オトシブミ

2016年5月28日 (土)

ヒメクロオトシブミ羽化期間

 ヒメクロオトシブミ羽化観察:
 揺籃に産みつけられた卵から孵化した幼虫は、揺籃の内部を食べて成長し、3齢で成熟します。
 そのまま揺籃の中で蛹になり、更に羽化して、羽化後完全に体が固まるまで数日揺籃の中で過ごした後、揺籃に小さな穴をあけて外に出てきます。
 この羽化までの経過期間をあらためて観察してみました。

 コナラの小枝先に2個形成されて間もない、まだ緑色の揺籃を小枝毎採取して、水を入れた2重底の容器に入れてラップで蓋をし、室内に静置して観察開始。

 ほぼ3週間経過した5月下旬、無事、1日おきに2匹の羽化が確認できました
 羽化した直後の成虫2匹はいずれも、まだ枯れずに残っている葉を元気よく囓っていました。

●羽化:
 ・脱出孔のある揺籃:R00102753

 
 ・1匹目:
  容器の隅にじっとしているのを夕刻発見:R0010241

 
 ・翌朝、元気よく歩き回り、葉を囓る姿がありました。R0010248

R0010261

R0010263

R0010272

R0010273

 
 ・2匹目誕生:
 その日の午後、2匹目が出ているのを確認しました。R00102792_1

R00102792_2

R0010287

 
■成虫を生息地へ:
 次の日(3日目)の午前中、生息地まで2匹を戻しに行きました。
 いずれも葉裏を元気よく歩き回っていましたがほどなく姿が見えなくなりました。

 ・1匹目:R00103021

 
 ・2匹目:R00103032

 
 ・その際に見かけた揺籃。
 いずれにもまだ脱出孔はありませんでした。R0010304

R00103092

 自然界ではその時の環境条件等により一定ではありませんが、平均的には羽化までに要する時間は3~4週間ほど(約1ヶ月)ということです。
 なお、余談ながら、ヒメクロオトシブミは雌雄に形態差がほとんどなく、野外で単独に居る時には判別が困難です。

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 ※なおオトシブミ関連の過去ログはこちらの記事一覧です。

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2016年5月 9日 (月)

※「オトシブミ」関連過去ログ記事リスト

※過去ログ参照メモ:
 「オトシブミ」関連記事リスト(2016.4.1現在)
 (記事URLをクリックすれば当該ページが開きます。)

⑮15/05/06記事:イヌシデに作られた葉巻もの(揺籃)(2015/4)   
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/20154-94fe.html

⑭15/05/04記事:エゴツルクビオトシブミの揺籃つくり②-2(2015/5)
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/-2120155-8644.html

⑬15/05/03記事:エゴツルクビオトシブミの揺籃つくり②-1(2015/5)
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/-120155-d7fb.html

⑫15/05/02記事:エゴツルクビオトシブミの揺籃つくり①(2015/4)
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/20154-c4f2.html

⑪15/05/01記事:エゴルツクビオトシブミとエゴノキに作られた揺籃(2015/4)
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/20154-dff8.html

⑩15/04/30記事:ヒメクロオトシブミとコナラ、イヌシデに作られた揺籃(2015/4)
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/20154-c63e.html

⑨15/04/25記事:コナライクビチョッキリ、コナラの若葉で揺籃をつくる(2015/4)
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/20154-e7e5.html

⑧14/08/26記事:オトシブミ誕生③イヌシデ揺籃からヒメクロオトシブミ
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-4ba4.html

⑦14/08/25記事:オトシブミ誕生②コナラ揺籃からヒメクロオトシブミ
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-5b0a.html

⑥14/08/24記事:オトシブミの揺籃②コナラ、クヌギ、イヌシデに造られたヒメクロオトシブミの揺籃
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-1fe0.html

⑤14/08/23記事:オトシブミ誕生①エゴノキ揺籃からエゴツルクビオトシブミ
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-6631.html

