植物

2018年5月22日 (火)

アカバナユウゲショウ(白花)/モモブトカミキリモドキなど

 ほぼ月遅れで、また目新しい記事ではありませんが、

●アカバナユウゲショウ:
 ピンク色のかわいらしい4弁花を開く帰化植物の多年草。
 まだ大型雑草が少ない春先の畦道などに普通に生えています。Photo

 
●アカバナユウゲショウ(白花):
 公園近くの草地や歩道脇に毎シーズン白花だけが群生、開花する限定的な場所があります。
 他では殆ど見かけないので、一般的には“珍しい”ようです。
 (撮影4月下旬: 画像はクリックで拡大します。)Photo_2

R0017273

※アカバナユウゲショウ(アカバナ科マツヨイグサ属): 
 北アメリカ原産で、観賞用に導入されたものが逸脱、野生化したという。
 日中から普通に開花している。稀に白花もある。
 花期は4~10月。

 
 同じ草叢に開花していたハルジオンには蜜や花粉をもとめてたくさんの小昆虫が訪花していました。(撮影4月下旬)

●モモブトカミキリモドキ:
 複数が目について撮影したのでしが、全て後脚”もも”が太い♂の個体ばかりでした。
(♀の脚は細いです。)

4r

 
 その他。
●コアオハナムグリ:R0017307

 
●ミナミヒメヒラタアブ:R0017321

 
●ツマグロキンバエ:R0017317

 ・ついでに別の場所、別の花にもツマグロキンバエ。
 怪しい目玉(複眼)模様。R0035855

 
●ヒメマルカツオブシムシ(体長3mmほど):R00173053mm

 
●不明の小甲虫:
 不鮮明な画像でよく分かりません。
 ハルジオンの大きさ(花径2cmほど)から、大きさ(体長)10mm以下のコメツキムシの仲間で、「ヒメサビキコリ」に似ているようにも見えますが不確かです。R0017325

|

2018年5月15日 (火)

クヌギの虫こぶ2種(クヌギハナカイメンフシ/クヌギエダイガフシ)

●クヌギの虫こぶ2種(クヌギハナカイメンフシ/クヌギエダイガフシ):

 ・4月上旬から中旬、池端の空き地に生えているクヌギに大量の虫こぶが形成されているのを目にしました。
 素人目には、これでよくクヌギの樹勢が損なわれないものだな、と感心したほど。
 (以下の画像は全てクリックで拡大します。)4

 
 ・そして4月下旬には(雄花序も)大半の虫コブも脱落していました。
 その頃には黄緑色の新葉が大きく生長していて、樹勢には何らの影響もないように見受けられました。4_2

 
 ・2種類の虫こぶがあり、圧倒的に多数だったのは「クヌギハナカイメンフシ」で、雄花(花序)全体が肥大して直径25~30mmの綿球状になったもの。Img_0521

 
 ・数カ所にしか認められなかったのは「クヌギエダイガフシ」。
 数個が固まって若い枝につくられた虫こぶで、表面は軟毛が密生した棘状片で包まれているもの。4r

 これら虫こぶの作成者はそれぞれ「クヌギハケタマバチ(クヌギハナカイメンタマバチ)」と「クヌギエダイガタマバチ」の2種ということです。

 また多数の虫こぶが形成されていた雄花序や展開の始まった新葉の周辺には、まとわり付くように動き回る2種類の「タマバチの仲間」も目撃しました。
 何者で、何をしていたのか、それらの詳細は分かりません。

 ・黒い体色のハチ:147_2

247_3

 
 ・胸部が橙色(黒斑が見える)ハチ:1418mm

2425

 一般的に寄主(今回はクヌギ)と虫こぶ形成者(今回はタマバチの仲間)との間にはきわめて特異的な関係があり、特定の虫こぶ形成者とそれによって寄主に作られる虫こぶの形、大きさ、色などの一般的性状はほぼ一定で、このため虫こぶから、形成者と寄主である植物を知る事ができるそうです。

 特異的な関係のある寄主に致命的なダメージを与えてしまっては何にもなりませんから、この虫こぶ形成者のせいでクヌギが影響を受けるような事はまず無いのでしょうね。

 
 ・4月初旬、2種類の虫こぶを採取して一つのポリ容器に入れ、屋外に放置していたところ、4月下旬に2種類のハチが出現しているのに気がつきました。472262

 
 ・体色の黒い方はごく少数で、まだ動き回っていました。Photo_2

 
 ・多数発生した胸部が橙色のハチの方は全て既に死んでいました。
 気がつく以前に発生していたのです。Photo_3

 いずれにせよ、いい加減な観察経過と不鮮明な画像のため、先に見かけた2種類のハチや、今回観察した画像のハチについて、クヌギハケタマバチ(クヌギハナカイメンタマバチ)やクヌギエダイガタマバチとの関連・異同など詳細は分かりませんでした。

