ギンヤンマ、アキアカネ、ショウジョウトンボなど;キカシグサとトビムシも(2015/9)
今シーズンは身近の環境で毎年見かけていたトンボの数が、なぜかとても少ないと感じる状況になっています。
特に初夏の頃から見られるイトトンボの仲間などはほとんど出遭いません。
我が家の狭い庭に頻繁にやって来て、時には屋外メダカ水槽に産卵、ヤゴが羽化した実績もあったりしたノシメトンボは、一度も姿を見せませんでした。
8月初旬に公園でただ1匹見かけたノシメトンボ。身近では確かに少ないようです。
シオカラトンボだけは、それほど変わらず田圃道を飛んでいますが・・・
(豪雨の後(9/13)の農道で)
それはさておき、
個体数は少ないものの、農業用水路の水面上を行ったり来たり、遊弋するギンヤンマの姿を普通に見かけます。
●ギンヤンマ(ヤンマ科):
9月のはじめ、田圃脇の小さな池、というより水溜まりで連結して飛びながら産卵を繰り返していたカップルを見かけました。
♀の腹部は、♂に比べて茶色っぽい色をしています。
気の毒なことに、そこは稲刈りが終わった頃から後には完全に干上がってしまう窪地なのに、と、思っていたら、直ぐ後に予期しなかった豪雨に見舞われてその運命は・・・・予知は難しい事です。
※大きさ(体長)8cmほど。
胸部が緑色で、腹部の付け根が青色のヤンマ。
平地から低山地の池沼、水田地帯などで普通に見られます。
♂は、広いなわばりを持って悠然と飛び回っています。
出現時期は5~11月、分布は日本各地。
●ショウジョウトンボ:
豪雨冠水の翌日(9/11)、水が引き始めた田圃で、今シーズンはじめて目にしたショウジョウトンボです。今までどこにいたのやら。
●アキアカネ:
豪雨後に刈り取りが終わって、また雨が降って水が溜まった田んぼでは、夕刻の上空に、山里地から下りてきた赤トンボがシルエットになって群れ飛ぶ姿を見るようになりました。
ただ昔に較べればその数は激減しています。
晴れ間ののぞいた日中、キカシグサ*の生えた田圃の片隅に出来た水溜まり水面上を、アキアカネのカップルが連結して飛んでいるのを通りがかりに見つけました。
上下に飛翔しながら、雌が水面や水際の泥際に腹端を打ちつける産卵行動を繰り返していました。
ピンぼけ画像ばかりでしたが、とりあえず記録に。
ここもまた、今後の天候の成り行きまかせで、ほどなく乾田になってしまう環境下です。
トンボが少なくなった主要な原因の一つでしょう。
※余談:
*キカシグサに、トビムシ:
写真の整理中、パソコンで原画サイズに拡大したキカシグサのあちらこちらに大型のトビムシの仲間がいるのに気がつきました。、
(画像はクリックで拡大します。)
トビムシは大きさ(体長)1mm以下程度のものが多く、顕微鏡レベルの観察と根気が必要なため、まったく遠ざかってしまいましたが、久方ぶりに偶然見つかって何となくうれしくなりました。
収穫が終わった田圃に残る稲わらの下などには、多数の、体長1mmを越える大型のトビムシが普通に生活していて、視力が良ければ見つけることが出来ます。
原始的な小さな生き物ですが、豪雨・洪水など何ともないのでしょうね。