④14/08/22記事:オトシブミの揺籃①エゴノキに造られたエゴツルクビオトシブミ揺籃の2タイプ
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/2-8020.html

③14/05/04記事:ヒメクロオトシブミ    
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-8795.html

②13/10/27記事:マダガスカル固有種”ジラフビートル”(キリン クビナガ オトシブミ)♀
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-4af6.html

①10/08/18記事:夏の虫たち⑤ヒメクロオトシブミ、ベッコウハバチ、シオヤアブ、シマアシブトハナアブ、アブラゼミ
http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-7001.html

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ヒメクロオトシブミ、コナライクビチョッキリの揺籃

 これまで毎年時機を逸して、既に出来上がった揺籃しか観察したことのないヒメクロオトシブミの揺籃作成作業。
 今春も、またシーズンになっていた事を思い出したのは4月末になってから。
 そしてあわてて観察に行ってきたのは4月末と、5月はじめの2回 
 残念ながらやはり遅すぎました。
 作成済みの揺籃が随所にありましたが、ヒメクロオトシブミの姿はまったく見つかりませんでした。

ヒメクロオトシブミの揺籃:
 コナラの小木に造られていた揺籃です。
 見る度に、その形は実に精妙で美しく作られていることに感心します。1

2

3

4

 
 ついでに
コナライクビチョッキリの揺籃:
 こちらも既にたくさん作られていました。
 オトシブミに比較すれば、まあ、お粗末です。Photo_3

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2015年5月 6日 (水)

イヌシデに作られた葉巻もの(揺籃)(2015/4)

 4月下旬、オトシブミの観察の合間に、イヌシデ大木の樹下で、地面に落ちていたり、あるいは周辺物に引っかかったりしている”小枝のついた葉巻もの”がたくさんあるのに気がつきました。
 また見上げると、色々な形の“葉巻もの”がそのままぶら下がっているのもいくつか見つけました。
 地面に落ちていたものをいくつか拾ってかえり、葉巻をほぐしてみましたが、葉は穴だらけになっていて、中には何も見つかりませんでした。
 観察したのはこれだけで、チョッキリの仲間の仕業かと推測しましたが、その詳細は何も分かりません。一応、それらの写真記録だけに。

・切り落とされていたイヌシデの葉巻もの(揺籃)?Photo_9

 
 ・切り落とされないで見つかった色々な形状の葉巻もの(揺籃)?Photo_10

 
 ・切り落とされた葉巻ものをほぐしてみた。サンプルは、二枚の葉が巻き込まれていたもの。
 中味は空っぽでした。2

 
 ・透かして見ると穴だらけだった。幼虫は既に脱出した後だったのか。Photo_11

 
 なお、下記は自分用のメモ
 ・チョッキリについて:
 揺籃を作って産卵するタイプのチョッキリにはハマキチョッキリ族全5種とイクビチョッキリ族の5種が含まれている。
 ただ揺籃といっても外観はオトシブミ類のそれほど芸術的ではない。 
 巻き戻りを防ぐのに接着物質を口から出して葉を貼り付けること、またオトシブミ類のように揺籃の中で卵から孵化した幼虫が、そのまま揺籃のなかで蛹化、さらに羽化して、成虫として外に出てくるということではなく、孵化した(ほとんどの種類のチョッキリの)幼虫は潜葉性(幼虫が葉肉内部に住み着いて葉肉を食べながら生長する習性)で、生長すると土中に這い出して蛹化、そして羽化して成虫になるという過程を経るところが、オトシブミ類とは違っていること。
 (参考:http://www.d1.dion.ne.jp/~k_izawa/chok.htm )

 
 直接関係ありませんが、今年も庭の薔薇の新葉展開と同時に(多分ハモグリバエの仲間と思いますが、やって来て、産卵し、)写真のとおり潜葉幼虫が葉肉を食い荒らして美観を損ねています。
 浸透性の粒剤を根元にまいて対策はしているつもりなのですが。
 葉に潜る幼虫は難儀です。Photo_12

