植物

2018年9月22日 (土)

ゴマダラチョウ

 先の過去ログの続きです

 若枝に虫こぶの「クヌギエダイガフシ」が多数できていた池端植栽のクヌギ小木を覗き込んだ際に、ゴマダラチョウがいるのに気がつきました。

●ゴマダラチョウ:
 何をしているのかとそっと近寄ってみると、虫こぶができた枝に、樹液かどうか不明ですが小さな白い塊のような分泌物が付着していて、その傍にナミテントウが2匹くっついていて、その白い塊に黄色い口吻を伸ばして差し込んでいたのでした。
 樹液?の吸汁に来ていたのでしょうか。

 ・ゴマダラチョウ:
 上から見下ろしてみたら、虫こぶの上に止まっていた。
 何をしているのか。1r0017789

 
 ・葉が邪魔で、アングルを変えて見下ろしてみた。
 下方に黄色い口吻を伸ばしていた。
 近くにナミテントウもいた。
2r0017789

3r0017789

 
 ・様子が分からないので今度は下方から見上げてみたら。
 白い分泌物が付着していて傍ナミテントウ2匹、その左奥に(ピンぼけで判然としませんが)ハエの仲間がいて、分泌物の中にゴマダラチョウが伸ばした黄色い口吻が差し込まれていた。4r0017789

 
 ・もっと近寄ったらゴマダラチョウは飛び立った。
 2匹のテントウムシは動かない。R50017789

 時はあたかも「西日本豪雨(平成30年 7月豪雨)」による大災害に見舞われていた真っ最中。
 その暴風雨の僅かなすきまの1日、当地で目にした小さな自然の世界。

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2018年9月21日 (金)

クヌギエダイガフシ(虫こぶ)

 過去ログです。

 7月初旬、草原に植栽されているクヌギ小木(環境が悪くて大きくならない)に新しくできた黄緑色の虫こぶ(虫癭)「クヌギエダイガフシ」が多数できているのを見かけました。

 新しい虫こぶを目にしたのは初めてだったので記録に。

●クヌギエダイガフシ:
 虫こぶは“クヌギエダイガタマバチ”の寄生によって、クヌギの若い枝組織が異常な成長をすることで形成されたものです。
 タマバチが産卵管を植物体に差し込み、内部に産卵し、初めのうちは目立ちませんが、孵化した幼虫が蛹へと生長していく間に大きく膨れあがり、色づいていきます。
 外観は直径2cmほどの、ほぼ球形で、軟毛が密生したイガ状の突起が群生していて、果実のようにも見えます。
 単独で出来ている場合と群生して繋がって見える場合があります。
 (画像はクリックで拡大します。)Photo

 
 ・8月下旬に見た時、外観は褐色に変化していました。Photo_2

 なお、その後は観察していません。

 
※「クヌギエダイガフシ」は『単性世代の虫こぶ』で夏(7~8月)に形成されます。
 虫こぶ中のクヌギエダイガタマバチ幼虫は9月頃にサナギになり、10月に羽化し、穴を開けて外に出ます。
 この時出てくる成虫(クヌギエダイガタマバチ)はすべて雌で、雄は出てこないそうです。
 この成虫は秋から春先にかけてクヌギの”雄花の冬芽”に産卵します。
  そして、これによりクヌギの“冬芽”の雄花が展開する時に形成される虫こぶは、夏期に若いエダに形成される虫こぶとは外観も名前も異なり、「クヌギハナコツヤタマフシ」と呼ばれ、『両性世代の虫こぶ』になるのです。(こちらはまだ観察したことはありません。)   
 この虫こぶ(クヌギハナコツヤタマフシ)からは、雄と雌が出てきます。
 そして交尾するとクヌギの若枝に産卵するという2世代交代を繰り返しているという、何ともふしぎな生きものの世界です。

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2018年9月 1日 (土)

ミズワラビ

●ミズワラビ(ホウライシダ科ミズワラビ属):
 近郊の水田地域で見かけられるシダの仲間のミズワラビです。
 ミズワラビは生育状態によって葉の形が大きく異なり、知らなければとても同じ植物とは思えないほどです。Img_2287_2

