤色であるなどの特徴から、以前にも記録があるクビキリギスと確認できました。Photo

 
 本種は成虫で越冬しますので、あるいは寒さで動けなくなっているだけではないかと思い、横たわった状態のまま方眼紙に乗せて、風の当たらない日溜まりに置いておきました。 
 それから2時間半ほど後にのぞいてみると、紙の上に、場所はまったく移動していませんでしたが、“起き上がって”いました。
 やはり生きていたのです。Img_3338

 
 指先でつまみ上げると後肢で跳びはねるようなしぐさをして噛みつこうとするぐらい元気でした。
 長い産卵管のある♀の個体でした。Photo_2

 
 屋内にお連れして、剥いたミカンにとまらせると、すぐに果汁を口にしていました。
 やがてミカンから離れて行きましたので、.少しは元気になったのでしょうか。Img_3346

 
 そこで、再び庭に出して、すでに葉が展開して密集しているハナニラに乗せると、すぐに葉の隙間に滑り込んでいきました。
 無事に春を迎えられるでしょうか。Img_3339

※クビキリギス(キリギリス科):
 全長(翅端まで)約6cm、体長は約3.8cm。緑色形と褐色形がいます。(赤色形もいるそうです。)
 成虫は4~7月と、9~11月に見られます。細長い体つきで、頭の部分が極端に尖っているほか、口の周囲が橙赤色をしているのが特徴で、識別のポイント。
 夏の終わりごろから見られる幼虫は秋に成虫になってそのまま越冬し、♀は翌春に卵を産んで初夏まで生きます。
 春、気温があがった夜、木の上や草むらで”ジー“と連続音で鳴きはじめるのがクビキリギスです。
 植物や、昆虫を食べる雑食性です。
 なお 「クビキリ」の名前は、指などに噛みつくとクビがちぎれても離さない、と言われることからだそうです。
 分布は日本各地。

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2017年1月17日 (火)

ウスキホシテントウ、フサヤスデの仲間など

 公園植樹のケヤキはすべて大木になって、樹皮は鱗片状に剥がれています。
 その剥がれた樹皮の隙間(裏側)には、小さな虫たちが集まって冬ごもりをしています。

 大きめに剥がれた樹披片の一つを取って、明るいところでのぞいてみると、小さなクモや昆虫類が越冬していました。1img_1994

 
●ウスキホシテントウ:
 大きさ(体長)3.3~4mm。前胸背に4指状の黒紋があり、上翅に黒い亀甲紋があります。4img_2009

 
●フサヤスデの仲間(フサヤスデ科):
 大きさ(体)長3~4mm。尾端にフサのような特有の毛束があります。3img_2004

 
●不明のクモの巣とクモ:
 白いテント状の巣と、そこから這い出してきたクモがいて5img_2008trm

 
■その他、名前は分かりませんが小さなゾウムシの仲間?、トビイロマルハナノミ?、コバチの一種?などがいて、また不明の黄色い卵なども産みつけられていました。
 (画像はクリックで拡大します)Img_1995_2

 
 ・なお、常連のはずの「ヤノナミガタチビタマムシ」はそこでは見つかりませんでした。

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2017年1月 5日 (木)

寒の入り(1/5)

 寒の入りです。ふさわしい、冷たい強風が吹きました。

●ロウバイ:
 12月下旬、南向きで風が当たらず日溜まりになる庭に植えられたロウバイ。
 葉はすっかり黄色から黄褐色に紅葉していましたが、ほとんど落葉していません。
 そしてその中に埋もれるように黄色い花が開花していました。
 本来は、葉がすっかり落ちてから、黄色い花が開花するはずですが・・・(写真上2枚)
 一方で、風の通り道でしかもほとんど日陰になる空き地に生えているロウバイは、今はすっかり葉を落として丸裸。
 そして、枝についている沢山のつぼみはまだ小さく、枝先にあったツボミが一つだけ膨らんでいました。(写真下)Photo