 なお、過去にクヌギの葉に形成された球状の虫こぶクヌギハマルタマフシの記録があります。

|

2018年5月11日 (金)

ヒメクロオトシブミ/コナライクビチョッキリ;イヌシデメフクレフシ

 4月中旬から下旬にかけて、毎シーズン散歩がてらに観察に出かけるごく限定的な地域の自然林縁。

 今シーズンはなぜか、目にしたヒメクロオトシブミやコナライクビチョッキリ、またそれらの揺籃が随分少ないシーズンでした。
 新味はありませんが一応記録に。

■ヒメクロオトシブミ/コナライクビチョッキリ;イヌシデメフクレフシ

●コナラの小木で:
 コナラ小木の一部範囲の枝に集中して、複数の揺籃が作られていました。 
 その中で、ヒメクロオトシブミの揺籃は1本の枝先の葉にあった2個だけでしたが、
 ”作品としては見劣りのする“コナライクビチョッキリの揺籃はあちらこちらに点々と分散して作られていました。
 なお、近くにある他のコナラ小木には全く見つかりませんでした。

 ・一部の枝に集中して作られていたオトシブミと、点在するチョッキリの揺籃:
 (以下の画像はすべてクリックで拡大します。)Img_07812

 
 ・ヒメクロオトシブミの揺籃2個:2

 
 ・コナライクビチョッキリの揺籃(一部)と、その近くの葉上にいたコナライクビチョッキリのペア:Photo

 
 また、別の少し離れた場所に生えているコナラ小木には、作成済みのヒメクロオトシブミ揺籃が1個だけあり、近くの枝や葉上を歩き回っていたり、また地面に近い葉裏に静止していた2匹のヒメクトオトシブミを目にしました。
 なお、残念ながら過去から現在まで一度も、揺籃作成中のヒメクロオトシブミに出遭ったことがありません。

 
 ・ヒメクロオトシブミ揺籃1個と、その近くを歩き回っていたヒメクロオトシブミ:1

2_2

 
●イヌシデの小木で:
 コナラ小木に隣り合って生えているイヌシデ小木にも、既に完成した2個の揺籃がありました。
 (葉の両端から切り込む特徴からヒメクロオトシブミの作品と判断できます。)
 コナラに較べて葉の表面に長い毛が生えていて、扱いにくそうに思えるのですが、問題にはしないのでしょう。2_3

 
 余談ですが
●イヌシデメフクレフシ: 
 同じイヌシデの小木で、所々の細枝先端に「虫こぶ」が形成されていました。 
 (フシダニの一種)「ソロメフクレダニ」によって、枝先端にある冬芽に形成された虫こぶ「イヌシデメフクレフシ」です。
 越冬芽の鱗葉が肥大したもので、内部は柔らかい組織状になっています。
 5月にダニが脱出するそうです。Photo_2

※コナラ(ブナ科コナラ属):
 雌雄同株。花は4月~5月に葉の展開と同時に開く。
 雄花序は6~9cm、新枝の下部から多数垂れ下がる。
 雌花序は短く、新枝の上部の葉腋から出て小さな雌花が数個つく。
 葉は互生し、葉身は長さ5~15cm、幅4~6cmの倒卵形で、先は鋭くとがり、基部はくさび形。
 縁に大形の尖った鋸歯がある。表面は緑色で展開直後の新葉には絹毛があるが、のち無毛になる。
 裏面には星状毛と絹毛が生えいて灰白色。葉柄は長さ1cmほど。

※イヌシデ:過去ログ参照

|

2018年5月10日 (木)

カツラの花

●カツラ(カツラ科カツラ属):
 カツラの花に関しては既に何回か断片的には記事*にしていて新味はありませんが、改めて数年来撮り貯めた画像を処分するに際して、冬芽、雄花の開花、雌花の開花、結実のはじめ、また展開直後に観察される新葉の溢泌液(いっぴつえき)などについて再整理し、まとめの記録としました。