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 一時期に較べて随分少なくなりましたが、今でも少し探して歩くと見つかります。 
 稲刈りが終わり、すっかり乾田化してしまうまでは残っています。

 本種は水田や浅い池沼に生育する一年生のシダ植物。
 その昔は水田地域にごく普通に生育し、食用にされこともあるそうですが、近年は稲作の水利環境変化や除草剤などの影響により激減し、分布地域によっては絶滅危惧種に指定されるようになっています。
 生育期間は6~12月。胞子で繁殖。分布は新潟、関東以南。
 なお、環境省のレッドデータには登録されていませんが、都道府県のレッドデータで、例えば埼玉県では絶滅危惧IB類(EN)などに指定されています。  (http://www.kurosan.sakura.ne.jp/indexRDB.htm
 

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2018年8月31日 (金)

アメリカキンゴジカ

■8月31日の締めくくり。
 ・午前中は晴れあがり35℃の猛暑日に。Img_2285

 ・午後から不安定な空模様に変わり、午後4時半頃には雷雨、
 その後18:30頃にもう一度雷雨。 近くに落雷したらしくドカーンという、建物が振動するほどの雷鳴のおまけ付き。

 ・ここ数日晴れて暑い日が続いていたので、今日も近郊のあちらこちらで午前中から稲刈りが行われていてコンバインの音が聞こえていましたが、大型機械による収穫は、広大な田圃でも、始まるとあっという間に終わるので、午後の雷雨の影響はなかったことでしょう。Photo

 ・当方は猫の額の庭ながら、朝夕の散水が省けて、熱のこもった家屋も冷却されて、この程度なら“恵みの雨”ですが、そうではない地域もあり、天気ばかりは本当にままならないものです。

 
●アメリカキンゴジカ(アオイ科キンゴジカ属):
 数日前に収穫の終わっていた田圃の畔側にアメリカキンゴジカが群生して一斉に黄色い花を開いていました。
 収穫時期に先行して実施されていた”除草剤“また雑草刈りによる除草作業によって、結果的に選択されて生残し、一気に繁茂したようでした。Photo_2

Img_2267

アメリカキンゴジカ
 熱帯アメリカ原産の帰化植物で多年草。 草丈30~60cm。
 茎は木質化して硬い。上部の葉腋に直径15mm程で、風車のような形の淡黄色5弁花をつける。
 花は午前9時半頃には開花し11時頃までには閉じる。
 なお生育地域や環境などで時間等は変動するが、開花を観察できるのは大体午前中だけ。花期は7~11月。

 
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■台風21号、秋雨前線と、9月も気が抜けませんね。Photo_3

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2018年8月24日 (金)

オグルマ結実(痩果)

  先に観察していた刈り残しのオグルマの一部が、さいわいまだそのまま残って結実していました。

●オグルマの結実(痩果):
 ・まだ葉や茎、総苞などには緑色が残っていて、舌状花や筒状花が茶色に枯れた頭花を付けた株が何本かありました。1r0018217

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 ・その筒状花の先端部分を少し摘んで指先でほぐしてみると、まだ未熟という印象ながら、痩果が出来ていました。3r0018171

 
 ・少し離れたところに残っていた数株では、葉や茎、総苞は茶色に枯れて(茎は木質化してとても硬くなっていて)、頭花の舌状花および筒状花(の花がら)は全て脱落し、その跡に痩果の白い冠毛がびっしり詰まった綿毛の”白色頭花”になっていました。4r0018230

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 ・綿毛の一部を指先で摘んでほぐすと、6r0018241ct

 
 ・みるみるうちに白い冠毛が広がって、その基部に種がある「綿毛の種」が出来上がっていることがわかりました。
 痩果は、大きさ約1mmの種に約5mmの冠毛が付いた綿毛の種/果実です。7r0018211

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 綿毛の種はとても多数あり、風に乗って飛散し分布域を広げるのでしょう。

