梅雨時の雑草など①ヤナギハナガサ、オキジムシロ、ドクダミ、ヒメジョオン、アジサイ
フィールドに出るとこの時期は雑草の繁殖シーズンで、ところによっては踏み込む隙間もなくなっていて気後れするほどです。
草むらを遠巻きにしながら目につくものの記録です。同じ環境には毎年同じ雑草が顔をのぞかせて、新鮮味はありませんが、年々歳々、季節の巡りだけがはっきりと印象に残ります。
ヤナギハナガサ(サンジャクバーベナ):
南米原産の帰化植物で多年草。観賞用に導入されたものが野生化したものらしいです。草丈は1.5m位にはなり、茎は途中で枝分かれして、その先端にまとまって小さい赤紫色のきれいな花をたくさんつけていますが、全体の草姿がなんとも写真に収まりにくい草です。
近郊の市街地でもあちこちで目につくようになり、だんだん分布域が広くなっているように感じます。
オキジムシロ:
年中残土の処理などに使われて攪乱されている、散策コース近くの広場の荒れ地に生えていました。
4~5月に現れる、似た名前のキジムシロと、花はよく似ていますが葉の形状は大分異なり、花の時期もこちらの方が長期間で、春先から7月末くらいまで見かけられます。
造成地や荒れ地など人為的影響を受け場所に出現しやすいヨーロッパ原産の帰化植物。
ドクダミ:
庭の隅の日陰に生えています。抜いても抜いてもしつこく生えてきて、しばらく見ないでいると辺り一面すっかり占領しています。
5月下旬くらいから~7月、白色楕円形の花弁のように見える4枚の総苞葉の中央から、長さ1~3cmの花穂をだし、多数の小花を咲かせます。
生のドクダミにはデカノイルアセトアルデヒドという化学成分があり、手でちぎったりしたときに手について臭くて困る臭気の原因になっています。
昔から漢方では10種類の効能があるというので十薬(重薬)とよばれ、解毒剤や便秘薬としても使用されています。
ヒメジョオン:
季節の移り変わりは、3~4月、春先に咲いていたハルジオンに替わり、”そっくりさん”のヒメジョオンが 勢いを増して群落を作りだしたことからもわかります。繁殖力、適応力が強く、花も晩秋の頃まで咲いています。ハルジオンとの簡単な識別法は茎を折って見ること。ハルジオンの茎の断面は中空で、ヒメジョオンの茎は白い髄が詰まっています(中実)。
アジサイ:
雑草ではありませんが、この時期定番の花ですから登場させました。
以前、近隣のアジサイ園に見学に行った際、剪定作業で切除された一枝を貰って、鉢に挿しておいたものが活着し、近年、ほとんど純白の花を付けるようになったもので、きれいです。
雨で濡れると重くなって垂れ下がりますが晴れると戻ります。ずいぶん花持ちのよい株です。
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