キタテハ幼虫、蛹、成虫
秋も深まり、ヨシなどの大型雑草が刈り取られたあとの用水路川原を、雑草のカナムグラが異常と思えるほどに覆い尽くしてしまいました。川原だけでは飽きたらず、擁壁を登り、金網フェンスにも絡み付いています。
カナムグラは強靭なつる性植物で、その茎から葉柄にかけて鋭く硬い刺があり、相互にまた周囲のものにも絡みつき、切ったり引き剥がしたりすることは困難です。下手に素手で触ったりすると怪我をします。そんなカナムグラを食草としてライフサイクルを送っている蝶がキタテハです。(写真再掲)
フェンスに絡みついたカナムグラの鋭いトゲだらけの茎を、幼虫が平然と歩いていました。なんともなさそうなのが不思議に思えます。
掌状の葉がきれいに折りたたまれているのを見つけました。カナムグラを食草とするキタテハ幼虫の巣です。
ヨモギの葉を”いい加減に”丸めて巣にするヒメアカタテハと違って、こちらは見事な組み立てがされていました。
写真上の右側、葉の”5辺(①~⑤)”を貼りあわせたものを、そのままひっくり返してみると(写真中)”キツネ ”の顔にも見立てられるような巣が作られていました。お見事、と褒めておきましょうか。”狐の顔”を開けてみると幼虫が居ます(写真下)。
フェンスの反対側、擁壁には大量のカナムグラが這い登っています。衣服にバリバリ引っかかるのを気にしながら、ケガをしないように、のぞきに行くと、予想したとおり、幾つかの蛹もぶら下がっていました。
ツマグロヒョウモンの蛹より小ぶりですが、やはり”金ボタン”が光っていました。
近くに生えた雑草の葉を茎にぐるぐる巻きつけて刺を防ぎながら、蛹のぶら下がっている茎の一部をちぎって持ち帰り、羽化を観察してみました。(別報)
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