ヤマキマダラヒカゲ、ミスジチョウ、ヒョウモンチョウの仲間、サカハチチョウ
6月初旬、標高500~1000mほどの山林や、山里にある建物の周りに飛んでいたチョウです。
平地で見かけるものもいましたが、はじめて確認できたものも。
やはり地面に下りてとまると翅を閉じてしまい、シャッターチャンスは我慢と運のようでした。
●ヤマキマダラヒカゲ:
樹液に集まるヒカゲチョウの仲間。標高1000mの山地でシナノザサなど竹の混生する雑木林の林縁にたくさん飛んでいました。
飛ぶスピードは大変早く、またなかなか止まりません。
時に地面に下りますが、とまっても近寄るとすぐに逃げてしまいます。
結局、かなり遠くで、翅を閉じて止まっているところを望遠で撮影しました。
翅の紋様は黄色から黒色までの複雑な模様で、まあ、きれいというわけではありません。
外観が酷似したサトキマダラヒカゲがいるそうですが、その識別法は分かりません。
単純に、山地にいたからヤマキマダラヒカゲとしました。
餌は樹液を吸うということです。
前翅長は約3.5cm、出現時期は5~8月、分布は日本各地。
なお幼虫は笹やススキの葉を食草とするそうです。
●ミスジチョウ:
標高500m付近にある山里の建物の周りを飛び回っていました。
時々地面に下りて、ゆっくり翅を開閉しながら歩き回ります。
近づくとすぐ逃げてしまいます。
それでも何枚か、翅を全開にした瞬間のショットが得られました。
翅の紋様からミスジチョウと分かりました。
なお、ミスジチョウは近所でも見かけることがあります。
落葉広葉樹のある屋敷林や、公園の林の上空を滑空するように飛んでいます。
そして暑い日には地面に降りて吸水する姿を目にすることがあります。
生活史は、年1回、初夏のみ発生し、成虫が産卵して、生まれた個体が越冬し、来年の夏に羽化、というサイクルだそうです。
●ヒョウモンチョウの仲間:
同じ山里に飛んでいました。こちらも地面に下りると翅は閉じたままで、開いてもすぐに閉じてしまい、中途半端なショットしか得られませんでした。
なかなかきれいな個体でしたが、翅の紋様が十分確認できる写真がないので、ヒョウモンチョウの仲間、としました。
●サカハチチョウ(逆八蝶):
これも同じところに飛んでいました。こちらもずっと飛び続けてなかなか止まりません。
地面に下りたのでシャッターを押した瞬間には飛び上がったりして、満足な写真が撮れませんでした。
モンシロチョウほどの大きさの、やや小型のタテハチョウの仲間で、はじめて確認したものですが、特に珍しいチョウではなく、ただ平地には少ないということです。
前翅長20~24mm。一般に年2回発生し、春型(4~5月)と夏型(7~9月)に分かれること、また春型と夏型には模様や色に違いがあって、春型の翅表は黒褐色に橙色の斑紋模様で、夏型は名前の由来になった、黒褐色に白い逆「ハ」の字の帯が目立つということです。
図鑑で確認した結果、今回の個体は春型でした。
成虫は花などの蜜も吸いますが、動物の糞の水分を吸いに集まったり、時には人の汗を吸いに寄ってきたりもするそうです。
幼虫の食草はイラクサ科のコアカソ,イラクサ,ヤブマオなど。
| 固定リンク
「昆虫」カテゴリの記事
- ベニシジミの求愛行動(2021.04.16)
- コミスジ(初見)(2021.04.15)
- 3月から庭にやってくる小昆虫など(2021.04.14)
- 進む季節、フジ開花など(2021.04.10)
- 不明の小さなハチの仲間(2021.04.09)
コメント