ヒメシロアサザ
ため池や水田などに、まれに生育する多年生の浮葉植物です。
他の水田雑草同様、やはり除草剤の普及や自生環境の変化等のためだんだん見られなくなったようで、絶滅危惧種になっています。
生育地では根茎から葉柄に似た細長い水中茎を伸ばし、水面で枝分かれして大きさ2~6cmの浮葉を浮かせていました。
長く伸びていた水中茎の一節を採取し、荒木田土を入れたポットに植えて、屋外メダカ水槽に沈めて置くと容易に増殖して花を咲かせ、実もできました。
夏から秋にかけて、午前中に直径0.8cmくらいの小さな白い花を咲かせます。
蕾が開き始めてから完全に開きおわるまでの時間は1.5~2時間で、午後には萎んでしまいます。
普通は4弁花ですが、5弁の花もありました。花弁の周囲は裂片になっています。
花後は良く結実し、熟した果実から放出された種子が水面に浮遊します。
暖地ではそのまま越冬するそうです。また、水中茎の節に2~3本の不定根と小さい葉をつけた不完全な殖芽ができて冬越しをするということです。
たまたま今回はじめて見かけた場所の近辺にはこの一株しかなくて、今まで見られなかった処に突然ぽつんと現れるのは水鳥により運ばれた可能性もあるとか。
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