夏の山地に咲く野草(4)オオバギボウシ、カラマツソウ、オカトラノオ、キンバイソウ、シモツケソウ
夏の山地に咲く野草(3)の続きです。高原の草原に生えていた植物です。
オオバギボウシ:
高原の草地に咲いていました。花径の高さ60cmほど。
ユリ科の多年草で、全国の山野の草地や林内に自生する。60~100cmの花茎に長い総状花序をつくり、淡紫色または白色の花を多数開く。
花はろうと形で長さは4~5cm。葉は丸みがあって大きい。花期は7~8月。
なお野生のオオバギボウシが栽培用に改良され、春先には若い芽が「うるい」という名前の山菜として売られています。とても美味しいです。
カラマツソウ:
高原の草原にぽつんと一株だけ咲いていました。
花の形をカラマツの葉に例えて付けられた名前。山地から高山にかけての開けた草地に生え、高さは1mほどになる。
茎は上部で分岐し、直径1cmほどのボール状の花をたくさん咲かせる。花には花弁がなく、多数の雄しべがボール状に見えている。
場所によっては群生もするが、個体数はあまり多くない。花期は7~9月。
オカトラノオ:
高原の草地や林道林縁に咲いていました。”虎の尻尾”になぞらえた独特の形の白い花穂が目立ちます。
山地、丘陵、野原などで日当たりの良いところに生える多年草。地中に長く地下茎を伸ばして繁殖するため、どこでも大抵かたまって生えています。
茎はほとんど枝分かれせず、高さ60~100cmになる。葉は互生し、短い柄がある長楕円形。
茎の頂に一方に傾いた長さ10~20cmの花穂をつけ、一つの花径は1cmほどで5弁の白花を密につける。花期は6~7月。
キンバイソウ:
高原の草地に群生していて綺麗でした。
夏の高原では、やや湿り気のある草原や林縁に生えよく目立つ花。
高さは80cmほどになる。花の直径は4cmほどで、一番外側の花弁状のものは萼片。花弁は直立したオレンジ色のへら形の部分。花期は7~8月。
シモツケソウ:
林道の林縁や高原の草原に咲いていました。花はまだ蕾が多かったようです。
山地の草原などに自生する。高原などでは大群生してあたりが紅の絨毯のようになることもあるほど。
草丈は80cmほどになり、葉はモミジを巨大にしたような形状で、葉脈がよく目立つ。
花は茎頂に散房花序をつくり、桃色で直径4~5mmの小さなものを多数つける。花期は7~8月。
(完)
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