変形菌(粘菌)
2016年10月 7日 (金)
2015年7月20日 (月)
変形菌モジホコリの仲間??(2015/7)
●変形菌モジホコリの仲間??
7月中旬、じめじめと湿熱のこもる公園の林地で。
見上げたケヤキの太枝に白っぽい粒々が付いていました。
すぐに変形菌と分かりました。
整枝剪定で伐採された残部の枯れた枝上でした。
近寄ることができないので、地面に落ちていた枯れ枝の先で、変形菌の着生部分を突っつくと、一部が簡単に剥がれて地面に落下。
当然、丸い子嚢が壊れています。
これだけでは詳細が分かりません。形成されたのは数ヶ月前だろうと推測されます。
それはともかく、ずいぶん久しぶりに見かけた変形菌で、モジホコリの仲間ではないかと思いましたが不確かです。
なお、単に造形が美しくて撮っているだけなのですが。
2014年8月11日 (月)
変形菌「マメホコリ」の仲間(2014/夏)
高温多湿の続いた7月末の午前中、前日午後の激しい雷雨のせいで、湿熱の空気がよどみ、木漏れ日がチラチラ射すだけの少し薄暗い雑木林で。
地面にあった倒腐木の表面に、形成されたばかりの変形菌「マメホコリ」の仲間の子実体がありました。
薄橙色の丸い形の子実体です。しばらくぶりの観察でした。
前にしゃがみ込んだ途端にヤブ蚊の群れに襲われて、長袖シャツやジャージのパンツの上から方々を刺され、ひどい目に遭いながらも、フラッシュ無しで手ぶれのため、何度も撮り直しして撮影してきました。
子実体は未熟で、小枝の先で膜を破ると(熟した子実体では、中から煙のように舞立って飛散する)胞子が、まだゼリーの塊のようにどろりと出てきただけでした。
〈参照〉
※過去ログ ”マメホコリ”:
・マメホコリの仲間《変形菌》 11/12/02 記事:
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-5e28.html
・変形菌:マメホコリの仲間 11/10/18 記事 :
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-1c04.html
・変形菌マメホコリの仲間 11/06/12 記事:
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-7730.html
・変形菌②マメホコリの仲間 10/07/03 記事:
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-3b2b.html
2011年12月 2日 (金)
マメホコリの仲間《変形菌》
11月中旬、所用の合間の1日を、里山ウオーキングで過ごしました。普通に歩けば多分2時間くらいだろうと思いますが、例によってぶらぶら歩きのせいで6時間かかっていました。
トレイル・ランニング(トレラン)のコースが大々的に整備されて、大会も催されているという観光案内ポスターを駅で見かけたことも頭の隅にあり、特に地図も持たないで出かけたものです。
まず武田信玄の正室三条夫人の菩提寺として知られる円光院に向かい、そこから山地に入ります。
樹木見本園を一周してから躑躅が崎園地、そして案内標識に従ってトレイルランニングコースを上積翠寺展望地、深草園地と辿り、ここで午後3時を回ったのでトレランコースから出て車道をてくてく歩いて積翠寺バス停、下積翠寺、武田神社、そして出発地へというコースでした。
トレランコースはよく整備されていて分岐地点には案内標識が出ているので迷う心配はありません。
ただ2日前にかなりの降雨があったせいで少しぬかるんでいるところもあったり、イノシシが掘り返したばかりの跡がたくさんあったりしました。
コース沿いの林間/林縁には随所に倒木や切り株の腐木があり、その上に、種類は限定的でしたが、変形菌がたくさん見つかりました。
「マメホコリ」(→http://research.kahaku.go.jp/botany/henkeikin/2102a.html )の仲間だと思うのですが、詳細は分かりません。