 
■まだ残っていた花で、イチモンジセセリが吸蜜していました。11r0018245

 (痩果:小さな乾いた果実で、果皮は硬くて裂開せず、中に種子一つがあるもの)

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2018年8月22日 (水)

キアシナガバチ/肉団子を作る

 本日は猛暑日復活。
 数日前には秋の気配も時折感じられるようになっていたのに・・・

 庭のフヨウも日中は広い葉が萎れていますが、毎朝元気に一日花を開き、翌朝には萎縮した花殻を ポタポタ落しています。

●キアシナガバチ、フタトガリコヤガ幼虫を狩り、肉団子にして運ぶ:
 先日夕刻、落下したフヨウの花殻を掃き集めている折りに、1匹のハチが飛来してしばらく周囲を飛び回った後に、目の前の葉陰でなにやらしている様子が目に止まりました。
 近寄ってみると、もう既にフヨウの害虫である”フタトガリコヤガ幼虫の上半身は肉団子に”調理”して運び去った後に、再度、残りの下半分を肉団子にして運ぶ作業に戻って来たのでした。
 (以下の画像はクリックで拡大しますが、少々気持ち悪いところがありますのでご留意を。)Photo

 
 ・残っていた幼虫の下半身を二つに噛み裂きながら内臓を抜き出しています。Photo_2

 
 ・取り出し終わった内臓の塊と、残りの筋肉質の部分を切り分けてから、Photo_3

 
 ・筋肉質の塊を口と脚で丸めて肉団子にし、それを抱えて飛びあがると、途中1度ツリバナの葉上に止まりました(右列最下段)が、またすぐに(何処かにある)巣の方へ運び去っていきました。1

 葉上には内臓の塊が残されたままでした。
 調理していたのはキアシナガバチの働きバチでした。

 
・余談:
■フタトガリコヤガ若齢幼虫:
 ハチが飛び去った後、近くの葉上にフタトガリコヤガ若齢幼虫がじっと佇んでいるのに気がつきました。
 キアシナガバチは知っているのでしょうか。R0018155

 
■フタトガリコヤガ終齢幼虫:
 また別の日、終齢幼虫がいるのも見つけました。(下段左は頭部、右は腹端(尾部))Photo_4

 毎シーズン変わることのない繰り返しです。

 
■キアシナガバチ(スズメバチ科アシナガバチ亜科):
 大きさ(体長)20~26mmと大型のアシナガバチの仲間で、体は黒色に黄色の紋が発達している。脚にもはっきりした黄色部分がある。
 スズメバチほどの攻撃性はないが、アシナガバチの中では攻撃性は強い方。 
 ただ、成虫、幼虫共に植物を食害するガの幼虫を狩って食べるという点では益虫。
 ガを狩る時にガの幼虫は毒針で仕留めるのではなく、噛みついて殺す。 
 “調理”としては、幼虫を二つに噛み裂いて内臓を捨て、残った筋肉質の部分を食べ、後は肉団子にして巣に運び、幼虫の餌にする。
 大きい獲物の場合は分割してから肉団子にして運ぶ。
 出現時期は4~10月、分布は日本各地。

 
※以前に、キアシナガバチが、オオスカシバ幼虫を補足して肉団子に加工している様子を観察した記録がありました。

 
■フタトガリコヤガ:
 フタトガリコヤガの幼虫は、フヨウやムクゲ、オクラ、ワタなどアオイ科植物の葉を食害する害虫。
 わが家でも毎年決まってフヨウに繰り返し発生する困りもの。
 若齢幼虫は全体にまばらに毛の生えた黄緑色の毛虫で、終齢幼虫は体長4センチほどになり、黄緑色地に黒と黄色の模様が、また腹端(お尻)の赤い模様が目立つようになる。
 いずれも、これ見よがしに常に葉の上にいて葉裏に隠れることはない。
 腹脚は第5、第6節の2対しかなくて、近寄ったくらいで逃げることなどまずないが、移動する時は尺取り虫のように歩く。
 捕殺するのは容易ではあるが、面倒デス。