 植樹環境と、木の“個性”にも寄るのでしょうか。

 
●小寒(1/5)のフィールドで:
 日中は良く晴れましたが、西北の冷たい強風が吹きすさぶ寒の入り。

 ・南向きで日溜まりになる畑の地際には、ホトケノザやオオイヌノフグリ、タンポポが花を開き、またナナホシテントウが日向ぼっこする姿もありました。R0012481

R0012441

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 ・農家のお庭にはボケの花が開き、スイセンは強風に煽られて花茎を大きく揺さぶられながらも開花が始まっていました。R0012428

R0012437

 風の避けられる日溜まりはけっこう温かでした。

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2016年12月15日 (木)

ツグミ(冬鳥)

 晴天が数日続いた後の翌日には、雨の予報が出ていた先日のこと。
 稲の切り株が残っている田圃の所々で、田土の鋤き返し作業が行われていました。
 乾いた田土が降雨で湿ることによって、残っている藁の腐植が促進され、土壌改良、土作りが進むからです。

●ツグミ:
 鋤返しで掘り起こされた直後の田圃には、鳥の餌になるミミズや小昆虫などが地表に出るため、意外にもツグミの姿がポツン、ポツンとあるのに気がつきました。
 ただ、体色が完全に田圃に溶け込んでいるため、近づいて飛ばれるまではまったく気がつきません。
 遠くに飛んで降りた、逆光気味の光の中のツグミです。Img_1160

Img_1161

 
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 裸になった公園の桜にはカワラヒワやモズの姿がありました。
●カワラヒワ:Img_1238

 
●モズ:
 モズは秋が深まる頃までに縄張りを持つために、「キィー キィー キチキチキチ」と“高鳴き”しています。
 しかし11月頃には縄張り争いも終わり、その後は1羽きりで冬を迎えることになって、“黙って静かに”しています。
 このような習性をもとにした天気のことわざとして「モズの高鳴き75日」というのがあります。Img_1242

 
●モンキチョウ:
 日溜まりになった畑の斜面には、モンキチョウが1頭。
 もう今シーズンの見納めになるでしょう
 本種は幼虫で越冬し、早春に羽化します。Img_1232

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2016年11月11日 (金)

アカボシゴマダラ幼虫(2016/10中旬)

 単なる怠惰のせいで、地面に放置したままの植木鉢に、いつの間にかエノキの幼木が自生して数年経過。
 さして大きくなることもなく生き延びていました。

 (余談ながらエノキは、田圃の広がる農道や水路沿いの道路端など、また農家の大きな生け垣などの隙間など、日当たりの良いありふれた場所に、点々と大小様々生えていて、中には大木に育った株もあります。
 公園にも植栽のエノキがあります。
 秋になると、エノキは小鳥の好物になる沢山の小さな丸い実を付けます。そしてムクドリ、ヒヨドリ、ツグミ等々に食べられることによって種は"鳥散布"され、思いがけないところにも分布を広げて行くのです。)

 放置した鉢では、盛夏の高温時にはさすがに水不足になって葉はすっかり萎縮して枯れ落ち、一部の枝も枯れていますが、初秋になると生残した針金のような細枝に芽吹きが生じて、まばらながらも新鮮な葉をつけるようになっていました。

 まお、今夏も、ホームセンターで求めて地植えにしていたいくつかの苗木が枯れてしまいましたが、こちらは丈夫なものだなあ、と感心するのですが・・・

 そして10月中旬、掃除をしていてふと気がつくと、展開していた“若葉”がほとんど無くなっています。
 傍に寄ってみると、なんと「アカボシゴマダラ」の幼虫がじっとしてくっついていたのです。
 そして、目が慣れてくると、なんとわずかに残っている葉の上に例外なく、幼虫がくっついているのでした。  
 暇つぶしに数えてみると大きさ15mmほどの若齢幼虫が19匹も。
 (昨年も少数の幼虫を観察していましたが、これほどの数ではありませんでした。)
 樹高1mほどしかないエノキの幼木に、10月になってから、いつの間にかアカボシゴマダラがやってきて、卵を産みつけていったのでした。

