ロゼット(ナガミヒナゲシ、アメリカフウロ、ブタナ)
昨日、東京は予報のとおり初雪だったようですが、当地(埼玉県東部)は午後から冷たい雨で、最高気温も3℃程度しか上がらず寒い一日でした。
おっくうでしたが、所用のため外出。
●ナガミヒナゲシ:
住宅街の裏通りでは、道ばたに土が溜まるとそこに雑草が生えて美観を損ねるようになりますが、秋の終わりに清掃作業が実施されて以降、さすがにこの時期はほとんど雑草の姿はありません。
寒さに背を丸めながらしばらく通りを歩いていくと、道路端のところどころにポツポツと、同じような草姿のロゼットが生えているのが目に止まりました。
そのあたりの場所は、昨年5月に、ナガミヒナゲシがたくさん生えているのに初めて気がついたところです。
それで、もしやナガミヒナゲシのロゼットではと思って写真を撮り、一部のサンプルを地面から摘み採って持ち帰りました。
特別の知識はありませんから、確信はありませんが、ネット情報や参考資料、手持ちの植物図鑑などを調べて検討した結果、どうやらナガミヒナゲシのロゼットではないかと推測しました。
ナガミヒナゲシは、5月頃サーモンピンクの可愛いきれいな花をつけ、花後に長細い形の果実(いわゆるケシ坊主)を作ります。
中にきわめて多数の種が出来、果実が熟すと鞘の上部が割れて種がこぼれ落ちて、秋、彼岸以降11月頃発芽し、ロゼットで冬越しするというライフサイクル。
ロゼットの特徴は、発芽直後、幼苗の葉はへら形ですが、成長するにつれて深い切れ込みが出来ること、葉の表裏には毛がいっぱい生えていること、等々です。
今のところ、このロゼットは住宅地周辺道路にしか見られません。
傍に少し成長して切れ込みの出来たロゼットがなければ、幼苗だけではまず判断は難しそうです。
春先、住宅地の道路で雑草が目立つ頃には定期の除草清掃作業が行われますので、今生えているものがそのまま生え残る保証はありませんが、4~5月にまた開花が観察できるかもしれません。
なお、うまく根付くかどうか分かりませんが、採取した大きめの2株を丁度空いていた鉢に植えて見ました。どうなりますか。
●アメリカフウロ:
どこにでも生えていて珍しくありませんが、今頃のロゼットはきれいに形が整った円形で、ロゼットとしては見栄えのいいものです。
小雨の中、ついでのおまけ撮影です。
●ブタナ:
実はこの写真は昨年2月撮影したものですが、植物名は不明のまま掲載しました。
今回の資料調べ中に偶然情報があり、まだ葉に切れ込みが出来る前のブタナ・ロゼットの幼植物期のものらしいことが分かりましたので、再掲しました。
赤紫色の葉の表面は毛だらけですが 、裏面には毛はありません。糊で貼り付けたほどに地面にしっかり貼り付いていました。
メモ:
冬の間は寒さに耐えるように地面に貼り付き、また光を受けられるよう葉を広げる形がロゼット。
春になるとその中央から茎が伸びて、背が高くなり、花をつける。
前年の終わりに発芽し、冬を越して春から成長を始める”越年草”にロゼットを形成する種類が多くある。
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