2011/4 庭で最初のツマグロヒョウモン羽化
去る4月11日記事のように、この春はじめて我が家で見つけた2匹のツマグロヒョウモンの幼虫のうち1匹が、長い時間かかって無事に羽化し、5月の空に飛び立って行きました。
なお、もう一匹の幼虫は、庭を這い回っていたのですがその後、旅に出たらしく消息不明になりました。
4月16日(1日目)朝方、植木鉢のムクゲの枝にのぼって逆さまにぶら下がり、前蛹になっているのを見つけました。そして当日夜には蛹になっていました。
4月26日〈10日目)5対、10個の金ボタンが綺麗に輝く蛹。過去の観察経験では、蛹化してから通常8~11日後に羽化していましたので(ただし秋期)、もう羽化間近と期待していたのですが、変化しませんでした。
翌27日(11日目〉、今日は羽化するのでは、と待ちましたが変化なし。蛹に触れると、威嚇するかのように、ピンピンと大きく体を振りますので、問題なさそうだったのですが・・・
その後しばらくあいだが開いて、5月3日(17日目)、蛹に触れても反応しなくなっていました。過去にも羽化しなかった例はあって、途中で死んだものや、中には、寄生昆虫に侵されて、蛹の中に白い幼虫がいたものもありました。
今回も、どちらかのケースの可能性があるな、と羽化の期待は諦めました。
5月9日(20日目)、枝ごと切り取り、とりあえず虫かごに収容しました。寄生昆虫に侵されているなら、やがてその寄生主の成虫が蛹から出てきて観察できるだろうと玄関先に置いておきました。
5月12日(23日目)、予期しなかった羽化です。
正午過ぎ、外出しようと玄関に出ると、バサバサという音がします。振り向くと虫かごの中にチョウが!
全く思ってもみなかったことでしたが、ツマグロヒョウモンのオス(蛹の色が薄かったので、はじめから♂だろうと思っていたのです)が、無事誕生していたのです。
蛹から抜けだしてから、かごの蓋の網目にぶら下がって、赤い体液を大量に排出したらしく、流れだしたものがべっとり蓋の縁に付いていました。その後も中で動き回りながら数回少量排出の跡がありました。
この状況から、当日の朝、羽化したものと思われます。そして昼過ぎまでにはすっかり体が出来上がって、外に出ようとバタバタしていたのです。
記念写真を撮ってからフタを開けると、ビュッという感じで飛び立って行きました。
後ほどあらためて少し調べてみると、11月になって、もう羽化はダメと諦めていた室内飼育の蛹が22日かかって羽化した、という報告などもあり、今回はそれを1日上回っていますが、ともかく良かった、と安堵しました。
羽化については、過去に何度も記録を掲載しました。今回のものではありませんが、参考までにVimeoにアップロードした動画を再掲しました。
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コメント
さちさん、コメントありがとうございます。私も全くの素人で、詳しいことは何も知りません。どこの世界にも(人間にも)ソックリさんがいて、専門家でも写真だけでは解らない、という例も少なくないようです。ヒョウモンチョウの仲間には、どこにでもいるツマグロヒョウモン、少し標高の高いところにミドリヒョウモン、もう少し高いところにウラギンヒョウモン、と(一般的には)分布するそうですが、写真でみる限りそれらの羽表の斑紋は、大変良く似ています。ですから、(昆虫学者でもない限り)ウラギンヒョウモンと思われたなら、それで正しいということでいいと思うのですが。
投稿: クロメダカ | 2011年5月12日 (木) 21時43分
羽化の動画、素晴らしいです。
とても感動しました(≧∇≦)
さなぎにあんな金色の部分があるのも初めて知りました。
数日前に私のブログで「ウラギンヒョウモン」としていた蝶は、ひょっとするとこの「ツマグロヒョウモン」だったのかもしれないです。
図鑑で調べたつもりでしたが、こちらの方によく似ているように思います。
勉強不足で恥ずかしいです〜(^-^;
投稿: さち | 2011年5月12日 (木) 21時03分