最初は樹木見本園で、切りそろえて積み重ねられた腐木の上でした。
その後も次々に見つかりました。欲を言えば別種の変形菌も見つかれば良かったのですが・・・
以下、見つかった順に並べましたが、これは同一の子実体です。
膜が橙色で、空気がぬけて凹みが出来たボールのような形の子実体。これはこのような種類なのか、まだ幼菌のせいなのか分かりません。
その他、コースで見つかった順に、別々の腐木に形成された子実体です。後で見ると、傍にヤスデが写っている画像がありました。子実体の大きさの目安になります。
腐った倒木や切り株の前に都度しゃがみ込んで、写真撮りをしている時、一度、上の方から何かが走る音が聞こえました。
イノシシ?! とんでもありません、立ち上がる暇もないほどのスピードで、背後を駆け抜けて行ったのは、汗臭いおっさん、ではなく、吹き抜けた風に爽やかな香水の匂いを残していった若い女性トレイルランナーでした。
人気のない林地で、怪しげな風体のおっさんが、倒木にすり寄って写真撮りという後ろ姿に、一層スピードが上がったのかも知れません。
それはともかく、時代は変わっているのですね。
(メモ):
ヤスデ:
見た目が不快で一般的に「ゲジゲジ」と呼ばれる体長20~30mmほどの虫ですが、住宅周辺で見かけるヤスデは一部の種のみで、ほとんどのヤスデは森林で生活しています。
そして、主に土壌の有機物や枯葉につく真菌類を食べて、分解者の役割を担っています。
2011年11月 4日 (金)
変形菌カタホコリの仲間
10月下旬、ぐずついた雨降りの数日後、良く晴れたので、運動不足解消のため車で40分ほどのところにある「,渡良瀬遊水地」まで、ウォーキングに行きました。
その折り、足下の雑草に妙な汚れがあるのが目にとまり、しゃがみ込んでよく見ると変形菌がついていたのです。
スライムのような変形体が周囲の雑草の葉裏に這い上がり、一部は葉表まで広がってから子実体を形成したようでした。
変形体がとりついた雑草は何でも良かったらしく、一度刈り取り除草された後、また新しく生えて地面を這っていたヘクソカズラや、
傍に生えているイネ科の雑草、そして新しく生えてきたヨモギでした。
生きている植物についている変形菌を見たのは初めてです。
ルーペで観察すると、子実体には柄がなく、単子嚢体型~屈曲子嚢体型で、群生していて、高さは約1mm。
子嚢壁は灰白色で、石灰質の殻から出来ているらしく、枯れ草の軸で表面をこすってみるとざらざらと崩れました。そして何よりも、変形菌であることを示す”ホコリ”がふわーっと舞い上がりました。
また壊れた子嚢壁からのぞいて見える細網体は暗色です。
こんな程度で同定などできませんが、カタホコリ科、カタホコリ属の1種ではないかと思いました。むろん正しいかどうか分かりません。
とりつかれた雑草は迷惑したことでしょう。畑の作物、トマトとか、イチゴなどに這い上がって子実体を形成したりすると当然、有害生物になってしまいます。
このような様子を見ただけで”気味が悪い”と思われる人もあるでしょうね。
2011年10月20日 (木)
変形菌:ツノホコリ、タマツノホコリの仲間
筑波山ぶらぶら歩きで、林地にある大きな腐倒木上に形成された白色の子実体の群生を見つけました。
ツノホコリの仲間です。
ツノホコリは初夏から秋、腐った木の上で最も普通に見られる変形菌の一つですが、乾燥標本で新鮮な子実体の形態を保存することが難しい種類です。
ツノホコリ科にはツノホコリ属(Ceratiomyxa)のみが含まれています。子実体は”円柱状”、”樹状”、”蜂の巣状の球形”などで、柄はあったり、なかったりです。
高性能の顕微鏡でなければ分かりませんが、子実体の表面は小さい網目状に区分され,区画の中央部から1本の細長い柄を生じ、先端に無色の外生胞子を1個付けます。
