サラシナショウマ、カシワバハグマ、ユウガギク、ボタンヅル
10月の山地で見かけた山草です。普通に見られる植物です。
●サラシナショウマ:
山地の林縁に咲いていました。ただ数は少なくあたりに一株しか見あたりませんでした。
本種はキンポウゲ科の多年草。草丈は50~150cmで、落葉樹林の林縁や草地など生えています。
葉は2~3回3出複葉。小葉は長さ3~8cmで先の尖った卵形で不ぞろいの鋸歯があり、3深裂しています。
一番の特徴は草むらから飛び出してひときわ目立つ”白いブラシ”です。
茎の先に15~30cmの穂状花序を出し、柄のある白い小さな花を密につけたものです。
分布は日本各地、花期は8~10月。(撮影10/9、群馬県)
●カシワバハグマ:
山地の日が当たる林内に生えていました。
高さ30~70cmになり、茎は直立して分岐せず、茎の中程に葉が集まってつきます。
葉は長い柄がある卵状長楕円形で、縁に粗い鋸歯があります。
頭花は白色で茎の上部に穂状につきます。
写真の株は花が開く前で様子が分かりませんが、頭花は10個ほどの筒状花からなり、花冠の先が5つに切れ込んでくるりと反り返る特徴的な花姿になります。
総苞は円柱形。葉がアカメガシワに似ているからつけられた名前。
分布は本州以南の各地。花期は8~11月。(撮影10/9、群馬県)
●ユウガギク:
山地の草原に咲いていました。キク科の越年草で、茎は高さ40~100cm。
枝先に花径約2.5cmの頭花をつけます。舌状花は白色で、わずかに青紫色を帯び、筒状花は黄色。
葉は羽状に裂けた卵状長楕円形で、質は薄い。
分布は近畿地方以北の本州。花期は7~10月。(撮影10/9、群馬県)
●マムシグサ:
山地の日陰斜面に生えていました。
赤く熟した果実がぎっしり付いているのでそれと分かりました。
湿った林内などに生える多年草で、偽茎には紫褐色の斑点があります。
花柄の先に淡緑色~淡紫色で、白い筋の入った仏炎苞を開く初夏の草姿が特徴的でわかりやすい。
分布は関東地方以西の本州~九州。花期は4~6月。
秋に果実が赤く熟して目立ちます。(撮影10/9、群馬県)
●ボタンヅル:
山地の日当たりのよい道端に生えていました。キンポウゲ科のツル性の半低木です。
茎は長くのびて、まばらに分岐します。
葉の脇から集散状の円錐花序を出し、反り返る花弁状の萼片4個からなる白色花をつけます。
葉は3出複葉で、鋸歯(ギザギザ)のある広卵形の小葉からなります。
分布は本州~九州。花期は8~10月。(撮影10/9、群馬県)
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