トビムシ
あらためてトビムシです。素人の自分のために自学・自習。
トビムシの概要:
トビムシは現在、世界ではおよそ5,000種、日本では約400種が知られています。多くは森林に住んでいますが、池や沼の水面、海辺、氷山、高山、さらには洞くつや南極にまで、広く多様な環境に生息、分布しています。
1平方メートルに約4万個体と言われるくらい数多く住んでいて、陸のプランクトンとも呼ばれています。
変態せず、成虫になっても脱皮を続ける原始的な昆虫(古生代デボン紀:昆虫として最古)として、昆虫類の中で最も原始的なグループの一つ粘管目に属す、とされていますが、近年、昆虫とは異なるグループに分類されることもあります。
大きさは0.5mm~6mmくらいで、普通に見られるものは1~2mm程度のものが多いようです。
(写真は落葉腐植に居た大きさ1.6mm、アヤトビムシの仲間)
体の特徴としては、擬小眼を持ち、翅はなく、肢は全部で4節。
体節が分離している種では、胸部は3節で、第1節に前肢、第2節に中肢、第3節に後肢があります。
腹部は6節からなり、腹部1節目に腹管(湿っている),3節目に保体,4節目に跳躍器の基部があります。体節が融合して分かれ目がないマルトビムシの仲間もいます。
光感覚器官としての単眼、複眼は無く、眼が退化した小眼があり、8個の小眼が眼斑を形成する、とするのが通説。
小眼も退化して数の少ないものや無くなったものも居ると言うことです。
触角は4節からなること。口器は内顎型で噛むことが出来ます。
生殖は精包を介しての間接受精です。表皮は柔らかく、一般に気門を欠き、皮膚呼吸を行うこと。また体色は様々で複数色の彩りがあるものなど変化に富んでいます。
多くの種は草食性で、光と乾燥を避けて落葉の腐植や土の中に住み、森林や土壌中の有機物を摂食し、また菌類を食べたりして微生物と相互作用を持つことにより有機物の分解過程や自然界の養分循環に深い関わりを持つことが知られています。
通常無害ですが、種によってはビニールハウスなどで大発生して作物の芽を食害し、農業害虫として駆除の対象になることもあります。
盆栽鉢(の肥料)に発生して嫌われることもあるようです。ゴキブリよりはマシなようですが・・・
さて、雨降りの後で晴れた冬日に、乾いた農道に落ちていた板きれをそーっと持ち上げてみました。
すると、明るい日差しに照らされた、まだ湿り気が残っている地面を小さな虫が結構早いスピードで、光を避けるように地面の窪みや物陰を目指して這っていくのを目にしました。
眼を凝らして視線で追いかけると、突然、視界からパット消えます。紛れもなく、トビムシです。
当てずっぽうに手持ちのコンパクトデジカメのシャッターを押し、後でパソコンに取り込み拡大、切り出した画像です。
判然としない画像ですが、雰囲気だけは伝わってきます。
アヤトビムシの仲間の他にも何種類か居たようですが、もちろんこの程度の情報では調べようがありません。ともかく、生きているトビムシの画像です。
これらの動くトビムシを箸でパッと摘めるようになれば、宮本武蔵レベルの剣客になれるでしょうか 。
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