コムラサキ
近隣に、小規模ながら自然林の残されている地区があります。
7月初め、所用のついでに立ち寄ってきました。
そこに何本かあるコナラの樹で、樹液のにじみ出しているところに昆虫が集まっていました。
そしてほんの少数ながらコムラサキもいました。
1頭目:
水際に生えている樹の、水辺側にいましたので、撮影には位置的には不利。
とりあえずいましたよ、という記録に。
2頭目:
別の樹の根元に近いところに1頭いるのがわかりました。
風景に溶け込んでいて、初めは気がつきませんでした。
熱心に吸汁していて、すぐ傍によっても逃げません。
翅も少し傷んだ個体ですが、木漏れ日を受け、吸汁位置を変えると、同じ個体とは思えないほどきれいな紫色に輝くことがあります。
少し追っかけをして、最もきれいな輝きの瞬間を1枚撮ることが出来ました。
翅の傷みがない個体だったらなお良かったのですが。
(画像はクリックで拡大します)
なお、直近で撮影した画像には、複眼に毛が生えている様子が写っていました。
コムラサキは、タテハチョウの仲間。中型のチョウで、日本各地に分布しています。
幼虫はヤナギ類を食樹とするので、水辺に近いところによく見られます。
成虫はたいていクヌギやコナラなどの樹液や、熟した果実に集まっています。
花にはほとんど訪れないようです。
雄の翅の表面は、光を受けるとホログラムのように、とても美しい紫色に輝きます。
なお、コムラサキというからにはオオムラサキがいますが、こちらはタテハチョウの仲間では最大級の、日本の国蝶に指定されている華麗なチョウです。
(ちなみに国鳥はキジ、国花は桜)。
オオムラサキの幼虫は、エノキを食樹とするため、エノキ林のある里山、山地などはよく見られます。
かつては関東平野でもたくさん見られたそうですが、現在は環境変化などで数は減ってきたようで、近くでは見たことはありません。
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