続きを読む "イヌシデに作られた葉巻もの(揺籃)(2015/4)"

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2015年5月 4日 (月)

エゴツルクビオトシブミの揺籃つくり②-2(2015/5)

 前回は
『⑦ AM11:08~24、この間も単独で、円筒の両側を行き来して、かいがいしく働き続ける♀です。アップで見ると、実にたくましい全脚で、”マッチョ”な女性です。』まででした。
 今回はその続報です。

AM 11:25 近くをうろついていた♂が舞い戻ってきました。
 ♀が働いている下方の葉には、まだ侵入者の姿がありましたが、♂は無関心。1125

 
AM 11:26~29 戻った♂は何をするでもなく、ただウロウロ。112629

 
AM 11:30 ♂の戻った目的はこれだったのです。1130

 
AM 11:33~34 ♀はお邪魔虫をくっつけたまま作業を続けています。113334

 
AM 11:35 完成間近になりました。
 ポイントは、巻き上げた揺籃円筒が巻き戻らないように、最後の”かぶせ”構造をつくる仕事です。
 結局、何も役立たずの♂。R008621911351

 
AM 11:36~40 巻き込み作業が終わりました。
 揺籃作成作業としてはこれで終わりです。この後、点検するようです。11361140

 
AM 11:40~41 ♂は依然とくっついたまま。
 揺籃の回りを一周して仕上がり状態の点検を済ませてから、おもむろに葉の上の方に移動して行きました。114041

 
AM11:42 くっついていた♂も♀から離れて、それぞれゆっくりと葉陰に去って行きました。
 完成した揺籃の、アングルを変えて見た写真です。なかなかの作品でした。Photo

 
余談:
 近くには天敵の徘徊性のクモも葉裏に隠れています。
 他にも寄生蜂などの天敵がいて、オトシブミ達も油断は出来ないようです。Photo_2

※今回も葉の裁断作業観察できませんでした。
 葉を巻き上げて揺籃が出来上がるまでだけの所要時間は、(AM 10:57~11:40)43分でした。
 (前回、葉の主脈を切断しないタイプの揺籃作成時間(やはり葉の裁断所要時間は除く)35分に較べて)少し長かったようです。お邪魔虫(♂)のせいかどうか分かりませんが。  
 多くのオトシブミの仲間は、一つの揺籃に一つの卵を産みつける種類が多いそうですが、エゴツルオトシブミなどは2つ以上を産みつけることも珍しくはないとのことです。
 図書館でパラパラめくっていた図鑑には、2個の卵が産みつけられているエゴツルオトシブミ揺籃の切断写真が掲載されていました。
 いずれにせよ揺籃の中心付近に産みつけられますから-(孵化した幼虫が周囲の葉を食べながら成長し、蛹になり、羽化して成虫になって残っている葉の壁を食い破って外に出てくるため)-産卵のタイミングは葉を巻き上げる初期の段階だろうと勝手に推測しますが、ともかく、素人にはいつ産みつけているのか、まったく分かりませんでした。

 およそ700万年の時間をかけてサルから分かれて大脳を高度に発達させて進化し、良いこともすれば、悪いこともするニンゲンに較べて、小さな昆虫の脳味噌(DNA)は、うまく出来ているなと、いつも小さな生き物の偉大な生き様に感心することしきりでした。

 
※余談の余談:
 ついでの暇つぶし。
 オトシブミの揺籃つくりの様子を、ただ撮ってきただけの写真を見ていて、アングルも縦横も入り乱れていて、どういう状況の写真だったのか、にわかに判断できないこともあったりしました。
 そこで、”100均”で折り紙を買ってきて、オトシブミに習って、揺籃を試作してみました。   
 材料としては、黄緑色(裏は白)の折り紙を、エゴノキの葉形に切り抜き、中央葉脈(主脈)の位置に(裏側から)細いアルミニウム線をセロテープで貼り付けました。
 これを使用して、巻き上げる補助具には、細い竹くしを使いました。