 公園に複数のカツラが植栽されています。
 雄異株で、高さ10~30mになる落葉高木。 
 散歩コースの公園では3月中旬から4月初旬にかけて、新葉の展開に先だって(雌株の)雌花、(雄株の)雄花が開花しますが、雄花の方が少し早めに咲きはじめます。
 (繰り返しですが、花の開花後に新葉の展開が始まります。)
 小さな花は遠目には目立たず気付かないことがありますが、関心を持って見ていれば開花の時期には樹全体がうっすらと赤味を帯びて見えるので気がつきます。
 (3/30撮影)330t

 同じ頃に咲く、更に小さく目立たないケヤキの花に較べればわかりやすいものですが。

 開花(~結実)の時期は個々の木により、また年度毎の気象条件などにより、10日間前後の変動があり、また同一個体でも、枝の位置、日照条件もなどでも変わります。
 一方、同一個体の花の寿命(紅色を保つ期間)は短くて、5日間ほどしかありません。
 また雄花が雌花に先行して開花するため、雌花のきれいな時に写真撮りに行くと、雄花は既に萎れるかダメになっています。
 そのため、少し早めの時季から観察を続けることが必要でした。

概要:
 花期は3~4月。雌雄いずれも花に花弁や萼はなく、(雄花は)雄蘂だけ、(雌花は)雌蘂だけで基部は苞に包まれた特異な形態です。

●雄花:
 雄花には20個ほど紅紫色の葯があり、大きさ5mmほどで、白い花糸が伸びて熟すと葯が開き花粉を放出して終わりになります。

 ・3/19:
 雄花の開花が始まっていました。部位によっては既に白い花糸が伸びだしている花もありました。319

 (なお同日、雌花はまだ蕾でした。後述。)

 ・3/30:
 白い花糸が伸びきり、葯が開裂して花粉を放出していました。
 更に進んで淡褐色に萎れた花がらも散見されました。330

 ・4/2:
 雄花が終わって展開した新葉には溢泌液の粒がきらきら光ってきれいでした。
 ”朝露”などと違って、気温が上る日中でも”消える”ことはありません。42

 
●雌花:
 雌花には紅紫色の雌蕊花柱が3~5本あり、柱頭は1.5cm程。

 ・3月19日(雄花の開花が始まっていた日)、昨年の果実のからが残る枝についた雌花は、まだ蕾のまま。319r0015508

 ・3/30~4/7:
 開花が始まり、その後4/7までには花柱が伸びきり、柱頭も、縮み始めて花の終わりに近づくとともに、脇から新葉の展開が始まっていました。
 雄花より5日ほど遅れての進展です。3307

 
●果実:
 花後に結実した若い果実は緑白色の長細い袋果で、大きさ1.5cmほどの円柱形で小さなバナナのような形をしていて、先に柱頭の名残がついています。

 ・4/25:
 樹木全体がきれいな若葉の新緑で覆われるようになり、その緑陰に隠れるように、黒っぽく糸状に萎縮した柱頭の名残がついた若い果実が形成されています。
 この頃には傍に行ってかき分けてみないと果実は見えないこともあります。425

 ・5/8:
 枝に残っていた昨年度の果実の殻は全て脱落してなくなり、多数できている青いバナナのような若い果実は、見る位置や角度によって見えたり見えなかったり。58

 (果実は)秋に黒紫色に熟すと裂開して翼のある小さな種子を散布します。
 種子散布後の殻は翌年春まで枝に残っています。

 ・3/29撮影:
 殻です。(秋に熟して種の入っている時の観察画像がありませんでした。)329

 すっかり裸になった冬の間には雄株、雌株の見分けが簡単にできます。

 
●葉:
 葉は卵形~広卵形で縁に波状の鈍い鋸歯があり、3本の長い脈(側脈の三行脈)が目立ちます。
 長枝では対生し、短枝には1枚つきます。
 葉身の長さは3~8cm、葉柄の長さ3cmほどで赤みをおびています。

 ・5/8:58_2

 ・春の新葉、秋の黄葉は美しく、また黄葉が進んで萎れる頃にはキャラメルや綿菓子のような甘い匂いがします。

 
●カツラ冬芽と葉痕・維管束痕:
 ・3/10:
 冬芽は三角錐形ないし円錐形で対生し、長さ3~4mmほど。
 芽鱗は2枚で無毛、赤紫色~赤褐色で、外の1枚の背面に割目がある。
 短枝では頂生芽が1個つく。310

                 -完-

*過去ログ:

 1) カツラ雄花の開花 18/03/26 :
  http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-5928.html

