北欧3カ国(スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)の旅(その2)
3日目スウェーデン/ストックホルムからノルウェー/オスロへ:
午前;
国際列車(2等車)でリレストロームへ向かいます。(約575km、約6時間)。列車は銀色の車両編成で統一されたX2000と、黒、赤、青色の車両編成のインターシティがあります。
今回乗車したのはインターシティです。沿線に展開する風景は北欧らしい情緒に満ちたものでした。
黄金色に波打つ麦畑の中に風力発電の風車があったり、周囲の緑とのコントラストがきれいな邸宅や、湖、フィヨルドの風景などが広がります。
そして列車の長旅に少々飽き始めたころ、リレストロームに到着です。(オスロ中央駅が工事中のため一つ前の駅で下車)。着後バスでオスロへ。オスロ郊外では建設工事が盛んに行われていました。
市街中心近くでは、先の(7/22)テロ事件の現場に慰霊の花束や供物などが、いまだたくさん供えられていて、人々が集まっている光景をバスの車窓から目にしました。やはりノルウェー市民には大きな衝撃だったようです。
午後;
オスロ着後、オスロ市内観光(約2時間):
フログネル公園:
32万平方メートルの面積を有する彫刻庭園の中には、ノルウェーの彫刻家グスタフ・ヴィーゲラン(Gustav Vigeland、1869-1943年)の作品のみが展示されています。
オスロ市が彼の全ての作品のパトロンになるという契約を交わし、フログネル公園が誕生したのだそうです。
「人生の諸相」をテーマにした、ブロンズと花崗岩でできた大小の彫刻総数は200点あまり。これらの彫刻を構成する人物の合計は600以上にもなるという。
ヴィーゲランはその一つ一つの作品の原型を粘土で原寸大で制作し、それらを職人たちがブロンズ像や石像に仕上げて庭園内に配置していったのだそうです。
置かれている作品にはヴィーゲラン自身はいっさい名前を付けていなくて、鑑賞する個人個人が、自分にふさわしい生きることの基本テーマを感じ取ってほしいということだと、現地のガイドさんから説明がありました。
一度盗難に遭ったという、地団駄を踏んでだだをこねる坊や”アングリーボーイ”の彫像は、何かしら遠い昔の子供のころを想い出させる姿です。
公園の一番高い地点にある壇上に、この公園の目玉というべき作品・「モノリッテン」(Monolitten、(人間の塔)モノリス)が建っていて、否応なしに人目を惹きます。
モノリッテンは高さ14.12mで、121人もの人物像が浮彫にされているとのことです(写真右上。なお写真左上は作者ヴィーゲランの銅像)
国立美術館へ:
所蔵するムンクの「叫び」で有名です。
作品は、なんと今年から写真撮影(ビデオも)がOKになったということ。ただしフラッシュ厳禁。いっぱい撮影してきました。
なんともおおらかな計らいです。
オスロ(ラスタ)泊
4日目:
午前;
オプショナル・ツアーで、ノルウェー/オスロ郊外にある、バスで1時間くらいの”クリスマスタウン”「ドローバック」観光に。
クリスマスタウンというニックネームのとおり、”飛び出し注意”という交通標識も、サンタさんの図柄だったり、下半身が魚ではなく、足がある(ただし足の先はヒレになっている)おおらかな姿の人魚像があったりして、町全体がかわいらしい雰囲気に包まれていました。
その昔、ここから対岸の小島までの渡し船を、女手で守っていたというFERGEKVINNEN JACOBINEおばさんが、オールを手にして対岸の小島に向かって立っている銅像があり、また小島の要塞跡に行く現在の観光連絡船には、その姿をモチーフにしたエンブレムがつけられていました。
現地ガイドの話では、ここドローバックは、国内の人々しか訪れないところで、通常、外国からの”団体さんの観光ツアーコース”に組み込まれることはなかったそうです。そして3年前から、オプションコースになって、少しずつ訪れる人も増えてきたと聴きました。
確かにここでは私たち以外の団体ツアー客に出会うことはなく、”スリに注意という人混み”で有名な観光スポットより、自然で静かな小さな街の雰囲気を楽しむことができました。
そしてまた、名前の通り、ノルウェーの妖精サンタクロースのいる街、ここからクリスマスカードが世界に発送されるとのことで、早速この冬のクリスマス・カードを予約される人も結構あったようです。
そのあと連絡船で10分ほど沖合にある小島のオスカー・ボルグ要塞まで観光のために往復してきました。戦争は決してしないこと、そして平和の大切さを、特に小さな子供達にも教えることが行われているようです。
午後;
バスで、ソグネフィヨルド地区へ(約300km、約6時間):
途中、車窓から北欧の自然美、そしてフィヨルド湖の眺め(約1時間)が印象的でした。ただ6時間は長かったですね。
ソグネフィヨルド地区(アーダルスタンゲン)泊
(続く)
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