 似たようなものが出来ましたが、やはり一番の作業ポイントは、巻き戻りが起こらないように最後の”かぶせ”の窪みを作るところでした。
 材料が展延性の無い紙ですので、余計に難しかったです。
 実際は、アルミ線を使用しているので巻き戻ることはないのですが・・・。
 写真撮影用に、その辺りはセロテープで巻き付けています。
 以下にその画像です。Blg

 
※余談3:
●以前の記事です。 http://kuromedaka-saitama.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-6631.html

●参考文献:
 エゴツルクビオトシブミの揺籃形成と寄主植物の関係 http://www.biol.tsukuba.ac.jp/tjb/Vol2No2/TJB200302199900733.pdf

ジラフビートル(キリンクビナガオトシブミ)♀:

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2015年5月 3日 (日)

エゴツルクビオトシブミの揺籃つくり②-1(2015/5)

 ゴールデン・ウイークの最中、そうでなくても少ない周辺人口なのに、皆さんお出かけで田舎は空っぽです。
 まあ、だから奇異の目で見られたり、また怪しまれることもなく暇つぶしの虫観察には絶好の機会ということで、再度、エゴノキに揺籃を作るエゴツルクビオトシブミの観察に。

 見つけたのは前回ほど高所ではありませんでしたが、やはりちょうど頭の上くらい。
 葉の裁断作業はおそらく葉の表面で行うのだと思います。だから目より高い位置の葉表での行動にはなかなか気がつかない、見えないのだと思います。
 今回も既に裁断作業は終わっていて、垂れ下がった葉の下部から円筒形の揺籃を作りはじめた、ちょうどその時でした。
 いたのは、やはり交尾中のペアでした。
 写真は全てフラッシュON。
 近すぎるとハレーションを起こすし、遠いと暗すぎるし、素人にはなかなか難しい被写体でした。
 フラッシュのせいで、葉の裏表が判断しにくい画像があったりして、少し整理にもたつきましたので、(自分用に)画像に時々メモを書き込んでいます。

 なお前回は葉の中央葉脈(主脈)を切り落とさないタイプの揺籃造りでしたが、今回は主脈を通過して”J”字型に裁断するタイプの揺籃つくりでした。
 内容が長たらしいので、2回に分割して掲載します。

AM10:57 葉の裁断は完了していて、垂れ下がった葉先から葉巻開始。Am1057

 
②葉の尖った先端から巻き上げをはじめます。
 葉表の先端を内側に折り込むように曲げて押さえます。Photo

 
③押さえ込んだ先端をそのままに、主脈に沿って葉先を谷折りにしながら巻きはじめます。Photo_2

 
AM11:07 巻きはじめは短いものの、全脚でギュッと挟みつけるようにしながら、筒の上側(主脈側)、そして下側(底部分)へと体の向きを交互に変えて巻いていきます。
 ここまでの
作業中、♂はただくっついているだけでまったく役立たずです。 
 役立たずが指示を出しているのでしょうか、”ハイ今度は反対側巻いて”、なんて。
 巻き上げ方向は、葉の表面主脈に沿って”反時計回り”です。1107

 
AM11:08、もういい加減にしてよ、と♀に怒られたのでしょうか、♂は働いているメスを残して、近くの葉っぱにフラフラと5分間ほど遊びに行ってしまいました。11085

 さらに続いて、♂の行動のその後です。

 
⑥-1 AM11:13 揺籃の円筒がずいぶん長くなっていた頃、♂は一度舞い戻ってきましたが、別に作業を手伝うでもなく、ただ近くでウロウロ邪魔しているだけ。11113

 
⑥-2 AM11:24までの間そこいら辺を行ったり来たりでまったくのお役たたず。
 ♀のお仕事中に邪魔をしにくる侵入者の監視をしている、といえば聞こえはいいのかも・・・。
 しかし追い払ったりするようなリアクションはありませんでした。21124

 
AM11:08~24、この間も単独で、円筒の両側を行き来して、かいがいしく働き続ける♀です。アップで見ると、実にたくましい全脚で、”マッチョ”な女性です。11081124

