力尽きたウラギンシジミ(♀)
前夜からの冷たい雨が降っている昼下がり、屋外に出ると、車のボンネットに白いゴミのようなものが載っていました。
前日、風に吹き込まれて溜まっていた駐車場の落葉を掃除したばかりで、その時にはありませんでしたから、今日、落ちてきたのだと思います。
払い落とそうとしてよく見ると、ごみではなく、翅をたたんだ真っ白いチョウでした。もちろん死んでいます。
翅を開いてみました。前翅に傷があります。小鳥にでも襲われたのでしょうか。大きさはモンシロチョウくらいですが、翅の先端は丸くはなくて、とがっています。
蝶類図鑑で調べてみると、ウラギンシジミの♀と分かりました。(ちなみに♂の翅は濃茶色に朱色の紋がある)
ウラギンシジミは、ツバキやサザンカ、ユズなど常緑樹の葉裏で、気温の変化が少なく雨が直接かからないような場所で、通常、群れず一頭だけで越冬するということです。
庭にツバキやサザンカがありますが、飛ぶ時には翅の裏の白色がチラチラとよく目立つのですぐ分かるという このチョウに、これまで気がついたことはありません。
まさか駐車場の屋根の下で越冬するはずがありませんから、どこかツバキなどの葉裏に掴まり越冬していて力尽き、その姿勢のまま、風に運ばれてきたのでしょうか。生き抜くのは厳しいものなんですね。
なお越冬の分布限界は、新潟県北部・福島県南部から栃木県北部付近、太平洋岸では宮城県南部まで、とされているそうです。
メモ:ウラギンシジミ幼虫の食草はクズ、フジ、ヤマフジなどマメ科植物の花、蕾、実、新芽など。
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