茨城フラワーパーク、ベニカミキリ、イトトンボ、ゴマダラシロエダシャク、ダイミョウセセリ
6月中旬、梅雨の晴れ間を縫って、しばらくぶりに、ばら祭り開催中の茨城フラワーパークに行ってきました。
”管理の手が足りなくて、前日、雷雨と共に吹きあれた強風のため、倒れたままの樹木も手当が出来ず、咲き終わったり痛んだりした花がら摘みも間に合わなくて”と、公園の方が申し訳なさそうに言われたとおり、少し期待はずれでした。
また時期もやや遅く、見頃は過ぎていたようでした。そんなわけでお目当てのバラは無惨に痛んでいたり、咲き終わっていたりで、少しばかりガッカリしました。
バラのシーズン中、特に週末には混み合っている芝生の丘には、見慣れた「楽園」モニュメントが、いつもは鳥の糞で白く汚れているのに、きれいで、人影はチラホラ。
ベニカミキリ:
気温も上がり蒸し暑かったのですが、気を取り直して、運動不足解消を兼ねて林間のハイキングコースへ。そして山頂に向かう途中の孟宗竹林コースに設置された竹の柵にベニカミキリがいました。いそがしく歩き回り、薄暗いこともあり、なかなか写真に撮れません。
やむなくフラッシュ撮影。本種は古い竹に付く害虫として知られ、体長1.5cmほどの小さな甲虫です。体は黒色で、前胸部背と上翅が赤色からくすんだ紅色で、前胸部背に五つの黒色紋があるのが特徴です。
成虫はナシ、クリ、ミカンの花に集まり、幼虫は古いマダケやモウソウチクを食べるということです。
イトトンボ:
竹藪を過ぎた斜面の草むらにイトトンボがいました。名前は分かりませんでした。
ゴマダラシロエダシャク:
木漏れ日のシイの木林では、見慣れたツマグロヒョウモンがあちこち飛びかっていました。その中に白いチョウ(ガでした!)がフワフワと飛んで来たので追っかけていくと、近くの樹の葉にとまりました。翅を広げたままです。
ちょうど木漏れ日があたって白地に黒点のある翅がきれいに見えたので写真に撮りました。翅だけでなく胴体部分にも黒い紋がちりばめられていて、図鑑を調べてみると、翅を開いてとまったのはやはりガで、ゴマダラシロエダシャク。
開張(翅を広げたときの大きさ)はおよそ5cm。写真を拡大してみると、やっぱり気持ち悪い方に傾きました。これは差別ですね。
幼虫はアオモジやダンコウバイなどクスノキ科植物の葉を食べるそうです。成虫の出現時期は5~8月。分布は本州~九州。
ダイミョウセセリ:
山頂には休憩所があります。ハチなどが入り込むのを防ぐために閉めきりになっていました。入ってみると、中は結構暑いです。ガラス戸の外に黒っぽいガらしきものが貼り付いていました。
外に出て近寄ってみると黒褐色地の前翅に白い紋様があります。バタッと翅を開いたままじっとして動きません。写真に撮ってから後で調べてみると、ダイミョウセセリ、というセセリチョウの仲間で、ガの仲間ではありませんでした。
大きさ(前翅長)は18mmほどで、黒褐色地に白帯のあるセセリチョウの仲間。多くのセセリチョウはとまる時には翅を半開きか閉じてとまりますが、本種は翅を完全に開いてとまること(が多い)。また地方によって翅の紋様に違いがあり、関東型では前翅だけに白斑がある個体が多いが、関西型では後翅にも、白斑があり、前、後翅全体であわせて白帯状に見られること。雑木林の周辺で見られ、各種の花によく来るチョウ、というでした。
幼虫の食草は、ヤマノイモなど。出現時期は4~10月、分布は北海道・本州・四国・九州。
これらの観察は、バラの代わりのおまけでした。
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