              -続く-

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2015年5月 2日 (土)

エゴツルクビオトシブミの揺籃つくり①(2015/4)

 4月最終日も晴れて気温は上がりましたので、昆虫の活動には好条件とばかり、懲りもせず、観察に。
 AM10時過ぎ、頭上に垂れ下がったエゴノキの葉先に黒い塊が付いて揺れているのを見つけました。塊は、交尾中のエゴツルクビオトシブミでした。
 さほど離れてはいないものの手は届かない距離で、カメラは常時上向きに構え、風に揺れると、時には望遠マクロの画面から消えてしまう被写体を追いかけるのは、飽きっぽいニンゲンには不向きでした。

 全てフラッシュON撮影です。適当に数分間の休みを挟みながら、出来るだけ枚数を多く撮って、後でピンぼけや、画面に被写体が無いショットなどを削除。
 残りのショットを以下に単純に羅列しました。
 なお、結果的には葉巻工程が今ひとつ明解でなく、産卵の時期も不明なのは、撮影アングルに制限があることと観察不足のためでした。まあこんなものでしょう。

 見つけてから早速撮影を始めましたが、常時逆光になり、少し風があってゆれるため、もたついて最初のショットがなかなか定まりません。

 *①やむなく記録開始時間確認用にワンショット。(記録開始)時間はAM10:06でした。R0085899

 
 *②(後から、撮影画像による確認でしたが、)既に葉の切り込み作業は終わっていて、ちょうど葉巻工程の最初だったようです。
 なおこのペアーが作っていた揺籃は主脈 (中央葉脈)を切断しないタイプのものでした。R0085901

 
 *③AM10:06~10:13までは♂は♀につかまっているだけで、作業には役立たず。Photo_5

 
 *④その(続く直後は写真がありませんが)5分後のAM10:18~10:35までの記録画面では確かに葉巻作業に「協力」していることがわかりました。Photo_6

Photo_7

Photo_8

Photo_9

Photo_10

 
 *⑤しかし♂は、その10:35以降すぐに“お手伝い”を放棄して、ふらふらと作業現場を離れ、その後、近くの葉に飛んでぶらぶらしているのを見つけました。
 そしてその後も手伝いに戻ってくることはありませんでした。Photo_11

 
 *⑥♀はその間も、揺籃づくりに励み、AM10:41に作業が終わったようです。Photo_12

 
 *⑦そしてその場を離れて、近くの葉裏で休憩する姿がありました。
 下の2枚の画像は完成した揺籃です。アングルによって少し印象が変わりますが、完成時点と同じです。Photo_13

●結果:
 葉の切り込み作業所要時間が分かりませんが、「葉巻作業」に要した時間は、(♂のお手伝いもあって)意外に速いスピードで、作業開始時間AM10:06~終了時間10:41の35分間でした。葉の切り込みも含めて1時間ほどで作り上げるのでしょうか。

            -- 続く--

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2015年5月 1日 (金)

エゴルツクビオトシブミとエゴノキに作られた揺籃(2015/4)

 風薫る5月。しかし日中の風の温度はチト高すぎるようで。
 でも贅沢は言ってはいけません。

 さて、4月も終わる前日のこと、良く晴れて気温も朝から暑いくらいになっていた朝方、2匹のエゴツルクビオトシブミが、エゴノキ大木の垂れ下がった枝先新葉の上を歩き回っているのを見つけました。

 そして、数日前には気がつかなかった揺籃が、枝先の新葉のあちらこちらに作られているのも分かりました。
 エゴノキの蕾も大分膨らんでいて、このところの季節の進む速さを感じたものです。

●エゴツルクビオトシブミ:
 首の長い方が♂、短いのが♀、ですが、別々に歩き回っていると、アングルにもより、どちらだか素人目には分かりません。
 ♂は時々1~2メートルくらいは周辺を飛び回って、また戻ってきます。
 翅をとじている時には、雌雄共に全身黒色ですが、♂が 飛ぶ時に、その腹背部は橙色であることがわかります。
 〈以下、画像は全て撮影はフラッシュONです。クリックで拡大します。〉2015429am90116

