ギンヤンマ、連結して産卵する。
早く梅雨が明けたはずの関東地方も、数日後からもどり梅雨とかで、ずっと不安定な天候のままとうとう7月も終わりになりました。
あちこちで記録的豪雨による災害や、竜巻による災害が続き、日照不足も生じていてこの異常気象は気がかりなことです。
7月下旬のある日、相変わらず不安定な天気でしたが、傘を持って気分転換に外出しました。稲田の間を流れる農業排水路の水面を、何種類かのトンボが行き来していました。
どのトンボもなかなか止まりません。
そのうちポツポツと雨粒が落ちてきたので帰ろうかと思っていたところ、お目当てのギンヤンマが連結して飛んできました。
100mくらいの間を行ったり来たりしていましたが、そのうち30mほど先の水辺に生えた、先端が水中に沈んだ枯れ草の茎にとまりました。シャッター・チャンス到来!
そーっと近寄りますが、産卵を始めたギンヤンマは逃げる様子はなく、産卵に集中している様子です。
♂の方は見ている限り、産卵には全くの役立たずで、♀の”襟首”をしっかり掴まえて離さず引っ張って、深いところに産卵するのを邪魔してさえいるように見えました。
♀は水中にある草の茎を尻尾の先でまさぐるようにして場所を変えながら少しずつ後ずさりして、少しでも遠くの、深い位置を選びながら産卵している様子でした。
♀は、まさにアゴまで水に浸かり、下半身は水没して、より深みへと後ずさりして尻尾を伸ばしていきます。
それにつられて、♂は掴まっていた足場から脚が離れそうになり、”片手で”つかまっている体勢になりました。
♀が産卵に熱中して水没・水死するのを防いでいる?、そんなことでは無く単に邪魔している迷惑ものに見えますが、真相は♀に聞いてみないと分かりません。
ただその後の予測を言えば、この排水路もまた水位の変動が極端に大きく、たまたま連日のぐずつき天気で水かさが増していましたが、晴天が続くと30cm以上、水位が下がってしまいます。
ですから、せっかく生み付けられた卵も干上がってしまう可能性が大きく、人が手を加えた自然環境は、生物の安定的な生存にとっては厳しいものになっているといえるようです。
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