タンボコオロギ(越冬幼虫)
1月初旬、冬枯れの、しかし晴れて気温が上がったある日のこと、畑道に落ちていた板切れをそっと持ち上げてみると、コオロギの幼虫が土の窪みにじっと動かずに居るのを見つけました。厳寒期なのにコオロギの幼虫が?と不思議に思い、とりあえず写真に収めました。
しばらくしてからそのことを思い出し、すこし調べてみました。
秋にしょっちゅう目にするエンマコオロギ(成虫)は冬には死滅し、卵で越冬すること。ところが、近縁種のタイワンコオロギは、幼虫で越冬するということでした。それで、タイワンコオロギの”顔写真”をよく見ると、エンマコオロギの顔つきによく似ていますが、”眉”の模様が更に太いことなど、素人でも違いがはっきり分かりました。
そこで今回撮影してあった越冬コオロギ幼虫”の顔写真と見比べると、全く違うことが歴然でした。更にインターネットで調べると、タンボコオロギ、別名イチモンジコオロギ(顔に「一」の模様があるから)というのが居て、幼虫で越冬し、これにそっくりであることから、初めて見る、タンボコオロギの幼虫、と判断しました。
頭部のアップ写真。
突然、冬日の光りを浴びてしばらくじっとしていた幼虫も、やがて穴の中に戻っていきました。
タンボコオロギは、エンマコオロギより小型のコオロギで、住みかは畑、田んぼ、水路脇、湿地など。
鳴き声はジィッ、ジィッというような声で、顔に一文字模様があり、さらに1年2化性で、冬期は幼虫で越冬すること、などが特徴ということです。
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