 
●揺籃:
 良く見ると、葉の中央葉脈〈主脈〉を切断しないで作られた揺籃と、主脈を切断して作られた揺籃の2タイプがあることが分かりました。
 なお、ヒメクロオトシブミの揺籃より数倍大きいもので、見つけることは容易です。

*主脈を切断しないタイプの揺籃:
 ①1

 ②2

 ③3

 ④同一揺籃を前後左右、上下から見たもの。4

 
 *主脈を切断するタイプの揺籃:
  同一揺籃を前後左右、上下から見たもの。Photo

 なおこの時は、肝心の揺籃作りのシーンは 観察できませんでした。
 性懲りもなく翌日に再び観察することに。

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2015年4月30日 (木)

ヒメクロオトシブミとコナラ、イヌシデに作られた揺籃(2015/4)

 振り返って見ると4月下旬は予想以上に気温の高い日が続いて、日中の日当たりではじっとしていても汗ばむほどの日が続きました。
 おかげで街路樹のハナミズキなどもあっという間に散ってしまいました。

 隣県のフジの名所からも、開花後に予想以上の速さで見頃を迎えることになって、見学は早めに、という案内もあったように、周辺では季節が足早に進んでいる模様。

 その様な影響のせいだったでしょうか、
 先にはじめてコナライクビチョッキリが揺籃を作っているのを観察してから、オトシブミ類も同様に姿を見ていました。
 しかし、わずかその数日後、同じところではもう活動するオトシブミの姿は、少し探したぐらいでは見つからないで、その代わりに、方々のコナラの小木や、イヌシデの大木に既に多数の揺籃があるのが目にとまりました。
 揺籃の様子から、全て、以前にも観察したことがある「ヒメクロオトシブミ」のものと推測しました。
 作成中の様子が観察できたらと期待していたのですが、やはりさっさと仕事を済ませてしまったようで、残念ながら、タイミングを逸したようです。

〈観察期間は4.22~28〉
●活発に活動していたヒメクロオトシブミ:
 (4/22撮影、全てフラッシュON):
 いずれもコナラの小木で。
 後で画像を見ると、その時には気がつきませんでしたが、止まっている葉が揺籃作成用に既に切断されている様子が写っていて、揺籃作りも平行して進んでいたものと思われます。Blgs1148

Blg1148

Blgr0085366cc_1148

Blgsc1148_2

D1152

 
※作成済みの揺籃(撮影は4/28~29) 

●複数のコナラ小木に作られた揺籃:
 8個見つかりました。一応全画像掲載。
 ①1

 ②2_2

 ③3

 ④4

 ⑤5

 ⑥6

 ⑦7

 ⑧8

 
●複数のイヌシデ大木に作られた揺籃:
 3つ見つかりました。
 いずれも見上げる高い位置にあり、双眼鏡があれば良かったです。
 アングルは限定。また風に揺れるので望遠マクロ撮影も難しかったです。
 終いには首が痛くなって。でもまあ良くも飽きもせず・・・でした。
 なお一番低いとことにある枝に作られていた揺籃を、近くに落ちていた枯れ枝を引っかけて、手元に引き寄せることが出来たので、1つだけ細かな観察が出来ました(3つ目)。

 ①R0085776_1

 ②R0085776_2

 ③(画像はクリックで拡大します。)R0085776_3

  何とか一度は、このすばらしい揺籃の作成過程を自分の目で観察してみたいものですが・・・ (ネット上には多くのすばらしい映像があります。)

※追記:
 地域にもよりますが、4月中旬くらいから、イヌシデ(コナラ、クヌギなど)の新葉の展開とともにヒメクロオトシブミのゆりかごづくりが盛んになります。
 イヌシデなどに作られた揺りかごは、目さえ慣れれば簡単に見つけることが出来ます。
 (なお当然ながら、目の高さより低いところがベストで、そのためには”ひこばえ”などの幼木か、小木が狙い目ではあります。)
 さらにまた『タイミングさえ良ければ』 若葉を器用に巻いてゆりかごを作る様子を観察することも可能です。

