オンブバッタ
関東地方はもう2週間くらい晴れ続きでカラカラに乾燥しています。
しかしおかげで暖かです。
昨年末に借りていた本を返しに図書館に行ってきました。
玄関周りの植え込みで、オンブバッタが日光浴をしていました。
一緒に、暖房の効いた図書館の玄関ホール迄行って、ソファーで少しお話ししました。
”失礼ですが、お爺さまですが、お婆さまですか?”
”あたしゃねぇ、去年5月生まれの婆様だよ。
身長は42mmくらいだわ。同類にゃ緑の和服を着たのもいるが、あたしゃ渋好みで褐色型よ。
それはともかく このごろめっきり弱ってねえ。
それで七草も食べてみたがどうも口に合わなくてねえ”。
”そうでしたか、ところでお連れ合いはいかがなされましたか”
”爺さんはナ、体長25mmしかないチビバッタで、いつでもあたしの背中にのっかっていたもんだ。
だから、オンブバッタなんて名前を付けられちゃってねえ。
爺さん、ろくに喰うものも喰わないで早死にしちまったよ。”
”それはお気の毒に。ところで婆様、なかなかイケメンですねえ”
”そうでもないがね、仲間内じゃ、バッタ界のネズミ男、イヤ女、で通っているさ。
同類のショウリョウバッタの姉御と張り合ったこともあったがねえ”
”それにしてもあんた達ニンゲンの世界もこの頃大変なようだね、もうちょっと しっかりしないとダメだねえ、ったく。
じゃ、アタシャもう行くよ、何時までもこうしちゃ居られないんだから”
”どこ行くんですか?”
”どこって、あの世だよう”
”そうでしたか、ではくれぐれもお元気で輪廻転生を”
”バカ ”
昆虫図鑑などを見る限り、オンブバッタは成虫では越冬しない(→卵で冬越しすると解説してあります)ようですから、この個体は相当長生きして来たのでしょう。
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