下の写真のレベルでは無理で、よく分かりませんが、何となくソーメンの表面に毛が生えた感じが観察されました。
この類を原生粘菌の仲間とする見解もあります。
なお子実体が蜂の巣状球形のタイプのものはタマツノホコリとして、変種または独立種として扱われることがあります。
生活環は完全には解明されていないそうです。
タマツノホコリ:
ツノホコリ科ツノホコリ属。
子実体が「蜂の巣状の球形」のタイプが、同じ腐木の表面に見つかりました。
見ると、気味悪いと感じる人もあれば、きれいと感ずる人もあるかと思います。
直径7mmほどの丸いものがありましたが、トトロの森の”真っ黒クロスケ”のイメージモデルでしょうか。
変形菌は、動物、植物、そのいずれの枠にも収まり切らない不思議さから、素人にとっても興味が尽きない生き物です。
2011年10月19日 (水)
変形菌:ムラサキホコリ科の仲間
通常、変形菌が子実体を形成する条件は数種類に共通していることも多く、同じ腐木で、いくつかの別種変形菌が見つかることも多いのですが、今回は同時に見つかることがありませんでした。その意味でも効率の良くないぶらぶら歩きでした。
それはともかくとして、発生量は少なかったのですが、ムラサキホコリ科の仲間と思う変形菌が見つかりました。巨木の地面に近く、常時は直射日光があたらない下半分の部位でした。
下向きに、棒付きフランクフルト・ソーセージのような形状(子実体は柄のある単子嚢体型、子嚢は円筒形)の子実体が形成されていました。大きさ(長さ)は7~8mm程度の小さいものでした。
”ソーセージ”にそっと触れると、その大きさから想像する以上に、多量の胞子が飛び散りけむり(ホコリ)が舞い上がります。
腐木の表面をカッターナイフで少し削り取って、乾燥後、息を吹きかけて胞子を吹き飛ばしてから、残った網目軸の様子を少し観察してみました。
軸柱は子嚢の先端に達していて細網体の内部の様子などから、ムラサキホコリ科カミノケホコリ属の仲間かと思いましたが、これだけではよく分かりません。
変形菌は巨大な多核単細胞アメーバとなったスライムのようなねばねばの変形体が、かなりの距離を移動しながら腐木に這い上がり、そこでさまざまな色や形の子実体を形成して終わる、という不思議な生き物です。
この、子実体を形成して、もはや動くことは不能になって死んだ残骸から、胞子が飛び散って、やがてまたその新しいライフサイクルがスタートするのです。
(次回の記事ツノホコリ、タマツノホコリに続きます)
2011年10月18日 (火)
変形菌:マメホコリの仲間
筑波山にぶらぶらハイキングに行きました。ぶらぶらのお目当ては変形菌サマとの巡り会いでした。が、しかし、初めに筑波山神社にお参りせず、お賽銭もあげないで素通りしてしまったのがいけなかったのか、あるいはちゃんとご挨拶してもダメだったのか、神様しかご存じないのですが、あまり成果はありませんでした。
それでも数種類の変形菌に出会うことができて良かった、といわなくてはなりません。神様ありがとうございました。
嬥女(かがい)の地跡では、"昔は良かったなぁ"と、よこしまなことをふと思ったり、足下の草にいたバッタの姿に目が行ったり、サルノコシカケに腰掛けそうになったりするたびに、今回のぶらぶら歩きは、こんなことをしている場合じゃない、と思いながら登山道から、はずれていきした。
林内に、巨大な倒木を見つけるたびにふらふらと沢筋の斜面に。
「そんなところに入り込んで、キノコがあるんですか」、と不審に思われた立派な登山者のおばさんに、背中から声をかけられて、「キノコ採りではありません、あのー」、とめんどくさくなったりして・・・こそこそ隠れるように、大きな倒木の陰にしゃがみ込みます。誰が見ても、不審者。
虫除けのスプレーを首筋から手にスプレーしても、汗臭いからヤブ蚊が飛んできます。薄暗いので懐中電灯をつけて、腐木の表面にそれらしい”物体”を見つけると、首からひもで吊り下げた虫眼鏡でのぞきます。
変形菌と確認できたら、写真に。