※イヌシデイヌシデ(カバノキ科クマシデ属):
 山野に自生する雌雄異花の落葉高木で、樹高は15~20mに育ちます。
 公園などにも植樹されています。
 葉は互生、葉身は卵形あるいは狭卵形で、基部は円形。表面には全体に毛があり、裏面には葉脈上にあります。
 また葉の縁には細かい重鋸歯があります。
 雌雄の花序は穂状で下垂します。樹皮は灰白色でなめらかであり、古木になると縦に網目模様ができます。
 花期は4~5月頃、(自生)分布は本州、四国、九州。
 なお近縁種に、アカシデ、クマシデがあります。アカシデは新芽と紅葉の葉が赤くなることから、クマシデは葉の側脈が倍以上あることからイヌシデと区別することが出来ます。

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2015年4月25日 (土)

コナライクビチョッキリ、コナラの若葉で揺籃をつくる(2015/4)

 晴れて気温も上がった4月下旬の自然林で。

 コナラの若葉で揺籃を作りはじめたコナライクビチョッキリがいました。
 時折吹く風に若葉も揺れて、画像はそのたびにピンぼけになりました。
 時折休みながらも懸命に揺籃つくりに励む(大きさ3.3mmほどの)小さなコナライクビチョッキリの姿が印象的でした。
 揺籃は葉の一方の縁から葉を切り進め、横J字型に切り終わると、縦に細長く巻いて、その後さらに揺籃をねじるようにして二重にねじったような形にし、先を折り返して出来上がります。
 1個の揺籃を完成させるのに2時間ほどかかっていたようです。
 なお同じように揺籃をつくる名人のオトシブミに較べると体も一回り小さく非力なため、揺籃づくりの技術、そしてその”作品”は 特徴あるものですが、あまり芸術的/工芸的にきれいな形ではありません。
 時には周辺の葉だけではなく、揺籃をぶら下げた葉にも、食痕が付いていたりして、いっそう”芸術性”を損なっています。

 ・コナラの葉の葉身は倒卵形、あるいは倒卵状楕円形で有柄です。
 縁には尖った鋸歯があります。大きさは「ナラ」の仲間のなかでは最小サイズです。

●コナライクビチョッキリの揺籃作り観察記録: 
 ・目測で長さ9cm、幅4cmほどの柔らかそうな若葉の上に、小さな黒いコナライクビチョッキリが1匹いるのを見つけました。
 大きさは3.3mmほど、全身黒色です。
 姿を見た際、すぐには気がつきませんでしたが、風に吹かれて葉が揺れる時、既に切れ目が入っているのがわかりました。
 葉身の幅が一番広い(と思われた)ところの左端から切り込みが始まっていて、切り込み開始推定時間はAM11:35頃。

 ・いそぎ撮影開始。(ただし初めの数ショットの画像は、やや暗く、風で揺れる条件下なのでブレが多く、そのため以後の静止画像では全てフラッシュを使用しました。
 チョッキリの作業の邪魔になるかと心配しましたが、ほとんど気にしない様子でした。
 最初の記録画像はAM11:42Am1142

 
 途中で3分半ほど動画を撮りました。フラッシュはありません。
 風で揺れる度にピンぼけの録画面なりました。
 (なお文末に掲載した動画は、映像内容が単調なため中抜きして、2分程に縮めたものです。)
 (また、以下は、憶測や、また素人の勝手な解釈も含めて書いていますので、写真に写っている「事実」以外は信用/参考などされないで下さい。)

 AM11:46撮影、切り込みの進捗記録画像R0085364c1146

 
 AM11:50中央葉脈の切断にかかる。R00853741150t

 
 主脈(中央葉脈)を越えると葉柄方向にカールしながら進み、全体としては横・逆向きJ 字型で、必要十分と判断した!ポイントで切り込み作業はAM12:02に終了。
 AM11:52~12:0211521200c

