秋の野草(アキノウナギツカミ、タコノアシ、ワルナスビ、シモバシラ、カリガネソウ)
10月に遊水地や山地などで見かけた山野草(雑草も)です。
アキノウナギツカミ:
水辺や湿地に生える1年草です。小さな花が枝先に10数個集まって咲く様子は、ミゾソバやママコノシリヌグイによく似ていますが、葉の形は卵状披針形~長披針形です。ミゾソバの葉は牛の額を思わせるような独特の形をしていますし、ママコノシリヌグイの葉は三角形で、刺があるので容易に区別できます。
アキノウナギツカミの名前は、茎に下向きの短い刺があり、手触りがザラザラしていて、ウナギでもつかめそうだから。
タコノアシ:
遊水(池)地の湿地にありました。名前のとおり、タコの足をひっくり返したような面白い形の花序をつけます。初夏には白い花を咲かせますが、秋が深まる頃には赤く色づいて、まるで茹で蛸のような姿になります。
環境の変化に敏感ですぐに姿を消したり、突然大群落をつくったりするそうですが、だんだん少なくなって環境省レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されています。
ワルナスビ:
名前が示すとおりの強害雑草。草地に群落をつくっていました。北アメリカ原産のナスに似た姿の多年草です。
ソラニンという毒成分を含み、草全体にとても鋭い刺があり、軍手をはめても刺が突き刺さって除草は出来ません。繁殖力も旺盛で、一度侵入するとなかなか根絶やしにすることが難しい大迷惑ものです。
シモバシラ:
山地の木陰に生える多年草です。茎は四角形で硬く、高さは40~70cmになります。葉は広い披針形で長く、縁に鋸歯があります。枯れた茎に霜柱が出来ることで知られています。
9~10月、枝の上部の葉の脇に長さ7cmくらいの花穂を出して、その片側だけに白色小型の唇形花を、多数つけます。
カリガネソウ:
山地や原野に生える多年草です。高さ1mほどになり、全草に強い臭気があります。
夏の終わりから秋に上部の葉の脇から長い柄を持つ花柄を出し、特徴的な青紫色の花をまばらにつけます。
花冠の先は5裂し、裂片の下側の1個が大きなものになっています。
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