 2) カツラ新葉の溢泌液 17/04/05:
 http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-4492.html

 3) 晩秋の公園(2015/11) 15/11/20:
 http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/201511-cb45.html

 4) カツラの雄花と雌花、エノキの雄花と両生花 15/04/13:
   http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-5928.html

 5) カツラ、冬芽と葉痕・維管束痕2011年3月10日:
 http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-1ed6.html

|

2018年5月 9日 (水)

ハマキチョッキリの仲間の揺籃/イヌシデ・アカシデ

 当地の公園や近隣の林地にあるイヌシデやアカシデ(いずれも雌雄同株;雌雄異花)の雄花序は葉の展開に先立って3月中旬には展開が始まり、続いて花序が垂れ下がるようになります。http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-a8c3.html

 その後、下旬には雌花序が展開、垂れ下がるようになります。
 花は、葉の展開と同時の3月下旬~4月はじめに開花します。
 4月はじめ、雌花序(果穂)が垂れ下がった頃には、先に伸びきっていた雄花序の大部分は脱落して地面に散り敷くようになりました。

■イヌシデとアカシデの比較:
 以下、いずれの画像も左側がイヌシデ、右側がアカシデです。(また全ての画像はクリックで拡大します。)
 ・葉の形状比較。
 葉の先端が尾状に尖るのがアカシデ、短く尖るのはイヌシデ。
 (但し、場合によっては尖り具合の差異が判然としない場合もありますが、多数観察すれば区別ができます。)1blg

2

 
 ・3月下旬の雄花序/花の様子:
 (左イヌシデ、右アカシデ)33

 
 ・4月はじめの雌花序(花穂)の様子:
 (左画面黄緑色のものイヌシデ、右画面2本アカシデ)44

 
 ・イヌシデとアカシデの樹皮比較:
 (左イヌシデ、右側アカシデの方が滑らかな感じ)5

 
■「ハマキチョッキリ」の仲間が、イヌシデやアカシデの葉を複数巻き合わせて作った”葉巻物”揺籃:

 ・4月中旬、若葉が展開したばかりの林地に混生しているイヌシデやアカシデの樹冠下に、大量に落下したイヌシデやアカシデの雄花序に混じって、点々と複数の葉を重ね巻き合わせた筒状の”葉巻物”が落ちていました。

 
 腰を下ろして手の届く範囲で拾い集めてみると、新鮮な若葉を巻いて切り落とされたばかりのものから、切り落とされて時間が経過したものなど、また大小様々です。Img_066612_2

 「ハマキチョッキリの仲間」が作った揺籃です。
 それは特に珍しいものではなく、毎年、若葉の頃にはごく普通に観察されるものです。

 ”今まで余計なことはしない”、ということで開けて見たりしたことは一度もありませんでした。
 この度、作製者には申し訳ないのですが、今回限りということで、いくつか拾い集め、新鮮で大きな標品を選んで巻き戻して中をのぞいて見ました。

 3点ほど観察したイヌシデ、アカシデいずれでも、巻き合わせられた葉の枚数や、サイズなどにはバラツキがありましたが、最後の葉に(産みつけられ)つつまれていた卵は全て1個だけでした。
 (1個の揺籃に複数産卵されることもあるそうですが。)

 きっちり巻かれた揺籃をまき戻すのは簡単ではなく、巻き込まれた葉の1枚ずつの端は糊付けされているかと思うほどしっかり付いていました。
 そこで落ちていたササ竹の軸を”爪楊枝”代わりにして、葉が破れないよう慎重に開いていきました。
 以下の画像は、葉柄の長いアカシデの葉4枚を重ね巻きして作られていた揺籃の観察例です。
 巻き戻してみて、重ね合わせは互生している葉を単純に茎に、ついている順に巻くのではないことも分かりました。

 ・アカシデ製。葉が1枚がついた茎ごと切り落とされていた新鮮な”葉巻物”揺籃:
 葉巻の長さは5cmほど。
Img_07631

 
 ・1枚目の葉を巻き戻す。続いて2、3枚目と巻き戻していく。Img_0764ct

Img_0765

Img_0766

 
 ・最後の4枚目を慎重に開いていくと、葉の一番端の巻きはじめたところに卵が1個、産みつけられていました。
 その近くに小孔が開いていましたが、産卵のためにあけられたものでしょうか?Img_076741

Img_0772ct

Img_07721

 
 ・観察後、元のように巻き順を確認しながら巻き返すのはもっと大変で、途中でどうしてもグズグズに緩んでしまい、完全に復元できませんでした。(画像一番手前の標品)Img_0777