T

 (暇つぶしに、後ほど、複数の切り込み作業ポイントの写真撮影記録時間と、切り込みが進んだ距離から、“休憩時間も含む”切り込み作業の平均速度を推定すると1.5mm/分でした。
 (葉のサイズと切り込み跡のトレースで、切り込み長さは全長4.0cmほど、これに要した時間は27分、から計算)。連続作業中の速度は数ミリメートル/分でしょう。

 揺りかごの”型紙作成”が終わったら、丸めて“葉巻”の揺籃作りにとりかかりました。 
 つききりで観察していたわけではありませんが、見ていた限り、“力ずくで”葉を丸めていくようなシーンはあまり認められず、盛んに葉の表面に咬み傷をつけることによって葉が萎れてカールするのを巧妙に利用しているように見えました。 
 【正常な葉の水分蒸散速度は、細胞の膨圧を保つ仕組みによってコントロールされています。
 そして細胞が損傷を受けて膨圧が損なわれると代謝など細胞の生理的活性に障害が現れて、萎れてカールしたり、ついには枯れたりするようになります。
 葉は損傷していますが全体としてはつながっているので、すぐに枯れることはなく、部分的に萎れかけてカールしていくのを利用するのでしょうか。
 むろん素人の単なる憶測でまったくの間違いかもしれません。】

 PM12:05撮影分が最初の葉巻作業画像になりました。
 単純に1方向にぐるぐる巻いていくのではなく、はじめに葉の表側が裏側に縦筒状に曲がり込むように巻いていきます。
 (以下の画像はクリックで拡大します。)Photo

Photo_2

 
 次には、その“縦筒を包み込む”ように、今度は葉裏側から葉表に二重に巻いていきます。
 【以下の記述部分は観察していませんから、参考書から引用しました】:
 《その間に、葉巻の葉肉中に2~3個の卵を互いに離して産み付けながら細く巻き上げてから》、先端部分を折り返して揺籃の出来上がりになります。(PM1:35)Photo_3

4

 (くどいですが、素人目には“巻き上げる”というより、自然に丸まっていく、という感じでした。) 
 こうして完成した“作品”は、傍観者がお手伝いもしないで言うのは気がひけますが、かなり“不細工”です。 
 揺籃は切り落とされることなく、揺りかごが完成しました。
 1個作るのに要した時間は2時間ほどでした。

 翌日、確認に行って見たところ、隣り合わせの間隔で、左側に更に2個の揺籃がぶら下がっていました。
 (後で画像をパソコンで拡大してみて気がついたのですが、一番左の揺籃に虫の姿が写っていましたが、不鮮明な画像のため、作成者かどうかはわかりません。
 またその周辺の葉だけではなく、二つ目(真ん中)の揺籃を吊り下げた葉にも食痕が点々と付いていました。)
 (画像はクリックで拡大します。)Img_09672

 それはともかく、葉の切り込み方も、完成した揺籃の外観も同じなので、いずれの揺りかごも、昨日のお方様の作品と思いました。

 なお、その後、揺籃の中で孵化した幼虫は潜葉性で、幼虫越冬、春に蛹になり、羽化して成虫になるということです。
 小さな昆虫の世界ですが、ドラマチックです

※コナライクビチョッキリ(チョッキリ亜科イクビチョッキリ族):
 全体に黒色。大きさ(体長)は 2.4~4.2mm。
 成虫の出現は春4月中旬から5月の年1回。
 半日陰になるような環境の若葉を好み、都市公園緑地などでも普通に見られるという。
 分布は日本各地。

 
※動画: 
 若葉に切り込みを入れて行く作業途中の約3分半の進捗を録画しました。
 風で揺れるおかげで、切れ目がはっきりしますが、画像はピンぼけに。
 なお内容は単調なため、中抜きして2分程に縮めた切り込み作業の”さわり”録画です。

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