フツーの、コンパクトデジカメですから、専門家のような写真は撮れませんが、単なる物好きにとってはこれで十分なのです。
マメホコリの仲間:
一つの”マメ”(子嚢)の大きさは、大きいもので7mmほどでした。きれいな紫色です。
そこから登山道に戻り、大分登ったところで、またやはり沢筋に倒れ込んだ別の巨木に、濃紫色のマメホコリがたった一つ、見つかりました。
やはり大きさは10mm以下でした。
ルーペでのぞくと、”マメ”の表面は少しへこんでいて、すこし破れていました。
破れたところを、尖った枯れ葉の先で突っついて破ると、すごい勢いで、紫色の(中に詰まっていた胞子が飛び散る)けむり(ホコリ)が立ち上がります。これぞ変形菌!です。
”助手”がいれば、”ムラサキだちたるホコリのたなびく様子”も撮れたかも知れませんが、何しろ一人ですから。
沢筋に向かって倒れ、くの字に折れ曲がった巨木の、根元に近い方で見つかりました。
(次回記事、ムラサキホコリの仲間、に続きます)
2011年6月12日 (日)
変形菌マメホコリの仲間
5月の下旬、数日続いた雨上がりの翌日、変形菌が子実体を形成するタイミングとしては少し条件がよくないから、見つからないかも、と思いながら、時間つぶしに行ってみた神社の森。
太い腐木が無造作に転がっていて、いかにもありそうな雰囲気です。しかしなかなか見つかりません。だいぶ探してやっとほんの少し見つかりました。
マメホコリの仲間:
着合子嚢体型で、未熟のマメホコリの仲間の子実体ではないかと思います。マメホコリの仲間は以前にも見つけたことがありました。今回のものは明るい灰色で、ほぼ球形の子実体は雨に濡れて湿った様子。
一つ潰してみると、乾いていれば文字通り、胞子がホコリのように飛び散り舞い上がるはずですが、まんじゅうのあんこのようにグジュとなっただけでした。
あちこちに無造作に転がっている腐木を回り歩いていた時に際に、腐木の表面になにかいっぱい積もっているのが見えました。
シロアリ:
何だろうとそばに行ってみると、なんとおびただしい羽アリの大群がいたのです。どうやら腐木を住みかとしていたらしく、これから一斉に飛び立っていくところだったのでしょうか。
2010年10月 8日 (金)
フシアミホコリ(変形菌)
春から秋、低山ハイキングに行った時、極度に乾燥しない窪地や沢筋に横たわる、少し腐食の進んだ倒木やその周囲の落ち葉の上にしゃがみ込んで観察すると、変形菌を見つけることが出来ます。(あまりこんなことをやっていてはハイキングにはなりませんが・・・、それに虫除けがないとヤブ蚊に襲われます。)
変形菌はアメーバー状で接合を繰り返して大型の変形体になって這い回る世代と、小さな子実体をつくり固定してしまう世代を有し、粘菌(真性粘菌)とも呼ばれる不思議な生きもので、南方熊楠の研究がよく知られています。
子実体はごく小さいもので、肉眼でももちろん見えますが、×10~30倍ほどのルーペがあればその奇妙な、また造形的に面白い姿がみえて、楽しめます。
名前が分かればなお結構ですが、それは専門家に任せることにしましょうか。
過日、千葉県の山中で見つけて採取した標本を、暇な折、ルーペで覗いてみました。
胞子嚢に息を吹きかけて中に詰まった胞子を吹き飛ばしてしまうと、”網”が残ります。
乾燥した中の胞子がすっかり飛んで、残った網目状のボンボリのような細毛体の形から、フシアミホコリではないかと思いますが・・・
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より以前の記事一覧
- 変形菌③ムラサキホコリの仲間 2010.07.04
- 変形菌②マメホコリの仲間 2010.07.03
- 変形菌(粘菌)①-2(ウツボホコリの仲間) 2010.07.01
- 変形菌(粘菌)①-1(ウツボホコリの仲間) 2010.06.30
- 変形菌(不明の2種類) 2009.03.28
- ホソエノヌカホコリ(変形菌) 2008.08.19