 ニンゲンなのに小さな昆虫チョッキリより、チョッキリ技能が劣るのです。
 申し訳ないことでしたが、卵が無事に育つことを祈るのみ。

 
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 残念ながら、揺籃を作製して切り落とすまでの作業を観察することは難しいです。
 多くの場合、揺籃の大半は高木の見上げても葉陰で見えないところで作られていて、出来てから地表に切り落とされたものを観察するだけですから。

■切り落とされずにぶら下がっていた揺籃: 
 ただ、今回はじめて1例だけ、林縁の遊歩道に自生したと思われる小木のイヌシデで、ちょうど(歩いていた)目の前に、カット作業は施されてはいたものの、切れずにぶら下がったままの、まだ新しい葉巻物を見つけました。Blg

 時間が経てばやはり自然にちぎれ落ちるような気がしましたが、それはともかく、このような機会にうまく遭遇できれば、「作成者のお姿」確認と、その作業工程を観察できるのですが、チャンスは少ないのでしょうね。

 
※雑記:
 ”製作者”の「ハマキチョッキリ」情報を少し調べて見ましたが分かりませんでした。 
 それで無関係かも知れませんが、参考情報として:
 ・体長3~5mmほどで、年1回春出現してシデやコナラ、その他の様々な葉を巻く「ファウストハマキチョッキリ」という小型種の仲間がいるそうです。
 揺籃の中で孵化した幼虫は終齢幼虫まで育つと揺籃から脱出して土中で夏を越し、秋に蛹化、羽化してそのまま(土中で)成虫越冬し、翌春に姿を現してしばらく後食したのち繁殖活動に入るというライフサイクル。

|

2018年5月 1日 (火)

バラ2種開花

 風薫る5月、最高気温30℃の真夏日でスタート。
 今更とは思いますが、本日夕刊紙のトップ記事は「関東甲信3・4月、一番暑い春」の大見出し。

 昨日も夏日でしたが、庭の2種類のバラが突然のように1輪ずつ開花しました。
 そして本日は既にきれいさが損なわれてきています。この暑さのせいでしょう。

●ディンティベス(Dainty Bess.):
 (ハイブリッドティー、四季咲き、作出Archer、作出年度1925年、作出国フランス)
 花はきれいなサーモンピンクの一重咲きで、花芯が紫色になる。ほのかな香りがあり、花径11cm。

 ・昨日はきれいでした。Img_1402

Img_1429

 
 ・今日はもう花弁などに花傷みが生じています。Img_1429_2

 
●ブルームーン(Blue Moon):
 (ハイブリッドティー、四季咲き、作出Mathias Tantau, Jr. 、作出年度1964年、作出国ドイツ、 1965年オーストラリアで”Blue Moon” として紹介(introduce)された。)
 花は明るいラベンダー色、形は整った半剣弁高芯咲きで、強いダマスク&ティー香を漂わせる。花径13cm。

 ・昨日夕刻、開花に気がついて写真撮り。Img_1420_2

 
 ・今朝、新聞受けに新聞を取りに出た時にはきれいだな、と思ったものでしたが、2時間経過した朝食後、写真撮りに出て見ると、何ともうすでに開きすぎ。Img_1428

 更に、所用で外出して正午前に帰宅した時にはもう咲き進んで黄色い蘂がのぞく大きなカップ咲きになり、だらしない印象の花姿に・・・
 切り花にして花瓶に挿しました。香りは十分楽しめますが、(好みによりますが)花姿は絵になりません。

|

2018年4月24日 (火)

ケヤキの花(その2)

■前置き:
 2018.4.6(金)
 当日は全国的にも”春の嵐”になったようでしたが、当地の天気は曇り一時雨で最高気温23℃、ここまでは良かったのですが、午後から急激に風が強くなり強風注意報も出て、(当日)夜遅くまで強風が吹き荒れました。 
 
 ・当日午後5時現在の気象衛星画像(一部のコピー):11blg4617

 その様な天候の当日、所用で午前中から外出していましたが、午後3時頃から急速に風が強くなり、時折小雨もパラつくようになったため、あわてて帰宅しました。
 近くの団地前まで戻った時に、吹きさらしの広い歩道上で、吹きだまりになった道路境界縁石のコーナー沿いに、大量の茶色っぽい粒が堆積しているのが目に止まりました。
 若葉の付いた新梢もたくさん吹き寄せられていました。
 直ぐにケヤキ雄花の花がらとケヤキの新梢花序と分かりました。
 団地の敷地/道路境界に2本植栽されているケヤキ大木から、役目を終わった“雄花の花がら”や、“花序の付いた小枝(散布体)”が強風に引きちぎられて飛来し、堆積したのです。
 毎年、程度の差はあれ同じようなことは繰り返されているはずですが、これほどまでの光景は初めてのこと。