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2018年8月13日 (月)

マルバツユクサ

●マルバツユクサ(ツユクサ科): 
 農業排水路沿いの草地の一角に群生しているのを目にしました。
 本種は熱帯アジア原産の帰化植物。
 道端や草地に生える1年草ですが、地上だけではなく地中にも花(閉鎖花)を付け種子を作る強力な繁殖力を有するため、農地などに一度侵入すると根絶することが難しい強害雑草の1つ。Img_2050_1

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 ・葉はツユクサより大きく丸味を帯びた卵~広卵形で、縁は波打つ。R0018075

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 ・茎頂の苞の中に花をつけ、苞の外に花柄を伸ばして通常2個開花する。
 花の直径は2.5㎝ほど。Img_20552

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 ・花はツユクサより小さく、色は淡青色で薄めのことが多い。
 (写真のツユクサは直射日光をあびて色飛びしていますが、マルバツユクサよりずっと濃い青紫色です。)R0018090

 花期は7~9月、分布は 関東地方以西。

※なお余談ながら、マルバツユクサの花は、大きさや花色が先に観察していた「シマツユクサ」の花に似ています。

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2018年8月10日 (金)

アカガネコハナバチ/オグルマに集まる

 フィールドに花の少ない時期、群生して咲いているオグルマの黄色い花に多数集まっていた小さなハチ。

アカガネコハナバチのようです。触角の長い方が♂で、短いのは♀です。
 なお画像が不鮮明のため判然としませんが、特に触角が細長く見える個体は,ヒゲナガコハナバチ♂が混じっているのかも知れません。
 (画像はクリックで拡大します。)R0018052_1

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 ついでに:
■未掲載のアカガネコハナバチ画像:
 (2015.10月撮影、イワダレソウに多数集まっていたアカガネコハナバチ)201510c

※アカガネコハナバチ:
 体長6~8mm。緑色味のある銅色光沢がある。
 触角が長いのは♂で、短いのは♀。
 出現時期は4~11月、分布は日本各地。

cf:ヒゲナガコハナバチ:
 体長6mmほど。黒っぽい光沢がある。触角の長いには♂。
 
 

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2018年8月 9日 (木)

ツバメシジミ/オグルマで吸蜜

■台風13号1389
の影響がほぼなくなった8月9日炎天下の午後の草原で。

 
●オグルマ:
 植栽された樹木の隙間にあって除草作業から免れた数株のオグルマが前夜の悪天候にもめげずに元気よく黄色い花をつけていました。Img_1991

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 他にも数本残っていて、その一花にツバメシジミ♀が訪花して熱心に吸蜜を続けていました。 
 触れそうになるほど近寄っても逃げることはなく、余程切羽詰まっていたのでしょうか。Img_2013

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2018年8月 7日 (火)

オグルマ訪花のハチ、カメムシ

 フィールドに雑草の花が少なくなった盛夏。 
 池端草地広場の一角に群生したオグルマの黄色い花に集まっていた小昆虫の一部です。

 
ハナバチの仲間
 (オグルマの)花径と比較すると体長10mm以下と小さく、触角の長い(♂?)ハチ。
 多数群れていましたが、なかなか鮮明な画像が撮れなくて詳細は分かりません。R001795810mm

 
●セイヨウミツバチ:
 やはり複数の個体が忙しく飛び回っていました。R0017959

 
●ヒメナガカメムシ(マダラナガカメムシ科):
 光りの当たり方で透明な翅が光りを反射して白く光り、一見小型のハエのように見えるカメムシです。
 こちらも多数いて、たいてい交尾中のカップルが見られるのが特徴。R0017968

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※大きさは体長4~5mm。全体は茶褐色で、黒い点刻が散らばっています。
 翅は透明から半透明で、腹部全体が透けて見えます。
 いつも交尾中のカップルが見られます。大きい方が♀です。
 イネ科植物の穂やキク科植物の花について吸汁しています。
 出現時期は4~10月、分布は本州、四国、九州。

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