ひっつき虫①オヒシバとアレチヌスビトハギ
暖冬傾向という今年の冬です。暖かいのは、過ごすには楽ですが、自然界にも人の社会にも、寒い季節に寒くならないと困ることもたくさんありますね。
さて、秋の終わりから冬枯れになる時期になると、多くの植物は種を付けて次世代への継承戦略を進めています。
タンポポなど、風にのって種を遠くまで飛ばす”綿毛種”戦術はよくできた手段ですが”ひっつき虫”戦術もよくできた種まき範囲拡大手段の一つです。
堤防の枯れ草原などでズボンの裾などにくっついてくる、ありふれた"ひっつき虫”達をすこし観察してみました。
手で払えば簡単に落ちる単なる付着性のものから、逆さ棘や鉤針などを形成して衣服繊維に食い込み、なかなか取れないものなどひっつき手段は様々です。
オヒシバ:
”ひっつき虫”、とは言えませんが、秋に、茎の先に花序枝を放射状に出し、そこに小穂を付けます。
やがて熟した穂先に衣服が触れると"ゴミ"の様なものがくっついてきます。はたけば簡単に落ちてしまいます。
ルーペで拡大してみると、細毛がたくさん付いていてこれで付着するようです。
アレチヌスビトハギ:
枯れた枝にびっしり果実を付けたまま原っぱに残っていましたので、再度掲載しました。
気づかず踏み込むと大変なことになります。ズボンやシャツにくっついたものを取りはらおうと叩いたりすると、かえって更に強力に貼り付いてしまいます。
結局、一つづつ根気よく取り外すしかありません。
ズボンの後に付着して見えなかったものは、イスの座布団に再付着していたりして、時にはいまいましい思いがするほどです。
果実の鞘の表面をルーペで見ると、かぎ爪状の腺毛が全面にびっしり生えていて、これが衣服の繊維に食い込むためなかなか取れないのです。
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