 むろん、ここには幼虫が冬越し生残できる環境条件はまったくありませんから、食葉樹のエノキの葉が無くなったところで、すべてが終焉を迎えることになります。

 放置した鉢(のエノキ)が罪作りであったと反省しながら、今後庭掃除の折に、処分しなければと思っています。

●鉢に自生したエノキ幼木、そしてアカボシゴマダラ幼虫:
 丸裸になった細枝に点々とわずかに残る葉に、例外なくくっついていた幼虫(○印)。
 (全部の枝は写っていません。) R0012227

 
●葉は留まるスペースだけになっていた幼虫6匹。
 (その後、留まるスペースも食べ尽くして、一部は細枝にしがみついていたようでしたが、姿は見えなくなってしまいました。Photo

 
●まだわずかながら、周囲に食べる葉が残っていた幼虫9匹:Photo_2

 
●脱皮直前の幼虫(”ツノ”の色が黒くなっている)2個体と、脱皮直後の2個体で、傍らに黒い”ツノ”の付いた頭部の脱皮殻と、白い、腹部の抜け殻が残っていました。
 (なお脱皮前後の4個体はまったく関連の無い別個体です。)Photo_3

※アカボシゴマダラは人為的に持ち込まれて放蝶されたと考えられていて、在来種のオオムラサキ(国蝶)やゴマダラチョウなど幼虫期にエノキを食葉樹とする蝶類との競合が懸念されています。  https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/60400.html

 ニンゲンの身勝手は困りものです。
 

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2016年11月 8日 (火)

秋の身近な昆虫類

 晴れると暖かいというより暑い日もあった秋の10月中、散歩コースなどで見かけたありふれた昆虫。
 変わりしませんが、まとめて穴埋め記事に。

●キチョウ:
 今年はなぜか庭に良くやって来ました。成虫で越冬します。1015img_0019_1

 
●ヒメアカタテハ:
 除草作業が遅れたせいで残っていたヨモギ(幼虫の食草です)に止まって、腹端をヨモギの葉裏に押しつける産卵行動のようなしぐさをしているところでした。
 11月になってから一斉に除草作業が進められて、ヨモギもなくなりましたから、産卵したとしても幼虫越冬は無いかも知れません。
 本種の越冬は成虫と幼虫の2形態が認められているようですが、地域や条件によって異なり、当地では越冬成虫に気付いたことはありません。1019img_9437_3

 
●キタテハ:
 秋型のきれいな個体でした。
 夏型に較べて色彩が鮮やかで、羽の切れ込みも鋭くなっています。
 成虫で越冬します。1011

 
●ツマグロヒョウモン♀、♀:
 翅もまったく傷みのないきれいな個体でした。
 多化性ですから、最近羽化した個体だったのでしょうか。 
 本種は寒さに弱いため成虫では越冬出来ず、幼虫または蛹で越冬します。1010img_9699

Img_0401

 
 ・余談ながら、10月の日中には終齢幼虫が草原を這い回っていました。R0011994

 
●ホタルガ:
 日中、庭にも数回やって来ました。R0011847

 
●ウスミドリナミシャク:
 10月に庭先で多数見かけました。幼虫が庭木のイヌマキを食害するため、毎シーズン発生します。R0011848

 
●イナゴ:
 毎年、堤防の草原などにはそれなりの数のイナゴが発生します。
 10月下旬、佃煮色になったイナゴがいました。
 卵で越冬します。1019img_9731

 
●ツチイナゴ:
 ”涙目”模様がトレードマーク。本種はライフサイクルが普通のバッタ仲間とは半年分、逆転していて今頃はまだ幼虫です。このまま成虫になって越冬します。R0011897_2ct

 
●ツチカメムシ:
 大きさ8mmほどの小さな、地味なカメムシです。遊歩道に這い出していました。 
 地表に落ちた植物の実の汁を吸います。地中の植物の根の汁も吸います。1005r0012002_1

 
●ホオズキカメムシ:
 大きさ12mmほど。体は焦げ茶色で、腿節が太くてガニ股の後脚が特徴的です。
 ホオズキやサツマイモ、トマト、ナスなどを食害する害虫です。Img0639

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