ツノアオカメムシ
ヘッピリムシつづきですが・・・。
8月初旬、先のセアカツノカメムシを見つけた同じ山中のトレッキングコース(瀬戸蔵山・大品山(富山県))で、今度は金緑色に輝くカメムシを見つけました。
全身に金緑色の砂をふりかけた美術工芸品のようなツノアオカメムシです。やはり低木にいて、「お取り込みの最中」でした。
葉陰に隠れるようにしていますが、風で葉が揺れて直射日光が当たる度に、実に華麗に輝きます。光のあたり方でホログラムのように体色が変わって見えました。
ベストアングルを求めてカメラを近づけると、来るな!近寄るな!邪魔するな!と葉陰に回り込んでいきます。
葉をかき分けて迫ろうとしたら、つながったままポトンと地面に落ちてしまいました。
”臭いぞ”ということは百も承知していて、これまでうっかりでもヘッピリムシに素手を出したことはありませんでした。
しかしこの時ばかりは、この光り輝く金緑色に魅入られてしまい、登山道のまばらに生えた草むらに隠れようとするのを指で摘んでしまいました。
直射日光の当たる場所に戻し、物陰を求めて逃げて行くのを追っかけながら写真を撮りました。
最後は帽子を被せて掴まえて。
同じ個体ですが、光のあたり方で体色がずいぶん変化して見えます。
ここで問題発生に気がつきました。臭うのです。カメラを目の前に近づける度に、強烈にクサイのです。シャッターボタンを押す指が!
ウエットティッシュは役に立たず、エイトフォー、バン、ファブリーズ、ショウシュウゲン、もちろん持ち合わせはありません。
ついに下山口の水道にたどり着いて石鹸で手を洗うまで、例えようのない悪臭は消えませんでした。
ツノアオカメムシ(角青亀虫):
きれいな金属光沢の緑色をした体長約20mmの大型カメムシで、名前のとおり背中に立派な角(側角)があります。
山地に生えるハルニレやミズナラ、ミズキ、シラカンバなどの樹の汁を吸うため、樹上で生活していて見つけることが難しいこと。
外敵やイタズラから身を守る手段の臭いは、お腹側にある臭腺と呼ばれる器官から分泌され、ツノアオカメムシでは中脚と後脚の間に一対あります。
これさえなければもっと皆様に愛される昆虫になれるのでしょうが、カメムシ一族としてはその必要性を感じていないようです・・・。カメムシの勝手でしょうね。
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