高原林道に咲く花(2)ヤマラッキョウ、アキノキリンソウ、ツリフネソウ、セキヤノアキチョウジ、ウスゲレイジンソウ
10月初めに高原や林道に咲いていた花々です。
ヤマラッキョウ:
1,700mの高原は10月にはもうすっかり草紅葉で、秋の花もほとんど終わり、わずかに咲き残ったものがポツンポツンと見られる程度でした。ヤマラッキョウは福島県以南の地域で、やや湿潤な草原に生育する多年生草本です。
名前は食用のラッキョウに似ていることから。地下には球根があり、地際から数枚の細い葉を出します。夏の終わりから秋にかけて花茎を出し、紫色の花を咲かせます。
アキノキリンソウ:
平地や丘陵などでは11月まで花が見られますが、高原の草原ではわずかに咲き残っているばかりでした。花は黄色の頭状花で茎の先に穂状となってたくさんつきます。頭状花は径1.2~1.4cmで、舌状花と筒状花からなっています。
ツリフネソウ:
林道の沢沿いに群生していました。もうたくさんの果実(さく果)が出来ていました。
セキヤノアキチョウジ:
高原林道に咲いていました。山地や森の木陰などに自生し、秋にきれいな青紫色で筒形、先が2つに分かれた唇形花を咲かせます。
中部地方から東に多く分布しています。花柄は長さ1~2.5cmで無毛。葉は対生し狭卵形でふちにギザギザがあります。
ウスゲレイジンソウ(キンポウゲ科トリカブト属):
高原林道の林縁に咲いていました。雰囲気はトリカブトに似ています。
伶人とは雅楽の奏者のことで、花の形を伶人のかぶる帽子に見立てての和名です。山地の谷間や、やや湿り気のある林下、林縁に生育します。高さは80cmくらいです。
8月から10月にかけて薄紫色の花を咲かせます。根元にある葉は大きく、手のひら状に中程まで切れ込みます。
ウスゲレイジンソウに関して、図鑑などの情報は多くはないようです。
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