 つい先日、公園で(それなりに苦労しながら)ケヤキの花を観察したばかりではありましたが、少し拾って帰り、再度眺めてみました。

 新葉の付いた新梢花序(散布体)の形で(離脱)ちぎれて飛散した枝についている雌花の子房は、早くもが膨らんで大きくなり、2本の柱頭が嘴のように宿存して、”ひよこ“*のような外観の未熟果実(痩果)になっていました。
 *(某老舗菓子本舗の和菓子“銘菓ひよこ”)

 果実の稔る枝は細く、付いている葉も3~5cmの小さなもので、冬には木枯らしなどの強風に曝されるとそのまま脱落した枝は、(周囲に障害物がなければ)果実だけよりもはるか遠方に散布されて、種子散布に貢献する(分布域を広げる)ということがうなずける結果でもありました。

 強風のおかげで労せずして“経過観察”が出来ました。

■ここから記録です:
 (画像はクリックで拡大します。)

●強風に揺らぐ、歩道に面した団地植栽のケヤキ:R0

 
●強風の吹きだまりになった縁石沿いに、せき止められて散乱・集積した緑~茶褐色小粒のケヤキ雄花の”花がら”と新葉の付いた新梢花序 :3blg

 
●ケヤキ雄花の花がら:
 緑色の葯が開裂して花粉の放出も終わった”花がら”4

 
●先端部位に雌花、基部の方に雄花の付いた新梢花序:5r0015810

 
 小枝を観察してみました。

●1本目の小枝。
 既に4箇所の雌花の子房が大きく膨らんで、その上に2本の白い柱頭がハサミのように飛びだして残って(宿存して)います。1_r00158321

 
 ・4箇所の雌花の子房拡大。
  3の花には雄蕊の葯らしいものが見えて、両性花のように見えます。14blg

 
●2本目の小枝:
 先端部位には雌花、中間部には両性花らしいもの、基部には葯が開いた雄花が付いていました。2

 
●3本目の小枝:
 基部の方には葯が開いて花も終わりになった雄花の”花がら”が多数付いています。3

 
●その他(両性花):
 4本の標品を眺めていて、両性花ではないか?と思ったものをまとめてみました。
 画像左最下段の花(両性花)では、真ん中に白い角のように見える雌花の柱頭があり、回りを囲むように雄蕊の開裂した葯から多量の花粉がこぼれ落ちている様子が観察されました。
 その右も似たような感じでした。10blg2

 こうして生長した後、木枯らしの強風が吹きすさぶ季節になると、茶枯れた葉と、褐色に熟した”ひよこ”のような形の小粒の果実を付けた小枝が「散布体」として離脱し、風に乗り,遠くまで運ばれて分布域を広げるのです。

 
●余談:
 ヤノナミガタチビタマムシ:
 先に公園でケヤキの開花を観察中、若葉の上に点々と黒ごまを播いたように、表記のケヤキの害虫が付いていて葉の蚕食しているのを見かけました。(撮影4/4)
 小粒ながらその被害は場合によっては放置しがたいこともあるそうです。11blg

※ヤノナミガタチビタマムシ(タマムシ科):
 体長3~4 mm、背中に波形模様を持つケヤキの害虫。
 卵から孵化した幼虫は葉の内部に潜り、ケヤキの葉を内部から食害しながら成長し、初夏に葉の褐変・落葉を引き起こし、時には木の存続に甚大な被害を与える恐れがある。
 成虫になるとケヤキの葉を外部から主脈を残しながら食害する。
 大木が被害を受けている場合は、ヤノナミガタチビタマムシのいる葉(樹冠)の位置が高いために、薬剤散布で駆除することは困難という。

 冬の間は、剥離したケヤキの樹皮の割れ目に集まって成虫越冬し、若葉の展開と同時に活動を始めます。

  とりあえずケヤキの花見関連フィーバーは目出度く終わりになりました。

|

2018年4月22日 (日)

ケヤキの花

■前置き:
 ・桜前線も東北地方まで進み、「弘前さくらまつり」も始まりました。(4月21日(土)~5月6日(日))
 ソメイヨシノは早くも24日には満開になるとの予想に。

