ゴマダラチョウの産卵
8月下旬の昼下がり、いつものウオーキングコースでのことです。道端に自生したエノキの小木が金網フェンスにくい込んで大きくなったため、草刈り時にも切除できないで、フェンスの高さ部分だけ残っているものがあって、
そこにゴマダラチョウが1頭、行ったり来たりしているのが目にとまりました。
明らかに産卵行動でした。邪魔をしないように何枚か写真を撮ってから、帰宅後、確認のためパソコンで拡大してみると、その1枚に、緑色の丸い粒が写っていました。
せっかくの機会だからと、あらためて撮影現場にもどり探してみると、その卵が産み付けられた葉が見つかりました。
ルーペで拡大してみると、緑色の紙風船のような球形で、大きさは1mmほどのきれいな卵でした。
リスク分散のためでしょうか、ゴマダラチョウは一カ所にまとめて産卵することはしないようです。
卵は5日くらいで孵化して幼虫になり、エノキの葉を食べながら成長して幼虫で越冬し、翌春蛹になり、そして羽化します(2化性)。
それにしても、この場所はそのようなライフサイクルを完結するには環境条件が悪すぎます。どうしてこんなところに生えた矮弱なエノキを見つけて産卵するのか不思議ですが・・・
P.S:
公園に植栽されたエノキの大木の周りには夏中、ゴマダラチョウが飛び交っていました。先日、手の届く範囲にある葉をめくってみたら、何らかの原因で羽化できず死んでしまった蛹が1つ、くっついているのが見つかりました。
どんな生き物の世界でもすべてがうまくいくことは無いのですね。
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