ネコハエトリ♂(クモ)
庭に数種類のクモが居て網を張られると、通るとき顔にくっついて不快です。手で振り払っておくと翌日はまたその繰り返し。そんなわけで何種類かのクモは時々見かけています。
先にハナグモを撮っていたので、それでは、とバラの葉先にいた異形の黒いクモにカメラを向けてみました。
ネコハエトリ(クモ)の♂です。全体に毛深く、顔の正面から見ると、前方中央に大きな丸い単眼1対(前中眼)が目立ち、その横に少し小さい単眼1対(前側眼)がある、奇妙な風貌です。
さらに真上から見た時に(下の方の写真でもはっきりわかりませんが、頭胸部の背面周囲に)もう2対の単眼があり、合計8個の単眼を持っています。(昆虫ではないので複眼はありません)
見るとやはり少し変です。写真をパソコンで確認したら、ニャンと、今度は左側の歩脚が3本欠損していました。庭の住人の誰かにやられたのでしょうか。(撮影2011.5.14)
ネコハエトリは、体長8mmほどの小さいハエトリグモの仲間。網は張らず、あちこち歩き回ったり、待ち伏せしたりして、ガガンボやハエなど小さな獲物を捕らえる徘徊性のクモで、普通に見かけます。先のハナグモ”ハナコサン”とは競合するのでしょうか。
ピョンピョン跳ねて素早く歩き、葉からコンポスト容器、そして蓋の上へと移動して行きます。頭胸部は黒く、腹部は淡茶褐色で、中央に焦げ茶色の模様があります。
今回の個体はヤモリのようにも見える文様でしたが、模様はさまざまでかなりの個体差が見られるそうです。
左側の触肢に続く、前の3本の歩脚が欠損しているのに、その跳躍力と移動の早さには驚くばかりです。獲物は”ド根性で”捕まえるのでしょうね。
こちらはだいぶ前に、撮っていた五体満足の♀のネコ ハエトリグモの仲間です。(アオオビハエトリかも)。
暗くてフラッシュを使用したせいで色飛びして、また夜の写真のようになってしまいました。
カメラを近づけると正面の大きな目を、そして頭胸部にある目を光らせて、万歳するように第一歩脚を高く上げ威嚇の姿勢をとりました。”クルカーッ、こないならイクゾーッ”。
一族はけっこう喧嘩好きらしく、仲間同士でも争うらしいです。
おまけ:
散歩道の草の上にいた、徘徊性のハエトリクモの仲間?、と思うのですが、この写真だけではわかりません。(撮影2011.5.9)
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