 ・それはさておき、 華麗なサクラの花の咲く頃に、知る人ぞ知るケヤキの花(3性同株*で、1本の短枝に雄花、両性花、雌花が着生する)が、葉の展開と同時に開きます。
 雌花が先に、雄花が遅れて開花します。
 但し、よほど近接して注視しない限り気付く人も少ない、ひたすら地味で小さな、花弁も無い風媒花というのがケヤキの花なのです。

 ・サクラの花見はあれども、一緒に咲いているケヤキの花見などはありません。
 この地味な「ケヤキの花の命」(開花期間)は、“散る桜、残る桜も散る桜”(良寛)と惜しまれて散りゆく「サクラの命」((開花期間:開花してから散るまで、は、(もちろん地域や天候にも大きく影響されますが)開花から満開まで1週間、散るまでに一週間程度とすれば、通算2週間前後になりますが))より一層短い8日間程度*(個々の木:同一個体)ということで、その花を目にする機会もずっと少なくなるのです。
 ( * 索志立・橋詰隼人・山本福壽(1995). ケヤキの着花習性、開花、受粉、花粉の生産および花粉の飛散について 日林誌 77(4), 332-339. ) ( https://ci.nii.ac.jp/els/contents110002830685.pdf?id=ART0003179732 ) 

 そこでこの春、一念発起、 サクラが満開の公園で、一人寂しく「ケヤキの花見」に“専念”してきました。
 遅ればせながら、侘び寂びの境地に浸りきったその記録です。

 ・公園に植栽されている樹種は多くはありません。
 その一つのケヤキは、数えて見たことはありませんが、小規模ながら並木になっていたり、林地や草原広場、またスポーツ広場周辺に点在していて、50~60本以上はあると思います。
 いずれも盛夏には緑陰を作る大木になっていますが、近年、公園管理の年次計画として、毎年強剪定、整枝、場合によっては伐採などが行われるようになっていて、目の高さにある枝が残っているケヤキはほとんどありません。
 花を観察するためにはどうしても、手が届く程度の位置に垂れ下がった枝のある木をまず探さなければなりません。
 何回か、まだ芽吹きの始まらない公園に散歩に行った折に、,その様なケヤキを探して、1本だけ、野球場の金網フェンス脇に大きく育ったケヤキが、下枝の伐採もされずに目の位置まで垂れ下がっているのを見つけていました。
 そこに数日通って、花の開花経過を観察することが出来ました。
 もちろん、下枝には直射日光は入りませんし、垂れ下がった小枝の先は僅かの風にも揺れ続けるし、カメラの位置は目よりも上で、首は痛くなるし、で、非力なコンデジでの撮影は途中であきらめて、(褒めたことではありませんが)目視で雌花、雄花の確認できた新梢の1本を10cm程切り取って、地面に腰を下ろして撮影しました。

■ここから記録記事です。

※なお過去に経過撮影したのものも含めて記載:
 (以下の画像はすべてクリックで拡大します。)

●2018.2.6.撮影
 ・冬芽です。
 茶色い鱗形の葉(鱗片葉)に覆われています。201826

 
 サクラが開花する頃に鱗片葉がゆるみ、葉が展開します。

●2018.3.26:
 ・開花期のケヤキ。
 ケヤキの芽吹き、花序展開が始まっていました。
 花序は他の枝より先に芽吹きます。20183261

 
 3.28: 
 ・花序には葉が付いていて、普通の枝と似ています。
 ただし、花序に付く葉は普通の枝の葉より小さくて細く、一足先に展開します。3282

 
●新しい枝(花序)に付く花には雄花・雌花・両性花があります。
 (画像は左から雌花、開花した雄花、両性花)Blg_2

 
 ここから4/1~4/4の撮影画像です。

●それぞれの花の付く位置:  
 ・枝(花序)の先端部分には雌花・両性花が1~3個ずつ付きます。
 雌花は雄花に先行して開花します。
 ・基部の方には雄花が多く、数個かたまって付き、雌花に遅れて開花します。2r0015684_2

 
 ・先端に付く雌花:Photo_2

 (また花序の中間部位には雌花・両性花・雄花が見られます。)

