田んぼにやって来るゴイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギとカエル
近郊では、お盆明けから早稲種のイネの刈り取りが始まっています。
その他の田んぼも例年、今月末あたりからいっせいに稲刈りが始まります。
日中はこの暑さで、田んぼには誰もいませんから今年の作柄について尋ねようがありませんが、どうなのでしょうか。
初夏のころ(5月末~)から、イネが伸び出した水田には、飛来数は多くはありませんがサギの仲間が入れ替わりやってきて、歩き回っていました。
カエルねらいですが、そのころはまだカエルも小さく、数も多くはありません。
今後稲刈りが始まるとサギが大挙してやって来るようになり、はっきりと季節の移ろいを感じるのですが、でも今年はまだ暑すぎて、もうすぐ秋が来るとは思えないのですが・・・
ゴイサギ(2010.6.4):
夜行性で、昼間は物陰などでじっとたたずんでいることが多い鳥ですが、夕方から夜になると、ゴワーとい嫌な鳴き声で夜空を飛んでいきます。
日中、水田で餌をあさっている時には警戒心が強く、人の姿を認めると姿勢を低くして隠れるか、またはすぐに飛んで逃げて行きます。
コサギ(2010.5.31):
サギ仲間ではいちばん体格の小さいサギで、クチバシは黒色。足も黒色ですが、足先、指の色は黄色です。
(写真では隠れていて見えませんが)
チュウサギ(2010.5.28):
ダイサギ、チュウサギ、コサギで、真ん中の体格のサギ、と言われても、一緒に並んでいれば分かりますが、単独では分かりづらいです。
今回は、黄色いクチバシの先端が黒いのでチュウサギとしました。
クチバシの色は季節によって変わったりします。稲刈り後は一番たくさんやって来ます。
アマサギ(2010.7.30):
当地への飛来数は他のサギ仲間に比較すると少ないようです。
アマサギは、全長50cmくらいで、くちばしの短い小型のサギです。
日本には主に夏鳥として渡来し、本州から九州にかけて松林や竹林に皿上の巣をつくり繁殖します。
夏には頭から首まで、そして背中に橙色の飾り羽が生えていて、他のサギと一緒にいてもすぐに見分けることが出来ます。(なお冬羽根は全身白だそうです)
目の周りは黄色で、、くちばしにかけて橙色がかかり、足は黒色です。
他のサギと同じように田んぼにやって来たときには、飛び出してくるバッタやカエルを餌にしています。
トウキョウダルマガエル(2010.7.30):
サギどもの餌になっています。初夏にはまだ数も少なく、体格も小さな子供のカエルがほとんどです。
遠目にはトノサマガエルに似たところがありますが、関東地方にはトノサマガエルは分布していなくて、関東には本種が分布するので、関東で一般に「殿様ガエル」と呼んでいるのはこのトウキョウダルマガエルです。
体長は35~75mm(雄)、45~85mm(雌)。トノサマガエルとダルマガエルの中間のような形態だそうです。
近郊の田んぼの水利は完全に農業用水配管によって行われ、稲作期間外は田の水は抜かれて乾田化しますので、カエルの生息には全く不利な環境になり、だんだん生息数も減少していると聞きました。
せっかく大きくなっても、稲刈り後にサギどもの恰好の餌食になってしまうのです。
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