オトギリソウ、アレチマツヨイグサ、ミヤコグサ、アザミの仲間、ゲンノショウコ
9月初旬、東北地方で見た植物です。
オトギリソウ:
山地の草むらに生えていました。黄色の花が目立ちました。(撮影9/4、青森県)
オトギリソウは野山や道ばたに生える多年草。本種を原料にした鷹の傷薬の秘密を漏らした弟を、鷹匠の兄が切り捨てたという伝説からつけられた名前という。
茎の高さは20~60cm。花径1~2cmの黄色の5弁花を、茎の先端や葉腋から出した花茎の先に数花つける。花は1日花で、朝開き夕方しぼむ。葉は対生し、披針形で茎を抱く。変種が多い。
分布は日本各地、花期は7~9月。
アレチマツヨイグサ:
山地の草むらに咲いていました。ハート形の花弁が目に付きました。(撮影9/4早朝、青森県)
アレチマツヨイグサは、メマツヨイグサの中で、花弁と花弁の間が離れていて、花弁がハート形になっているものをいう。
北アメリカ原産の2年草。茎は直立し途中から多くの枝を出し高さ1~2mにもなる。
葉は互生し、長い楕円状披針形で、縁に浅い鋸歯がある。
花は黄色の4弁花。夕方咲き始め、翌朝しぼむ。
分布は日本各地、花期は7~9月。
ミヤコグサ:
山地の草むらに生えていました。マメ果がはじけて、茶色の鞘が残っていました。(撮影9/4、青森県)
ミヤコグサはマメ科の多年草で、道端や海岸沿いの草地で日当たりのよい所に生育する。
茎は直立あるいは地を這い、束生して長さ20cm~40cmになる。
葉腋から伸びる花茎の先に、鮮黄色をした蝶形花を数個つける。
葉は5枚の小葉からなる羽状複葉であるが最下の2枚が小さく茎に近いので3枚の3出複葉のように見える。小葉は長さ約1cm。
果実はいわゆるマメの形で、小さいがインゲンに似た細長い円柱形。熟すると二つに割れて種子を散布する。
分布は日本各地、花期は長く5~10月。
アザミの仲間:
これまでアザミの仲間については数種類の観察をしましたが、今回見たものは結局のところ種類不明のままになりました。(撮影9/4、青森県)
アザミにはまだ多くの未同定の種があり、専門家の研究が進められているそうです。
アザミに限らず最近の新しい植物分類学では、従来の類型分類から系統分類へ、更にこれまでの形態学的な基準などに加えて、ゲノム解析情報なども加えるなど新しい植物系統分類研究も進められていて、素人の単なる趣味だけでは、なかなか理解が難しい事になってきました。
ゲンノショウコ:
道端の草地に咲いていました。(撮影9/4、秋田県)
ゲンノショウコは野山の草むらや道端に生える多年草。
茎は高さ30~50cmほどにもなり、数本に分かれ下部は横に這う。葉は掌状に3~5裂し、大きな鋸歯がある。
花は5弁でウメの花に似ている。花径は約1cm。
東日本では白色に紫のすじが入った花が多く、西日本では紅色の花が多いという。古来下痢止めの薬草として有名。
分布は日本各地、花期は7~10月
(完)
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