 ここまでは垂れ下がった下枝を見上げながら直接撮影した画像です。

 次からは、新梢の一部を10cmほど切り取り観察用標品として撮影した画像です。

●雌花:
 咲き始めの花序には雌花(および両性花)の花柱が2裂した”2本の柱頭が露出しています。
 (この時、雄花、両性花の葯はまだ開裂せず、花粉は出していません。)
 ・雌花の大きさは縦、横ともに2~3mmと小さなものですが、花柱の2裂した柱頭表面には”白色の細毛状突起が密生ししていて”白いはさみ状”に見え、よく目立ちます。R0015659201841_2

 
 ・雌花の“角”(2裂した花柱の柱頭)の下の緑色部が子房。
 葉が裏を向いていますが、出たばかりの葉で長さ3~5cmぐらいのまだ小さな葉です。R0015736_2

 
 ・両性花も見つかりました。R0015760_2

 
 ・新梢の別の枝には既に一部の雄花の開花が始まり、葯が開裂して花粉を放出している花序もありました。R0015746_2

 
●雄花:
 雄花は雌花に遅れて咲き始めます。
 赤い花被に包まれていた雄花も、花被が4~5裂すると4~6コの雄蘂の葯がのぞくようになります。
 次いで開花すると雄蕊の花糸が伸び出し、雄蘂が飛び出してきます。
 そして先端にある葯(2つの袋からなっています)が熟して開裂すると、花粉が一挙に放出されます。
 (画像の上段は花被につつまれた開花前の雄花。
 下段は開花して花糸が伸び、先端の葯の袋が開裂して花粉を放出しているもの。)4r_2

 
●両性花:
 雌花の白い柱頭と、雄花の葯が見えています。
 雌性先熟で雄蕊の葯はまだ開いていません。R00157603t_2

 
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・冬木枯らしが吹く頃、“2本の柱頭の角”がある、熟した果実を付けた小枝が“散布体”として風に運ばれ散布されるようになります。
 (過去ログから一部画像再掲:)24img_93721231

http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/post-9cd3.html

※ケヤキ(ニレ科ケヤキ属): 
 落葉高木で樹高20~25m。雌雄同種で雌雄異花。
 花期:4~5月、
 果期は初夏。秋に黒く熟す。形は不定形で、長さ約5mm。
 分布は本州、四国、九州。

             -続報があります

|

2018年4月19日 (木)

ツボスミレ(別名ニョイスミレ)

●ツボスミレ(スミレ科スミレ属):
 ときおり通りかかる林縁草地に、遠目には小さな白い花を付けた貧弱な雑草のように見えて素通りしていたのを、暇つぶしに傍に寄ってみると、なんとこれまで気がつかなかったツボスミレと分かりました。
 普通に生えているスミレの一つですが、見れども見えず、ただ見過ごしていただけということでした。Img_0784_1

 
 ・草丈:
 (画像はクリックで拡大します。)Photo

 
 ・花の特徴:New

 余談ながら、昔、山地で観察したことがありました。

※ツボスミレ(別名ニョイスミレ):
 やや湿った草地や林縁にごくふつうに見られる多年草。 
 高さは5~20cmで、茎はやわらかく、倒れやすい。果期には40cm程にも大きく伸びる。 
 葉は幅2~3.5cmの扁心形で、裏面は紫色を帯びるもの、帯びないものがある。
 托葉は披針形でほぼ全縁。
 花は白色で、草丈の割に花径は0.8~1cmと小さく(参考:1円硬価の直径は20mm)、横に広がる形で、唇弁の紫色のすじが目立つ。上弁と側弁に毛があり 花柱の先端は少し張り出す。
 踞は長さ2~3mmと短く丸い。 
 花期は4~5月、分布は日本各地。

|

2018年4月18日 (水)

スミレ6種

 3月下旬から4月初旬の、春たけなわというか、冬と夏を忙しく行ったりきたりする身近のフィールで見かけたスミレ類。

 図書館で借りた図鑑『日本のスミレ』を見ても、素人のため分からないものもありました。
 (以下の画像はクリックで拡大します。)

●アリアケスミレ:
 3/26撮影,草原広場で:327

 
●ノジスミレ:
 3/28撮影:328

 
●ヒメスミレ:
 3/26~4/5撮影、公園林床で:32645

 
●スミレ:
 4/5撮影:
 一番元気よく繁殖していたのは、”お犬様”のお立ち寄りどころ、街中のコンクリート電柱の根元吹きだまり地面:45

 
●タチツボスミレ:
 4/5撮影、公園林床で:45_2

 
●不明のスミレ:
 (野生化したアメリカスミレサイシンかも?)
 4/10撮影、開けた林縁裸地で:410

|

より以前の記事一覧